2022/11/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 昼下がりの細道を、とことこと自分のペースでのんびり歩く。胸にかかえた買い物かごの中には、季節の果物が山盛りに詰めこまれていた。
朝食のパンにつけるジャムの材料がほしくて表通りの方まで買い物に行ったのだけれど、いざおいしそうな果物を眺めていると、あれもこれも欲しくなってしまい、つい買いこみすぎてしまった。
払った金額は家計に響くほどではなかったから、まあいいかと思うけれど。果たして果物が傷む前に、すべて消費できるだろうか。
中にはもう十分熟しているものもあったから、日持ちさせるために、ジャム以外の加工も考えた方がいいかもしれない。さてどうしようかと、青空を眺めながら小首をかしげて。

「んー…」

いっその事、食べきれない分は全部ジャムにしてしまってもいいかとも思えてくる。
それなら毎日違う味が楽しめていいかもしれない。そんんささやかな贅沢を思い浮かべると、普段は根暗そうな顔も、すこしばかり口元を緩めて。
そうと決まったら早く帰って作業に取り掛かろう。のんびり歩いていた足を、早足に。細道の先にある、自宅のある小さな商店街の方へと急ぎ。

ミンティ > 細い通りから抜け出すと、明暗の差が目に痛い。反射的に瞼を下げて、目を細くして、視界が明るさに慣れるまでは、のろのろとした歩き方。それでももう自宅までの距離はわずかだから、急ぐ必要もない。
ときどき近所の人に呼び止められたりしつつ、のんびりとしたペースで帰路を辿って…

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアラナさんが現れました。
アラナ > 「家族連れの笑い声、露店からの、威勢の良い呼び込みの声……」

 平和な街並み、のように見えるが。

「……」

 その街角の、所々に見受けられる、地べたに座りこんだ物乞い、憐れな人達に加えて。

――銀貨10枚で、一晩貴方のモノよ――

 と、石壁に書かれた符丁。

「……主よ」

 理不尽こそ、この世だと言うのですか?

――金で、女の尊厳を売るのが当たり前……――

 私も、肉体はともかく、精神的には処女である、そのこの、聖職者である私も。

――いずれ、食べていく手段が無くなったら――

 この肢体、胸も腰も、少年と見間違うような、生理すら未だである、この身体を売るのだろうか?

――主よ、私を……――

「お護り」下さい。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアラナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクィンスさんが現れました。
クィンス > 夜も更け、一段と寒さが厳しくなってくる。
肩にかけた羽織でしっかりと暖を取りつつ、クィンスは夜の繁華街のはずれにある、
公園で一人、ベンチに腰掛けてたたずんでいた。

「はぁ……、やっぱり、うちはやかましいのよりも、
こういった静かなほうが好きやわぁ…。」

遠くに見える、繁華街の明かり。
今の時間であれば、きっと冒険者が一仕事を終えて、酒場で
打ち上げと称し、宴会を開いているころだろう。

もしくは、呼び込みにより一夜の営みを望む男女が、
今宵の宿を決めている最中かもしれない。

そんな明かりを遠目に見ながら、クィンスは
溜息ととれるような、短い息を吐きだした。

まだ、この季節であれば、その吐息が可視化されることはなさそうだ。
軽く手を凝るしながら、夜空を見上げる。

「……どないしょーかなぁ…、このまま宿に戻ってもええんやけど…。」

もう少し、夜の散歩を楽しみたいかもしれないし、
このまま宿へと戻ってもいいかもしれない。

その二つの選択肢で、クィンスは若干迷っていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクィンスさんが去りました。