2021/02/13 のログ
タピオカ > 拾われた人がひとまず、彼で良かったと思う。
赤の他人のはずの自分の飼い主……ひいて、自分自身をよく気遣ってくれるのが感じ取れるからだ。
災難、と聞いて小さく頷くようにして鳴き。

よろしくね、と笑顔と共に部屋の鍵は受付嬢の手から相手の手へ。抱き上げられるまま2階へ。
問われるたびに、わん、とか、くぅん……、とか答えるのだけれども。ひとまず、お互いを冒険者として自己紹介に至る機会は、また別に日を改めての事となるかもしれず――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からラスティアルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にトーラスさんが現れました。
トーラス > 王都に幾つか存在する冒険者ギルドの支部の一つ。
とは言うものの、その実態は冒険者が客として集まる酒場兼宿屋であり、
申し訳ない程度に店内の掲示板に日銭を稼ぐための依頼文が貼られているに過ぎない。
それでも、1階の酒場では冒険者を始めとした荒くれ者や、彼らを相手に春を鬻ぐ娼婦、
その他にも飲食の為に訪れた一般客達にて相応の賑わいを見せていた。

その賑わいの中心、客達がそれぞれの卓にて同席の身内や仲間と思い思いの
時間や食事を愉しんでいる中で、独り、周囲の卓の客にちょっかいを掛ける中年男の影が一つ。
本来であれば、嫌われそうな行為であるが、誰も文句を言わず、また、店主も黙認する理由は至極単純で。

「いやぁ、ホント運が良かったぜぇ。ハイオークの肉が美食家に高値で売れてよぉ。
 お、グラスが空じゃないか? お姉ちゃん、こっちの人に俺の奢りで同じのもう一杯。ほら、乾~杯~♪」

等と、傍迷惑ながらも、明快にて、周囲の客達に見境なくも奢りを振る舞う故。
奢られた方は多少困惑するも、ただで酒が飲めるとあって強く文句を口にする事もできず、
店主も彼のお陰で儲かる上に支払い許容額も抑えている為に、この行為を見て見ぬ振りをする始末。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアミスタさんが現れました。
アミスタ > 良くも悪くも賑わいを呼ぶ店内に、一人、また新たな客が訪れる。
その客は店内をぐるりと見渡すと、暫しの間、何かを思うように棒立ちしていた。
店員に呼びかけられて初めて歩き出す。
その向かう先は、店の中で最も賑やかな音を発している根源──というか元凶と言おうか──の座す席である。
誰彼構わずおごりをふっかける奇妙な客の横に、当たり前のように腰を下ろして、

「……パンとスープと……あと、エールを一杯。この人のおごりで」

これまた当然のように、他人の財布を当てにして注文をする。
旅先から戻ったばかりなのか、土埃の被った外套を手で叩きながら。

トーラス > 既に彼の奢りでの乾杯も、何度目を数えるのか。
下手をすれば店を訪れた客全員に一杯のみならず、二杯三杯と奢って見せて、
その度に彼自身も杯を傾けているのだから相当に酔いが廻って上機嫌。
新しく運ばれたグラスを、巻き込まれた客と重ねながら声高らかに掲げて呷り。

「乾杯~、くはぁ、美味い。この一杯の為に冒険者なんてやってるんだよなぁ。
 ……と、ん?」

杯を傾けて、エールの酒精で咽喉を焼きながら、己の隣りに腰掛ける存在に気付けば視線を向ける。
最初から、さも当然とばかりに己の財布を当てにした注文をする豪快な女。
挨拶の一つもなく外套の埃を払う様子の彼女に怒る事もなく、口端を吊り上げ。

「よぉ、アミスタじゃねぇか。何を勝手に注文してやがる。
 おぉ~い、お姉ちゃん、今の注文に肉の串焼きも出してやってくれ」

彼女の注文に難癖を付けると呵々大笑と嗤いつつ、追加注文をする始末。

アミスタ > 「ケチなこと言わない……儲かってるみたいだし。
 ……随分大人数みたいだけど……全部知り合い?」

知り合いか、と訪ねる割りには、一番近い位置になる隣席は無遠慮に確保している。
注文そのものにもさして表情を動かさず、その特権を当然とばかりに受け取っている。
周囲の客からは、さては或る程度深い仲であろうかと邪推する視線も飛ぶのだろうが、そういうものもまた、当然のように受け流しながら、

「……宵越しの銭はどうこう、って信条の持ち主だったりする?
 店側にはいい客扱いなんだろうけど……貯金する雰囲気にも見えないし」

いきなり懐具合の話題に切り込む辺りは、やはり遠慮が無い。

トーラス > 「ガハハッ、ケチなのはお前の方だろ。パンとスープとエールなんてケチ臭い注文しやがって。
 俺の餓鬼を孕む予約をしている女が、つまらん遠慮なんかするな」

