2020/09/02 のログ
■イディオ > (暫くの間、メニューを眺めて考えて、決めたのは定番のおつまみセット、定番になる位にありふれているのと、飽きの無い旨さが理由で、エールに特によく合うものなのである。
なので、それにすることに決めて、軽く手を挙げてみるが……気が付かれない、まあ、隅っこの席だし仕方のない事だろう。)
「注文頼みまーす。」
(少し声を張り上げて、給仕を呼ぶことにする、騒がしいので仕方のない事で、声を上げてようやく気が付いてもらえたようだ。こちらの方にやってくる給仕。
エール酒とつまみを注文して、去っていく後姿を眺める。
酒と、つまみが来るまでの間、のんびり椅子に凭れ掛かり酒場の様子を眺めることにする。
楽しげに話す新人たちは、屹度依頼が上手く行ったのだろう、玄人のチームは次の依頼の為の相談をしているのだろう。
冒険者の酒場の日常が其処に有る、酒を酌み交わして楽しそうにしているのもいる。
それを眺めて、男は軽く息を吐き出す。同じところに居ながら壁を隔てたような感覚なのは、一人だからか。
何時もの事だと思い、視線を外す。窓の外には、何か見えるだろうか、何も見えないのは判るのだが、それでも、と。
理由は判らないが、見ていることができないと言うのが正しいのか。)
「偶には……。」
(気分転換に、普段行かない―――遺跡の依頼でも受けてみようか、柄にもない事だと思うが、ポツリと零す。)
■イディオ > (そのうち。男の元に注文した食品がやって来る、酒が届く。代金を支払い、男はそれを飲み食いする。酒に酔い、つまみに舌鼓を打って。
何時でもあるような休日のうち一日を堪能することにする。
依頼に関しては、後で見れば良いだろう、依頼が無くても遺跡の探索だ、確りと準備して潜ること自体は問題がないはずだ。
遺跡の中には、未だにお宝が眠っているそれを手にして売れば、良い金になり、良い防具を手に入れることができる。
逆に言えば、良い装備が手に入るのであれば、それを身に纏う、と言うのもできる筈。
男は、考える。
自分の時代の防具があったとしたら、それは、自分が身に纏う事が出来るものだと。
その為の、服があるのだから。)
「―――気が、進まない。」
(そう、出来る、としたい、は別の事。自分の時代の防具は、屹度今の防具とは桁外れの性能だ。それを身に纏うという事は目立ってしまう。
それはよろしくない、問題がないなら、今のような限定的な装備にしてはいないだろうし、記憶だって。
そこまで考えたところで、男は息を吐き出し、酒をあおる。
これ以上の思考は危険だと、頭の片隅で警告が成る。
とりあえず当たり障りのない物を拾って戻り、売って金にして、防具を買おう。
そう決めて、男は、立ち上がる。
すでに代金は払っているので、マスターやほかの冒険者に軽く挨拶をして、上がるのだった。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からイディオさんが去りました。