2022/12/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 昼の大通りを、太った男が歩く。
その行先は、特に決めていない様で、とにかくあちらこちらの店や施設を見て回っている、という風情。
魔王である彼は、わざわざ街に自分で来なくても、大抵の事は部下や使い魔を使う事で済ませてしまうが、今日は別。

「(偶には自分で街を歩かねばな……)」

人族の流行や世情は、長命である彼にとっては移り変わりが激しい物。
時には、こうして自分で街を歩くことで、その空気を肌で感じなければならない。
ただ街を歩くと言っても、魔術で強化された聴覚や視覚は、人間以上の情報を男に与えてくれる。

大半は取るに足らないが、その中にも価値のある情報は紛れている。
秘密、陰謀、流行、それに……美しい心を持つ女性の情報。
彼にとっては、一番最後が大事だ。

「とはいえ、そればかり気にしても仕方ない。
取り合えず、何処かの屋台で食事でも……」

昼時の屋台街は、人も集まる。
情報収集には最適の場。
太った男は、人混みの中ではやや動きづらいが、しかしその動きづらさも、偶にならば味のあるものだ。
彼は、屋台街の雑踏の中に足を踏み入れた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシーリーンさんが現れました。
シーリーン > 雑踏の中に踏み込んだ男がしばらく歩くと声がかかる。

「あ、そこのお兄さん、どう、ここの串肉。
今ならパンにはさんで食べ歩きもしやすくなってるけど。」

人好きのしそうな笑顔を向けてくる、異国装の女が一人。
手招くように手を振りながら、客引きめいた言葉を向けている。
だが、女もまたこの店の品物を手にしていることから、客なのかもしれない。

屋台の主は次々とやってくる客の対応で手いっぱいなので、
店員なのか客なのかを判断できる情報は足りない。
ただ、少なくとも何か酷い裏があって声をかけてきたという様子は見受けられないだろう。

シーリーンにしてみれば、たまたま目に留まった上客にも見える相手だし、
買ってもらえれば儲けもの、他の人たちと比べても面白そうな人物だから、
話し相手になってくれるだけでもいいか、位の感覚で声をかけているのだから、
裏を探っても何も見つからないのも道理なのだが。

ロブーム > 「……む?」

声をかけられた、と認識し、そちらに振り替えると、そこには異国の踊り子風の女が居た。
全身を覆う黒いローブという、それなりに奇異な格好をしているにも関わらず、こちらに物怖じしている様子もない。
屋台の店員かは解らないが……それなりに接客に"慣れ"を感じる。

「確かに、空腹ではあったな。
では、パンに挟んだものを一つ。それと、串肉を三つ頂こうか
金は……まあ、これだけあれば足りるか」

そう言うと、男は無造作に彼女の方に銀貨を二枚差し出す。
一度も懐に手を入れもせず、まるで銀貨を今この掌の中に瞬間移動させたかの様に。
串肉とサンドイッチに、銀貨二枚は過剰……一枚ですら少し余るぐらいだが、しかし男は気にした風もなく。

「一枚は君へのチップだ。君のような美しい女性に出会えた事への感謝の印とでも思ってくれればいい」

などと、軽く言う。
男としては、美しい女性に出会った事だし、取り合えず顔を覚えてもらう為の軽い経費のつもりだった。

シーリーン > 奇異な格好ゆえに、多少歩きにくい雑踏でも、多少人が避けていくような所があったかもしれない。
が、少なくともこの女はその辺りはまったく気にしていなかった。
自分の誘いに乗ってきた、と知れば、笑みが今少し深くなりつつ。