周囲からの邪推する視線に気付いているのか、いないのか。
彼女の言葉を愉快そうに笑い飛ばせば、左手を腰に廻して女の身体を抱き寄せる。
その手を女の臍の辺りへと触れさせると下腹部を緩く円を描くように撫で回してやり。

「いやぁ、一人二人は以前にも見掛けたが、知り合いって程でもないなぁ。
 アミスタの言った通りに儲かったんで、連中にもお裾分けだ。
 冒険者が金を溜め込んだって、ロクな事にはならんだろう? そういうそっちは仕事帰りか?景気はどうだ?」

懐具合を尋ねる彼女の無遠慮な質問に懐から麻袋を引き抜くとテーブルの上に無造作に置く。
小さな袋は、その割りにはずっしりと重さを感じさせる音を立て、金払いの心配がない事を示し。
給仕が彼女と彼が注文した食事を運んでくれば、己の杯を彼女の杯に重ね合わせて酒を呷り。。

アミスタ > 「………………人聞きの悪いことを言わない」

酔客ばかりとは言え、耳の良いものはどこにでもいるものだ。
子がどうの孕むがどうの、そういう話題を耳ざとく聞きつけるものもいるかも知れない。
そう思えば、咎め立てするようにいいながら、一度は腰に回る手を平手で打つ。
が、結局のところは然程の抵抗も無く引き寄せられて、腹の上を這う手に身を任せた。
元より痩躯。骨が浮く程ではないにせよ、さして厚みも無い腹は、衣類の下で少し温度を失っている。寒空の下を歩いて来た為だろうか。
人の温度を分け与えられるのが心地良いのか、表情の薄い顔が、ほんの少し目を細めて。

「……不景気」

問いには、極めて端的な言葉を返した。
世情を考えれば、腕さえあれば仕事は幾らでもある。が、さほどの腕利きでもない少女の場合、時勢にかかわらず好景気とは無縁であった。
テーブルの上に置かれた金の袋へ、視線が吸い寄せられるように滑る。
しばしそこへ目が張り付いて、離れたのは、ゴブレットが運ばれて来てから。
手に取り、杯と杯をこつんと重ね合わせて、

「ん──────っ、ふー……。
 ……アスピダの方まで行ってきた。特に変わった様子は無かった」

一息に半ばまで飲み干して、絞り出すような声。

トーラス > 「ふははっ、だが、事実だろう?」

悪戯に這わした手が平手で打たれてもめげる事はなく、その手は腰を掴む。
彼女の抵抗する様子が、飽く迄、抵抗する振りに過ぎない事は既に承知済みの事。
幾度か身体を重ねて、仔が孕む云々の戯言を交わす男女の関係であれば、じゃれ合いの一種であろう。
温かな店の中とは違い、冷たさを感じさせる衣服の上を柔く撫でれば、表情の乏しい女の貌が僅かに緩む様子に口端を歪め。

「はっ、そいつはご愁傷様だ。
 アスピダの辺りは例の盗賊団がまだ粘っているんだろう?
 騎士団との小競り合いにでも混ざれれば、稼げそうなもんだがなぁ」

治安状況の悪い地域の名前を聞き取れば、小首を傾げながら尋ねる。
冒険者と云うよりも傭兵に近しい仕事にはなるだろうが、
彼の方は彼女とは異なり、腕一本で20年もやくざ稼業を続けるベテラン冒険者。
羽振りの良さはその言動からも明白で、自分基準で彼女の稼げぬ様子を不思議がりつつ、
腹を撫でる手の動きは衆目の中でも大胆に脚の間に潜り込むとスカートの裾を持ち上げ、内腿を擦り始め。

アミスタ > 「はぁ……」

溜息を一つ。脚の間に潜り込む手に、やはり形ばかりの平手打ち。
それでも、本心から逃れる気は無いのだろう。スープでパンをふやかし、肉と交互に口へ運びながら、その手を好きにさせていた。
腹が満たされれば体温も上がる。室内の温度と合わせて、冷えた身体がようやく温まり、肌にも赤みが差し始めた。
それから、脚の間にある手をそのままに言うには、

「……だいぶ長いもんね、アスピダ。
 もう殆ど、盗賊がいるのが普通……みたいになってるかも。
 だから、無理に潰そうっていう動きもなくって……あんまり大きく稼ぐのは難しそう……かな。
 ……騎士団が本気で動くまで、たぶん、ずっとあのまま」

現地を眺めての土産話。あまり景気の良い話ではないが。

「アスピダで儲けたいなら……薬とか、そういうものがいいかもね……。
 封鎖されてるから、バフートとか、マグメールとか……
 そういうところからの荷も、自由じゃないから。こっそり運べば……」

言葉の途中。脚の間に潜り込んだ手を追うように、片手を滑らせた。
男の手の上を少しの間動き回って、それからすうっと下腹部の方へ──
下着の中へ滑り込んで、一枚の、折りたたまれた薬包紙を引き出す。

