2022/12/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
■セカンド > 深夜、というにはまだ早い時間帯。
珍しく、酒場から人がはけるのが早い日だった。掃除も洗い物も終わり、時間を持て余して店先に出ると、看板を閉店へと変える。
銜えた吸入器――煙草のようなものの根元を指先で挟むと、長く息を吐いた。紫煙ならぬ水蒸気。
「店仕舞いが早まるんはええんやけど、売り上げが、なぁ……」
眉を寄せ、やや渋い表情。とはいえ片づけは終わらせてしまった。今更飲食の客は来られても面倒だ。
宿だけ使いたい、なんてのが来れば歓迎だが、そんな都合の良いことがあるかどうか。
■セカンド > 「ここ最近、だいぶ寒ぅなってきたなぁ。前聞いた辛いスープ、試作してみんと……」
香辛料が複数入った褐色のスープらしい。とろみがついているものもあれば、一般的なスープと同様水気が多いものもあるとか。
聞いたこともない料理だったが、雇い主が言っていたので嘘ではないだろう。
「具は人参に玉ねぎに芋、あと鶏か羊?普通にスープにしてもまぁうまそうやけど……どうなんやろ」
芋があるあたり、ポトフとは違うらしい。スープにすると汁が濁りそうなのが気がかりだ。
何にせよ、レシピを入手しないと始まらないだろう。香辛料の配合は一歩間違えれば大惨事だ。
■セカンド > 長い一服が済み、軽く伸びをして女は建物に入る。
人が去った店先に、一陣の風が吹いた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。