2022/09/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にユイリンさんが現れました。
■ユイリン > 普段は昼間ならば滅多に客の来ない店で過ごすのだがその日は店を閉めて街に繰り出す。
そうして向かった先は蚤の市。
様々な露店が開かれた市を眺めて歩き、珍しい調味料や小物などを眺めて歩く。
そして興味が沸いた物は安ければ購入をしてと気が付けば小さな袋を抱えて歩くようになっていて。
「これ……丁度よさそう」
そして今見ているのは中古の武具が置かれていた露店。
戦場で拾われた物も多いのか錆びているものなども多いが目を付けたのは一本の短剣。
護身用にも料理にも丁度よさそうな長さ、砥ぐ必要はあるがそのぐらいの手間ならば。
そう考えて買うか買わないかと悩むように眺めて。
■ユイリン > そうして悩み、結局購入すればその場を離れて
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からユイリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクレイさんが現れました。
■クレイ >
とある冒険者の宿、そこでは少しだけ物騒な空気が流れている。それは別に誰かが死んだとかそういう話ではない。
とはいえ、ヒリついたそれは戦場にも近い空気を纏っているのは事実である。その中心にいるのは間違いなくこの男だった。
「で、何度俺は同じ話をすりゃいいんだ? 傭兵間ですらご法度の依頼の横取り、冒険者でもご法度だと思うんだが?」
この宿の店主にそう語るのは明らかに冒険者といった風貌ではない男。
一種の苦情を言いに来たという形だ。
剣こそまだ抜いていないし、顔も怒っているという形ではない。だがその雰囲気はまさしく歴戦のそれ、1手間違えれば一瞬の内に剣が飛ぶ。そんな勢いを感じさせた。
「まぁ、冒険者様と傭兵じゃこっちの方が下かもしれねぇが……だからって裏から根回しは無いんじゃねぇのって話だ。おかげで俺は傭兵の間じゃ依頼を奪われたって笑い者だ……終わった依頼を返せとはいわねぇ。しっかりとそれ認めて、本来俺に払われるはずだった金を出せって話だ。すぐとはいわねぇ、3日以内。きっちり5000ゴルド、出さないなら……傭兵の流儀に則らせてもらう」
それだけ言えば、他の冒険者に目線を向けて。
「悪いな騒がせた。マスター以外の店員も悪かったな代わりといっちゃなんだが今いる奴ら1杯奢ってやる。好きなの注文しろ」
逆に懐の広さを見せつけ、自分も適当な椅子へ。そして自分も1杯の酒を注文して座っている。
■クレイ >
「……お、随分早い対応だなマスター?」
奥からマスターが出てくる。手には大きな袋、苦い顔を浮かべている。
それを上機嫌で受け取れば中身をガラガラと机の上に。そして数えて。
「よし、確かに受け取った。まぁ流石に銀鷲を敵に回したくはねぇわな。良い選択だぜマスター。迷惑料はもう払っといた。安心しな」
周りの席には彼の奢りで飲んでいる冒険者たち。きっちりとこちらは筋は通した。そして相手もしっかりと筋を通した。
これでお相子だ。
「今後とも銀鷲を御贔屓に。新人冒険者の育成から余った仕事の処理までしっかりと受け持つからよ。まぁでも……信用できるまでは3割増しだけどな」
金とは信用。高い金を払ったのであればそれを無駄にはしない。だからそう簡単には裏切らない。
だからこそ信用できない相手は高値で受ける。それが自分のやり方だった。
そうしてゴルドを再び袋に入れれば。扉を開いて外へと帰っていく。もうこの店に用は無かった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクレイさんが去りました。