2021/08/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からライツさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にプリシアさんが現れました。
プリシア > 今日の大通りは何時も以上に通行人でごった返していた。
日が沈み暑さも和らぐ頃合、日々続く暑さを吹き飛ばそうと宴が催されているのだ。
そうした催し物が在ると知れば子供達は興味を惹かれ参加する為にやって来る。
其れは自分も例外では無く、お友達に誘われやって来ていた。

待ち合わせの場所は正にその宴が開かれている中心地である大きな広場。
少し早めに家を出て来た筈なのに、此の人混みに中々の苦戦を強いられていた。
余裕を持ってとはいっても、其れは普段の大通りを想定してのもの。
其の予想を大きく超える人の多さにまともに通りを進めないのだ。
なのでなるべくは通りの端っこを小さな少女は歩いて行く。
少しだけ涼しく為った微風に、フワフワと緩やかに髪が、ドレスの裾が靡く。

「わ、わ、わっ…」

そうしていても、そんな道の端さえ人混みは時々飲み込み、小さな身体は簡単に押し流される。
頑丈では在る、然し頑丈で在るだけで非力なのだ。
其の侭通りの中央の辺り迄流されてしまえば、もう止まる事も出来ずに流され続ける。
目的の広場迄は、まだまだ辿り着けなさそうだ。