2020/10/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にイディオさんが現れました。
イディオ > (冒険者のギルド兼酒場は、何時も盛況だ、依頼をしに来る人、依頼を受けに来た冒険者、酒を飲む冒険者に、仲間を探す冒険者。様々な人がいて、様々な人間模様を見せる。
依頼を終えて戻ってきた冒険者は、入り口に立ち酒場の中を見回すと、混雑している様子が見える。
何時もの事と言えば、いつもの事か、喧嘩しているのも居れば、楽し気に酒を酌み交わすパーティも見える。
鳴き縋る依頼人らしき人もいれば、それを困ったようにどう対応すればいいか悩んでいるチームもいる。

何処にでもある日常の光景で、冒険者としては見慣れた状態だ。

入ってきた冒険者は、一人。鎧を身に纏い、剣を腰に挿し、背中にはバックパック―――どこにでもいる何の変哲もない冒険者。
特筆するような他の人物と違う部分と言えば、その目。死んだ魚のような眼をしている、光の無い目。
全てに絶望をしているといって良いような、そんな男だが、別に自殺をもくろんでいるわけでもない。
ギルドの中を人にぶつからぬように慎重に歩き、ギルドの受付のテーブルへ。)

「ただいま戻りました、よ、と。」

(受けていた依頼の薬草採取依頼、それをこなしてきたのでその納品に戻ってきた、と伝えて。
男はバックパックから薬草を取り出して受付に渡す。分量と質を確認してもらい、それに合った値段を出してもらうためだ。
受付が去っていくので、少し時間がある。
だからもう一度、視線を冒険者たちの方へ。さっき縋っていた人と冒険者の成り行きも気になるし。)

イディオ > (地上の縺れ、なのだろうか、受付カウンターからでは、少し離れているのと、酒場の喧騒ゆえに、声までは届かないので、何を言っているのかは聞こえない。
ただ、視覚として見えるのは、鳴きながら、冒険者のズボンに縋りついているという事ぐらいか。
険悪に見えないのは、冒険者が無理やり振り払ったりしていないで、唯々困っているような様子だから、という所。
事件性がなさそうだからか、他の冒険者も手出しをしようとはしてないのだ、だから、男としても、唯々遠くから見ているだけになる。
会話とかが効ければきっと何かわかるのだろうけれども。)

「まぁ。首を突っ込んでいい事は余り無いよなぁ……それこそ、彼らの問題だったりしたら。」

(ふむ、と軽く唸りながら彼らの様子を眺め、男は軽く息を吐いて視線を動かす。
他に気になるのは―――多分一番目立っているだろう、喧嘩だ。なんか人が集まって何かをはやし立てている、殴り合っているのは何となくわかる。
賭けをしているのもいる位に日常的な喧嘩なのだろう。
流石に殺し合いに発展するようなものであれば周囲は止めるだろうし、奥で料理を作っているギルドマスターも黙ってはいないし。
今の所、見てわかるのは、その位だろうか。
平和―――というより、日常だなぁ、男はそんな風に思い、く、あ、と欠伸する)

イディオ > (暫く待って居た所、ようやっと受付の鑑定が終わったらしく、持ってきてくれた。薬草の量も多く、質も上質と判断されて、報酬に色が付く。
やったぜ、と男は嬉しいので、にやりと笑えば、目の前の受付のおねーさんの顔が引き攣る。怖かったらしい。
まあ、仕方ないな、と男は苦笑を一つ零して、報酬を受け取り、依頼終了の手続きを終わらせる。
そして、受付に背を向けて、掲示板を通る。)

「めぼしい依頼はないかな……っと。」

(特にはなさそうだ、依頼は、基本的に有る物とか、緊急性の低い依頼、複数人数でしか受けられない依頼。残っているそれは基本的においしくないタイプの依頼とも言える。
まあ、そうなるか、と軽く肩をすくめて明日の朝の依頼張り出しに気を向けたほうがいいな、と気分を切り替えて、酒場の方へと移動する。
依頼が終わり、お金も入ったなら――――。)