「そりゃぁ、お昼にはちょうどいい位の時間だもの。
既にどこかで食べてきてたらどうしようかと思っちゃった。
はい、ありがと。まぁ、私は別に店員じゃないんだけどね。

サンドと串肉3つだって。
上客見つけたんだから、こっち先にしてよ~?」

返事を返してから、店主に向けた言葉。
銀貨1枚差し出して、釣りなし、のような仕草をすれば、
あっという間に注文の品が飛んでくる。
もう一枚、チップとして差し出された方は自分の左の掌の中。
ロブームの方をみやり、ちろっと小さく舌を見せる。
店主に内緒の秘密だよ、と言うかのように。

「水はセルフサービスの代わりに無料なんだってさ。
……あ、結構仕立てのいいローブだし、何か飲み物も頼むつもりだった?」

セルフサービスの話をしながら、木製のカップに水を入れて差し出してから、
小さく首をかしげてそんな問いかけを向ける。
この会話からある程度の目利きを元に声をかけたことは知れるかもしれない。

ロブーム > 「ああ、そうなのか。この辺は客引きが多いものだから……っと、すまないね」

串肉とサンドイッチを受け取りつつ、先入観を以て人を見てはいかんな、と小さく呟く。
左手に串肉の入った紙袋を抱え、右手でサンドイッチを持ち、一口齧る。
ふむ、うまい、と独り言ちつつ、

「そういえば、飲み物は決めてなかったな。
取り合えず、その水を貰うとするが……ああ、ちょっと待っていてくれ」

そう言うと、左の串肉の袋が、手の中に吸い込まれる様に消えた。
召喚魔術の応用によるものだ。
そして、その代わりに、彼女が差し出したカップを手に取り、一口啜る。

「空気が乾燥しているからか、水でも十分美味いな。
とはいえ……折角美味い肉を買ったのだから、折角ならば酒を呑みたい所だ。
ちょっと行ってくるよ」

そう言うと、今度は彼自身が屋台の方に歩いていく。
先程貰ったカップに、今度はホットワインを入れて貰って、彼女の下に戻ってくる。
なみなみ注がれたワインを、少し啜って余裕を持たせ、ついでにサンドイッチをもう一口。
それを飲み込んだところで、ふと、という感じで彼女の方を見て。

「所で。店員でないとしたなら、どうして私に話しかけてきたのかね?
この風体では、あまり話しかけやすいとも言えないと思うが……」

人と会う予定が無かったが故に、着慣れたローブの方で出てきたのだが。
それ故に、話しかけられたのは、少し意外ではあった。
無論、何となくであれば、それでも良い。男としては、これは彼女との会話の糸口としての話題なのだから。

シーリーン > 「いえいえ、あんな声かけすれば、誰だって店員だって思うわよ。」

気にしないで、と言うようにひらり片手を振って告げる言葉。
差し出した水が受け取られれば、少し安心したものの、
やはり酒、と動く男を視線で追う。

程なくして戻ってくるのを待ってから、
ホットワインを楽しみながら、食事を続ける様子を
変わらぬ調子で見やっていれば、かかる声。
なぜ、と向けられた問いに、小さく笑いをこぼしてから

「そうねぇ……一番最初は目についたから。
次に変な格好だけど、仕立ての良い服を着ていたから。
その次は……」

ここまで口にしてから、そっとロブームの耳元に唇を近づけて

「……そのローブの下、何も着てないでしょ?
ってことは、『スキモノ』そうだったから。」

そう囁いてから距離を戻して今一度楽しげな笑いをこぼして

「二つ揃えば、私にとっても良いお客サマになってくれるかもしれないし、
変な格好しているなら、話してても面白そうじゃない?」

特に隠すでもなく自分の意図を口にしていく。
ハッキリと職業は口にしないが、囁いた言葉と前後の会話、
細かい所作から娼婦である事に気づくのは難しくないだろう。

ロブーム > 彼女の答えは、途中まではある程度、彼の想像通りのものだった。
ローブの仕立てについては、客商売をしているなら、気になってもおかしくないものだったからだ。
だが、耳に唇を寄せて密やかに告げられた、最後の一言については予想外だった。

