2021/12/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区路地」にアークさんが現れました。
アーク > 血はデザート感覚なんて言って強がっていた結果、
今は見事に血に対する飢えがひどいことになってきた。
できれば強かったり、魔力がこもっていたりする強くて活力のある血が欲しいと思ってみたものの、
貧民地区では健康な血を持っている人があまりにも少なく断念。
そして今は平民地区の路地を一人とぼとぼと歩いている。
どうすればスマートに血がもらえるか…。
今の頭の中の議題はそれである。
善なるイメージと悪なるイメージが頭の中やんややんやと騒ぎ立てている。

「でも、どうせなら一回だけよりもながーく定期的にもらえる方がいいし、それにはやっぱり円滑な人間関係?が必要とも思うし。 うーん」

なんて、小声でぶつぶつつぶやきながら出たとこ勝負かなぁと結局は行き当たりばったりにすることとして。

アーク > 「強くて優しそうな人いないかなぁ。」

等とつぶやきながら平民地区の路地をうろうろ歩く少年。
路地の狭い通りを流れる風は容赦も遠慮もなく少年の体を撫で体から熱を奪っていく。
自分で獲得した狼の頭付きのマント、前を閉じるように小さな手で握り、寄せながらはふっとため息一つ。
はいたため息は白く広がりあっという間に少年の背後へと流れ消えていく。
靴の裏から伝わる地面の冷たさにも一度体が震える。

アーク > 「ふわぁ… さっむい…」

こういう時は誰かにひっついてぬくぬくも魅力的である。
まぁなかなかくっつける人がおらず、仕方のないことではある。
自分より大きくてがっちりした女性にかわいがられたり、逆に可愛がってみたいなぁ、とか考えつつ、
今は闇に包まれる路地をとことこと小さな歩幅で進んでいく。

「ふっふっふっ 素敵なお姉さん。 お姉さんの血は僕がもらうよ。」

ばさっとマントを翻してそんな言葉をつぶやいて見せてから、なんだか違う気もするしと、悩み始める。
「でもとりあえず、誰かに会えないかな。」

そう呟きながらとことこ歩く少年。
周りから見たら警戒心もないまるでカモのようにも見えるかもしれない。

アーク > 「んぅぅ… なかなかいないなぁ…」
ぽつりとつぶやきを漏らすと、少年はどこか悪戯っぽい笑みを浮かべて小さな声で呪文を紡ぎ始める。
風上から風下に向けて流れるふわりとした香り。

その香りはほのかに甘い花の香。
その香りをかげばなんとなく足が少年の方に向かう程度の効果ではあるが…。