「……例えばこういうのは……そこそこ、いい稼ぎにはなった」

トーラス > 「成る程な。だったら、アスピダで稼ぐのは今後も難しいな。
 先日、冒険者と騎士をやってる奴と話したんだが、騎士団のやる気のなさを嘆いていたぜ。
 まぁ、そのお陰で俺達にもおこぼれの仕事が廻って来るんだが」

王都からはセレネル湾を廻り込んだ先、九頭龍山脈に位置する城塞都市。
盗賊達の叛乱めいた騒動が起きた時分は情報も飛び交っていたが、
状況が動かない現状では、逐一、詳細が人々の口に立つ事も減ってきている。
現地に直接赴いたという彼女の貴重な情報に相槌を打ちつつ、
知り合いの騎士兼冒険者の話を思い返せば、彼女の言う仮定を打ち消すように嗤い。

「ほぉ、密輸か……、街道には騎士団よりも仕事熱心な衛兵の検問があると聞くが、
 連中にピンハネされたりはしなかったのか? ……ちなみにこいつの薬効は?」

彼女が下着の内側から引き出した薬包紙に双眸を細めながら問い掛ける。
騎士団にせよ、衛兵にせよ、この国の宮仕えの人間は多かれ少なかれ腐敗している。
街道での検問と称した通行税の徴収、所謂、賄賂に眉根を寄せて見せて。
若干、声を潜めて会話をしているにも関わらず、彼女の脚の間に滑り込んだ手の動きは止まらず。
下着の股座から内側に指先を忍び込ませると秘裂をなぞり、指先で膣口を軽く小突き。

アミスタ > 「……騎士団は……仕事しなくてもお給料は貰えるだろうから。
 だったら、怪我するかもしれない仕事なんかしない方がいい。
 そういう人はどこにでもいて……だいたい、物事が悪くなる原因に──」

満腹感と多少の酒とで、舌の回りも良くなったものだろう。
口調こそは普段通り、淡々とした抑揚の薄いものではあったが、言葉を続けていた。
……と、その途中。ぴた、と声が止まって、

「……ちょっと。やりすぎ」

脚の間ばかりか、下着の内側にまで入り込む指を咎めるように、声を潜めて尖らせる。
内股を軽く締めて、あまり指に自由にさせないよう押さえ込みながら、手はテーブルの上。
片手に薬包紙、もう片手を男の杯へと伸ばして。

「……衛兵に渡す分も持っていくの……それが、普通……っ。
 そうでなくても、……んっ、キャラバンに同行するとか、方法は……ちょ、ちょっと……っ」

ぴく、ぶるっ、と身体を震わせながら。薬包紙を開き、男の杯の上で逆さにした。
さらりと少量の粉末が酒に落ち、すぐにも融けて見えなくなる。
無味無臭の粉末は、或いはバフートだとか、富裕地区の娼館では見かけたこともあるやもしれない。

「……はぁ……もう。効能は、それを飲めば分かる……から……」

もったいぶる程も珍しいものではない。精力剤、媚薬、その類いのものだ。
尤も、実際に使う際はもう幾分か少量に小分けするべきであり、ひと包みまるごと、一度に摂取するようなものでもない。
毒性がある訳ではない。単純に、効力が強すぎるのだ。

トーラス > 「全く羨ましいこったなぁ。まぁ、連中には連中の気苦労もあるんだろうが……。
 確かに見ていて危ういと言うか、気に掛けたくなる奴ではあるな」

彼女の淡々とした、されども、的を得た発言に頷きを返しつつ、
途中、悪戯な指の動きに咎めの言葉を受けると肩を竦めて見せる。
しかし、ただでさえ、好い加減な男が、今は酒を呑んで多少なりとも酔った状態。
彼女の制止の言葉は左の耳から入り、右の耳へと其の侭抜けていき、
指先は秘裂を粘膜をなぞり上げると膣口から浅く内側に滑り込む始末。

「へぇ、手馴れたもんだな。でも、理に適ってるか。
 どうせ、賄賂を要求されるならば、最初から袖の下を出した方がスムーズだもんな」

自分よりも余程にこの手の稼業に馴染んだ様子の彼女に感心の声を漏らし。
酒の中に薬包紙の粉末が溶かされる様子に双眸を細める。
貯金の概念を持たず、あればあるだけ金を使ってしまう豪胆な性格故に、
富裕地区の娼館に馴染みの娼婦がいる程の散財の激しい遊びを嗜む男。
エールの中に溶かされた粉末の効能に当たりを付けるとグラスを廻しながらにんまりと嗤い。

「じゃ、試してみるとするかな。乾杯。……んっ」

茶化した様子で粉末が溶かされたエールを口に含み、グラスをテーブルの上に置くと、
徐ろに彼女の顎を掴んで貌を仰向かせ、己の唇を寄せると口移しで相手に飲み下させようとする。

