2022/08/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」にユイリンさんが現れました。
ユイリン > 平民地区と富裕地区の境あたりにある小さな料理屋。
食事時ならばいざ知らず、それ以外の時間は比較的閑古鳥が鳴くのが当たり前の店内。
今も最後の客が店を後にしたのは一国ほど前、そして客のいない店内で暇をつぶすかのように掃除をして。

「これ以上は綺麗にしようもないし、もうちょっとしたら今日は終わりでもいいかもね」

床を掃き終えた箒を邪魔にならない所においては腰を伸ばし。
考えるのは次の飯時まで店を開けるか閉めるか。
客がこなければ開けていてもという考えが強くあり、カウンターの席に腰を降ろしては脚を揺らしては考えて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」にクレイさんが現れました。
クレイ > 「まだやってる……よな?」

 カランカランと扉を開いて入ってくる。腰に剣を差している姿は戦闘系の職に就いた人であると理解できるだろう。
 物騒な物を腰につけたその姿はわずかに威圧感を与えるかもしれないが、声などは別にそうではなく普通の青年といった様子であった。
 店を見回してから店員らしい少女を見つければ。

「好きに座ってもいいのか?」

 店によっては案内される場合もあるが、見た感じ貸し切り状態っぽい。
 故に自由に座ってもいいのかと思って一応確認は取っておく。

ユイリン > これは一度閉めて後で開け直す方がいいかもしれない。
そう考えが流れ出したころ、扉の開く音に我に返って視線を向ける。
そこには腰に剣を携えた冒険者か傭兵かという姿の青年。
その姿を見れば椅子から立ち上がり笑顔を向け。

「いらっしゃい、ちゃんとやってるよ」

閑古鳥状態で店員がだらけれいればやっていないように見えるが実際は一応営業中。
軽い駆け足でカウンター裏に入れば水の用意を始めて。

「どこでも好きに座っていいよ、今はお客はあなただけだしね」

好きにという確認の言葉に勿論と頷き。
少なくとも客を席に案内するような高級店ではないし混雑もしていない。
なので好きに告げれば青年が座った席に水を運んでいくだろう。

クレイ >  
「あいよ」

 そういって適当な席に座る。カウンター席の真ん中らへん。
 メニューを見ればうむむと唸って。

「うん、とりあえずこのセットでいいか。後はやめに出来るの適当に2品くらい」

 と肉がメインのセットとお任せを注文する。
 机の上にゴルドが入った袋をドサッと置いて。その中の一部分けておく。今回の料金用。ゴルド袋の中はそれなりには入っているように見える。
 それから持ってきてくれた水にお礼を言う。

「にしても、俺だけか少し得した気分だな。いつもこんな感じなのか? この時間」

 それなら来ても良いんだがななんて言いながら水をグイッと

ユイリン > 「はいはい、このセットに早めに出来るのが二つね。
ちょっと待ってね、直ぐに作るから」

水を置き注文を聞けば再びカウンターの裏、そこにある調理場に入り準備を始める。
青年が置いた袋の中身、それなりな金額が戻る前に見え、その量に驚きはしたが代金は後に受け取ると決めているので何も言わずで。

「この時間はこんな感じ。閉めてる時もあるけどね。
もう少し早い時間か遅い時間だとそれなりに人はいる事もあるよ」

厚く切った肉を焼きながら鍋を掻き混ぜてセットとお任せの準備を進め。
大体こんなだと水を飲む青年に、あまり繁盛はしていない事をさらりと告げて。
話ながらも手慣れた手つきで料理を続け、出来た順に皿に盛っていき。

「はい、セットと二品お待たせ」

そう言ってパンと厚切りの肉のセット、そして大き目の具の入ったスープにサラダを青年の前に並べていって。

クレイ >  
「ん、ありがとさん」

 そういって食事を食べ始める。
 もっしゃもっしゃと豪快に食べていく様はある意味で心地よくも見えるかもしれない。

「ふーん、この時間はこんな感じなのか……それなら来る時にはこの位に来てもいいかもな。店員からしてみたら迷惑かもしれねぇけど」

 なんてケラケラ笑う。
 自分も一応は事業主。1人だけの為にわざわざ開けておくというのの面倒さは十分理解できているわけで。

「でもこうやって話し相手も作れるし?」

 なんて少し冗談っぽくも言う。

ユイリン > 「いえいえ、ごゆっくり」

料理を運べば邪魔にならないようにカウンターの側の席に戻り。
そうして青年が食べ始めるのを眺め、豪快に食べ進める姿は作ってよかったと思えるもので自然と笑みが浮かんで。

