2022/07/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にフセスラフさんが現れました。
フセスラフ > 平民地区の、貧民地区との境目。
ここでは非常にいざこざが多く、同時に何らかの犯罪の温床となっていることが多い。
こんなところに配置されるのは、安い賃金かただ働き同然のことをさせられる者ばかり。
こうして、ミレー族の奴隷や、悪徳騎士が多いのがげんじょうである。

なぜなら誰もやりたがらないからだ。
だからこうして、彼のような本来はやる気のない者ばかりがやるのだが……。

「…はい。これ、は……おーしゅー、になります……」

彼はあいにくと、育ちがいいわけでもないのに職務に忠実だった。
こうして何らかの薬を売りさばこうとした商人の”におい”を嗅ぎ分けて
忠犬のように働く。
”ヤク”や”武器”のにおいは、彼自身がよく周囲に持っている人間が多かったため
すぐに気が付いてしまうのだった。

「………」

しかしそれでも数が多い。
ちらりと後ろを見れば、留置場にいるのはもうかなりいる。
手錠の数も足りなくなってきたが、自分一人しかいない。
どうしたものか、と足りない頭で考えようとしている……。

フセスラフ > 「…………これでいっか」

仕方ない、と考えて手錠の代わりに縄で代用することにした。
手錠よりも時間はかかるが、大抵の人間はギチギチに縛られた縄をほどくことなどできない。
自分のような鍛えてる人間でも力任せに縄を解くことなど早々に出来ない。

「それに……しても……」

と、押収したものを載せてある机を眺める。
アブない薬やら、危険な魔導書やら、果てには胡散臭い魔道具など様々だった。
さらには魔物の寄生虫まで入っているカプセルまでもある。
一時期自分も貧民地区に住んでいたが、こんなのを体に入れられていたかもしれないと思うと運がいいと感じざるを得ない。

「……だんちょー。いまなにしてるんだろ」

ぼそり、と自身を拾ってくれた人のことを思い浮かべたが。
今は仕事だ。と思い直してまた警備に戻る。
今日も今日とて、この国に平和はないのだから、自分一人でも頑張らねば、と。