アミスタ > 体内に潜り込む指先。肌よりも粘膜部は薄く、血管に近い。故に暖かい。
酒で心の強ばりが解けた為もあるのだろうが、指は案外に滑らかに、肉を掻き分けていくのだろう。
夜を徹して覚え込まされた感触。身体が思いだしているのだろうか。
まだ軽くではあるが秘口は潤み始めて、指の動きを妨げぬように蕩け始める。
少女の声音も、吐息も、浅く早くと変わっていく。
隣席で、男の肩に体重を預けるように身を寄せた様は、情婦か何かのようでもあった。
衆目にはそう映るのだろう。少女自身がどう捉えているかは定かでもないが──。

「乾杯……って、え、ぁ……や、ぁ──」

下腹部からの緩やかな刺激で溶け始めた思考が、拒絶の声を遅らせた。
仰け反るように顔を持ち上げられ、唇を塞がれる。
一度、男の口の中に注がれたエールが、体温を伴って流し込まれる。
吐き出す術もなく、こく、こくと喉を鳴らしてそれを嚥下した。
拗ねた子供のように緩く拳を握って、男の胸板に叩き付ける。
ぽすっ、とささやかな音を立てる拳が二度、三度。その内に力も抜けて、男のシャツを、皺を残すように掴んだ。

「──ぁ……あー、もう……馬鹿。
 こういう、とこで……することじゃ、ない、のに……」

とろりと眠たげな、熱のあるような瞳。甘ったるい声。甘ったるい吐息。
指先を咥えた秘所が、胎の底から熱い蜜を溢れさせる。
飲み込みきれなかったエールを、唇の端から喉まで線を引くように溢したまま、少女は恨めしげに男を見上げた。

トーラス > 夜を徹して思うが儘に貪り喰らい、酸いも甘いも知る肢体。
冷めた肌よりも暖かく熱を帯びた粘膜の中へと指を差し入れると、
勝手知ったる彼女の良い部分を探り当てようと閉じられた内股の間で手首を揺らし。
鈎爪のように関節部を折り曲げると膣壁を擦り、零れ落ちる吐息を甘く蕩けさせる。

「んっ、……はぁ、ふっ……」

少女の瑞々しい唇に己の口を押し付け、咥内に含んだ媚薬交じりの酒精を流し込む。
己の口の中が空になり、彼女の咽喉が鳴って嚥下を確認すれば、
咥内に残る媚薬の残滓も勿体ないとばかりに舌で掬い上げ、彼女の口の中へと押し込み、
胸板を叩かれながらも、彼女の舌に己の舌を絡めて、欲情を誘い。

「はっ、……折角だ。他の連中にも見せてやろうぜ。
 アミスタが、俺に抱かれて、どんな貌を見せて、どんな声で鳴くのかを」

媚薬の効能が即効性を帯びていたのか、それとも、愛撫で感じ始めていたのか。
双眸を微睡ませて、甘ったるい声と吐息を漏らし始める少女に口端を吊り上げて嗤い。
彼女の身体を更に抱き寄せれば、己の左足を乗り越えさせて、脚の間へと引き寄せる。
股座の間に垂れ零れる蜜を掻き混ぜるように激しい音色を立てて膣口を泡立てるように掻き混ぜれば、
流石に周囲も彼等の不穏な態度に気付き、盗み見るようにちらちらと好色な視線を寄せて。

アミスタ > 引き寄せられる身体はやはり、男と比べて華奢で軽い。
同じ椅子の上、脚の間に座らせるのに、さしたる労力も必要とはしなかっただろう。
少女の方も、陶酔感が思考を鈍らせていたのか、抗うこともしない。
そればかりか、引き寄せられた事に気付くまでに、少しの間を必要としたほどだ。
けれども気付いてしまえば──自分が何をされていたのかも、これから何をされるのかも分かってしまう。
舌を絡ませる程の深い口付けも、交わりの前戯としての指愛撫も、遮る壁どころかカーテンさえ無く衆目に晒して。
そこから逃げだそうと考えられない程には、とうに火が灯ってしまっている。

「い、や……や、ぁ……っ、だめ、ここ、やだぁっ……ぁ、あ……っ……!」

何処が感じるのか。どうされれば感じるのか。全て知られてしまっている。
その上に、飲まされた──自分が持ち込んだものだが──媚薬が、身体を火照らせている。
鉤のように曲がった指が肉壁をこそげると、ぐちゅ、とあからさまな水音が鳴った。
スカートの厚い布地だけが、周囲からの視線を妨げている。それでも、布地の向こうで何が行われているかを知るには十分過ぎる、音や、男の手や、少女の嬌声。

「ふ、ぁ、ああっ、あ……! 見ら、れ、てるぅっ、ここ、だめ、だめだって──っ、ぅ、ふうっ、ぅううっ……!」

泣きじゃくるように両手で顔を覆いながらも、脚は閉じる力を失って。
左右それぞれ、男の脚に絡むように。開かれて、指を容易に受け入れられるようになる。
ずらされた下着が、もう用途を成さない程に濡れていることは、きっと男の指が一番良く分かっていて──或いはめざといものならば、少女の脚を伝う濡れた光沢からも知るのだろう。

