2022/12/14 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルティアさんが現れました。
■シャルティア > 平民地区。屋台通りの路地裏
露天の並ぶ大通りの裏である。大通りが活気だつ分逆にこちらには人がいない。もっぱら物置き代わりや放置して捨てられた木箱が転がってる程度だ。
「はい、にゃー」
そんな路地裏の木箱の上。 小柄な子供と真っ黒な野良猫が座っている。
まだ幼い風貌の少年はニコニコと人懐っこそうな笑顔で、『にゃー、にゃー♪』と黒猫に鳴いて見せる
一方黒猫は真似するわけではなく『はよその手の干し肉をよこせ』というように『にゃー』と物申して
でも少年にはそれでも満足なようで
「あい♪ あげるー♪」
干し肉を木箱に置く。黒猫は人馴れしてるのか少年を知っているのか干し肉を咥えその場でガジガジと食べだす。
少年は指先でさわさわ程度に猫の頭のてっぺんを撫でて、自分も別の袋からサンドイッチをぱくりと頬張る
「おいしー♪」
木箱から足をぶらぶらさせる。すこし薄暗い路地裏で子供ひとりっきりは少々危なっかしくも、微笑ましく野良猫と戯れる光景どっちにも見える
■シャルティア > 黒猫は小さい干し肉を食べ終えると、じぃっと少年を見上げる。
もっとよこせという顔だ。時折右手をちょん、ちょんとあげて、くれくれアピールをする
少年はすぐに干し肉を取り出して
「はい、にゃーん♪」
野良猫からしたらいちいち鳴くのを求めるのは少々鬱陶しいだろうが、餌をくれる相手も貴重。黒猫はまた素直ににゃー、と鳴いて見せるとすぐに少年は干し肉を猫の手元に置く。
サンドイッチと干し肉を一緒に食べる時間。
たったそれだけの平和な時間だ
■シャルティア > ある程度干し肉をたいらげた野良猫は満足したのか、にゃー、と鳴いて少年の座る木箱から降りる。もう興味もないようにとてとてと去っていくのを
「ばいばいー♪」
と追いかけるでもなく手を振って見送る少年。あの子はいい子だからまたここに来ればあえるしその時一緒に遊べば良いのだと
少年も木箱からおりて、とたたたっと路地裏から駆け出してさっていく
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルティアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にバルゴラさんが現れました。
■バルゴラ > 王都マグメール平民地区にある大通り。
自分が常日頃歩く富裕地区とは違い、少し品のない賑やかな声とゆるく平和で怠惰な空気を感じながら、大通りで幾つも並ぶ露店を覗き歩いている。
今夜は少し思うところがあり、護身用の武器を買いに来たのだが、平民地区に見知った武具屋はなく、それならば露店に掘り出し物があるかも?と思っての行動なのだが、当然そんな掘り出し物に出会えるはずも無く、錆びた剣だのガラスに色をつけただけの宝石が埋め込まれた盾だの、見るからにこれ駄目だろと言う珍品を眺めるだけの一夜で終わりそうであった。
欲しいのは、こう、特別感のあるヤツとか、魔法が付与されているとか呪われていそうなヤツで、出来ればショートソードのような片手で比較的簡単に扱えそうで、特別感のあるモノが欲しい、東方のコダチなる武器でもいい。
なんにせよ、自分でも扱えそうな武器が欲しいのだ。
仮想の敵はゴブリンなどのモンスターではなく、もう少し上のオークやオーガなどの中級モンスターと張り合いたい。
それも得意……でもない魔法も切り札も使わずに戦いたい。
勿論だが学院で技術的なものは習っているが、武器ばかりは……誰かに打って貰うにも、難しい、なんせ伝手がない。
「……それにしても、こんな寒いのに賑やかだよな………。」
独り言を吐けば口からは白い吐息がふわりと。
辺りを見渡せば酒場は外にテーブルと椅子を出して酒盛りしているし、露店だって風除けも無いのに平気な顔をして商売している。
この辺りは富裕地区の人間にはない逞しさを感じ、尊敬に値するとは思うが、まあだからといって平民落ちしたいとは一切思わない。
さてそれよりも、何か良さそうな武具を売る露店はいずこか
■バルゴラ > 一つの露店を覗いてみる。
露店と表現するのはちょっと難解かもしれない。
地面に敷物を敷いて幾つか商品を並べているような、正直見窄らしいと言うしかない露店であった。
商品に眼を惹かれた?
店主の怪しさに?
窄らしさに?
理屈はともかく惹かれたのだ。
その露店の方に足を向けると、並べられた商品の前にしゃがみ込んで早速品定めと。
量産型の武器(さび)、赤茶けたネックレス(さび)、カップ?、石像?良くわかるものから、良くわからない物まで並んでいるのをじーっと眺め。
特にかんじるものはない。
だが何かを感じたのは確かであるが、不確かなものを購入するのは……。
まあ、取り合えず、と錆びた量産ものらしきショートソードを購入する事にして、少し多目のゴルドを支払うと、立ち上がり早速振り回してみようと寮への道を歩き帰路につく。
後にこれが重大な岐路になるとは……という事は無かったが、面白い事にはなったのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からバルゴラさんが去りました。