2021/06/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にメルビレイさんが現れました。
メルビレイ > 平民地区 昼 晴れ
主の不在中 現在一人メルビレイは広場の階段に腰を下ろし、両手は膝の上に添えられたまま待機している
ハイライトの無い、本物であれ機械のような瞳が見つめる先は大道芸
服の中が膨らんでいるかのような原色衣装 白面に青と赤のクラウン・ライン

ジャグリングや持ち込んでいた椅子の上 丸太の上で木切れ一枚で立ち続けるなど
手先や身体能力によるアクロバットスキルが高いことが伺える芸は人を集めている

梅雨時の季節ゆえに、珍しく晴れた日のせいか屋台は活性良く振舞い、クラウンも同じく
人を集め、にぎわせ、周りの店を盛り上げる
集客と同時に周囲に効果をもたらすクラウンの役割は大いにあった

「……。」

色素の薄い唇を横一文字に結んだまま、じっと眺める無表情なそれ
クラウンは拍手にこたえる おひねりの入った袋がくると、逆立ちによる脚で受け止める動作
そして片手で支えるままにお辞儀をする。

そんな行動をメルビレイは眺めている。
この観客の中で、クラウンを見つめる唯一の無表情
それが魔導機械人形のあり方だった
しかし、メルビレイは一人であっても危険なものはない
故に待つ間は、このクラウンらが行う舞台をよく眺めていた。

メルビレイ > 逆立ちのまままるで手足を逆にさせたように踊り続けるクラウン
それを眺めるメルビレイは、白い衣 白い金属で覆われた手足
故にクラウンよりも派手ではなくても異質 故に少し目立つところがあった。

無表情でジッとクラウンのあるがままを眺めている。
周りも、クラウンと共に何人かは視線をメルビレイへと、向けている
クラウンは芸人 視線には敏感なのか、その視線を拾う

メルビレイではなく、メルビレイに集まる少数の視線を、だ。

「……。」

無表情で眺めているメルビレイ 気づくクラウンは、立ち上がると襟を正し、体に香水を吹きかける真似をする
一つ手をたたくと、マジシャンのように派手な染め物のハンカチを取り出した。
手指をしっかりと拭うようにすると、また手をたたく ハンカチは消えた。

「……。」 

キュイン そんな機械動作音と共に少しだけ首を傾げみせるメルビレイ
クラウンが、しずしずとまるで貴族のように上品に歩いて近づいてくる。
はしゃぐ子供やその母 腕を組んで眺めていた冒険者も笑みを浮かべる。
手にはステッキでも携えているかのように片腕を浮かせているマイム付き
そしてクラウンハットを持ち上げると挨拶を交わす。

メルビレイは見上げるままに、一度瞬きで返した。
クラウンはメルビレイという、感情の無さに気付いている節目を瞳で匂わせる。
メルビレイは、帽子を持ち上げて挨拶を交わす素振りに、ゆっくりと右手を持ち上げる。

関節の駆動音を共に、ゆっくりと立ち上がるメルビレイ
持ち上げるスカートなどはなく、ぴったりと体に吸い付くようなサイズ
故に胸元に手を置く動作が機械的に行われては、ゆっくりとお辞儀をした。 

メルビレイ > 挨拶すら期待していなかったクラウン
立ち上がったこと 反応を返してくれたことが僥倖
クラウンは笑みを浮かべ、周りに どうだ顔 を向ける

それは人工的に作り上げたような、端正な顔立ちの異性に意識を向かせたことへの素振り
周りも続きを急かす様に野次を飛ばしてくる。
立ち上がったメルビレイはといえば、再度座るタイミングを求めるように後ろへと踵を下げていた。

『   !』

声無く動作で示すサイレントパフォーマンス
両手を出し、静止を意味する素振り メルビレイは意思を疎通し、動作を止める。
瞬きと共に、クラウンとほぼ無言のやり取りの中、視線をジッと合わせていると

