2022/06/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 平民地区・商店街
正しくは商店街と廃棄物保管上――要は商店街用のゴミ収集場への路地。
石畳で、牛車も1頭引きなら使えるであろう路地は、ゴミを運ぶための道ということで、ところどころに空き缶や空き瓶がおちてる事もある
野菜くずや魚の頭などは、常連客―――カラスやネコや野犬たちが勝手に処理をしてくれるのだが匂いは多少は残るし瓶や缶は彼らは興味がない。異臭を放つのはそれらからだ

綺麗ではあるがそういった事情でゴミっぽい匂いが多少はする"はず"の路地なのだが、不思議な事に今日はゴミはもちろん、そのような匂いが殆どない。

「あーさ♪ あーさ♪
瓶と缶をぽいぽいぽーい♪
匂いは風でぽいぽいぽーい♪」

絹色の膝上までのワンピースのような貫頭衣を被った……少年だ。小さな荷車には麻袋が3つ。
それぞれ「てつ」「びん」「ごちゃごちゃ」と書かれた札がはられてる。路地の隅にふきだまったゴミを手で拾っては、その3つの袋に放り込んでる。
そのあとは、指先をくるくるっと回すと小さなつむじかぜ……上昇気流を作る。匂いを空に捨てるつもりのようだ

「えっへん! つぎー!」

空が白くなる前からずっと行ってるゴミ拾い。偶然荷台からこぼれた、悪意はないものばかりではあるがその分小さなゴミが色んなところに落ちてる

少年は、ふわっと空中に浮いて。上から観察――ゴミをみつけると「はっけーん♪」と、ゴミの真上から落下するように落ちて綺麗に着地。ゴミを拾っては麻袋を置いた荷台に駆けていって、ゴミを麻袋にしまう
ゴミ拾いも小さな子供にとっては遊びのようなもののようで、無駄に思える動作や空中でくるくる回ったり随分と楽しそうだ。

シャルティア > 誰かから依頼を受けたわけではないし仕事ではない
単に商店街に行くときに、いつもここは『くちゃい』とおもっていたのだ。なんでゴミがないのに臭いのかは少年には不思議で……商店街の人に理由を聞くと、このように落ちた入れ物から匂いが出てるという。

不思議だ
なんで理由がわかってるのに皆はそのままにしてるのだろうか? 結局その理由は少年にはわからないが『くちゃい』のは嫌なのでゴミを拾う。
もちろん義務じゃないので自分のやりたいペースだし、手が汚れたら近くの小川まで飛んでいって手を洗うしついでに足を小川につけて『ちべたいぃぃ♪』と遊んだりもする。自由だ

そんなこんなでも、麻袋はもう廃棄場にはいっぱい詰まれてる。あけないと中身がわからないのはこまるので汚い文字ながら札を付けた。
それでも、まだまだ探すとゴミが落ちてる。かくれんぼの子を探すように、空中に飛んではふよふよとした風船が浮かぶみたいにゴミを上空から探す

「おー、発見! 君はなかなかに隠れるのが得意だな!」

とゴミを指差しゴミをひょいっと拾って、麻袋へ。
手が汚れるのでまた、路地の近くの小川へと向かう。
不効率極まりないゴミ拾いだが、少年にとっては遊びだ。なにより――ゴミは確実になくなってるし、今朝に限れば嫌な匂いもしない

シャルティア > テキパキとやっているわけではない。半分以上はゴミを探す探偵ごっこだったり、小川に言って遊んだり、やってきたカラスと遊びたくてカラスを追っかけ回したりだ
でも、やるという事は恐ろしいもので夜中からちまちま拾っていると殆どのゴミは無くなっている。
廃棄場まで麻袋を乗せた荷台がつくと、頬をぷーっとふくらまませて

「ちぇー、おしまいだ」

また遊ぼ、と麻袋をゴミ捨て場に置いて拝借していた荷台をかたす。小川の方に少年は飛んでいき

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルティアさんが去りました。