2022/06/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、平民地区。
露店の並ぶ大通り、そこに少女の姿はあった。
とは言っても、そこで何かをしている訳ではない。
のんびりと、大通りの端で、寛いでいるのだ。

ただ、不思議な事が一つ。
そんな少女に、一切の視線が、行き交う者からも、商売をしている者からも、向けられていないのだ。
少女の姿は、もはや慣れたものとしても、おかしなくらいに。
まるで、誰もそこには居ない、そう感じるように。

…まぁ、実際に、少女がそうしているのだから、仕方無い。
今回は、己の存在感を最大限まで抑え、その場に居るのだ。
余程に勘が鋭いとか、そう言った存在でなければ、気付けない。
そんな事を、少女がしている目的は…

うん、まぁ、言うまでもない。
いつもの気紛れ、悪戯の為であった。
もちろん、その内容は、禄でもない事であろう。

タマモ > 少女は寛いだまま、しばらくの間、動きを見せない。
…それを見ている相手は、誰も居ないのだろうが。
しかし、ぴくん、とその耳が揺れる。

視線が、ある方向へと向けられ、じーっとそちらを見詰めているも。
軽く思案し、ぽむ、と手を打てば。
すたすたと、そちらへと向かい、歩み始めるのだ。

そこは、人気の無さそうな裏通り。
少女が、何を見付けたのかは…向かう先で、分かるだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 夕暮れ時の平民地区

「ん、ぐ、……ぐッ……。」

一軒の飯屋の前で呻いてる男がいた。
…もともと今日は、厄日である。食事処をまあ、探していたわけだが。
どこをどう歩いても今日は閉まってる店ばかり。
やっとこさ一軒、店を見つけることができたはいいものの。

「出入り禁止………だとう。」

そんなトラブルは起こしてない、起こしてないはずだが。
…いやそうでもないか、食べ過ぎて店の倉庫をからっけつにしたり、
絡んできたチンピラと大乱闘をした…とかはあったかもしれない。
どちらにしても希望が一つ絶たれたわけで。
大きな大きな大男が、店の前で肩を落として、がっくしとしていたのだった。