『   ♡』

言葉なく、片膝を着いたクラウンは綺麗な薄く青いバラのような花
それを手の中から隠れられない丈をするりと出すのなら、メルビレイへと差し出す。
受け取ってほしい そう表現する素振りと共に、その青い花が示す意味は花言葉的なもので例えると
告白などに該当した。

「……。」

無言のメルビレイは、機械音を小さく体の内側で鳴らしながら、その青い花の茎をゆっくりと左手を伸ばす
そして摘まんで見せると胸元まで運んだ。
その様子にクラウンは、周りにドヤ顔で自慢するかのよう。

メルビレイはといえば、受け取った青い花 魔力草の一種であるそれを手にしたまま
“ゆっくりと内蔵魔力を吸い取り、枯らした”

『……っ!? ……っ!?』

受け取った理由は差し出されたから そしてそれが有用性があったから。
仮にこれがただの花なら違った結果だったかもしれない。
しかしそうはらなかった

クラウンが驚きの表情で花を見つめる 目をこすりもう一度見る動作
それはフラれるごめんなさいの一言よりも伝わる 否 と受け取れるかのよう
膝を着き、地面で拳を叩く素振りが観衆を笑わせる。

慰めのおひねりか、ゴルド貨幣が一つ二つ三つ四つと周囲から転がってきた。
クラウンが顔を起き上がらせ、そのゴルド総額を計算すると

『……っ!!』

再び泣き崩れるようにして追加を強請る
周りは嗤うがままに、サイレント劇を見た見物料金を次々渡していくのだった。

メルビレイはといえば、無言で枯れた花を持ったまま、ゆっくりと腰を下ろし直す。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 妙な拾いものをしてしまった。
最初は迷宮の中で遭難してしまった冒険者か何かだと思ったのだが
その奇抜な格好や肌の質感…そして何よりも瞳の輝きが人以外のものを思わせた。
誰が作ったのか、いつ作られたのか、そもそも人造物なのかどうなのか…
それすらもわからないまま、結局街まで連れてきてしまった。
意思の疎通は可能だったのが救いではあったのだが、一体どうしたらいいものか。

とりあえずその奇抜な格好では街の中ではとにかく目立つ。
何かしら外套らしきものでもと、とりあえず彼女を広場に待たせ買いに行ったはいいものの
やはり待つにしても背が高く、異様な風体の彼女はとにかく目立つ。
目立たないように待っていろといい聞かせた。
従順なのはいいのだが、妙に感情に乏しいように見えるあたり、少し難儀しそうだ。
いろいろと。

そして、公園に戻ってきたときには
彼女はクラウンの大道芸の見物人…いや、クラウンのだしに使われており思いっきり目立っているではないか。
彼女はともかく…自分はあまり好奇の目を向けられたくはないのだ。
ミレーであることが露見するのは好ましくないし、ミレーがこんな見目麗しい女性を連れているなど
ゴロツキにとっては面白くないことだろうし。

「はぁ…またせたな…」

クラウンが芸を終え、集まる視線もまばらになれば
ようやく彼女に声をかける。

メルビレイ > メルビレイは枯れた花を手に持ったまま、待機を続けていた
忠実 誠実 そして無実
メルビレイを象る3大行動理念

クラウンの芸が終わり、その場から芸の道具を鞄へとまとめ、立ち去っていく
しかしそれが行われる際、クラウンが芸の一興に使ったメルビレイへと近づいてきた。
枯れた花は思わぬアクシデントだったものの、余興に使った小道具に代わりはない

枯れた花を摘まみ、手の中で叩くと目の前で消してしまうクラウン
原色の赤のハンカチでいつの間に拵えたのか茎 こそないものの一輪の花を造花もどきにして差し出した
今度は優し気な笑みで、にっこりと。
クラウンからの贈り物を受け取った唯一になったメルビレイ

今度はその花は流石に枯らすことはできないままに
クラウンとハンカチ造花 二つを交互に目配せするならば。

「ありがとうございます」

それは起伏の無い機械的な口調
造られた声というかのような少し響く音
初めて声をだしたそれに、目を丸くするクラウン

先ほど礼がなかったのは、もしかして合わせてくれていたのか
などと思ってしまう展開に、周りも 喋った と小声でささやくなどがあった。

しかしこのお話はそれで終わり。
クラウンと魔導機械人形の一幕が終われば、人もまばらになる。
メルビレイはといえば、クラウンの劇が終わりみるべきものもなくなった。
故に、ハンカチ造花を手に眺めながら時間をつぶす。

