2022/08/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエイシアさんが現れました。
■エイシア > 人の行き交う平民地区の大通り。
商店や酒場、食堂が立ち並び人の多い場で上から下まで白一色の服装でふらふらと右に左にと店や食堂を眺めて歩く。
しかし眺めてはいるが用はないのか直ぐに離れては次に足を運んでいて。
時折に呼び込みなどに声を掛けられるも首を振っては断り放されていき。
そして同じように別の店を覗いては離れていき。
人の多い通りでそんな事をしていれば誰かにぶつかるのものだがそれもなく。
器用に人を避けては右左と道を行き来しては同じように店を眺めてい歩いて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にズメイさんが現れました。
■ズメイ >
「そこのそなた」
すれ違った少女に不意に足を止めて呼び止めた。
たまの休暇を楽しんでいたが不意に目に留まったのだ。
真っ白などこにでもいる少女に見えたが、何かが気になった。
女だからというよりも……宝を好む性が騒いだような……。
■エイシア > 「……?」
次はあの宝石を扱う店を覗いてみよう。
そう考えて足が向いた時、急に声を掛けられ足を止める。
そして声の主の方へと顔を向けると知らない異性。
というか知った人など現状いないだけにまさに何?という感じ。
しかし用があるから呼び止めたのだろう。
そう考えて顔の次に体が相手の方を向き、何か用?と言うように見つめて。
■ズメイ >
「そうだ、そなたのことだ」
頭一つ分は余裕で大きい。
腰を曲げて視線の高さを近づけて話す。
「言葉はわかるかね?」
視線を合わせながら、静かに呼びかける。
何か気にかかる。顔に惹かれたわけではないと思う。
■エイシア > もしかして人違いかと思ったがやはり自分を呼び止めたという事。
もう一度じっくりと見るもやはり知らない顔。
知り合いでもないのに呼び止められた事に首を傾げて。
そうやって見返していれば相手は視線を合わせうようにしていて。
「わかるよ。何か用?」
静かな言葉に頷きと共に分かると返す。
そして何か用なのか、少なくとも何もしていなかったので呼び止められた理由が浮かばず。
何か用かと問い返して。
■ズメイ >
「それは良かった。言葉が通じない者もおるからな。
わしは…ゼムとでも名乗っておくか。
ひとつ訪ねたいことがあるのだ」
しげしげと眺める。
悩ましい顔をして考える、考えて…
「そなた、それはもう立派な鹿の首を看板に戴いた店を知らぬかな?」
ふっとぴんときた。
思い出したことを、彼女に確かめてみる。
■エイシア > 「他の国の人?そういう人じゃないから。
……ゼム?変わった名前。
私に?」
眺められるも平然とした顔。
訪ねたい事と相手は言うがそもそも答えれないとは思うが言葉を待ち。
「鹿の首を看板にした店?
あっちじゃなかった?」
告げられた鹿の首を看板に戴いた店。
そんな店があったかと考え、確か自分が抜けだした店にそんなのがあったかなと思い出し。
あの店は確か…と向かっていた進行方向を指差す。
■ズメイ >
「おお、知っていたか」
快活に笑うと、指がさした方向に顔を向ける。
「良かった!
知らぬと言われてしまうと、わしも困ってしまったところよ。
そなたの足もその方向に向いていたように思えるが、
良ければそこまで案内してはくれぬかな?」
周囲を軽く見渡した。
その店は少し路地の奥にあって、大通りからはなかなか見つからない。
「この齢になるとすぐに物を忘れてしまうのだ。ハハハ」
■エイシア > 笑う相手の言葉に小さく頷いて見せて。
「一度だけ前を通ったから。
困られての私も困る、知らない町だし。
あっちに向いてたのは偶々、この辺りはお店多いし。
案内?」
無くてもたどり着けると思うと首を傾げ。
ただ途中までは同じ道だがその先は行きたい所と違うので少し考え。
「近くまでなら。私はそこに用はないし」
物忘れというが特徴を覚えているなら大丈夫だろうと思いはしたが口にはせず。
途中までならと告げては先を歩くように足を進め、ただ真っ直ぐではなく店を眺めるのは続けて。
■ズメイ >
「そうかそうか、一度だけ前をな」
そのまま愉快そうに笑って頷いた。
「散策の邪魔をしてしまってすまぬな。
此方の用事が済んだら好きなだけ回ると良いぞ。
駄賃でもやろう、わしは商売人でな。
借りはきっちりと返しておきたいので受け取ってくれ」
そして男は少女に連れ立ち、その武器屋のほうへと足を進める。
「ところでそなた、訪ねたいことはもうひとつあるのだ」
路地に入っていくあたりで男はそう言った。
その後何があったかは――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からズメイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエイシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区中央公園」にヴェルソートさんが現れました。
■ヴェルソート > 平民地区の真ん中あたりに位置するささやかな憩いの場、さらにその中央に作られた噴水の縁に腰かけた男に片腕は無く、残った腕に七色に艶めく指揮棒を手に持ち…そっと、呼吸を整えていた。
その指揮棒が掲げられ、振られると同時、どこからかまるで小さな楽団のような音が溢れ、人の流れが止まり…その口から甘く響くテノールが、人の意識を男にひきつける。
「♪…カサブランカは歌う 貴方を想いながら
犯した罪科が いつか拭えますようにと
カサブランカは歌う 涙あふれるままに
千と一の夜を越え 贖罪と涙の歌を…♪」
そっと、語り掛けるように唄う声、まるで心を直接揺さぶるような歌声が、公園に響き渡った。
■ヴェルソート > 「♪…月よ 月夜 私の歌は 貴方に届いていますか
闇よ 闇夜 私の声を どうか遮らないで…♪」
続ける歌、しんみりとした歌詞…声に込められた魅了の魔力に、
聞き入って涙をこぼす人もちらほらと…。
日も暮れた公園に響く夜の歌は、人の心をざわざわと煽り立てていく。
悲しみにも、衝動にも…僅かな芽を息吹かせるように。
そうして一曲歌いきってお辞儀をすれば、パチパチと響く拍手に少しばかり満足げに笑みを浮かべ…。
目の前に置いた小さな箱に、小銭がちゃりちゃりと放り込まれていくを、楽し気に眺める。
良いところで歌えばもっと稼げるが…この感覚は、中々忘れがたいものだ。