「と。」

(そういえば、さっきからここでは喧嘩と、愛憎劇……?が繰り広げられていたはず。当然そんなに時間が経っていないので、終わってない筈だが。
どうなったのだろう、視線を外してしまったので、何処だったけ、と自分が座るべき席を探しつつ。
その、冒険者に縋りつく人とか。
喧嘩しているだろう人だかりを、探すのだった。)

イディオ > 「あ。」

(喧嘩の方は、見つけた、というか―――ちょっと目を離したぐらいですぐに騒ぎの方を見れば分かるのだ。騒ぎを見つければ、直ぐだ。
と言って、見つけた、と思った瞬間に綺麗にクロスカウンターのようにお互いの顔面をぶんなぐりあう冒険者。
そのまま固まったと思ったら……倒れて終わる。
パーティのヒーラーが、面倒くさそうに治療魔法をかけて、去っていくのだった。そして、二人は上に運び込まれていくのが見える。)

「さて、と……。」

(とりあえず、先程の推定痴情の縺れは、見当たらないし、先に食事をしたく思ったので、テーブル席に付くことにする。
今回は、カウンター席が空いていないのと、先程の喧嘩でそこまで行くのに人だかりが多かったので。諦めることにした。
席に座って、男は酒と肉料理を注文する。
ウエイトレスが、注文を受けて、奥へと引っ込んでいくのが見える。
喧騒は残っているが、大体は約体もない話ばかりだと、耳を傾けて確認する。)

イディオ > 「まあ、余り……ってな感じか。」

(最近の情勢は得に良い物ではないし、大きな出来事は変わらずに。何時アスピダの反乱が終わるのだろうか。魔族の国の件もハテグの主戦場の情勢もある。
正直、色々とヤバい国だよな、と男は思う。
明るい話はない物か、特に、こう―――と、考えて男はやめることにする。
料理が届き、それをパクリ、と齧る男、酒を一口喉に流し、酒精と、のど越しに満足し息を吐き出して。)

「スモークチーズも追加で!」

(右手を上げて追加注文、それが届く間に、肉料理をもぐもぐするか、と男は食事を続ける。肉料理を頬張り、酒を飲み。
ぐびり、ぐびり、酒を呷る。
これが終わったら、湯あみでもするかね、と頭の片隅で考える。)

「…………。」

(そして、一度だまる。なんか視線を感じるような気がしたからである。酒に酔っているし、気の所為だと思いたいが。
まあ、酒に酔って因縁をつけたいとか、色々ある。
イヤーな予感という物を感じながら、ゆるり、と周囲を警戒するように、見回す。
何もなければ何もないで、酒に酔っているのだと、安心できるから)

イディオ > 「―――疲れたからか。」

(自分の気の所為だったのだろう、依頼をこなし、其れなりに疲労を覚えた上で、酒を飲んでいたから。酒が回りやすかったのだろう。
だからこそ、人の気配に―――幻覚のようなものを感じてしまうのだと、結論付ける。
何も無ければ、それはそれで好いじゃないか、と男は軽く笑って、酒をもう一つ煽る。
そんな折に届くスモークチーズを齧り、酒をもう一口。)

「疲れてるなら、早く休んだ方が良いよな。」

(食事は順当に進み、酒は、直ぐになくなっていく。意識して食事をしているわけではなく、一人だから、会話も無ければそんなものだ
料理と、酒と、摘まみをそそくさと食べ終わって男は、ふぅ、と息を吐き出す。
食事を終えてしまえば、酒場の喧騒に、面白そうなものはなくて。

よし、と軽く息を吐き出し立ち上がる。)

「ごちそーさん。」

(ギルドマスターに声を掛けて、給仕を呼んで代金を手渡して、チップもおまけに。
支払いは済んだから、さてと、戻りますか、と、歩き始めて、そのまま階段へと向かい、去っていった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からイディオさんが去りました。