「飯時はちょっと前だしね、それでこんな感じ。
別にいつ来てくれてもいいよ、暇よりはよっぽどいいし」

そんな事を言い笑う青年にお世辞なのか本気なのか何時で持つ告げ。
開けていなければ仕込みか外を散歩するだけなのでお客が来るならそれはそれでという考え。

「話し相手?それは思いつかなかったよ。
私なんかでいいなら話し相手になるよ」

そんな悪戯っぽい言葉に目を丸くし、次には笑ってしまいながら自分でよければと返し。
青年の手元から水がなくなればお代わりを注ぎに行ったりとして。

クレイ >  
「へぇ、そりゃ心が広いな。俺なんて1人だけで待っててほしいなんて言われたら逆に待たせちまうぜ?」

 自分の場合は色々と事情が事情だったりもするが、基本的に自分の場合は相手に一方的に待たせる。敵が多いというのもあるが。
 話し相手を承認されればハッハハと笑って。

「こりゃラッキーだな本当に。じゃあ他のお客さんが来るまで相手してもらおうか」

 なんて笑ってから椅子に横座り、店を見回すようにして。

「でもよ、お前結構スゴイよなまだそんなに歳いってねぇだろ? 生徒と同い年位に見えるぜ? なのにこんなしっかりと店構えてるし」

 こういうのは素直に凄いと思ってしまう。
 少なくとも自分にこういう店を持ってしっかりと運営するというのは無理だと思っている。

ユイリン > 「一人でもお客が来れば商売になるよ、それに料理も無駄にならないしね。
それにもしかしたら二人目が来るかもしれないし?」

青年の言葉に客商売だから一人でも来てくれるなら開けていられる。
それにもしかすれば二人目も来るかもと笑い。
元々暇で店を閉めるか考えていたので話し相手は大歓迎でもあり。

「来ないかもしれないけどね。来るかもで相手をするよ」

そう返しては椅子に座り、店内を見回す青年に珍しい物でもあるかと見て。

「私?20はいってないよ。生徒って事は学院の先生だったりする?
この店は師匠のよ。どっか行って帰ってこないけどね」

店は構えたというより継いだ?と少し悩みながら説明し。
食材に関してもギルドで頼むか自分で採取に向かうので安く上がるので維持は案外楽だと軽い様子で説明をして。

クレイ >  
「ああ、料理の場合ある程度作り置きとか食材とかもあるもんな。そりゃそうか」

 たしかに、それだと一人でも来るのは店からすればプラスになるのかと。自分の場合は自分が商品なので少し勝手が違っていた。
 20行ってないという言葉を聞けばやっぱりなとうなずいた。

「そうだと思った。俺の生徒がお前みたいな感じだったし」

 やっぱり予想通りだと笑って。
 教師という言葉にはニッと笑って。

「半分正解。本業は傭兵だ。戦争屋の腕を買われて暇な時でいいから教室開いてくれってな」

 今回も資料作りの帰りよと答えて飯を食べる。

「で、師匠は旅に出ちまったと。なるほどな、結構大変なんだなお前も。あ、酒も置いてあったりするかここ」

 と折角だからと酒も追加注文する。

ユイリン > 「肉のセットとかなら切って焼くだからいいけど、煮込むのはあまり残せないから」

肉料理はその時の調理だがスープや煮込みは残せない。
なので一人でもお客が来ればサービスで大目にしてでも出せるので助かるという物。
最悪は自分で食べるのだがそれはそれとして。