「確かに、君の言うとおりだよ。
何分、暑さ寒さは、究極的には魔術でどうとでも調整できるのでね。
――無論、『スキモノ』である事も否定はしないが、ね?」

何ら恥じる事無く、寧ろくつくつと喉を鳴らして笑う。
此処まで来れば何となく、彼女の職業も予想がつく。
娼婦。それも、この容姿と気立ての良さからすれば、相当の腕利きだろう。
かといって、ただの営業という訳でも無い……彼女が自分に興味があって、話しかけてきたというのも解る。
要は楽しめて、ついでに仕事もできればなお良し――と。
ならば、男としてはそれを叶えるに吝かではない。
尤も、それで金を得られるかは、彼女次第ではあるのだけれど。

「ふむ。君とこうして話をするのも悪く無いが、立ちっぱなしで話すというのもな。
近くに宿がある。どうだろう。そこでもう少し、親睦を深める事にする、というのは?」

そう言って、彼は屋台街にある建物の一つを指差す。
そこは、高級宿だ。彼女がこの辺で娼婦として仕事をしているならば、使ったこともあるかもしれない。
柔らかいベッドと、シャワー付きの個室が売りで、簡単な朝食もつく。
娼婦を呼ぶ宿としてはかなり上等なグレードの宿である。

シーリーン > 元々男の服装には違和感があった。
ローブとはいえ、下に服を着ていれば、もう少し膨れて見える箇所がいくつかあるはずだ。
だが、ローブの下の体型がそのまま見えるという事は……という予測。
当たれば意図が伝わるだろうし、外れてもそれをとっかかりに話が膨らむという心算だった。

結果、当てることとなったわけだが。
そうしていれば、続く言葉に口元の弧が大きくなり、少し目が細められる。

「あら、そう誘ってもらえるのは嬉しいわね。
その先も少し、期待しても?」

そんな言葉を向けてから、会話の中でいつしか終わっていた食事。
故に、立ち上がり、ロブームの左腕を取る。
そのまま二の腕あたりに己の乳房を押し付けてから。

「なかなかの場所をご指定ですもの。
私がお断りする理由なんてないわ。
是非、ご一緒させてくださいな。」

平民地区の、普通の娼婦が仕事を始める前に腹ごしらえをしている事もある屋台街。
ロブームに密着したシーリーンを見て、くすくす笑う者もいた。
が、シーリーンにしてみれば、外見で判断するなどと言うのは愚かしいこと。
故に、しっかりと恋人同士のようにロブームと連れ立って、宿の方へと向かっていく。

ロブーム > 丁度、食事も終わった所。
ハンカチで掌を拭いてから、彼女が腕を取るままにされる。
豊かな乳房が腕に当たる感触に、にやりと口の端を歪める。
仕事の前の、ちょっとしたサービス。そういうのは、嫌いではなかった。

「無論、君が望むなら。
その辺りを渋る程、吝嗇家でもないからね」

周囲の嘲笑を意に介さず、男は宿の中に入っていく。
慣れた様子で受付を済ませると、鍵に彫られたナンバーの部屋に入る。
中は、広い。ベッドだけでなく、寛ぐためのソファと机も完備されている。
男は、満足そうにうなずくと、まずはソファに座る。

「君もかけたまえ。
"親睦を深める"前に、幾らか相談しておきたい事もあるからね」

彼女が隣に座るか、それとも真正面に座るかはともかくとして。
彼女が座ると、男は話し始める。

「君が言った通り、私は人並み以上に女性を愛するのが好きでね。
だが、特に好みなのは、女性が心から快楽に堕ちる、その様を見るのが好きなのだよ。
しかし、だ。腕利きの娼婦というのは、男性を喜ばせる為に、多少の演技をする事があるだろう?」

その言葉に、侮蔑の意味はない。
ただ、そうであるだろう、という確認の意味のみがある。
元より、彼は娼婦に対して侮蔑の感情はない。
寧ろ、そういった仕事上の配慮に対しては、好ましくさえ思っている。
それを示すかのように、彼の表情はあくまでにこやかである。

