2022/07/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にカティアさんが現れました。
カティア >  
 変わらず暑い日が続く中、カティアは平民地区の通りを歩いていた。
 特に目的があるわけでもないが――単純に暇つぶしだ。

「――まったく、暑くていやになるわね」

 暑さは耐えられるが、日の光はあまり特じゃない。
 カティアの肌は日光で荒れてしまうのだ。

「帽子でも、買おうかしら。
 それとも、塗りくす、り?」

 少し迷うように顎に手を当て、首を傾げる。
 大きなマスケットを背負っている、子供と言ってもおかしくない小柄なカティアは、それだけで目立つことだろう。
 

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「………」

クソ暑い。
じりじりと照りつける陽の光の下、黒く深くかぶったフードの中身は地獄のように暑くなっていた。
平民地区のギルドからでて、すぐに熱気で汗だくになってしまった。

フードの中身で死んだような顔つきをしながら往来を歩いていると
往々にして道行く人々は誰もがうんざりとした表情。
気のせいか…人通りもまばらに見える。
そんななか、小さな体躯に大きな銃を背負う人影が見える。

めだつ。

あんなに肌を露出した服で大丈夫なのだろうか?
小さな少女を少し目で追って。

カティア >  
 人通りの少し少ない通りを、ふらふら、あっちこっちと覗きながら歩く、
 すると、ギルドの扉が開いた。

 現れたのは、こんな季節にフードの――男だろうか。
 視線があからさまに自分に向いていた。
 というか、黄色い視線がぶつかってきて、肌がむずむずする。

「――なに?」

 足を止めて、視線を差し返す。
 細められた目の、冷ややかな視線だ。
 この暑さの中でなら、わずかに体感温度を下げてくれるかもしれない。
 

ブレイド > 「んぉ…」

炎天下の中、視線を送った少女から投げられたのは
冷ややかな視線と声。
残念ながら少女の矮躯のせいか、背中を冷たいものが走ることもなかったが…。

「いや、そんな白い肌こんな時期に…そんなだしててよ。
赤く焼けねぇのかな?って気になっちまってな」

声をかけられるとは思っていなかった。
そんなにじぃっと見つめていただろうか?
まぁ、黒い中に金色の目が浮かんでいると目立つのかもしれない。

「…ってか、ガキだと思ったけど…そうでもねぇみたいだな」

声の調子にあまり幼さを感じさせない。
見た目はどうみても少女なのだが。

カティア >  
「ああ――」

 別に性的倒錯者とかというわけではなかったらしい。
 聞こえるのは気に掛けるような色。

「大丈夫だと思う?
 対策の一つもなかったら、全身火傷してるわよ。
 ――というか、格好の事なら、人の事言えるようには見えないんだけど?」

 確かに動きやすさ重視で露出が多い事は多いのが。
 相手はこんな日にもフードを深くかぶっている。
 恰好としては、いい勝負――不審さで言えば相手の方が上かもしれないが。

「――先に言っておくけど、私、21だから」

 子供と間違えられるのは慣れている。
 が、かと言って子ども扱いされるのはあまり気分が良い事じゃない。
 

ブレイド > 「思ってねぇから声かけたわけだが…。
どうにかしてるってならいらねー心配だったな。
眼の前でガキがあぶられてるってのも寝覚めわりーし」

服装的にも年齢的にも心配はいらなかったようだ。
むしろ、不審そうな返事を聞けば、まだまだ元気そうにすら思える。

「…そりゃちがいねぇ」

対してこちらは服装的には不審だし、暑さに対しての対策は皆無。
確かに人のことを言えるような状況ではない。
そのうえ、見た目子供に見える女性に話しかけているおまけもついてくる。
金の瞳を細めて、暑さにうんざりとしたため息を付いて。

「年上、には見えねーけど…意味のねえ嘘をつくとこでもねーか。
そんなもん背負ってるから余計に小さく見えちまってな」

彼女が背中にしょっているマスケットは明らかに普通のものよりも長い。
そのせいで感覚が少し狂っていたのか、いや、それを差し引いても小さいとは思うが。

カティア >  
 正直に心配してくれていたらしい。
 それは、悪い気分ではない、が。

「――ご心配、ありがと。
 正直言うと、帽子か塗り薬でも買いに行こうかと思ってたの。
 最低限の対策はしてるけど、一応、ね」

 不審者扱いしたことを謝りはしない。
 だって、見た目が不審者なのには変わりないのだし。
 ただ、相手に敵意もなければ、声の匂いは興味と、ある種の心配。
 お人よしに分類される人物なのかもしれない。

「信じなくてもいいけど、慣れてるし。
 ――ああ、これ?
 仕事道具。
 私、傭兵だから」

 年齢の事も見た目の事も、言われ慣れている。
 一々、反応して腹を立てるような事もない。
 まあ、それを話のネタにして馬鹿にしてくるようなら、相応に相手をしてやる所だったが。
 彼からそういう意図は感じられないのもあり、素直に返した。
 