「正解は16歳よ。私みたいな生徒って大変ね」

きっと我儘でしょ?と笑う青年に笑い返し。

「傭兵で教師……戦い方でも教えてる?」

傭兵で教師と聞くと浮かぶのは戦い方。
学園ならそう言うのもあるかと直ぐに納得し、資料作成まであると聞くと面倒そうと思ってしまう。

「貴族のお抱えになるとか言って出てったのよ。
私が弟子入りしたのに忘れてね……お陰で店は持てたけど。
お酒?あるよ、どういうのが好み?」

変な師匠でしたと笑うしかなく、酒と聞けば売カウンター裏に戻り、肉料理に合いそうな物を数種類瓶ごと取り出してカウンターに並べる。

クレイ >  
「なら煮物頼めばよかったな……我儘? お前我儘なのか? 店やってるしそうは見えなかったが」

 なんて笑う。まぁ実際問題わがまま生徒はいるが、文字通り力でその辺は黙らせているので何とも言えない。
 教えてる教科に関してはその通り戦闘術だと答えて。
 師匠の話を聞けばウハハと笑う。

「中々向上心のある師匠だな。まぁ貴族お抱えの方が金にはなるけど。お前はついていこうとか思わなかったのか? 俺も師匠いた事あるけど、いたときは色々と引っ付いてたぞ」

 なんて答える。
 酒に関しては少し悩んで、つめたいエールでもと答えた。

ユイリン > 「今日は煮物はやってないから大丈夫、スープか煮物のどっちかなのよ。
これでも我儘よ、そうじゃないと料理人なんてやってられないよ」

正確には我儘というよりは料理の材料に妥協をしないだけ。
それを拘り過ぎるので依頼を出した先の一部では我儘と言われていると笑い。
戦い方を教えていると聞くと、傭兵から教わるのが確実と納得して。

「身のほど知らずの阿呆よ。腕に自信があったのかお金かは判んない。
私?私は絶対に御免よ。だって……師匠はなれても私は貴族様の夜食になれるに決まってるし」

この国の貴族の質の悪さは住んですぐに知った事。
別な意味で置かれるのは目に見えるのでお断りと首を振り。
冷たいエールと注文を受ければ、師匠が拘っていたのか置かれた魔導機械で冷やされたエールをカップに注いて運んでいく。

クレイ > 「ハハハ! 貴族の夜食か、うまい事いうな。確かに間違いねぇや」

 ハハハ! と失礼だが大笑い。自分も仕事柄貴族とはそれなりに接点があるが、今回の会話で言う所謂夜食にされてるんだろうなという人達を何度か見てきた。
 明らかにメイドとして劣った腕前であったり、何をしているかわからない従者等がたまにいたのだから。

「でもよ、それならここにも護衛置いた方がよくねぇ? だってほら、それこそ……俺がその気ならこのまま食後のデザートコースだぜ?」

 実際問題、ある程度腕に自信があるのかもしれないが本業戦争屋の自分ならある程度までは組み伏せれるはずだし。それこそ今この店には誰もいないわけで。
 ま、そうはいうが。席を立つ様子もなく、仕掛ける様子もなく回りを見ている。

ユイリン > 大笑いする青年にむっとしてしまうが自分が口にした事なので怒るに怒れず。
貴族との接点などは気紛れに食事にやってくるもの好き程度。
しかも何度か実際にお誘いがあったのを思い出しては嫌な顔をしてしまい。
勿論たたき出したわけなのだが……。

「そんなの雇うだけの儲けはないよ。手、出して来たらぶん殴るし噛み千切るからね?」

護衛がいれば確かに安全ではあるがそんな儲けもないので雇えない。
それに傭兵と言っていたので仮に護衛がいたとしても何処まで役に立つのかという疑問もあり。
なので青年にその気があるなら最後までは抵抗をする事はしっかりと告げ、サービスなのか押し付けなのかスープのお代わりを傍に置いて。

クレイ >  
「おおう、怖い。間違っても手出さないようにしねぇと」

 なんて少し悪戯っぽく笑って。
 それから剣をポンポンと叩く。

「ま、この時間に偶然居合わせたら護衛の真似事位はしてやるよ。話し相手のサービス代って事で」

 いないときには期待するなよと言って笑う。

「お、スープありがとうな。で、その師匠ってのは完全に行方不明なのか? 貴族に雇われてるなら多少なりとも情報とか出そうなものだが」

 貴族の数だってそんなに莫大にいるわけでもない。なのでどこかしらでつながりがあるんじゃないか? なんて。
 

ユイリン > 「それが身の為ね、お互いそれで損もないんだし」

悪戯っぽく笑う青年を見てそう返し。
剣を叩くのを見れば本気になれば一瞬で切り伏せられるというのはよくわかっていて。

「それは助かるよ。その時は何かサービスも考えてもいいかも」

いない時は仕方ないと笑って返し。
いる時は一品のサービスと話し相手はすると。

「余っても自分で食べるだけだしサービス。元気ではやってるみたいだけど帰っては来ないのよ。
近くの貴族には相手にされなかったみたいで……今は貴族の子供?を狙って富裕地区とか学院に顔を出してるみたい」

