2021/08/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」にスピサさんが現れました。
スピサ > その日、季節の変わり目は急を要する依頼もなく、研ぎも一定までの収まりがついていた
独りの鍛冶師に、何十人もの依頼が来るわけではない
独り一人が、信頼する鍛冶師へと仕事を任せている

スピサは早めに工房に閉店を示す掛札をすると、外出用の革のジャケットを羽織る
腰には斧と盾を備えるのは、王都に来てからは絶対に変わることはない
目元には、紫に染色されている革で拵えたバイザーのようなもの
所謂 単眼隠し をつけ終わればサイクロプスとて外に出歩くことは容易い

近くの好かれやすい酒場の一つで来店すれば、PT面子が多い分ソロや独り身がまだ今夜は少ない
立ち飲みできるエリアが空いているならと、腰を下ろすことなく肩肘をテーブルへつける

「……えっと……火酒を大き目の杯で。」

口にする品は後で考えようと、火酒を小ぶり一杯で酔うそれを、大き目の樽ジョッキに注いでもらう
単眼種族の身体のせいか、海賊の好む赤酒や体に熱を入れる火酒が一杯程度では、酔わないかのように

実際、ゴルドを入れ替わりで払えばグッと喉を撫でる為のように傾けた杯の中身は3分の1ほどあっさりと消えてしまった

「けふ……。」

喉を焼く酒精の熱
仕事上りで空っぽな胃の中で回る動きがわかりやすく伝わる
これは熱い酒を飲む者なら共感できる感覚だろうか。
そうしてスピサは、時折武器防具を携える来店脚や、近くでいた顔見知りらと軽くペコリと会釈を交わしたりし。