2022/06/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 カジノ 特別ステージ」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 王都にもカジノがある。
本場ダイラスのものよりはどうしてもスケールは下がるが、しかし王都は人の数が違う。
その為、独自色の強いカジノが幾つかあって――このカジノもその一つ。

タキシードを着た黒い服の男が、ポーカー台に備え付けられた椅子に座っている。
そして、その向かい合わせになる様に椅子が置かれている。
此処までは、普通のポーカースペース。
だが、違うのは、もう一つ置かれたポーカー台で……そのポーカー台には、拘束具が備え付けられていた。

タキシードを着た男は、既にステージに集まった観客たちに朗々としゃべり始めた。

「ようこそ、紳士淑女の皆様。
此処は、王都ダイラスを含めても、尤も尊厳が高値で値付けされる場所。
その名も、『Scale of dignity』でございます」

男が指を鳴らすと、ステージの壁にかかっていた幕が引き上がる。
その奥にあったのは、薬の小瓶や剣、本、ランプ、などなど。

「私の趣味の一つには、マジックアイテムの収集がございます。
万病を治す霊薬。呪いを解呪する光を放つカンテラ。遠くの場所まで一瞬でワープする扉――
これらは、作り手に人々の助けになるようにと作られ、しかし望まぬ悪用をされたものばかりでございます」

溜息をつき、至極残念そうに言う男。
尤も、今からする事を思えば、彼が一番これらのマジックアイテムを悪用していると言えるのだが。

「故に、私はこれらの品を譲る事にしました。
それも、自分の尊厳を賭けて戦えるような、そんな強く、美しい心の持ち主に

勝てば、好きなマジックアイテムを一つ。負ければ、"尊厳を失う"
それが、これから行われる戦いでございます」

長々言っているが、要は敗者は身体を自由にされてしまうという事。
それでも、勝てばその価値は計り知れない。金額価値一つだけ見ても、高級奴隷を数人買ってやっとこのマジックアイテムの一つと値段的に釣り合うのだから。
正に、『尤も尊厳が高値で値付けされる場所』である。

「さあ、前置きはこれまで。それでは、ゲームを始めましょう」

そう言うと、舞台袖から一人、誰かが現れる。
それが、今日の挑戦者なのだが、果たして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 カジノ 特別ステージ」からロブームさんが去りました。