「私が見たいのはあくまで心からの、生の反応だ。
とはいえ、娼婦に対し『演技をやめろ』とただ言う程、愚かしい話も無い。

君達にとって、演技とは娼婦として生きる為の命綱だ。
それを一時でも手放せと言うからには、こちらも相応のリスクを取らねばならない」

そこで、男はやや前のめりになる。
表情こそさっきまでと同じく落ち着いた笑みだが、その眼には欲望の炎が宿り、その眉は浅く立っている。
好戦的、とそう言える表情だ。

「そこで、だ。――私と君とで、賭けをしよう。
君が負ければ、この場での代金はなし。ただで私に抱かれてもらおう。

だが勝てば――倍では不足だな。そちらはただ働きのリスクを負うのだから」

とそこで言葉を区切る。
同時に、じゃらりと金属が擦れる音を立てて、袋がテーブルの上に落ちる。
その中身が全て硬貨だとしたら、それは相場の二倍では足りない。
それだけの量を、テーブルの上に置いた。

「相場の三倍を出そう。それで、どうだろうか?」

シーリーン > 宿の中、部屋の中へと入っていく。
十分以上の室内設備に笑み深まれば、勧められるがままにソファに腰かける。
そうしていればまず始まるのは話。
普通の娼婦であれば、話もそこそこに行為に入る事が多い。
一晩で何回、何人『仕事』ができるかで稼ぎが変わってくるからだ。

だが、話はじめたロブームを止めることもなく、興味深そうに耳を傾けていく。
こういう所作をするのは一部の高級娼婦くらいの事だろう。
つまり、思いのほかに、この娼婦は高いという事になる。

「なるほど?……まぁ、確かに演技はするわね。
とはいえ、本気で感じた時とか、上手な人とする時は、そんな余裕もないこともあるけれど。」

言葉の調子から、それは当然どころか好ましく感じている事を感じ取れば、こちらも隠すことなく実態を語っていく。
そうしていれば、さらに続く言葉。
流石にその内容は予想外だったのか、目を瞬かせる。

「賭け、ねぇ……貴方にとって、それが楽しいなら別に嫌だというものでもないのだけれど。
私もこっちはプロだから、貴方の技術によっては、全く反応しなくなるかもしれないわよ?
それでもいいなら、別にいいけど……」

どうしたものか、と考えながら言葉を紡いでいたが、ふと、何か思いついたのか悪戯っぽい笑顔を浮かべて顔を近づける。

「じゃぁ、少しだけ条件を変えさせてもらってもいいかしら?
私は、演技もさせてもらう。けれど、それを演技だと貴方が看破出来て、私に心から『もうやめて』と言わせることが出来たら貴方の勝ち。
言わせることが出来なかったら、私の勝ち。

勝敗の条件はそれでいいけれど……私が負けた時に、それでも貴方の心に何か残すことが出来たら、
貴方の好きなものでいいから私を負かした証に何か頂戴?換金できないようなものでもOK。

それくらい愛されたら、私も貴方を忘れられなくなるだろうし、そんな中でも貴方の心に私を残すことが出来たら、
無様に負けたわけじゃないって慰められるもの。」

ま、簡単に負ける気はないけどね、と付け加える時には、自信を持っている事が伝わるだろうか。

ロブーム > 乗ってきたか、と男は思う。
高額な報酬を見せたとはいえ、相手のプライドにも関わる話だ。
金以外に駆け引きの材料がない以上、乗ってくるかは五分五分だったが……相手は、戸惑いながらも乗り気ではある用だ。