ブレイド > 「その帽子で足りてるようには見えねーしな。
見た目的にゃ服も帽子も悪くはねーかもだけど」

謝らずともとくに気にした様子は見せない。
むしろ、自分もこんな奴にいきなり声をかけられたら不審だと思う。
それにこんな街だし、女であれば男に警戒心をもって悪いことはないだろう。
そう考えてる人間も数少ないのかもしれないが…。

「塗り薬ね…変な薬掴まされねーように気をつけな。
オレも何度か薬屋の採取の仕事は受けちゃいるが…」

薬売りの依頼ではよく媚薬成分のある薬草の採取を依頼されることがある。
まっとうな薬売りであれば、妙な商売はしないだろうが
このあたりの路地裏や貧民地区などだとその手のものを騙されて掴まされることもあるだろう。
見た目小さくとも、気の強い女をどうこうしたいというやつは少なくはない。

「信じねー理由もねえよ。
傭兵も暑さにゃかなわねーか」

彼女に歩み寄れば、その小ささがよく分かる。
冒険者の中でも小柄な自分より、頭一つ分くらい小さい。

カティア >  
「ふぅん、褒めてくれるんだ。
 なに、ナンパ?」

 面白そうに表情を笑顔に変える。
 それはそれで、悪くない。
 暇はしていたのだし、たまには乗るのもありだ。

「変な薬ね。
 例えば、どんな?
 私、詳しくないから、教えてほしいんだけど」

 大嘘である。
 世話になっている錬金術師のおかげもあり、それなりの知識は持ち合わせている。
 もちろん、それが主に女性に対して悪用される薬が多いのもよく知っていた。

「傭兵だって人間だし。
 訓練はしてるから、多少は慣れてるけど、ね」

 酷暑の中で集中力を保ち待ち伏せる、なんていう忍耐訓練もさせられたくらいだ。
 得意ではないが、一般人よりは多少、耐性はあるだろう。
 

ブレイド > 「う、ぉ?ナンパってつもりじゃなかったが…
まあ、いいもんはいいだろ」

思った以上に年上だったり、傭兵という職業もあり
冷たい視線や言葉がまた帰ってくると思ったが
以外にも飛んできたのは笑顔とどこか値踏みするような言葉。
少し驚いたようにフードの奥の金色が丸くなったのがわかるだろう。

「変な薬って…そーだな。
媚薬とか、惚れ薬とか、睡眠薬とか……」

考えて思いつくものをつらつらと。
この街で仕事をしていて詳しくないというのは少し危なくないだろうか?
しかも、傭兵などという…いなくなっても道途でもなる人員ならばなおさらに。
などと、嘘を疲れているとも思わず考えて。

「日差しを避けるならオレみたいな格好でも悪かねーけど暑さはどうにもなんねーからな。
ナンパと思われついでにオレもなんか買い物しに行ってもいいかもな。
アンタが騙されるリスクも減らせるしな」

小さいながらも大人びた口ぶりにほんのすこし意識してしまったが…、

カティア >  
 
「ふうん、「いい」って言われるのは、悪くないわね」

 と、どこか満足げな表情を向ける。
 どうやら思った以上に正直な相手らしい。

「へえ、そんな薬もあるのね。
 そんなの使って、どうするつもりなのかしら、ね?」

 何も知らないふうに、不思議そうな顔をして見せる。
 無防備に見えるように、青年に一歩近づき。

「あら、そんなに心配してくれるの?
 優しいのね。
 あ、それとも――私がその変な薬使われるのを狙ってるのかしら?」

 なんて、気持ち挑発的な笑みで、下から青年を見上げる。
 右手の人差し指を、青年の胸に這わせてみたりと。
 

ブレイド > 「お、おい…いいとは思うけど、ナンパってわけじゃねーって」

変なふうに思われるのも、なんとなく居心地が悪く
繰り返すようにおなじような言い訳をするものの
歩みよった彼女の表情をみれば、なんだか顔が余計に暑くなったような気がする。

「そりゃ、女をいいようにしたいやつなんてそこらにいるからな。
アンタみてーな、傭兵だとか…」

我ながらなにを説明しているのやら。
しかし、続く言葉を聞けば、その説明が不要なものだったとわかる。
言葉だけではなく、仕草でも。

「んなっ!?狙ってねーよっ!
いまギルドから出てきたばっかだろ…」

確かに、少し話しただけの相手を心配するのは不自然に思えても仕方はないが。
つつぅと繊細な指が胸を這うと、高くなった鼓動が伝わるかもしれない。

カティア >  
 
「あら、狙ってくれないんだ、残念」

 くすくす、と青年の反応に笑いながら、胸に手を当てて、もう一歩距離を詰めた。

「で、も。
 「いい」女なんでしょ?
 少しはそういう気持ちくらい、あるんじゃない?」

 軽くつま先立ちになって、顔を近づける。
 手からは、青年の鼓動が伝わっている。
 狙ってないとは言いつつも、ほんの少しの期待が混ざっているようにしか聞こえなかった。
 