『はぁ……待たせたな……。』

その声を拾うと、反応を示すメルビレイはゆっくりと顔を持ち上げ、斜め後ろを見やる。
一動作ずつにわずかな区切りがある、造り物の動き。
視界にはミレー族の特徴は隠している姿
マスター・ブレイドがそこにはいた。

帰ってきた手には、白い衣 手指を覆う白のパーツ
それらが悪目立ちしている姿をよくは思わなかったマスターの手には
地味な色合いの外套が一枚。

「いえ 問題ありません
 マスター 何かトラブルが ありましたか
 外套購入時間は 予定を多く 上回っておりました。」

魔導機械人形の声は、少し響くように設定されている
機械の声 それは周りに、少し多めにしゃべっているメルビレイを少し目立たせている。
マスターと呼ばれたあの少年のような風貌が、あの女の主なのかと
そう興味を引かせている。 それは現実主義者のマスターは良くは思わないだろう。
メルビレイが何かあったのであれば、対処しますと述べているものの
その主な原因はクラウンと魔導機械人形の告白劇のせいだとは露とも思っていない。

ブレイド > 少女の姿をした…まるで魔導人形とも思える彼女の名はメルビレイ。
それだけはなんとか聞き出せた。
しかし、どういうことか…何故かマスターなどと呼ばれることになってしまっていた。
流石に放置もできなかったため、それを承諾したはいいものの…

クラウンのおかげ…いや、彼女の異様のおかげか…ともあれ視線を集めてしまったメルビレイ。
造花を渡したクラウンが立ち去るまで、随分待たされることになってしまった。
とはいえ、これは彼女が悪いわけではない。
ちゃんと彼女に人目につかない場所で待っておくよう配慮しなかった自分のせいだ。
彼女自身は動かず、目立たないように待っていたのだろう。
実際、自分と別れた場所から一歩も動いてないようだったのだから…。

声をかけた彼女は返事を返す。
それはそれで何の問題もない。
ただ、妙に響く声のせいか、周りからの視線を感じる。
どうにも目立ってしまうようだ。このメルビレイという存在は。
そんな彼女に外套をはおらせる。

「いや、なんかやってたみてーだしな…
場が収まるまで声掛けないでおいただけだ。
とりあえずこれ、羽織っとけ。その格好、目立っちまうからな」

外套を着せる意味は、奇抜な衣装もそうだが、それが表す女性らしい曲線を隠す意味もあった。
この町ではそのようなものを見せて歩けばどうなるかわからない。
さて…彼女の質問に答えつつも、さてどうするかとなやむ。
色々彼女から聞きたいことはあるのだが、ここで話をすればさらに目立ってしまうことだろう。

メルビレイ > 青白い月明かり色の髪
白い衣に施された濃紺線画
そして白い手足

どこか異質 どこか時代の違うかのような装備
しかし機械というものを扱う異端めいた部分がある国
遺跡 戦場 そして王城

メルビレイという存在を知れば、王城はどう動くのかも定かではない現実
それをブレイドは理解している中、発見してしまった遺跡からマスター登録認証を受け入れこうしてここにいる
今のメルビレイは、白羊の中にまぎれた黒羊も同然の存在
毛色が違えば目立つものだった

ハイヒール構造の足元故に、身長が成人男性並みに高く設定されているメルビレイ
腰を下ろしたままから立ち上がる前に、ぱさりとかけられた外套
地味な色合いのそれは、丈もあり全身を隠すローブ状としては先ほどよりも半減している
造り物のような顔立ちや髪色は、フードがそれをさらに半減させるだろうか

フードを被り、衣を羽織り
中で聞こえる動くたびになる小さな関節駆動音以外は、ハイヒール状や顔立ちが半ばのぞける程度
立ち上がって確認した中で、マスターのほうを向き直り。

