2022/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシァンさんが現れました。
シァン > 夜。曇天の中にちらりと見える月はまだ低く、路地裏に潜む影は少なく大通りを行く人足は多い。
殊賑わうのはあちらに立ちこちらに立ちそこに立ちと立ち並ぶ露天ひしめく市場、
食べ物から装飾品から偶に女の艶っぽい呼びかけもあるそこで――

「これちょーだい」

本日の晩飯買ってる一人の男。

「あと、これに、これと、あとそれ。うん、これも」

肉の串焼きを一本二本三本四本と牛だの鳥だの次から次へ見繕い序にジャガイモ焼きに。
……よう食うなこいつ……という店の親父の視線には目もくれず、

「これもだ」

さらに追い注文中。

シァン > 「明日はちいっと朝早ようから仕事でさぁ。……今日は残念ながら……腹五分目ぐらいだ……」

あんまり食べ過ぎると腹と身体重くなるから。
などと、甘く見積もって三人前ほど注文しておいて肩を竦める。

「はい、ありがとさん」

どっさりと買い込んだ紙袋に手を突っ込み、早速串焼きを一本取り出しては齧りながら会計済まし、
踵を返して、何処か座って食える場所……と視線を彷徨かせているあいだにも串焼き一本が無くなった。

シァン > 「ふむ」

ふと、塩胡椒の牛串(2本目)を齧った傍から目を下ろす。

「あのオヤジやりおるな。また寄ろ」

味、焼き加減、気に入ったらしい。
露天と露天の隙間にある、買い食いしたり煙草吸ったりと適当に人がだらける其処へと入り込んで椅子が空いていたのでどかりと腰を下ろせば2本目を食い尽くした後には3本目。さらに4本目。たまにジャガイモを挟み、うんうん……と舌鼓に独りごちながらもくもくと食べ進めていく。

シァン > そして、食いに食って紙袋を空にしたあとはゴミ箱へきちんと投げ捨ててから、ご馳走様でしたと手を合わす。
あとは帰って風呂入って寝る前にストレッチしてから眠るのみ。立ち上がれば塒へ向けて歩き出す。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシァンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」にユイリンさんが現れました。
ユイリン > 平民地区と富裕地区の境目ほどにある小さな料理屋。
本来なら客がそれなりに入る時間ではあるが、場所が悪いのか目立たないのか客足はなく。
静かな店内、そのカウンターの裏で店主が一人暇そうにスープらしきものが入る鍋を掻き回して。

「もう少し味は濃い方がいい?煮込んだらもっと味も出そうだけど」

掻き混ぜていたスープらしきものの味を見れば美味しいがちょっと物足りない。
それに調味料を足すか、それともこのまま煮込むかと鍋を見つめては考えこみ。
お客がいれば味見でもさせるのに、そう考えては鍋をかける火の勢いを落とし、
少し休憩と簡素な椅子に腰を掛ける。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」にサリファさんが現れました。
サリファ > 「こんなところにお店あったんだぁ」

高くて甘い声を響かせて入店する。
カウンター奥に料理人を認め、嬉しそうに近づいてく女形。

「ねえねえ、なにがある?
 ちょっと羽振りがいいんだ、高くても大丈夫だからさ。
 きみひとりでやってるの?他にご主人とかは?」

親しげにカウンターに頬杖つき、話しかける。
上機嫌ににこやかだ。

ユイリン > 「いらっしゃい、開いてる席へどうぞー」

お客が来ない日も珍しくはないので明日の予定を考えていると声と共に来客い。
その声の方へと振り返れば笑みを浮かべての接客。
何処彼処も空いているので好きな席へどうぞと声をかけて椅子から腰を上げる。

「未だと猪の煮込みスープを仕込んでるよ。
後は……お酒はそこのメニューを見て、食べるのは焼く系なら直ぐに出来るよ。
此処は私の店よ、店主は…私かな?」

カウンターに座った相手に声をかけながら直ぐに出来るものとちょっと時間がかかるもの。
後はお酒はそっちと置かれたメニューを刺して伝え。
先ずはと小さなカップに入った水を相手の前において。

