2020/10/05 のログ
イディオ > (冒険者ギルドに、ふらり、ふらりとした足取りで入ってくる男が一人。酔っぱらっているという様子ではなく、その服には、様々に切り裂かれた後。
全身を守る為に身に着けられている鎧も又、傷がついて居たり、へこんでいたりしている。満身創痍と言う表現がちょうどいい感じだ。
その冒険者は、単発の青い髪の毛をしていて、海のように深い青の瞳―――その瞳には光が無く絶望を浮かべたような瞳の男。
知らぬものが見れば、命からがら逃げて来て、絶望に打ちひしがれていると思われても仕方がないだろう目をした男。
しかし、ギルドの組員や、なじみの冒険者が見れば、ああ此奴かとすぐに視線を逸らすのだった。
そして、ボロボロになり、入ってきた冒険者はそれに対しての悲嘆も怒号も無く、ふらりふらりと、受付の方に移動する。)


「ちょいとおねーさん……、最近依頼の難易度、おかしくない?」

(ボロボロの冒険者は、依頼成功の証としての納入品の薬草と、必要物資の目録が書かれた書類を提出する。
今回も薬草採取の依頼を受けたはずだが、なんか普段よりも遠く危険な場所の薬草を指定されていて、それを取りに行くのはまあいい。
男はソロである。単独である。
今回の依頼で考えるなら、2~3人ほどのチームで動くべき依頼であった、その場所はそれなりに険しく、モンスターも出る場所だからだ。
其れなのに、ソロで依頼を受けさせて取ってこさせられて。
死にそうな目に会って、逃げて逃げまくって戻って来た、ちゃんと薬草は手に入れたから大成功だ。
とは言え、危険な目に会ったので、依頼を出してくる受付のおねーさんに文句の一つ言いたくもなるのだ。

死んだら依頼とか、報酬どころじゃないから。)

イディオ > (にこやかな、受付のおねーさん、そんなことないですよーと言うその様子、美人さんだから、色々な男性冒険者はその笑顔にほだされてしまうのだ。
だが、しかし、冒険者イディオさんはひと味違う。事、命に係わる事であれば、いくら好みのおねーさんであっても、文句は言うのである。
きちんと取りあってもらった試しは――――余りないのだが。
それでも、ちゃんと言うのと言わないのでは、天と地の差がある。
泣き寝入りだけは、したくないものだ、と、イディオは、今回の依頼の問題点を、おねーさんに解説するのだ。

そして、しばし時が流れて、と言う程でもない、10分程度のお話。

報酬をもらい、受付から離れるイディオ。)

「―――とりあえず、治療から、か……。」

(食事がしたいのもやまやまだが、こう見えて、色々ダメージを受けている。最初に治療をしてもらってからの方が良いと判断する。
冒険者の中には、僧侶のように回復の手段を手にしている人や、ヒーラーの人もいる。
手が空いているなら報酬を出して治療をしてもらうのもいいし、売店で傷薬を買って塗るのもある。
出来れば、手早く治したいので、高価なハイポーションよりは、手当てしてもらいたいものだ、特にかわいい女の子。
居ないだろうか、ときょろ、きょろ、とギルドの中を眺める)

イディオ > 「居ない、か。」

(彼らも毎日いる訳ではない、運が良ければ、と思ったが……それは期待するだけ無駄だった模様。居ないものを探してもしようがないし、少し割高だが、ギルドの売店で回復用のポーションを幾つかと食事を買う。
そして、ふらふらと階段を上り、部屋に戻ることにする。
部屋の中で薬草を塗り、ポーションを飲み、食事をして、一日以上養生すれば、屹度体力も回復するはずだし、怪我も治るはずだ。
早めに治さないと、仕事に響くし、生活費にも響くから。

休むことを、目的として、男は部屋の中で、休むのだった。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からイディオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/教会」にホゼアさんが現れました。
ホゼア > 平民地区の外れ、孤児院の併設された教会にて。
布が山と入った籠を抱え、ポケットには布切ばさみと糸と縫い針。
孤児達がようやく眠りについてくれた夜。
戸締りをシスターに任せ、夜遅くの礼拝をする信徒を迎える為に教会の礼拝堂へ。
いつ来るとも知れぬ信徒を待つ間に何もしないのも落ち着かず、縫い物を持ってきた。

「そろそろ寒くなってきますし、防寒着も考えないといけませんね。
重ね着をするにも限度というものがありますし、動きにくいから小さい子は嫌がりますし。
とはいえ、余り贅沢も言えないですから一度、狩りに出かけた方がいいでしょうか。
うまく毛皮の取れる動物を狩れると良いですが……数日がかりになるかも知れませんね」

ほつれた箇所、穴のあいた箇所、流石に限界になっている服を補修し、雑巾にし、呟きながら器用に縫っていく。
誰もいない、静かな空間は集中出来て作業が捗る。
ただ、祈りをささげる場である礼拝堂で繕いものをするのは私くらいでしょうかと、一人苦笑いを浮かべる。

ホゼア > チクチクと針を動かし、縫い縫いと糸を通し。
子供達の服を繕い直して、これを見た子供達がどんな顔をするだろうかと、想像すると頬が緩む。

「喜んでくれるといいですが……ああ、でも女の子の服まで直していると言ったら気持ち悪がられますかね。
流石にそういうことを言う子はまだいないとは思いますが、もう少し大きくなったら言う子も出てくるのでしょうか。
……まだ巣立った子はいませんが、そのときを想像しただけで泣いてしまいそうですね」

そこまで大きな女の子はまだおらず、いらない心配ですねと。
しかし、この教会と孤児院を任されてまだ数年。
巣立つ子を見送ったことは未だなく、いつかはそのときがくることを思うと、涙腺が緩みそうに。
どうか子供達が巣立つ先に幸多きことを、と神に祈りながら一針一針丁寧に。

ホゼア > 今宵は神に祈りを捧げる人はこず、縫い物が捗った。
籠一杯の衣類の補修は流石に最後まで出来ず、ある程度区切りのいいところで終えることに。
集中してやりすぎたせいか、肩や腰がこり、目に疲労感。
魔法で軽減は出来るものの、完治には及ばず、翌日の朝のお勤めに寝坊しないよう、後片付けをすませ、燭台のロウソクの明かりを消して。
真っ暗な中を、慣れた足取りで休息をとるため自室へと戻っていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/教会」からホゼアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイヌさんが現れました。
イヌ > 「……うぅぅぅ、冷えるなぁ……」

平民地区の通りで、寒さに体を震わせる少女がいた。
特に目的もなく、当てもなく。
なんとなく平民地区を散歩していたらこんな時間。
とりあえず、どこかで食事でもしてから帰宅しようかな、なんて思っているのだが。

「……どうしよう」

お店が決まらない。
お金はしっかりあるのだけれども、何を食べようか、となると。
ちょっと目移りしてしまうのである。
迷いのせいで、若干途方に暮れている少女。
あっちへうろうろ、こっちへうろうろ、であった。

イヌ > 結局、少女は適当な酒場へと入っていった……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイヌさんが去りました。