トーラス > 「ははっ、駄目なんて言いながらも、アミスタの此処は濡れているぞ。
 態々俺に抱かれる為にアスピダから密輸してきた媚薬の効果でな」

彼女が少なくない危険を冒してまで王都まで密輸した媚薬。
皮肉な事に、その媚薬の効能は他でもない彼女自身に降り掛かり、
賑やかな酒場で周囲の他人に痴態を見られるという更なる危地へと陥れる。
膣内に潜り込んだ指は媚薬に蕩ける襞を擦り、滲み出る蜜を掻き混ぜて、
彼女の理性を蕩けさせて強い快楽を与えていき。

「しかし、この媚薬の効能は中々のものだな。俺も身体が熱くなってきたぜ」

媚薬の効能を得たのは彼女のみに非ず、口移しにした彼もまた媚薬を僅かながら呑んでいる。
用法用量を守った使用法であれば何ら効果はなかったかも知れないが、
効果の強い媚薬を、一包み丸ごとエールに溶かしたとあれば、その効果は抜群で。
膣から指を引き抜くと既に用途を喪った下着を太腿までずり下げ降ろして、
次いで己のズボンの前を寛げ、下着をずらすと既に屹立した怒張を外気へと解放する。
下着から零れた逸物は熱を帯びて反り返り、少女のスカートの裾を持ち上げると、
彼女の生尻にその熱塊を押し付けて、存在感を主張させる。

アミスタ > 「ちが……違う、違うっ、そ、じゃ……ないっ……!
 ぅ、ううっ、う……ばか、トーラスのばかぁっ……!」

言葉ばかりは拒絶の意であるのに、拘束されている訳でもなく、だが逃げようともせず。
傍目にはきっと、両者の同意の上での行為と思われてしまうのだろう。
既に幾つもの視線が二人へ注がれている。……二人の、指と秘所と、繋がっている部位へ。
それはまだスカートの内側に隠れていて、実際の形は想像する他に無かった──の、だが。

「……うー……乗ってくると、いっつも……おじさんっぽくなる……」

非難がましい減らず口。吐き出している間にも、下着を引き下ろされている。
本当に覆うものの無くなった箇所はぐしょぐしょに濡れていて、外気に触れて、少しだけすうっと冷たい感触を覚えた。
けれども、その心地良い冷気すら忘れるような熱が、尻を押し上げた。
熱く脈打つそれはもう、目を向けずとも、何処まで届くかなどハッキリと分かっている代物で。

「……もう……このお店、来れなくなる……うぅ……」

口先ばかり恨み言を吐きながら、腰が揺れ始めた。
押し付けられた逸物を尻肉で磨くような、撫で回すような、踊るような──。
スカートの裾をのけられて隠すものも無くなった秘所からは、どろどろと蜜が零れては逸物へと落ちていく。
腰を揺らす度にぱくぱくと秘所は口を開けて、胎を埋めるものを待ち望む様を、今は男にではなく、寧ろ見物客の方へと見せつけた。

トーラス > 「かははっ、抱かれる為に媚薬持参でやってくるなんて
 アミスタも随分と可愛いところがあるじゃないか? 期待していたんだろう」

聞き耳を立てた周囲の人間にも聞こえるような声で、ある事ない事、言ってのける。
媚薬に冒されて、既に快楽を与えられているとは言っても、物理的な拘束がある訳でもなく、
彼女が本気で嫌がり、拒絶するならば逃げる事は不可能ではない状況。
その為に他の者達も敢えて止めようとはせず、不埒な男女の羞恥プレイのお零れを預かろうと視線を投げ掛け。

「おいおい、おじさんじゃなくてお兄さんだろうが。
 そんな事を言われると流石の俺でも傷付くぞ」

一回り所か二倍の年齢差であり、中年の域に足を踏み入れた三十路男。
それでも、未だ自分はおじさんではないと譲れない一線に抵抗の気配を覗かせつつ、
逸物を揺れ動く尻肉に擦らせ、零れ落ちる蜜で先端を濡らせば、期待に鼻息を荒くする周囲を眺め。

「――――アミスタ、自分で腰を浮かせて、俺のモノを挿れるんだ。
 もっと周りの連中にサービスしてやっても良いんじゃないか?」

店への再訪が不可能になる事を嘆く相手の耳元へと口を寄せれば囁くように告げ、
耳朶を甘く噛めば、軟骨に沿わせて唇を動かして、耳の先端までを食んでいき。

アミスタ > あまりにも多くの視線。多くの気配。
二人の交わりに言及する声とてあるだろう。粗野な野次やら、静かに嘲笑する声や。
じっと食い入るように見つめるものもあれば、酒を片手に椅子を近づける分かり易い物好きも。
幾人もに意識されているという自覚は、薬物の効果と相まって少女の思考を鈍らせる。
気持ちいい、その思いばかり大きくなる。羞恥心はそっくりそのまま快楽に転化されて、恥ずかしいと感じる程、気持ちよさも増して行く。
耳元に注ぎ込まれる声も、自分で挿れろと命令する声も全て、全て気持ちいい──