サリファ >  
「エ?ひとりでやってるの?すごーい。
 そんな若いのに、いや見た目があてになんない国だけどさぁ」

にこやかに手を合わせて笑顔を見せる。
さっそくカウンターに置かれた冷をあおり、
喉を潤すとメニューを摘んでにらめっこ。

「うーん」

見つめているのは酒のメニュー。
食べ物よりスープよりまず酒に目をつけたのだ。
しばらく眺めていて首を傾ける。

「んっん。 文字じゃわかんないや、私難しい文字読めないし。
 ちょっとカウンターのなか入っていい?
 瓶だけみせてほしいんだけど、あ、ダメならいいよ」

ユイリン > 「元々は師匠の店なの。
寝ぼけたこと言って居なくなったから私が継いだのよ」

見た目がという相手にちょっと怖い笑みを見せ。
何が注文をされても良い様にと木製のカップと皿の準備を始めて。

「どれも私としてはお勧め。
微妙なのはあるけど不味いのはないし」

悩んでいる姿に美味しいとは言わずに不味くはないと。
初めての店て注文に悩むのは当たり前のことなので急かす訳ではなく。

「難しいって、この国の言葉だよ?
カウンター内は困るから駄目だよ、でも覗き込むのはいいよ。
お酒はそこに並んでるからさ」

食べ物を扱う関係でカウンター内は困るが見るのは良いと告げ。
お酒の瓶などが置いてあるのはそっちと指差し、覗きやすいように場所を移動して。

サリファ > 「なに?夜逃げってやつ?大変~。
 じゃあ、ちょっと味にも期待しちゃうけど、私も詳しくないし~。
 不味くないくらいでもたぶん美味しいって言うよ」

カウンターから身を乗り出し、目を細めて棚を凝視。
結局よくわからなかったが、それ、と指差しひとつの酒を示した。

「あとはえーっとそのスープ?と焼餅いっこ。
 それとちょっと寂しいから、アナタに話し相手になってほしーな」

手近な椅子を脚でひいて、カウンター近くにポスンと座る。

ユイリン > 「貴族のお抱えになるとか言ってたよ。
味なんて人それぞれだよ、でも期待していいよ。
そう?それなら嬉しいかも」

棚を凝視して酒を選んでいる間は静かに待ち。
指差された酒、果実種のような酒をカップに注いて。

「はいはい、スープと焼餅ね。
他に御客も居ないしそれぐらいはいいよ」

注文を受けては先ずは器に具が多く入ったスープをよそい、酒と共に先にお相手の元に運び。
そうしてカウンター内に一度戻れば餅を網に乗せて焼き始め、離しぐらいは良いと笑いかける。

サリファ > 「あ、これ好みかも」

酒を煽り一服。その後はスープを掬い体を温める。
ひと心地つくと椅子に深くもたれかかりながらスープの湯気を眺めつつ。

「それじゃぁ、店長さんは貴族お抱えになるよりお店持ちたい人だったの?
 ふんふん……あ、店長さん、なまえは?
 私ね、劇団やってんだ。役者。
 打ち上げに使わせてくれるなら、売上にも貢献できるかもだけど」

料理を作ってる姿をじぃっと眺めながら。

ユイリン > 「そ?それはよかった」

一味足りないかもと思っていたスープを褒められるとうれしそうにし。
焦がさないようにしながら器用に餅を引っ付けずに焼いて。

「私は料理の修行したかっただけ。今店をやってるのは…何でだろ。
名前?私はユイリン、あなたは?_
劇団やってるのに偉いさんじゃなくて役者なんだ。
うちの店で打ち上げ?別にいいけど、他の店みたいにサービスできないよ?」

