2022/07/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にフリージアさんが現れました。
フリージア > 今日の分の授業も終わり、後は家に帰る迄。
アタシが今悩んでいるのは今日の夕ご飯。
流石にこの時間から食材を買って帰って作るなんて気力はない。

でもあんまり高い店で食べる勇気もない。

「う~~ん、どっか安い店があればいいんだけど。」

貧民街まで足を運べば激安店とかありそうだけど、
それはそれで色々と怖いし。
堂々巡りに陥ったアタシは道の端でうろうろしながら悩むのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフリージアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にユイリンさんが現れました。
ユイリン > まだ日の高い時間帯の平民地区の広場。
様々な人が利用をする中、日陰に置かれたベンチに腰掛け熱さから逃れるように身を休める。
傍には買い物をした後か色々なものが入った大袋が置かれていて。

「偶の安売りにあうとつい買い過ぎちゃう…いらないのとか…」

元々は店で使う物を少しだけ買う予定であったが、その途中で安売りをしていた店を見つけてしまい。
そのまま予定のものと勢いのままに他の安売り目当ての客と争いながら関係のない物を買ってしまう。

そして無駄に疲れた買い物を終え、少し休もうとして今に至り…。

「これ……どうしようか」

買った物の殆どは自分で使う事は先ず無い、冒険者などが使うものが多々。
使えなくはないが勿体ないという物ばかりでどうしたものか。
最悪は店で客に安く売るか、などと考えながらに大きく息を吐いてベンチで身を休めて。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゲーゲン・アングリフさんが現れました。
ゲーゲン・アングリフ > 「……はぁ。しまった……」

平民地区の通りを、男は荷物を抱えながら歩いていた。
手に持つ袋の中には、様々な物品が入っており。
ある程度の重量があるのは、見るだけでも判るほどだ。

「……衝動買い、恐るべし……」

店の営業に必要な物を買出しに来た男であったが。
ついつい、あれもこれもと買っている内に荷物が膨れ上がってしまった。
困った男は、とりあえず休もう、とベンチのある広場へと向かったのだが。

「……あれ?」

そこに、自身と同じように。
大量の荷物を傍に置いた女性がいて。
男は、その相手の姿に見覚えがあったので声をかける。

「……ユイリンさん、でしたっけ?
 これはまた、買い込みましたねぇ」

地区は違うとはいえ、男もまた。
冒険者の宿兼酒場の店主であるため。
業界のつながりや、様々な寄り合いで。
相手の名前と姿を、一方的に記憶していた。
だが、会話をしたことはなかったので。
相手に警戒心抱かせないよう。ちょっと距離を取りながら話しかけてみる。

ユイリン > 少し休めばいいかと考えていたのだが、その日の熱さのせいか中々に疲れは取れず。
このまま夕方までと駄目な方向へ考えが流れてしまい。
それでも良いかと思考が流しながらに広場内を眺めていれば自分のように買い込んだのか荷物を抱えて歩く人影に気が付く。

此方に近づいてくる様子に自分と同じよう休むのだろうなと思っていたが、
何かに気が付いたような声を零す事に小さく首を傾げて。

「そこの商店で安売りをやってたのよ。
それで気が付いたらこのありさま、使い道がないのばかり買っちゃって」

名前を呼ばれた事に驚きはするがおそらくは知り合い。
何処かで会ったような気がするのだが思い出せず。
ただちょっと距離を開けながら話しかけてくることに危ない人ではないだろうと考え。
少し疲れた笑みを浮かべて、そこで買い込んだと話して。

ゲーゲン・アングリフ > 男であろうと荷物の重さに強いなどはなく。
衝動買いの後の苦悩は、性差の存在無く辛いものである。
そんなことで、荷物の重さと、処理に悩む男は広場にたどり着き。
見覚えのある人物に声かけつつ、荷物を置き、ベンチの隅っこの方に腰掛けた。