「……んっ、ぅ……ぅ、ん……んんんっ……!」

不慣れな操り人形のように腰を上げた。
椅子の上で身体を重ねる不安定な姿勢。足を置く場に迷い──椅子の縁に靴底を引っかける。
そうすると膝は高くなって、M字に脚を曲げて広げるような、一層自分の羞恥を煽るような姿となって。
濡れそぼった逸物に、指だけで蕩けさせられた秘所が触れる。口付けのような水音が、ちゅっ、ちゅっ、と腰の揺れに合わせて鳴って──

「……っ、ふ……サービス……なら……こう、かな……?
 っ、ぁ、うぅ、っく、……んぐううぅっ……!」

肩越しに振り向いて微笑んだ──見物客達にはまだ分からない程、一瞬だけ、浅く。
それから、腰を前へと突き出した。触れ合っていた秘所と肉棒との結合がずれて、その切っ先は──尻肉の間の方へとずらされる。
手が、槍の位置を固定する。腰が下ろされる。
体重が掛けられて、矛先がみりみりとこじ開けるのは秘所の方ではなく、後ろ。交わりの為でない方の穴。

「っ──ひっ、ぐうううっ……! ……っ、ふ、ふ……はい、った……。
 ね、トーラス……サービスって……こういう、こと……?」

不意を打ってやった、してやったと言うような顔で、切羽詰まった声をして。
男の腰に尻肉がぴたりと触れるまで、一息に根元まで咥え込んだ。

トーラス > 好奇の視線が向けられる中、耳元で囁かれた言葉に少女が腰を浮かせ、
膣口に逸物の先端が触れて溢れる蜜に吸い付いて淫猥な水音が漏れ落ちる。
彼女が腰を浮かせた事で先程迄よりも、響き渡る音色が、喧騒の中で聞き耳を立てる酔客の耳に届き、
囃し立てるように口笛を吹き鳴らして、彼女の羞恥を煽ろうとする者も現れ始め。
其の侭、彼女が腰を下ろして肉棒を孔の中へと沈み込ませるかと思いきや、
腰の動きでずれた切っ先が膣ではなく別の窄まりを押し広げて抉じ開ける感触に眉を寄せ。

「んっ、……、くっ、アミスタ、こいつは……。
 全く、サービスってのは、こういう事だ」

してやったり、と得意顔の少女の微笑みに眉尻を下げ、スカートの裾を掴めば、
一息に彼女の腰の高さまで捲り上げて秘処の様子を晒し上げる。
深々と根元まで後孔で呑み込む様子と蜜を垂らしながらひく付いた膣孔の蕩け具合。
彼女の恥部を衆目に晒し上げるとスカートを持ち上げたのとは逆の手で己の逸物を呑み込んだ尻を平手で弾き。

「やってくれたな、アミスタ。そら、そんなに尻穴を穿られるのが好きだったら、
 精々、自分で腰を動かして、俺を愉しませて見せろよ」

ぴしゃり、ぴしゃり、と派手な音色程には痛みを感じさせぬ張り手を振るって、
彼女の白色の臀部に赤色の跡を残しながら、腰を軽く左右に揺すれば腸内を肉棒で擦り。

アミスタ > ぎちぎち、みちみちと、狭隘な穴が押し広げられる感触が、少女の頭を焼いている。
膣の方とて、骨格の為か些かの窮屈さを感じさせるものだったが、後孔はそれ以上の圧迫感を生んでいた。
挿入された逸物の付け根を、肉輪がぎゅうと締め付ける。腸内は肉の筒となって、ぴたりと逸物に吸い付いている。
前戯も無しの挿入だったが、既に肉棒が濡れていた為だろうか──それとも少女自身が慣れているからだろうか、出血は無い。
軽い痛みはあるのかも知れない。けれどそれは、快楽を増す為の要素としかならず。

「……ぅあ、う……腰、動か、すぅ……こう、やって……っ。
 ぐって、持ち上げて……っ、ぜ、全部、抜け、たらぁっ……」

椅子に引っかけた足と、男の身体に置いた手とで、腰を持ち上げていく。
ずるずると腸壁を抉りながら引き抜かれていく逸物に、掠れた息で鳴かされる。
殆ど先端、亀頭部の半ばまで引き抜いて──