劇団をやっているのに役者なのかと不思議に思い。
特に眺められるのは気にせずに餅を焼き上げれば相手の元に運び。
打ち上げはいいがサービスできない事も伝えておいて。

サリファ >  
「それなりに団の運営に口出せる程度に、頑張ってきたわけよ~。
 …願ったりかなったりなんじゃない?
 お店なんて持ちたいって思っても持てるモノじゃないでしょ、と思うけど。
 私は、サリファだよ。よかったら見に来て、一回目はタダにしとく」

どうぞとチケットを一枚、直近の公演の分を差し出しておく。

「いやあ…そろそろ、河岸を変えようかな…って思っててね」

焼餅にはむつき、肉汁と餅の弾力を味わいつつ。
言われた言葉に目を瞬かせた。

「お酒と料理、お店貸し切り、料金分のサービスでいいんだけど。
 他のお店ってそれ以上のサービスとかあるわけ?
 サービス、サービスかあ、…それってユイリンにできそうでしてほしいこと。
 私は特に思いつかないけどぉ」

近づけば、甘い香水の匂いが漂う。
カウンターに入れずに正解だっただろう。

ユイリン > 「それって古い人って事?
どうだろ?維持するのが大変だし他にも行けないから何ともね。
やっぱりお客が来ないとお店をやっても色々と無駄になるのよ。
サリファね、いいの?だったら行かせて貰おうかな」

差し出されたチケットを受け取り、公演の日を見ればその日は開けておこうと決め。

「私が癒える事じゃないけど、色々やるのは良いかも」

自分も料理の修行をやってはいるが他もやっていた時期もあり。
それもいいかもと焼餅を食べる相手に経験は良い事と口にして。

「それなら日さえ言ってくれたら出来るよ。
他だとお酒のサービスとかのあるみたいだけど、うちでやったら潰れるからなし。
うちで出来そうなのは貸し切りぐらいかな」

相手に近づいて話していれば何かの甘い香り。
こんな料理や調味料は扱っていないので相手が香水をつけているのかと。
役者なラそれもあるかとさほど気にしないでいて。

サリファ >  
「そんなにトシいってるように見えるぅ?」

両腕を広げて自分の体を見下ろして、ちょっとショックだと言うように肩を落とす。

「そうそう。ずぅっと同じお店だとね、飽きちゃうから。
 お店だって飽きないようにはしてくれてるんだけどね。
 このスープも、うん、食べたことない味。
 焼餅も…お酒も美味しい。
 デザートなんかはあの白いやつ、甘いやつあるかな」

ゆっくり食べ進める。酒の進みも緩やか。
心地よいため息を吐いて、椅子に身を沈めて一服。

「じゃ、さっそく千秋楽の夜に予約させてもらうとして、
 サービスっていうと、ひとつ思いついたことがあるんだけど」

ずいっと乗り出し、少女の顔を覗き込む。

ユイリン > 「さっき見た目が当ててにならないって言ったのはそっちだよ」

両手を広げ、ショックと言うように肩を落とす相手に先ほどの言葉を返し。
その後に見えないかなとよく見て返して。

「それはあるよね、私も時々に味を変えたりやってるよ。
それでもどうしても他で食べたくなる時はあるのはよくわかるよ。
捕まえて来た猪と野菜を煮込んだ私のオリジナル、滅多に食べれないから運が良いよ、サリファは。
そう?だったらこれからごひいきにしてもいいよ。
デザートは置いてないないの、ごめんね」

ゆっくりと食べ進める相手を眺めては楽しそうにし。
器が空けば邪魔にならないように下げてカウンター内に戻ろうとして。

「その日が決まったら教えて、人数分の用意はやっておくよ。
一つ思いついた事?」

なんだろうと思えば急に身を乗り出し顔を覗き込まれ。
流石に驚きに目を丸くして甘い匂いが強くなる中、相手の顔を見返して。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」からサリファさんが去りました。
ユイリン > 【部屋移動致します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区/小さな料理屋」からユイリンさんが去りました。