「あぁ……自分も今しがた、そこで買い物しました。
 そうなんですよ……食材や調理道具はともかく。
 ポーションやマジックアイテムまで買っちゃいまして」

同じです同じです、と苦笑しつつ。
男は、荷物の重さから解放され。ふぅ、と一息。
汗を手の甲で拭いつつ、ちら、と相手を見る。

「最近、景気はどうです?
 ……まぁ、ウチは相変わらずの閑古鳥で。
 ほぼほぼ道楽営業になってるんですけど」

酒場としての営業はおろか。
冒険者の宿としての営業も、お客さん来ないんですよねー。
などと言いつつ。男はそんな風に世間話を切り出した。

ユイリン > 「じゃあ、同じ店で買ってた訳ね、気が付かなかった。
私は調味料を買う予定だったのにベルトにポーチに…。
まったくいらないのまで買ってちゃよ」

水の浄化石なんて先ず街中では使い道がなさそうな物までと笑ってしまい。
息を吐き汗を拭う相手を見ては思い出そうとして。

「景気?うちは景気はそこそこかな?
常連さんと少しの新規のお客でもってるよ。
私も道楽に近いから」

元々気紛れで開けている食堂。
最近は毎日開けているので不思議と集客はそれなりで商売が成り立っていると。
そしてそこで貧民地区で酒場をやっている人だと思い出し。

「お互いに客相手は大変ね、ゲーゲンさん」

違っていれば謝ろう、そう考えつつ名前を呼んでいって。

ゲーゲン・アングリフ > 「結構混んでましたよね。
 まぁ、安売りってやっぱ嬉しいものですからねぇ」

店を営んでなどいない、一般の方も来てましたよね、などと。
安売りの店内での様子を思い出し。
うむむ、と。ぎゅうぎゅう詰めと暑さまで思い出して唸る男。

「そこそこ、いいですねぇ。
 ユイリンさんの作る料理って。
 おいしいですからね」

そりゃあ常連さんもできますよねー、と。
笑いつつ、ちょっとうらやましそうな視線を向ける男。
とはいえ、男自身、その辺りは。
『そういうものである』とも自覚しているので、僻んだりはしない。

「ですねぇ。……ちょっと驚きました。
 私の名前なんて、そう聞くものでもないでしょうに」

名を呼ばれれば、少し目を見開くものの。
ぺこ、と頭を下げ。嬉しそうにする男。

ユイリン > 「嬉しいっていうか、買わないとって思うから。
それに人が多いと流されるのよ」

きっと安売りという言葉に引かれた人で混雑していた店内。
よくあれだけ集まったと感心し、あの密集した熱さも思い出すと首を振って。

「私の料理はその時にあるので作ってるだけよ。
それでもおいしいって言ってくれるのは嬉しいけど。
そっちはどうです?」

おいしいとらしいと言われるとあり合わせが多いと困った笑みを見せ。
それでも常連が出来るのは不思議と思ってしまい、羨ましそうな視線に気が付くと、そちらも常連できますよと励まし。

「あ、あってた?
確かそうだったって呼んでみたんだけどよかった。
実は名前、最初出てこなかったの」

嬉しそうに頭を下げる相手に最悪感を持ち、実はと名前はうろ覚えだったと白状し。
此方は謝るように頭を下げて。

ゲーゲン・アングリフ > 「……なるほど。それは確かに」

店内の風景を思い出す男。
確かに相手の言うとおり、なにか、無我夢中で買い物をする人ばかりだったな、と。
そこに思い至り、納得したような声をあげる。

「あるもので作る、という中で。
 おいしいものを作れるのが凄いんですよ。
 ん~……迷走してます。
 この間なんて、デザートメニューを増やそうとしちゃいました」

事実、何回か相手の店に食事に行ったこともあるが。
相手の作る料理は、非常に満足度が高かった記憶のある男。
そのまま問いかけられれば、ふっ、と視線を逸らしながらそんなことを告白する。
……当然であるが。貧民地区、冒険者の宿兼酒場。
そんな店でのデザートフェアは、見事に大失敗だったわけだが。

「えぇ。合ってますよ。
 謝らなくても大丈夫ですよ。
 自分でも、時折自分の名前すら忘れそうになりますから」

頭を下げる相手に、いえいえ、と手を振りながら。
冗談か本気かわからないことを言う男。
そういえば、とそこで何かを思い出し。
荷物の中から、瓶に入った液体を取り出し、相手に差し出す。