「ん、ぎぃっ……! や、っぱり……これ、凄く奥まで……っ。
 ふぅ、ぅうううっ……ん、ぐうっ……! ふ、ぅううっ、うんっ、んんんっ……!」

落とす。また一気に最奥まで貫かれて、濁った喘ぎ声を晒す。
また引き抜いて、また落として。その合間に、家畜のように尻を打たれると、抽挿の速度が波を生む。
その時は速くなって、いい所を抉ってしまうと、背がガクガクと震えて力が抜けて。また少ししてテンポを戻す。
そうしている間も、両脚の間では。散々に指で嬲られた秘所が、今度は裏側から雄根に突き上げられ、愛液を散らしていた。
時折、ぐうっと深く腰を落とすと、ごぼっ……と蜜が一塊になって零れ落ちる。会陰を伝って蜜は流れて行き、結合部を更に濡らして粟立たせた。

「ひ、ぎっ、ぃう、うっ、ううぅっ! 見ら、見られ、ひぇっ、わかんな……あ、ぁああっ、ああああぁっ!
 どこ、いいのかっ、も、わかんな──ひっ、ぃ、ぐっ、イぐっ、ぅうううっ!」

ぷしゅっ──と秘所から飛沫いたものと、一際高くなった声と。
衆目に晒されながら少女が達したことは明らかで。

トーラス > 性交の為の孔ではなく、元々、排泄の為の孔。
媚薬の効能でいきり立つ肉棒を、そもそも、迎え入れる為の場所ではない後孔は、
華奢な肉体の為に狭い膣に比べても、尚、狭溢にて呑み込んだ肉棒に隙間なく吸い付いてくる。
不意を打たれた当初は面を喰らったものの、女が腰を上下に動かし始めれば、
前の孔とは異なる感触に快楽を得始め、己の上に跨る女の尻を眺めて舌なめずりをして。

「ふっ、ははっ、尻穴を穿り回されるのはそんなに気持ち良いのか、アミスタ。
 お前の厭らしい様子を周りの連中が凝視しているぞ」

少女を煽る言葉を吐きつつ、抽挿に合わせて己も軽く腰を上下に揺すり始め。
彼女が腰を沈める瞬間を狙い、椅子から尻を持ち上げると媚肉を叩き上げるように
肉棒を腸内の奥に迄、呑み込ませて腹を押し広げていき。
両手を衣服の裾の内側に忍び込ませると脇腹から腹部を撫で上げて、
胸の膨らみにまで届かせると慎ましい双丘を鷲掴みにする。

「んっ、くぅっ、……独りでイッたのか? アミスタ、でも、俺は未だ満足してないぞ」

秘処から飛沫を漏らして絶頂に達した少女の反応を見ながら背後から揶揄の声を掛けると腰を浮かせ、
絶頂の余韻に浸る少女の身体を己の脚の上で跳ね上げさせながら、抽挿を更に続け、腸壁を肉棒が擦り上げる。

アミスタ > 絶頂の波が少女の思考を浚う。何処から何処までが一度と数えられない、明確な区切りの無い状況へ。
あられもない姿を晒して大きく達した後も、断続的に頂に突き上げられる。降りる暇も無く。
表情を取り繕うなどは、思考の隅にも無いのだろう。だらしなく開いたままの口から唾液を溢し、半開きの目を涙で濡らした、快楽に没頭する雌の顔。
喉奥からはとめどなく、悲鳴のような嬌声が零れ出している。

「ひっ、ぎ、ぃ、イっ、た、イったの、も、何回も──後ろで、わた、ひ、ぐっ、また、イぐ、うっ……!」

もし衣服を纏っていなければ、内側から押し上げられて変形する腹部までも見えたことだろう。
その有様を知るのは男だけだ。観客達が見られるのは、顔と結合部と、ひくつきながら蜜を溢れさせ続ける秘所ばかり。
そこまで激しく突き込まれても、少女は苦しみではなく快楽だけを訴える。媚薬に冒された身体は熱く火照り、幾ら昂ぶらされても足りないかのように、肉壁を蠢かせて雄をねだる。
歳相応程も育っていない乳房に手が伸びれば、少しばかり声音がまた弾む。いっそ痛みもあろう程に掴んだ方が、今日の少女は悦ぶようだった。

「んぐっ、う、んんんんっ……ん、ぉおっ、お、ふ──っ、ふうううっ……!
 こ、れ、ひひゃら……もっと、きもち、ひ──っ、ぃ、ぅうううっ!?」

もう、男の手から与えられるなら、どんな刺激でも達してしまえる程。蕩けて、毒されて、壊れかけた少女。
その手が、秘所へと伸ばされた。
自慰に耽るように──いや、幾分も過激に。二本、三本、指を捩じ込んで。
それが膣壁越しに、男の肉棒を掴んだ。後孔の締め付けに、指で扱く刺激までを合わせて。
肉棒と粘膜の触れ合う強さも、箇所も変わる。膣内を指で掻き回している。それも気持ちいい。気持ちいい、が幾つも重なって、度を超えていって。

