2020/08/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエイガー・クロードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にロブームさんが現れました。
■ロブーム > 丸々太った燕尾服の男が、町中を歩いていく。
一見すると、裕福な商人や貴族の様にも見えるが、その正体は悪魔。
『美しい心』を持つ者を攫い、快楽と背徳に蕩けさせる事を趣味とする、魔王とさえ呼ばれる程の大悪魔である。
そんなものが、どうしてこんな所に居るのかと言えば。
「(自分で出向いて、美しい心を持つ者を探す――というのも悪くはない)」
何時もは配下に捜させたり、色々と策謀を巡らせたりして攫っているが。
こうして偶然に頼るのも、また楽しい。
時に、思いもよらぬ所にいる『美しい心の持ち主』を見つける事もあるが、そういう時の喜びは格別だ。
仕掛けを打たずに美しい心の持ち主を見分けるのは難しいが、そこは彼の腕の見せ所である。
「尤も、この服装だけは鬱陶しいが……」
何時もは裸にローブと言う服装で過ごす男だが、流石に人間に扮するとなると相応の格好をする必要がある。
かといって、平民の服装は質素すぎて肌に合わない。
となると、どうしても豪奢で暑苦しい貴族服ぐらいしか選択肢がない。
ムシムシとした暑さと、身体を締め付けるような窮屈さ――それらを堪える価値があったと、そう言える者は居るだろうか。
■ロブーム > 通りを歩いて広場までやってきた。
今日は何か催し物があるのか、多くの人が居る。
ここならばどうだろうかと、広場の中を歩く。
「ふうむ」
とはいえ、元々簡単に見つかる物でもない。
となれば、多少ながら"工夫"も必要だろうと思う。
故に、ロブームは手元にこの街の地図を召喚する。
そして、魔王らしからぬ、とても困った様な表情で、
「ううむ、迷ったな。此処ではないのか……?」
等と呟きつつ、広場を歩く。
時々、誰かに話しかけようとしてやめてみたりして、明らかに『道に迷ったが誰に聞けば良いのか分からない旅行者』の雰囲気を出す。
元々、騙しは悪魔の領分……この程度の演技は、お茶の子さいさいなのだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にロブームさんが現れました。
■ロブーム > ――さて、今日は坊主か、はたまた……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からロブームさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にティエラさんが現れました。
■ティエラ > 冒険者ギルドに所属するという事は、利便もあるが、不便もある。一人旅を繰り返すジプシーであれば、冒険者ギルドの組織力と云う物はとても有用だ。
様々な物品の鑑定や旅の情報の提供、国から国へ移動する際の処理の様々―――。
地元を離れて別の国に行くために、冒険者ギルド所属と言うだけでかなり楽になるのだ、依頼を受けて居れば猶更。
とは言え、所属をしているなら、逆もまた、有るという事で。
冒険者ギルドに呼び出されることもある、例えばの話、ギルドでの依頼に人数が足りないからと言う頭数の為。
紋章術に詳しいという事で、術師としての相談、などだ。
「組織に所属する、という事は、そういう事、よね。」
今回に関しては、特に理由が述べられていない、召集は、緊急性の高い物なのだろうか?女は首を傾ぎつつも冒険者ギルドへと行く。
余り面倒な事でなければ良いのだけれど、フェイスヴェールの下で息を軽く吐き出そう。
とは言え、最近どんな依頼があるのか、と言うのも着にはなっていたし、懐具合も―――お小遣いが足りない。
それなら、軽く稼ぐつもりで行けばいいのかしら、と思うのだった。
「あ、そういえば。」
紋章術師として依頼を受けていなかっただろうか、と思い出してみるが、特にそういう物はない。
冒険者の方で依頼があったので、酒場のマスターに話を通してあるから、踊りの依頼は来ない。
まあ、大丈夫よね、と自分の予定の再確認を行い、女は、ギルドの扉を開いた。