2022/08/30 のログ
■フライア > 女神の双眸が開き、一点に吸い寄せられる。
ぺろりと下唇を舐める。
獲物を見付けた。
すっと地に降り立つと、街の人間に混じって歩む先は……
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフライアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイズナさんが現れました。
■イズナ > お使いの途中、品の良い老夫婦が如何にもな風貌の冒険者らしき男たちに絡まれており、
難儀をしているようであったからつい、間に入って仲裁しようとしたのだが…
要領を得ぬうちに男のうちの1人が腰にぶら下げていた獲物を抜き、
吊られたように残りの2人もそれに呼応して一悶着があった
男たちも自分の風貌を見て油断したのであろう、襲われれば自衛するのが当然の成り行きである
…が、思いの外、男たちは大したことはなく
1つ、2つ、3つ、と数えながら、強かに急所を打ち据えることができてしまった
えっ…と思った時には既に男たちは地面に突っ伏しており、絡まれていた老夫婦からは頻りに感謝されるのであった
さて、そうして老夫婦たちは去っていき、自分もその場を去っても良かったのであるが、
迷惑な男たちをそのまま捨て置くのも王都の市民の迷惑であるだろうし、後々災禍となっても面倒だから
ふん縛って衛兵の詰め所まで引きずっていった。衛兵に事情を話し、
しばしば狭い詰め所で待たされると、どうも王都で盗み働きをしていた面々であるらしい
報奨は冒険者ギルドで受け取ってくれ、と言われたので確かに男たち3名をふん縛って捕まえた、という
証明書と男たち3名を交換し、面倒くさい…と思いながらも、ギルドの窓口に証明書を提出すると
そこそこの額が入っているであろう革袋を手渡されてしまった
冒険者でもなんでもない自分が果たして受け取って良いものかどうかという疑問もあったし、
これ以上この件で煩わしい思いをしたくなかったので、ギルド併設の酒場へ革袋を持っていき、
「日々、王都の平穏を守護する冒険者諸君
諸君らの健闘と栄達を願い、我が主、―――公主様より、この場にいるもの皆に酒を振る舞う
英気を養いさらなる栄達へ向け励んでいただきたい、以上」
と。それっぽい、大嘘の口上を述べて併設された酒場の主へぽんっ、と硬貨の詰まった革袋をそのまま手渡し、
でわ、そういう事らしいので…と立ち去る事にした。正直、酒場でクダ巻いてるような連中に高い志だとか、
向上心だとかが、あるかどうかは甚だしく疑問ではあるが、奢られて嬉しくない人間もいないであろうし、
それでもって、主の名声がほんの少し、ちょっぴり、我が主が使用人を思いやる気持ち程度に得られるのであれば、
まあ、それで良いのである…と言うことにしておく
タダ酒が飲める歓声であったり、公主?聞いたことあるか?という噂話であったり、
ざわつく酒場を後にしようとすれば、酒場の主に呼び止められて振り返るとミルクの入ったジョッキを手渡された
仕方ないのでカウンター席の一番隅に座って一杯だけ頂くことにする
冒険者でもなんでもない自分にはあまり居心地の良い空間ではないけれども、
老夫婦を助けたご褒美が少しくらいあってもよいだろう…と言うことにしておく
■イズナ > やがて酒場の話はなんだか偉い人がタダ酒を振る舞ってくれるらしい、という話にシフトしていく
タダで飲めるのなら金を払ってくれるのは誰だって構いはしねえ、みたいな風潮のようである
まあ、自分が彼らの立場でもそうなるかな、なんて思いながらジョッキに入ったミルクを飲み干した
「ご主人、ごちそう様でした。とても良いミルクでした」
カウンターの向こうで働く主に折り目正しく頭を下げて
衣服の乱れを正せば、喧騒に背を向けて静かに酒場を後にする
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイズナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
■セカンド > ラストオーダー間際の酒場。
喧騒も収まり、まったりとした空気が店内に流れている。
眼鏡をかけカウンターに立つ女は人の目も気にせず木の実をぱくついていた。
微かに塩気があるそれを乱雑に指で摘まみ、口に運ぶ。顔の下半分は栗鼠のようで、上半分は能面のような無表情。
厨房の火は既に落とした。雇い主からやる気がないと言われそうだが気にしない。
女は飲料とただ皿に載せるだけの軽食しか出すつもりがなかった。