「よかったらどうぞ。
 ポーションの瓶の再利用の飲料らしいです」

暑いですからね、と言いつつ。相手に差し出した瓶には。
爽やかなフルーツの絵が描かれたラベルが貼られていた。

ユイリン > きっと安売りでも人が少なければ今のように買ってはいない。
人の多さには買わなければいけなくなる魔力があるのではと。

「料理なんてあれよ。ボリュームがあれば少しぐらい味が変でも満足してくれるの。
この間の猪肉の煮込みは大好評だったのよね。
そっちの店でデザートは……場所的にまずくない?」

作る料理は基本的にはボリュームの多い物がメイン。
しかも肉が多めなのでそう言うのが好きな客には受けると常連のよく頼むメニューはそんなのだと話し。
告げられた事、デザートという考えはいいだろうが問題は場所と店。
冒険者相手では見事に出ないのが判るデザートにご愁傷さまとしか言えず。

「自分の名前を忘れるのは駄目でしょ?
私もあんまり人付き合いしないから…」

そもそもに寄り合いも滅多に出ないので顔を覚えていたのが先ず奇跡。
冗談か本気か判らない男の言葉にそれでもと謝り。
急に荷物を漁り出した事になんだろうと眺めれば瓶を取り出すのが見え。

「容器の再利用は判るんだけど……ありがとう」

元は何のポーションかは分からないがそれを利用した飲み物。
差し出されたそれを受け取ればフルーツの絵が描かれているのでジュースだろうと。
「ありがとう」と告げれば蓋を開けて口に運んでいって。

ゲーゲン・アングリフ > 「なるほど、そういうものですか……。
 お、いいですねぇ。猪肉の煮込みなんて最高じゃないですか。
 ……えぇ。お客さんに『そんなものより酒とツマミを充実させろ』って言われました」

なるほどなるほど、と。相手の言葉を記憶していく男。
猪肉の煮込みというメニューに、少し涎が出そうになりながらも。
男は、過去の失態について、どんより、とした雰囲気で告白する。

「いやぁ、この歳になるとなかなか。
 そうですねぇ。私もそこまで人付き合いは多くないですからねぇ」

もうちょっと交流を増やして。
店の営業のためにも、様々な意見などを取り入れたい。
そう思いつつ、相手に瓶を差し出し。男もまた、自分の手元に瓶を取り出す。

「一応、安全らしいですよ。
 ……ふむ、これは」

相手に笑顔でそう言いつつ。
男は、瓶を開け、中の液体を喉に流し込む。
液体の正体は相手の予想通り、フルーツを原材料としたジュースであり。
火照った体に、爽やかな酸味と甘みがしみこんでいくのがわかった。

ユイリン > 「冒険者を相手に凝った料理を出してもですよ。
取りあえず肉と酒を出しておけば満足しますし」

扱いは酷いが肉体職はそんなものだと言い切り。
良ければレシピを教えるというが、何気に肉以外に色々と入れて煮込む物で。
酒場の客はそんなものと、告白を聞けば元気を出してと。

「まだそんなに年は取ってないでしょ?
人付き合いはほどほどがいいね」

あんまり多いと色々と大変だと肩を竦め。
店のタイプにもよるが自分や相手の店では量の方がいいのではないかと。

「危険物を売ってたら次から行かないよ。
普通にジュースね」

口に広がる酸味のある甘味。
疲れた今には丁度いい味でついつい飲み進めてしまう。

ゲーゲン・アングリフ > 「あー……なるほど、確かに。
 逆にいうと、そこをしっかりと充実させれば、ってことですね?」

男は、相手のアドバイスに店の風景を思い出す。
確かに、冒険者たちはこぞって肉と酒。
特に、スタミナのつくものなどを好んでいたことを思い出し。
なるほど、と大きく頷き。