話は聞くが帰ってこないとあまり気にしていないように答え。
もしかしたら運よく雇われているかも、それならそれで良いという感じで。

クレイ > 「助かるね。俺みたいにその日暮らしの奴はそういうサービスがうれしいもんだ」

 エールでも毎回つけてくれよなんて言ってグラスをグイッと呷った。
 というわけでおかわりと言いたげにグラスをズイッと。
 
「ああ、元気ではあるんだなそりゃよかった」

 連絡も取れてないとかだとあれだったが、そういう情報を知ってるなら良いかと。
 学園に顔を見せていると聞けば。

「じゃあ学園の食堂とかか? もし見かけるようなら一回店に顔出せって言ってみるわ。料理の師匠って事は同じ料理だろ?」

 それなら食えばわかるしと。
 実際料理の系統や味付けが同じならある程度は見抜けるはずだ。まぁ元々料理に煩いタイプではないが。

「まぁ、師匠の名前もお前の名前もしらねぇけど。俺はクレイ。あんたは?」

ユイリン > 「付けれるのはスープか煮込みのどっちかだけよ」

その日暮らしというがどう見てもお金持ちという袋の中身を思いだして笑い。
エールは有料と返し、グラスを押されると直ぐにお代わりを注いできて。

「無駄に元気な人だったよ。時々に話しは聞くから生きてはいるみたい」

連絡はないがうわさは聞くのでそれで充分という顔を見せ。
何処にでも出没しているあたり行動範囲は無駄に広いと。

「食堂で働いてるか、貴族の子供にちょっかいをかけてるのかも。
もしいたらお願いするよ。そうそう、同じのを作ってる」

自分が作る料理は基本的には教わったものが多い。
もし判れば伝えておいてとお願いして。

「そう言えば……師匠って呼んでたから名前知らない……。
クレイね、私はユイリンよ」

青年の言葉に今になって師匠の名前を知らなかったという事に気が付いてしまって。

クレイ > 「んだよ、煮込みとかスープってさっきの話だとあまりものだろ。旨いからいいけど」

 本来は高い依頼料取るんだからななんて言って残念そうに肩をすくめた。
 まぁ煮込みを肴に自費でエールを飲めると考えれば十分。なのだろうか。

「ん、了解。なんか貴族の子供に不審な料理人が絡んでるか同じ味の飯食ったら聞いてみるわ」

 それが1番早いなと。
 師匠の名前の話なれば。わかると身を乗り出して。

「そうそう、師匠って名前聞き忘れるよな。俺も師匠の事ずっとおっさん呼びだったからよ。墓に刻むまで名前知らなかったんだよ。まぁ意味は通じてたし良いんだけどな」

 先生とか師匠とか。自分の場合はおっさんとか。そういう風に通じてしまうので名前しらないよなぁなんて。

ユイリン > 「余り物でも美味しいならいいでしょ?これなら3杯まではサービスできるから」

高い依頼料などは払う余裕はないと顔をそっぽ向け。
代わりにスープか煮込みなら3杯までと意外と太っ腹な事も口にする。

「見た目はこう……ちっこくて禿げてるからわかると思うよ」

かなり失礼な説明ではあるがそれが特徴なので仕方がなく。
名前を知らない事に呆れられるとかと思えば、逆に同意を得られて驚き。

「そうなのよ、そう呼べって私の師匠は言ってたから。
それはそれで凄いと思うよ……、通じれば同じよね」

墓までと聞けば流石に飽きれてしまうが、自分だとそもそも最後まで知りそうにないと思えば失礼だと頭を小さく下げ。
本当にそんな名前で呼んでしまうと笑ってしまい。
空になった器などがあれば邪魔にならないように下げておいて。