「成程。娼婦の演技を信じるようなら、それは私の眼力が至らなかったという事、か」

面白い条件だ、と思う。
無論、この条件はこちらが不利になるばかりだ。しかし、面白い。
ならば、答えは一つだった。

「良かろう。私の勝利条件は、演技ではない君の本気の『やめて』を聞いて、それを了承した時。
敗北条件は……そうだな。これを使おうか」

そう言うと、机の上に砂時計が置かれる。
台座付きの大きな、置物の様な砂時計。
砂時計に軸が取り付けられていて、大きいながらも容易に回転できるように作られている。

「この砂時計で、三時間測ろう。
それまでに、君の本気の『やめて』を引き出せなかった場合、私は敗北する」

まだ、砂時計は始動していない。
これを回した時に、賭けは始まるが、その前に一つ。
もう一つの条件に付いての話がまだであった。

「最後の条件に付いては、そうだな。君が私に印象深い人になったなら、贈物を差し上げよう。
私が信用する者、或いは、裏切られても納得できると思った人間にしか与えぬ特別なものだ。
――証としては、十分なものだろう」

そう言うと、男はさて、と言う。

「それでは、ゲームを始めよう。……健闘を祈るよ」

そう言って、砂時計を押すと、くるりと回って、砂が落ち始めた。
これより、賭けが始まるのだ。

シーリーン > お互いの相談の元、1つの契約が果たされた。
結局は自分がだいぶ有利になった気もするのだが、更に条件を積んできたのが相手なのだから良いかと割り切ることにした。
くるりと回る砂時計。賭けが始まった。

「ええ、ではその条件で。
ふふっ、勝っても負けても私が儲けものな気もするけれど、
私もプロとしてのプライドがあるから、全力でお相手させていただくわ。
……って言っても、私は貴方に……って、そういえば名前を聞いていなかったわね。
私はシーリーン。貴方は?」

そう言葉を向けてから、服はどうする?と確認する。
着衣のままと言うのであれば、そのままで。
脱衣が良いというのであれば、脱ぐまでのこと。

元々布の面積が多いわけではないのだから、脱ぐにしてもすぐに終わる。
姿勢も、場所も、道具を使うにしても、全てを受け入れるつもりで、
ロブームが何を望むのかを確認するため。

逆に、何か奉仕をせよ、と言うならばそれも受け入れる。
これから3時間は、ロブームの愛を受け入れて、望みを叶える立場なのだから。

ロブーム > さて、どうするかと思案していると、彼女の方からまずは名乗らないかと提案された。
そういえば、此処までなし崩し的に来てしまったので、彼女の名前を知らない事に気付く。

「ああ、そうだった。お互い、名乗っても居なかったな。
私はロブームと言う。以後、宜しく」

と名乗った所で、服はどうすると聞かれた。
責めやすさを考えると脱衣して貰った方が良いが、まだ序盤だ。
最初は、目にも華やかなその衣装が乱れるのを楽しもうと思い、それは固辞した。

「そうだな、まずはうつ伏せに寝そべってくれ」

彼女がベッドに寝そべると、男はいつの間にか出した小袋から、粉の様なものを掌に載せて、掌に刷り込む様にする。
そして、不審がらないようにという配慮からだろうか。その袋のラベルを、彼女に見せる。
そこには、『ベビーパウダー』と書かれていた。

「汗疹を防止する化粧品としても売られているものだ。
君も、使った事はあるだろうが……こいつが中々、前戯用の道具としても面白くてね」

そう言うと、後ろから、彼女の首筋を掌で優しく包むように撫でる。
ベビーパウダーが掌と首筋の間で優しく転がり、滑りを良くすると同時に擽ったい様な独特の感触を与える。
おとがいから鎖骨まで、ゆっくりと摩擦していく。
時に、指の腹で擽る様にして、優しいながらも刺激に変化を加えながら、