「そうでもないですよ?
 ……いやまぁ、人種以外の方々に比べれば若造でしょうが
 そうですね。本当に」

ほどほどが一番だ、という部分には頷きつつ。
男は、相手のアドバイスから、店のメニューについて思索巡らせる。
相手の呟いた一言に、男は苦笑し。

「確かに。商売は信頼が大事ですから。
 えぇ、そうですね。
 これはなかなか。暑さでまいった体に効きますね」

男も相手同様、ジュースを飲み進めつつ。
最近の暑さには参る、と。目を細める。
なんというか、こうして同業者と話すのは。
男にとっては、なかなかに新鮮であり、楽しい時間であった。

ユイリン > 「そういうことね。そこを充実させればお客は増えるよ。
がっつりした料理と酒に合う摘まみ、これで冒険者の胃を鷲掴み」

自分の店に来る労働者系が好む料理をいくつかあげ。
労働者も冒険者も似たようなもの、そういう料理で呼べると力強く説いて。

「その辺は数に入れると限がないから除外。
人付き合いを増やして店が開けれないになったら意味ないよ」

交流は大事だが商売に影響が出ては意味がないと。
早速何かを考えている様子にいいように進めばいいと願って。

「時々に薬って言って変なのを売ってる店もあるみたいだし?
これ、店で出したらよさそうね」

この暑い日には丁度いい味のジュース。
これなら店に置けばそれなりに数が出そうと思え。
あまり店の話はする事はないが偶にはいいものだと思えて。

ゲーゲン・アングリフ > 「なるほど、いや、勉強になります。
 やっぱり、その場所とかに合ったやり方じゃないとダメですね」

相手から料理を教えてもらえば。
男は目を輝かせ、早速活かしていこう、と考える。

「ははは、失礼。確かにそうですね。
 ん~、それは確かに。本末転倒ですね」

男としても、道楽営業とはいえ、店の営業は一応仕事。
それができなくなっては、と。
相手の言葉をかみ締める男。

「この間、そんなのの被害に遭いましたけどね。
 そうですねぇ。こういう爽やかなのは。
 需要ありますよね」

ごくごくとジュースを飲みつつ。
男もその相手の言葉に同意する。
暑さ厳しい時期。その暑さへの対策というのも。
店の営業としては、大事なのかもしれないな、と思いつつ。

ユイリン > 「ゲーゲンさんも考えは良いよ、でも店の場所にあってないだけね。
平民地区ならきっと成功してるよ」

貧民地区でなければ少なくとも酒場は繁盛していたと。
このアドバイスに店が繁盛する事を願って。

「例えば、どうやってもエルフより長生きは無理だし。
付き合いが多すぎて閑古鳥が閉店は笑えないよ」

従業員を雇えば解決しそうではある。
しかし客がいないのではそれも難しい話、なので店を開けるのが優先ねと。

「あった後……ご愁傷様。
この手のは冒険者にも受けるから数を用意してもいいかも。
需要は絶対にあるよね」

気が付けばジュースの入っていた瓶は空に。
今のような暑い時期にぴったりな飲み物を知れたのは幸運。
この時期はこれで稼げると思えば、そのアイデアをくれた相手には本当に感謝しかなく。

ゲーゲン・アングリフ > 「そう言われると、嬉しいですね。
 もっともっと頑張っていこう、って気になります」

優しい相手の言葉に、男は笑みを浮かべる。
少しではあるが、店の営業に関して自信が湧いたようであり。

「街にいるだけでも、結構いろんな種族の方々見かけますからねぇ。
 あはは、たしかに。そんな店もあったのかもしれませんね」

実際、男の店の主要な客は冒険者なので。
エルフなどの種族も、良く来店はしている。
潰れていった店も、もしかすると交友関係のせいで、という。
そんな店もあったのではないか、と苦笑しつつ。

