2021/05/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 商店街」に竜胆さんが現れました。
竜胆 > 平民地区にある商店街、様々なものが取り揃えられている。
 基本的に一つの店で一つの種類と言う専門店であり、其処の主が商売と、制作を携わる事が殆どだ。
 そんな店の中、魔法の道具の店に、ひょっこりと入る娘、背中は、大きく開いたドレスで、竜の翼をこれでもか、と誇示し。
 大きなスカートの下から零れるは、竜の尻尾。
 人竜、竜胆。トゥルネソルの三姉妹次女であり、引きこもりドラゴンの少女は、気が向いたときか、心許す誰かに連れてこられなければ家を出ない娘だ。
 そして、いま、その魔道具の商店の中、入って覗き込むもの、それは――――。


  ――――ヴヴヴヴヴヴ――――

 と、音が鳴り、うねる肉棒の形をした、道具……男性の形の張り型。
 この店は、性的な快楽を得るために開発されたものを売る店で、様々な形の張り型や、女性の秘唇を模したホールなど。
 そう言ったものを売っている店だった。
 当然視線をずらせば、媚薬、とか、エッチなことに使う道具が、これでもか、と置いてある。
 この国の特色と言うべきだろう、性的な事にはオープンどころか、歓迎と言う雰囲気があるからか。
 こういう専門店も一つや二つではないのだ。
 恥ずかしがる様子もなく、ドレスを着ている少女は、飾り棚に置いてある、様々な淫具を眺めて、時にはその白い手に取って確認していた。

竜胆 > 「……これが、今人気のモデルと言うやつ……ふぅん。」

 手に取って、触れてみれば、それは、何処か暖かく、固いだけではなくて柔軟でもある、『本物』に近しく作られているらしいそれを、持ち上げて、触れては、その肉の感触を調べている。
 『本物』との差異を感じて、差異を無くすべきかどうか、とかそんな思考も零す。
 技術面に思考が走るのは、自分でも作るから、と言うのが大きい。ただ、これを使ってみるのも面白いわね、と。
 自分とは違う観点での道具でもあるのだから。

「ロープと、目隠し……それに。」

 様々な淫具がある、例えば、縛ってしまえば、性的な快楽を強くするロープ、とか、自分では外せなくなる目隠し。
 装備すると耳が聞こえなくなる、耳栓。よくもまあ、こんなに作れるものね、と思いながら、発想に舌を巻く。
 性転換の薬を見つけた時には、性別を変えさせて、これでいじめてみるのも、また面白そうねと、少女は小さく笑う。
 性転換の薬を手に取り、ラベルにある注意書きを確認するのだ。

「これなら、あれとセット、と言うのも良いわね。」

 あれ、と言うのは先ほど眺めていた女の秘唇を模したホールである、其れを使って、動けないままの彼女を、ゆっくり牡の快楽を刻み込んでみる。
 普段使わなければ、激しく快楽に溺れるのではないかしら、と。
 媚薬などを眺めながら、そう言うのもありよね、なんて呟いて。

竜胆 > 「決めたわ。」

 取り合えず、先程気になった幾つかの淫具を買い込んで、その店の店長にお金を支払うことにする。
 トゥルネソルの店には、淫具は置いてない、その辺りは、まあ、店の在り方にも関わるものなので、仕方ないのだろう。
 何せ、売り物が、食料品と、武器と防具、道具―――狙っている顧客層は主婦と冒険者、なのだから。
 個人的な依頼を受けて作るとかするけれどその程度の事になるだろう。
 そして、作るとしたら自分となるのだ。
 だから、店頭に置くようなものは作れない。

「ふふ、楽しみ、ね。」

 買ったからには、使いたくなるのは人情―――半分人間ではないのだけれども。
 誰に使おうか、とニマニマニヤニヤ、楽しそうに考える。
 こう、好みの可愛い子が居たら口説いて、捕まえて縛って――そう言うのも良いかもしれない。
 道具を紙袋に入れてもらい、それを魔法で異空間にしまい込んで、少女は、店を出る。
 店の外では、狼犬グリム君が、脇で座って居て、子供たちにモフモフされていた。
 大きい犬だが、それ以上に、大人しいので、懐かれるとそう言う風になるのだ。

「ガキども、散りなさい。」

 そして、そんな餓鬼どもを散らすのは、寧ろ竜胆の方で、威圧を込めて子供を泣かせて立ち去らせる。
 グリム君はそんなにしなくてもいいのに、と不満げに尻尾を振って、それでも、近づいてくる。
 帰ることが判って居るのだろうから、何も言わずに、一人と一匹は、差っていった―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区 商店街」から竜胆さんが去りました。