2021/07/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > 平民地区の中ではグレードの高いホテルの一室に。
魔王ロブームと、それから女が一人、椅子に座っている。
否、正確にはロブームが椅子に座っており、女は椅子に縛り付けられていると言った方が正確かもしれない。

「さて。誠に勝手ながら、君の身柄は抑えさせてもらったよ」

とロブームは言う。
一応、彼女には口枷はしていないので、何か抗議をしたかもしれないが、それに構うことはなく。
男は続ける。

「君がどうして、あの取引現場を見ていたのかは知らない――偶然か、或いは私の動きを察知して、尾行していたのか――何にせよ。
此処で君を返してしまうと、私の仕事に差し障るのでね」

そう言う男の声は、穏やかだ。
取引――違法奴隷の取引の現場を見られた事など、全く気にしてなど居ないように。
男は続ける。

「君が、今見たことを口外しないと誓うならば解放しても良いのだが――どうかね。その気はあるだろうか」

と、男は問いかける。
さて、彼女は何と返答するのか。
或いは、彼女が返答する前に、他の誰かが助けにはいるかも知れないが――

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロブームさんが現れました。
ロブーム > そこは、袋小路になっている路地裏だった。
辺りを建物で囲まれたその場所は、夜ともなれば人気がなくなり、街中でありながら周囲の眼から遮断されたエアスポットとなる。
そんな場所なので、何かを隠すのには適した場所となっている。
例えば――街中で拐かした者などは、特に。

「さてさて――私が残した"ヒント"にそろそろ誰か気づいてくれると嬉しいのだがな」

最近平民地区で起こっている、失踪事件。
その主犯こそが、この太ったローブ姿の男である。
男は、わざと誘拐の痕跡を残し、それを発見し追跡する誰かを待っている。
誘拐した者は袋や樽などに入れて運んだので、そうそう見つかるものではないが――それでも、猿轡越しの声を聞いた者や、不自然に深い足跡などを注意深く見分ければ、この場所に行き着くはずだ。

「来なければ来ないで、この商品を魔族の国に出荷するだけだが……さて、どうなることか」

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。

その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。

「いやぁ、運が良かった。ゴブリンの懐を漁ったら、まさかの宝石を見付けてよぉ。お陰で俺の懐が潤ったぜ。
 お、グラスが空じゃないか? マスター、俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」

等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトーラスさんが去りました。