「ほんと。ポーションは信頼できるところから買おうと思いましたね。
 たしかに。こういうのを持っていけば。
 冒険の最中でも涼を取れるわけですしね」

相手の中で商売の新たな展望が見えているらしいことに。
男は、ちょっとは良いことができたかな? と。
安堵に似た感情を抱くことになり。

ユイリン > 「きっと平民地区ならデザートの美味しい店って人気になってたよ。
その意気、頑張って」

同じように商売に悩む店主同士、少しでも応援したくなり。
頑張ればきっと成功するとエールを送って。

「この街は本当に色々な人がいるから。
ちょっと先の雑貨店、それで潰れたらしいよ」

自分の店に来る異種族は少ないが、時折に顔を出すギルドには多いと。
仕事を頼む時は、場所のこともありエルフがそれなりに多いかと思い出し。
そんな店がと言われれば、何処の店がそうだったと口にして。

「私は使わないから買う事はないのよ。でも注意はしたくなるね。
問題は冷たくしておく容器がないと温くて飲めないかもって事」

依頼中に涼しくなるには冷やして運ばなければと。
程よい酸味と甘みも温かくなれば涼をとるには不十分。
そこだけが問題だと首を傾げて見せて。

ゲーゲン・アングリフ > 「あー……そうだったなら、と悔いても仕方ないですね。
 はい。学ばせていただいたことを糧に、頑張ります」

どこまでも優しく接してくれる相手に。
男は、何度も頭を下げ、感謝を伝える。

「いや、本当ですよね。
 ……あ~。あそこの店長さん。顔広かったですからねぇ」

時に、自分も知らない種族と出会うと。
なかなか対応に苦労するな、と思い出す男。
そのまま、潰れた店に関して思い出せば。
なるほど、と。男はまた納得したように頷く。

「いやぁ、本当ですね……。
 ふ~む……。氷結系の魔術で凍らせたり。
 冷却が持続すれば、あるいは?」

相手の言う問題点に関しては。
思いついたことを口にする男。
そこで男はすっ、と立ち上がり。

「さて、私はそろそろ店に戻ります。
 食材とかを仕舞わないといけませんしね。
 ユイリンさん、今日は貴重なお話、ありがとうございました」

と、改めて相手に礼を言い、深々と頭を下げる。

ユイリン > 何度も頭を下げられ感謝を伝えられれば気にしていないと首を振り。
同じ仕事をしているのだからこの程度は助け合うものだと返して。

「今はもう慣れたけど最初は驚いたよ。
きっと広すぎて大変だったのかも」

最初は異種族が多くて驚いたことを懐かしそうにして。
今ではすっかりと慣れたのは街に馴染んだからかもと。
納得したように頷けば、ああならないように気を付けようと。

「後は知らない人に貰わないように…?
魔術、その手があったね。それで持続させれば大丈夫ね」

自分が悩んだことは相手の言葉であっさりと解決策が出てきて。
そこは食堂と冒険者が集まる酒場の店主の近いかと感心して。

「あ、私もそろそろ戻って店を開けないと。
こっちこそ話し相手ありがとうね。成功祈ってるよ」

当たらめて礼を言われれば、次会った時は結果を教えてと告げ。
ベンチから立ち上がって荷物を抱えれば、またね、と言って帰路にとついて。

ゲーゲン・アングリフ > 気にしてない、とされるものの。
男は相当に感謝しているのか、繰り返し頭を下げていく。

「いや、私なんて未だに、ってのはありますけどねぇ。
 あ~……かもしれないですねぇ」

何かのために交友を増やしていたら。
いつの間にか交友を維持しなくてはいけなくなる。
それこそ、本末転倒の姿だなぁ、と考える男。
そういう意味では、見知らぬ種族についても。
勉強しておくだけに留めておくのがいいのかもしれない、と考え。

「いや、間違いないです。
 そうですね。実際、氷属性の魔術をそういう風に使用している人は。
 何人か、見たことあります」

卓越した魔術師は、素晴らしい適温の管理も魔術でできるとか。
男は、相手に助言できたことに満足そうにする。

「はい、ありがとうございます。
 ユイリンさんのほうも、更なるご活躍、応援しております」

ペコペコ、と頭を下げると。
男は、荷物を持ち。更に相手に向き直り、もう一度一礼、と。
どこまでも感謝しながら。男もまた、店へと戻るのであった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からユイリンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からゲーゲン・アングリフさんが去りました。