「イ、ぐっ、いっぱい、イぐ、ううぅっ、も、とぶ、あたま、とぶっ!
 ふうううっ、うう、ぅ──っ、ぁ、あ、ああぁああああぁぁっ……!」

ぷつっ……と糸が切れたように。
一際大きな声で鳴いた後、少女の身体から力が抜けた。

トーラス > 悲鳴の如き嬌声は、男の憐れみを買って責めの手を緩める、――――とは、ならない。
既に雌の貌に成り果てた少女の不浄の孔を犯し、穿り上げて、攻め抜く快感に雄もまた酔い痴れる。
媚薬の効果であるのか、普段と異なる孔を犯される快楽か、或いは、衆目に晒される興奮か。
乱暴な行為に感じているのが目に見えて分かる反応に口角を吊り上げると乳房に爪を立てるように強く掴み。

「はははっ、尻穴を犯されながらオナニーまでして、何度もイクのを皆に晒しちまうのか?
 本当にトンだド変態だな、アミスタは。……そらっ、もっと締め付けろ!」

己の与える刺激に満足し切れないのか、少女が自慰を始める様子に揶揄の言葉を投げ掛け。
その情景に、周囲の酔客達は、食い入るように彼女の痴態を見詰める者から、最早、我慢し切れずに、
目の前の交配をズリネタにして己の逸物を擦り始める者まで現れ始める。
膣内に呑み込まれた指が、膣壁と腸壁越しに己の逸物を掴み、新たな刺激を齎すと、
目の奥がチカチカするような悦楽に犯され、腸内で肉棒が大きく膨れ上がり。

「射精すぞ、アミスタ。お前のケツの孔に汚液を吐き捨ててやるッ!」

慎ましい乳房を圧し潰すほどの勢いで掴んで歪ませ、己の腰へと彼女の尻を引き寄せれば、
腸内で打ち震えた肉棒が夥しい量の白濁を彼女の中にぶち撒ける。
一度のみならず、二度、三度と跳ねる肉棒は腸内一杯を白く染め上げていき。
だが、やがて、射精の波は収まっても、媚薬に冒された肉棒は彼女を貫いた侭、勢いを衰えさせず。

「はぁ、……ふぅ、続きは部屋でだ。今度は前の孔を精液で満たしてやる」

絶頂に達して糸が切れたように脱力する少女に言ってのければ、麻袋から飲食代と宿代を含めても多過ぎる金額を残して、
彼女の両太腿を持ち上げてM字に足を開かせると繋がった侭、彼女を抱き上げて立ち上がる。
周囲の客達に少女の痴態を見せ付けながら階段へと向かえば、振動を与えながら二階へと登り消えていく。
その後、ある程度、防音が効いている筈の二階から一階に迄、少女の嬌声を響かせる程に激しい交わりを続けて――――。

アミスタ > 腹の奥へ熱が注がれていく。その感触を少女は、ぼんやりとした意識の中で味わっていた。
絶頂でかすんだ思考の中、熱だけがくっきりと鮮明に体内に刻み込まれる。
明瞭な言葉には出来ないまま、〝零れたらもったいない〟というようなことを考えた。
思考はすぐに、心地良い気怠さの中へ融けていった。

「……はー…………っ、ぅ、うー…………。
 トー、ラス……やっぱり……すご、い、けど……滅茶苦茶……」

途切れ途切れの声が批難めいた言葉を吐く。
手足はだらりと重力に任せて垂れ下がり、薄い胸ばかりが上下を繰り返していた。
と──力の抜けた両脚が、腿を支えるように持ち上げられた。

「ぅ、えっ……? え、ぁ、あ……や、待って、やだ、も……や、せめてちょっと休ませ──ぎっ、ぃいいいっ……!」

抱え上げられ、男が歩き出す。歩みの振動で腹の奥を突き上げられ、また少女は嬌声を奏でる羽目になった。
咄嗟に両手で顔を覆うも、既に遅い──乱れる様も何もかも、衆目に晒してしまっているのだから。
その内に、また交わりは始まって、今度は他の客達の耳だけを楽しませるようになる。
薬が抜けてくるのは、夜も明けた頃合いだろうか。そうなれば、幾分か冷静になった少女が、恨み言と共に男に噛み付く様でも見られるだろう。
……腕やら首やら、歯形を残すようにガブリ、と。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアミスタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にファリエルさんが現れました。
ファリエル > 平民地区の片隅――路地の奥まった一画
夕暮れ近くのそんな時間ともなれば、あまり治安が良いとは言えない場所
そんな路地裏をバスケットを提げ、メモを手にした少女がひとり歩いていた。

「たぶん、この奥で合っているはず……なんですけど。」

自信なさげな声音で自分が歩いてきた薄暗い道と、目の前のどんよりとした暗がりを見比べる。
ついでに手元のメモへと視線を落としてみるも、あまり有益な情報は書かれていない。
というか、曲がり角が2、3か所書いてあるだけの、子どもの落書きレベルなのだから分かるはずもない。

兎に角、じっとしていても日が暮れてくるだけで、どうにもならないことだけは確か。
意を決して先へと進むことにして。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファリエルさんが去りました。