ブレイド > 「残念って…そんな風にしてるとほんとに狙われちまうぞ…」

更に距離が縮まった。
日差しの熱以外の熱さ…
体温をほのかに感じる距離、
見上げる彼女からはフードの中身も見えるだろう。

「確かにいい女だけどよ…。
そりゃ、今は少しは、無くは…
いや、アンタが変なことされるのを狙ってるってわけじゃねーけど…」

顔が近い。
ふわりと、自分のものとは違う匂いがする。
言われて意識してしまえば、はっきりと否定することはできずに。

カティア >  
 
「ふうん、少し。
 少しは――期待しちゃう?」

 近づいた距離で、少し挑発的な笑みを浮かべながら、ふ、と吐息を青年に吐きかける。

「――いいわよ、ナンパされてあげても。
 私も退屈してたところだし」

 そう笑いながら言うと、試すように青年を見上げて。

「ふふ、どうされちゃうのかしら。
 このまま、涼しい宿に連れ込んだりかしら、ね?」

 青年の期待を煽る様に、目を細めて。
 さて、青年はどんな反応をしてくれるだろうか。
 本当にその気になられたら――それはそれで、面白そうではあるけれど。
 

ブレイド > 「っ…ぅ、まぁ、今は…」

最初からはそういうつもりはなかったと強調しつつも
彼女の吐息に吹かれて、振り子の玩具のようにうなずいた。
逆にナンパされている…というわけではないのが始末に悪い。

「…ブレイドだ。アンタは」

答えるかわりに名前を聞く。
ナンパしていることになってしまったのを、口でいうのも格好がつかない。

「本気にしちまうぞ?
いい女だと思ってるのは事実だしよ」

帽子や薬代もおまけで払わされてしまいそうだが
ここまで挑発されて、そうしないほど意気地なしでもない。

カティア >  
 
「へぇ、本気にしちゃうんだ?
 私がイイ女だから?」

 くすくす、と笑いながら青年の反応を楽しみ。

「カティア。
 じゃあ、本気にしちゃったブレイドくんは、これからどうしちゃうのかしら?」

 そう言いながら、指先を胸から撫で上げて、青年の顎に触れる。

「お姉さんは、お買い物したかったんだけど、ね?」

 どうするの、と微笑みながら青年の反応を楽しんでいる。
 

ブレイド > 「うぐ…」

小さな子供だと思って声をかけたらこの有様。
そんなつもりはなかったとしても
煽られて本気にしてしまっているのだから、言葉にもつまろうというものだ。

「買い物に付き合ってもいいけど…
涼しい所が良いんだろ?」

顎に触れられると、少し複雑な表情を見せる。
舐められて、そのままっていうのも癪だ。といった顔。

「そういう気持ちにさせたんだから、買い物は…
宿で休んでから、だ」

誘う言葉としてはあからさまに不器用。ナンパとしてはお世辞にもうまいとはいえない気はするが…。

カティア >  
 
「――ぷ、ふふっ」

 そんな不器用でストレートな言い方に、思わず笑い声を漏らしてしまう。
 思った以上に、からかい甲斐のある青年みたいだった。

「あは――ふふふ、ざーんねん。
 ちょっと、及第点には足りないわね」

 そう言いながら、トン、と胸を押して一歩下がる。

「その気にさせちゃったけど、今日はおあずけ。
 また今度、もっと上手に誘えたら、考えてあげる」

 そう言って、触れ合う距離から一歩引くと、楽しそうに笑う。

「だから、今日はお買い物よ。
 それとも――無理やり、連れ込んじゃう?」

 なんて、本気か、冗談かもわからないような言い方で、青年を揺さぶりながら。
 

ブレイド > 「なんだよっ…あぁ、くそっ…。
なれてなーんだよ、ナンパとか」

最初の冷たい雰囲気がまるで嘘のよう。
そのかわり、からかわれてしまっているようだが。
及第点どころか落第点であることは自分でもわかっているのでこんなことしか言えない。

「ん…また今度って、無茶言うなよ。
うまい言葉なんざとっさに出てこねーよ…」

押されてもふらつくことはない。
体格差もあるし、楽しげな彼女の手にはそんなに力はこもってないだろう。
また今度という少女の言葉に少しうなだれた。
残念に思っている?なんだかいい具合に手のひらの上で転がされているような。