「くすぐったいかね?気持ちいいかね?まあ、どちらにせよ、まずはこの感触を楽しんでくれたまえ。
徐々に、刺激を快楽の方に振っていくのでね」

そう言いながらも、首筋を撫でる手は止めない。
が、その内片方の手を今度は露出している背中の方に持っていく。
そして、人差指で、ゆっくり撫でる。
一見すると、ただ遊んでいるようにも見えるし、彼女もそう思ったかもしれないが……彼の表情に焦りはなく、寧ろ悪戯っぽい笑みを浮かべている。

シーリーン > 【中断】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシーリーンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャオさんが現れました。
シャオ > 平民地区の大通りの一角。
酒場の近くで敷物を敷いて露店を広げての商売。
ただ呼び込みはほぼなく、少しの商品を並べ、後は店主に尋ねてほしいというスタイル。
そんな露店ではあるが客足はそこそこな様子で。

「合計100ゴルド、毎度あり」

新人ぽい冒険者にポーションを数本売っては代金を受け取りお礼の言葉。
去っていく姿を見送れば、今売れた物を並べなおし、次のお客が来るのを待って。

シャオ > そうしてお客が来れば対応し。
売れる売れないはその時次第で…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリトさんが現れました。
リト > 平民地区の、閑散とした市場をうろつく少女の影。
ここでは果物を始めとする食糧、日々の生活を彩る雑貨類を販売している。

最も、今の時刻は夜真っただ中。
露店はどれも閉まっているか、そうでなくとも店仕舞いの真っ最中だ。

何かを買うわけでもなく、少女はただぶらついていた。
彼女自身にも目的があるわけではなく、強いて言えば暇潰しのお相手を探しているくらい。

「ん~~……」

吸血鬼とはいえ、昼夜関係なく行動できるリトにとってすれば「来る時間帯間違えたかな」くらいのノリで考えている。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアリエッタさんが現れました。
アリエッタ > 「うーさっむーい」

趣味の娼婦もさすがにこの寒さだと外で客引きは辛く切り上げて帰ろうかと思い家に帰ろうと駆け足で。
家に帰る途中の平民地区の市場、流石に人も居ないし店も閉まっている。
そんな中少ない人影の中に妙に目立つ少女を見て。

「おお、かわいい子」

思わず見つめてしまう、仕事中に会っていれば即声を掛けていたがさすがに帰ろうと思っていた所で声を掛けるかかけまいかと見つめながら考えて。

リト > ぶらついていると視線を感じて振り返った。
ベージュのロングコートを身に纏った少女。己より幾らか背丈は低いが、見た目で言えばほぼ同年代だろうか。
ぱちりと視線が合う。リトは興味を惹かれ、相手の方へ歩み寄っていく。

「どーしたの?何か用?」

そう声をかけたところで、少女の瞳に宿る色に気づく。
成る程と笑って、今度はその顔を覗き込むようにしながら…

「…ね。折角だから、ちょっとお付き合いしてくれない?」

どうかな、と首を傾ぎ、辺りに人がいないのを良いことにその頬にちゅっ、と軽く口づけようとする。

アリエッタ > 目が合った相手が近寄ってくる。
近くで見るとますますかわいい。

「いえ、御用ってわけじゃ無いんだけどかわいい子だなって」

素直に感想を述べると付き合わないかと言われて。

「私で良ければ」

どうせ変えるだけだったしヒマだしいっか、と軽く考えて答え。
頬にキスをされるとほほ笑んで。

「こんなかわいい子にキスされるなんて嬉しい、私はアリエッタだよ」

相手の頬にキスを返そうと。

リト > オッケーを得られれば笑って頷いた。
かわいいと褒められたことにも素直に嬉しそうな表情を浮かべる。

「ありがと、アリエッタもかわいいよ。私はリト」

頬にキスを返されながら自己紹介を交わす。
それじゃ、と彼女の手を取って握る。
最後に唇同士で軽いキス。ちゅ、と淡い音と共に顔が離れて。

「それじゃ、さっそく行こっか」

繋いだ手を軽く引いて、二人一緒に歩き出す。