クレイ > 「3杯、なるほど」

 それは良いなとうなずく。それは魅力的だなと。
 師匠の話は笑いながらうなずいた。

「そうそう、通じれば同じってな。まぁもし会えたら今度は聞いといてもいいかもな。俺と違って墓に刻む事も無いだろたぶん」

 関係性的にそれはなさそうだしと。
 自分の場合も大衆墓地にまとめて埋められるときに墓の責任者が自分しかいなかったが、彼女の場合そういう訳でもないだろうし。

「ん、気が利くな」

 皿を下げてくれたことに気が付いて軽くお礼を言って。

「でも、小さくて剥げてるねぇ…………うーん、該当例が多すぎるな。結構いるんだよなその手の奴」

 それだけお盛んなのか、食事の関係なのか。結構学校関係者にそういうのがいるのであった。

ユイリン > それ以上になれば少しは問題だが3杯ぐらいなら問題はなく。
それで喜んでもらえれば安いものと考えて。

「私は師匠って呼んでたけど、常連はおやじだったよ。
戻って来たら忘れずに聞いておくよ、そう願うけど」

変なドジを踏んでいなければ墓の世話はしなくていいが、何が起きるか分からないのでそう願い。
確か平民地区に身内がいたはずなので何かあればそっちに投げようとちょっと無責任を見せて。

「これぐらいは普通よ」

お礼を言われれば気にしないでと返してお皿を水につけていき。

「そんなに多いの……学院って大丈夫?」

そんなに多くないと思っていたのだがそうではない様子。
師匠のような人間が多いとか大丈夫なのか、そんな事を考えてしまって。

クレイ >  
「まぁ大丈夫。貴族の親御さん世代は……どうなんだろうな」

 うーんと考える。
 まぁそういうのは色々と黒い噂があったりするのでこっちとしてはどうでもいい相手だったりしていたわけだが。
 ただそういうのに効く薬草とかいうのが結構いい値で売れるので仕事としては美味しいというのもあった。
 さて、そうして結構話していたが。

「てか、マジで客こねぇな。飯屋ってこんな風なんだな。いつも酒場とか食堂とか戦場で飯って済ませてたからなんか驚きだわ」

 話している間にもう少しくると思っていたのだが。そんな様子もなく。
 相手が子供でなければ酒でも飲むかと勧める所だったが。

「お前も飯食っちまえば? 一旦店クローズにしてさ」

 食える時に食っといた方が良さそうだし。なんて。なおクローズにしてなんて言うが自分はのんびり貰ったスープを飲んでいた。

ユイリン > 「そっちに粗相してないかが問題よ」

笑って流してくれるのならばよし、こちらに被害が来た時はどうしようと少し考え。
ちっこくて禿げているのが多くいる光景は想像していいものではなく、学院にはできるだけ近寄らないでおこうと考えるにとどめ。
青年が食事をする間に随分と話していた事にふと気が付き。

「今の時間は本当に暇よ。それに…行きつけに行く人も多いと思うし。
ここって場所的に中途半端だから」

もし富裕地区か平民地区にもっと寄っていれば混雑するだろうが中間なのでどちらからの集客が低いと笑い。
お陰で趣味に近い店になっているが料理研究が出来るので全く気にしていなく。

「それもいいかも」

青年の提案にそうしようと即決し、扉の外にクローズの札を付ければカウンター裏に戻り自分のスープを用意して食事の用意を始める。

クレイ > 「中途半端……たしかに、俺も結構いろんな店回ったけど、この店来たの初めてだったし」

 自称酒場マスターの自分でもこの店は知らなかった。味は普通の美味しいのに。つまりは場所的に見落とされる事が多いのだろう。
 穴場といえば穴場だが、続く為にももう少し人気があってもいいのにななんて考えてしまっていた。
 彼女が食事をするといえば、剣を外して2本束ねて片方に。流石に剣の傍に座るのはあまりいい気分ではないだろうという配慮だった。

「こっちへどうぞ店主様?」

 なんて剣を付けていない側の席を指さして、少し冗談っぽく貴族っぽく言いまわす。
 だが、それから顔しかめて。

「やっぱりダメだこういうの。やっててむず痒くなる」