2020/09/15 のログ
ご案内:「平民地区/公園」にグラスシエルさんが現れました。
グラスシエル > 平民地区の隅のほうの区画、公園―――
生け垣とベンチぐらいしかない小さな公園である。
そのベンチに寝転ぶ、小柄な少年がいた。
細い身を軍服で覆った、目付きの悪い少年。 少年は、仰向けに寝転んだまま、睨むように夜空を見上げてる。
別に、機嫌が悪いわけではない。 愛想のいい顔をしていれば少女、にすら見えそうな程に白く細い体躯と顔立ちであるが、この目つきだけはどうにも直しようがない

「くぁ、涼しいもんだ。 この前までの暑さが嘘みたいだな」

結構結構、と、のんきに欠伸をしている。

グラスシエル > すぅ―――すぅ―――
いつの間にか、少年はベンチで熟睡している
邪魔をする相手もいなければ、時には少年も天界の夢を見て

ご案内:「平民地区/公園」からグラスシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にファイネアさんが現れました。
ファイネア > 簡単な食事を済ませ、ストリートを歩いて行く。
ぐ~っと伸びを一つ済ませてくぁぁとあくびを一つ。
ちょっと疲れたかしら、と考えながら周囲に目をやればそれなりの人通り。

街人はさすがに減ってきている。夜になれば帰宅する人も多いのが常だ。
逆に冒険者や傭兵達が酒場や娼館に行く為に増えているのもいつもの光景。
宿に帰る者もいるだろう。自分もその一人だ。

とは言え通常の食事のみ。
それなりに腹は満たされるが、人の精気ほどではない。
誰か引っ掛けようかしら…と控えめに考えながら、通りを見回す。

冒険者、傭兵。そのほかの人々。目に留まる人はいるだろうか。

ファイネア > 特に目を引く人はいない。
しょうがないか、とため息一つ。

そのまま宿へと帰っていくだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からファイネアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地」にタン・フィールさんが現れました。
タン・フィール > 「ううーっ… ここの道、ちょっとひとけが無くって、こわいんだよね…っ」

王都の一角…様々な露店や飲食店、雑貨屋が並ぶ通りの裏路地。
そこを、買い物帰りの薬師の少年が少しおっかなびっくりの足取りで歩んでいく。

普段、自前のテントで薬師として活躍している少年の手に下げたバスケットには、
粉末の香草やスパイス、きのこ、精油など薬の材料となる素材や食材がいくつか詰め込まれている。

それらは、ある種の香水と同じように、
8割の良い匂い
1割の悪臭
1割の淫靡な香り…という割合の異様な芳香を漂わせ、
路地を歩んだ少年の軌跡となっている。

タン・フィール > 「―――んぁ? え…ちょっと、なに?」

ふと気配を感じて振り返ってみれば、少年がぶらさげたバスケットから撒き散らす強烈な香りに反応して、
野良犬や野良猫やネズミやカラスなどの路地裏の住人が、
ぞろぞろと路地の脇から様子を窺うように現れ始めていた。

「わわ、わっ…」

威嚇や攻撃的意思を感じない気配や追跡速度ではあるが、
その飢えたような表情やそわそわした様子にうすら寒いものを感じて、
そそくさと路地を歩む早さを増す。

それら野生動物にとっては、足早に背を向けて去ることこそがご法度だということも忘れての臆病な逃避に、
ぐるぐる、ナァオ、ぎいぎい、があがあ、
それぞれの動物が大小なりの狩猟本能を覚えて、彼らの追跡速度もあがってしまう。

「ひぇ、わわ、わああぅー!こないでーー…!!」

撒き餌になればといくつかの食物を籠からこぼしながら、
少年は脱兎のごとく駆け出し、路地から路地へ角を多く曲がって逃走を始めた。