2021/10/03 のログ
ボブ > (いつの間にやら眠りに落ちていた男の頭に小鳥がやって来て、コツンッと眉間の近くを嘴で突かれば、
男はガバッと上体を持ち上げ、その動きに驚いた小鳥が飛び去っていくのを男は見やっていって)

「ああぁぁ~~、イタズラもんが起こしてくれたって事か。
そろそろしっかり目を覚まして、頭の働きをしっかり戻しておいた方がいいな」

(そう独り言を言えば、芝生から立ち上がり、背中などに付いた草を手で払い上げ、
ゆっくりと沿道を歩き始め、徐々に頭の中を起こしながら、酒場がある歓楽街の方へと足を進めていき、公園を後にしていった)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 道具店」にリュエさんが現れました。
リュエ > 「はい ... それでは、お気を付けて行ってらっしゃいませ ... 」

王都の中でも大きな通りから少し外れた場所にある、冒険者向けの小さな道具店。
所用で暫く店を離れることになった店主を見送って、店番として残されたのは紺色のエプロンドレス姿の娘がひとり。

頼まれていた商品の整理と帳簿の確認を終えて、時折訪れる客の対応を拙いながらもこなし。
されど元より小さな店が故に、客の入りは極めて疎ら。

やがて最後の客が店を去って久しく経った頃には、カウンター奥のスツールに腰掛けながら、
うつらうつらと舟を漕ぎ始めている娘の姿が其処には在った。

リュエ > しかし唐突に、コンコンと入口の扉をノックする音が聞こえて来れば、
ビクッ ... !! とその身が跳ねると同時に娘の意識は浮かび上がり。

「 ... ッ !? す、すみません ... ただ今 ... !!」

すぐさまノックの音がする方へと駆け寄り、扉を開けた向こう側に立って居た来訪者の対応を行う。
どうやら相手は配達人のようで、程無くして去って行った姿を見送ってから、
残されたのは人一人は優に入ろうかという大きさの木箱がひとつ。

「 ... うぅん ... 荷物が届くという話は聞かされていなかったのですが ...
 とりあえず、奥まで運びましょう ... か ... んんっ、重い ... !!」

入口前に置かれた其れを、店の中まで運び込もうと試みるのだけれども。
中身の知れない木箱は想像以上に重く、娘の細腕では全力を込めてズリズリと僅かな距離を押し込むのがやっとの程。

リュエ > それから如何にか、届いた木箱を店内の隅まで追い遣った頃には既に日は暮れ始めていて。
ふぅ ... と溜息を零しながら薄らと額に浮かんだ汗を拭い、カウンターの奥へと戻ってゆく。

「ひとまずあれの中身は、店長様が戻ってから確認するとして ... 」

よし、と自身を奮起させるように声を掛けてから、店番の仕事を再開する。
しかしながらその日は日が暮れた後も訪れる客の姿は無く、空回りした勢いの侭店仕舞いの支度を始めることとなるのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 道具店」からリュエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。

その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。

「いやぁ、運が良かった。ゴブリンの懐を漁ったら、まさかの宝石を見付けてよぉ。お陰で俺の懐が潤ったぜ。
 お、グラスが空じゃないか? マスター、俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」

等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。

トーラス > 酒場の喧騒は暫しの間、止む事はなく――――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトーラスさんが去りました。