「無理やり連れ込んだら、いいようにしてー奴らと一緒じゃねーか…。
だから、嫌なら手ぇふり解いてくれりゃ、離す」

揺さぶられると、彼女の手を取る。
手を引くように涼しい場所へと向かおうとするが
彼女が手を引き返せば簡単にそちらに向かうだろう。

カティア >  
 
「ふぅん、少しは頑張れるんだ?」

 手をつかまれ、歩き出した事に少し意外そうな表情を浮かべて。
 この青年なら、まあ悪くはないか、とは思いつつも――。

「だーめ。
 誘い文句くらい、ちゃんとしてくれないと、ね?
 ちゃんと次までに練習して置く事」

 そう言って、掴まれた腕を――振り払いはせず。
 両手で手を握って、商店の並ぶ通りへと引っ張るだろう。

「だから、今日はお買い物よ。
 ちゃんとエスコートできたら、次の時に加点してあげる」

 そう言いながら、カティアの方が、青年を引っ張る様に、歩き始めた。
 

ブレイド > 「…わかったよ。
練習…っていうか、考えとく」

なんでこんな話になったんだろうと少し疑問に思いつつも
両手で手を握られるとどきりと両肩が跳ねた。

本当に期待しているみたいで…なんだかナンパするのに必死みたいで…
少しばかり格好悪い。
しかし、彼女の曇っていた表情は明るく、より魅力的になったような気がして
それなら、まぁいいかと彼女に手を引かれるままに。

「帽子やら薬やら化粧品やらだろ…?
あんま期待するなよな」

どれも自分は門外漢。だが、次の採点が甘くなるのなら
彼女につきあう価値はあるだろう。

カティア >  
 
「うん、よろしい」

 考えておく、という青年の答えに満足そうに頷き。
 手を握った時の反応で、また笑ってしまいそうになるのを堪えた。
 あんまり初心なのをからかい過ぎるのもかわいそうだ。

「あら、当然期待はするでしょ。
 ほら、お店の場所くらい、知ってるでしょ?
 ちゃんと案内してね、ブレイドくん?」

 改めて手を繋ぎなおすと、青年にエスコートを任せて。
 ちゃんとお買い物ができたかどうかは――青年の頑張り次第、といった所だろう。
 

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からカティアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 毎日暑い日が続く。外で働く人と比べて、ほとんどの時間を薄暗い店内ですごしている自分はまだましなのかもしれないけれど、あまり風通しもよくない屋内での店番でも体力は削られる。
去年の夏までは空気を冷やすための魔道具が助けてくれていたけれど、それも故障してしまっていて。
日が沈んで、街灯が大通りを照らす時間。夜風にあたって涼もうと、ふらふらと散歩に出て、道沿いにある小さな公園にやってきた。
大道芸を披露する人や、小さな屋台がいくつか出ている中、そんな様子を眺められる位置になるベンチに腰をおろして、背凭れにくたりと身体を預ける。

「…風、気持ちいい」

はあ、と溜息をこぼして、肩から力を抜いた。
早いうちに魔道具の修理も頼んでおかないと、なんて考えながら、屋台で買った冷たい飲み物を飲み。身体の内側から冷えていく感覚に、小さな身震いを走らせて。

ミンティ > 日中に火照りをためこんでいた身体も、夜風に当たりながら休んでいるうちに、すこしずつ楽になってきたように思えた。
日が落ちたあとも、けして涼しいとは言いにくい夜ではあったけれど、気分転換できた事で身体も軽く。ゆっくりと立ち上がると、もうすこし散歩をしてから帰ろうかと、夜空を眺めながら、のろのろと公園をあとにして…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 夕暮れ時の平民地区

「ん、ぐ、……ぐッ……。」

一軒の飯屋の前で呻いてる男がいた。
…もともと今日は、厄日である。食事処をまあ、探していたわけだが。
どこをどう歩いても今日は閉まってる店ばかり。
やっとこさ一軒、店を見つけることができたはいいものの。

「出入り禁止………だとう。」

そんなトラブルは起こしてない、起こしてないはずだが。
…いやそうでもないか、食べ過ぎて店の倉庫をからっけつにしたり、
絡んできたチンピラと大乱闘をした…とかはあったかもしれない。
どちらにしても希望が一つ絶たれたわけで。
大きな大きな大男が、店の前で肩を落として、がっくしとしていたのだった。

イグナス > 「んぐ、しかし、いや、困った――。」

さて、出入り禁止、それは良い。いやよくはないが。
知った飯屋はほかに遠く、あんまり不味いものは食べたくもない。
んんむ、と大きく唸って、腕を組んだ。
ついでに天を睨みつけるが、いい夕暮れだ、むしろほっこりとする。
でもお腹は減って、ぐう、と大きく鳴ってしまうんだった。
けものが唸るみたいな大きな音。

せっかく飯屋の前なのに。少し間抜けだなァ、とぼそり。