「ありがとうございます。
 マスター 次は何を 行いますか。」

そういうメルビレイは、“遺跡から認証を行い そのまま王都街へと訪れている経緯”から一つ提案をした。

「現在 コア魔力充填率 40%を 切っております。
 夜間による月光 魔石 魔力 を持つ対象による 充填を 提案致します。」

マスターが聞けば、メルビレイは髪から月光浴による魔力充填が可能
左手の中心に備わる孔は魔力を吸い取る機構を持つドレインスキルが備わる
故に魔術師やミレー族 魔石など、魔力を含んだものを摂取させてほしいと言った。

ブレイド > 彼女がどういうものかはよく知らないし、おそらくは聞いてもわからないだろう。
だが、以前にも王国内で起きた魔導機械による騒ぎ。
それらを鑑みれば、彼女の存在は目立たせるわけにはいかないものだとおおよその予測はできる。
ましてや、それをミレーである自分が連れて歩いているのだから
衛兵などに見咎められれば無事ですむはずもない。

今まで遺跡の中で眠っていた彼女がそれを知るわけはないのであるが…。
外套を被せれば、外見的特徴でそれらが露見する心配はなくなったようにも見える。
なんとか一安心というところか。
彼女より背の低い男がマスター扱いされていることを除けば。

とはいえ、彼女が大柄というよりは自分が小柄なだけだ
それについて彼女に文句を言うのもお門違いというもの。
少し複雑な思いでありながらも、上からかけられる彼女の声に目を上げて

「そうだな、次は…ひとまず宿探しだな。
お前を連れてくにしても拠点が必要になるだろうしよ」

自分が家を持っていれば、そこに匿うなり何なりしたのだがあいにくとそうではない。
とりあえず彼女の身の振り方が決まるまで、長期間部屋を借りれる宿を探すべきだろう。
話を聞くのはその後でいい。ひとまずの方針を彼女に伝えたのだが…
それを聞きながらも彼女は妙なことを言い出す。
夜間による月光、魔石、魔力を持つ対象による充填?

「ぇ?なんだって?えっと…つまり、そりゃ魔力が必要だってことか?」

今は昼間。月光など望むべくもない。
魔石のたぐいも、自分は魔術師などではないために無用の長物。当然携帯しているわけもない。
残るは魔力を持つ対象であるが…そこらの無関係の人間に頼むわけにもいかない。
魔力を吸収できる遺跡からやってきた謎の生物…のようなものなど、知られたら
何をされるかわかったものではない。

「えーっと、そりゃ今すぐか?それじゃ…あーちょっとこい…」

仕方があるまい。
どういう方法で充填とやらを行うかはわからないが
目立たないところで、自分から魔力を摂取させるのがいいだろう。
幸運にも自分はミレーだ。魔力に余裕はある。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からメルビレイさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルイーズさんが現れました。
ルイーズ > 平民地区の商店が並ぶ一角の路地の近く。
そこで敷物を引いて簡単な露店を開いては安値でポーションを売る人影。
独特なフード付きローブを纏い。ローブの前を閉じたテルテル坊主に近い恰好で変に目立ちはしているが、
それのお陰で人目はそれなりに集まり売れ行きもそれなり。
そして今も一人のお客に商品を売って。

「毎度ありっすよー、気が向いたらまたやってるからごひいきにですー」

駆け出し冒険者風の少年にポーションを販売すれば笑顔で見送り。
そろそろ在庫が少なくなってきたと思いながら店じまいをするか、続けるかと少し考えて。

ルイーズ > 「今日は十分っすね」

しばらく悩んだ結果、出したのは今日は終了という答え。
このまま店を出してれば儲かるかもしれないが厄介事もあるかもしれない。
その厄介事で今日の儲けをなくしてしまっては元も子もない。

そう決めれば行動は早く、立ち上がって敷物を丸めればしまい込み。
忘れ物がないかとの確認を終えれば速足に路地へと入り消えていく…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルイーズさんが去りました。