2022/08/28 のログ
グラスシエル > 「しかし……だ」

睨むような視線の先で光る街灯。明かりとしてはきちんと機能している。
なにかの作業には全くもって足りないだろうが道を歩く分には十分だろう。
それがちゃんと並んでるあたり平民地区としてもここは重要なのだろう。頼もしい限りだ
しかし――気になるのはそれではない

「魔法的な云々じゃねーだろうしありゃなんで一晩ずっと燃えてんだ? 油なんかずっと送ってたらもっとこう……ぶわーって燃えてすぐ消えちまうだろうに」

軽い動作で立ち上がり、一瞬膝を曲げただけで平屋の屋根ぐらいはあろう高さの街灯に飛び、着地する。細い鉄製の街灯に両足で器用に乗ったまましゃがみこみ、かがんで見下ろして……好奇心の強い子供のようにカンカンと指先で街灯の上部を叩く

「鉄製、熱いから火、だよなぁ。なんでこう、ちょうどよく燃え続けるんだ?
中を見たいが……壊したら怒られるよなぁこれ」

人間の王国兵など姿をくらますか返り討ちでもいいが、王国内でお尋ねものになるのはゴメンだ
ほどほどに仲良く。利用しあえるうちはマブダチ。が一応のポリシーな少年はさすがに街灯の解体は諦める。そのまま街灯を蹴って、一瞬で木箱に着地。ズン、という重そうな音を建てるが木箱は無事

「おっとあぶね……壊れなかったか。よしよし偉いぞ」

グラスシエル > 街灯の機械的な仕組みはよくわからない。魔法である程度灯火ぐらいはなんとかなるしサバイバルも何かを焼く程度なら魔法でどうにでもなる。 魔法に頼らない『技術』に関してはとても無知なのだ。 よくできてんなー、と街灯を見ながら木箱に座る。
先程の派手な着地に驚いたのか、野良猫はもう居ない。少年は興味もないように木箱にあぐらをかく
ここをベッドにするには少々狭い
宿をどうするか、なんて考えながらぼんやりと空を眺めて

グラスシエル > 木箱から立ち上がり、地面に落ちた干し肉を拾う。ポケットにのこった干し肉もちぎってまとめて木箱に置いてから

「ほれ、ここおいといてやっから、食え」

とだけいってその場を後にする。野良猫はすぐに木箱に上り、思いがけぬ干し肉を頬張って

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグラスシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にセカンドさんが現れました。
セカンド > 昼前の酒場は閑散としている。
冒険者の店でもあるものの、店主の極端な性格のためこの店に顔を出す冒険者は少ない。
貼られた依頼の紙も他の店の三分の一程度で、内容もアイテム採集など常設のものか依頼主と面談が必要なものばかり。

寝ぼけ眼のような半眼をした店主の女は店の奥、厨房にいた。奇妙な設備が多く、入った者は何が何だかわからないだろう。
壁の端、箱のような設備がある。その中には突起状のものが上向きに並んでおり、突起にひっかけるように皿やジョッキが置かれている。
女は箱につけられた扉を閉めると、小さく何事か呟いた。
箱の中から何か、液体が噴出する音がする。

「お……ええ感じやな。これがうまくいったらまた楽になるで」

にこぉ、と微笑むと、カウンターへ向かう。

セカンド > 「床掃除、机掃除も楽できへんかな……魔法使いは箒に意思持たせて働かせる人もおるらしいけど」

ぶつぶつと呟きながらカウンターを雑巾で拭く。気だるげな表情をしているが、丁寧に磨いている。
煙草にも見えるものを口に銜えているせいで、真面目さからはほど遠く見える。
カウンターの清掃が終わると、ホールへと向かう。

「やっぱアレか、可愛い女の子が給仕せんと客も来ーひんか。
とはいえ雇うためには銭がいる。他の作業をウチの発明品で代替させへんと」

さらっと他の店員を首にするかのような発言をする。
雇われ店長、しかも定額の固定給で昇給の見込みもない。その癖売り上げが悪いと自分の首にかかわると、
先日遠回しに雇い主から嫌味を言われた。
女の興味は自分が首にならず、どれだけ自分が働かなくても済むかという点に集中している。
床を眺め、今日は掃除せんでもええか、と呟く。

セカンド > 「……そろそろ、昼飯の客が来る頃合いやな。スープとパン、それに鶏肉の燻製。はー忙しい忙しい」

明らかに時間を持て余していそうな表情で棒読みの言葉を吐き、出勤してきた店員の姿を認めると厨房に戻った。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からセカンドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > もうすぐ日が沈みそうな時間の大通り。買い物客や、食事に出てきた人、いろんな人たちが行き来している。そんな中、行き交う通行人の間をすり抜けながら、珍しく息を切らせて走っていた。
手には古ぼけた財布を大事そうに握りしめながら、ときどき、ぴょんと跳ねて、前から来る人に遮られた視界の広げようとする。

「あ、の…、待っ…、待って…っ、落とし…ましっ……」

最初は、いつもどおり、のろのろと家路を辿っていた。けれど自分の目の前を歩いていた人が財布を落としたのにも気がつかずに行ってしまうから、届けようと追いかけたのだけれど。
足も遅いし、呼びとめる声も小さいせいで、なかなか気がついてもらえない。そのうえ相手よりも人をかわすのが上手くないせいで、距離は離される一方だった。
かろうじて見失わないようにはしているけれど、それも時間の問題かもしれない。は、はっと息を弾ませているうちに苦しくなってきた胸を、ぐっとおさえて。

ミンティ > そんな追いかけっこをしばらく続けているうちに、相手の方が財布を落とした事に気がついたらしい。踵を返して戻ってくるのを見てほっとしつつ、息を整えて、あらためて声をかけた。それでも最初は気がつかれなかったりしたけれど、どうにかこうにか財布を返す事ができて。疲れてふらつく足取りは、すこし休憩させてもらおうと、近くの酒場に入っていった…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。