2020/07/31 のログ
■イディオ > 「そっと、これはお節介、だったかな。」
(勿論と言う彼女の言葉に、自分の言葉が必要なかっただろうか、と思った、自分で出来ることを此方でする必要はなかった、失礼したと思うのは、何でもできることは自分で行う冒険者としての思考だ。できない事に対する協力はうれしいが、出来ることに対する協力に関しては疎まれがちと、考えているから。
その辺も一般の人とは違う思考だった。)
「……ああ。あれは。」
(彼女の言葉に思い出す、へこんだお盆、理想的な動きで繰り出されるお盆、そしてにこやかに崩れ落ちた冒険者。確か、おしりを触ってからの流れだ、冒険者が、回避ることできずに幸せな顔で落ちていった、この間の事を思い出して。
物騒な笑みに、確かに、確かに、と刻々頷く瞳に光の無い男。)
「じゃあ、まずは、残しちゃいけない物から食べていくことにしようか。」
(料理を持っていくという提案、確かに串焼き肉とかはそれもできそうだ、なので、スープとパンを先に消化してしまおう、ともぐもぐ食べる。
心配はなさそうだ、後ろの喧騒は、殴り合いに発展しているようで、それはつまり何時ものという事で。
安堵しているのか、マスターも奥に引っ込んでいく。)
「……。かわいいな。」
(お酒に酔って、無防備に笑う彼女、その柔らかな微笑みは天使の笑顔と言うべき。だからこそ、男は思わず零しながらも。
注文したお酒と水を持ってくる給仕に礼を言い、水を彼女に差し出した。)
「大丈夫なのはわかった、とは言っても、一応念のために、水を飲んでおくといいよ。
余りに可愛すぎて、口説いちゃいそうだし、口説くなら素面の方にしたいからさ。」
(ササ、お水ドウゾ、と。男は軽く水の入ったコップを差し出し、自分はエールを。新作の方を飲む。)
「……酒精が強いのに風味が良くて、感じさせないな。いい酒だ。」
(今度から、こっちにするかな、と男はつぶやいて)
■クリスティン > 「そんな事ないよ、ありがと」
自分で言うつもりであったが先に言ってくれればその手間も省け。
何より二人が言えば確実に保証されるだろという考えで。
そして告げた言葉に思い出したような様子に大丈夫でしょ?と笑うだけ。
「もし食べ残しそうなら食べるのは手伝えるから」
冗談でそんな事を言いながらフルーツを食べ終えれば空になった皿をテーブルの隅に寄せ。
聞こえる声と音でついには殴り合いになったのかとため息を吐くばかり。
「……ふえ?」
唐突な男の言葉に何の事と判らない顔で男をじっと見つめ。
差し出された水をなんだろと受け取る。
「そう?私は酔ってないけどそう言うなら……。
ちゃんと口説いてくれるなら付いていっちゃうかも」
普段なら馬鹿と笑うのだが酔っているせいでそんな事を口走り。
促されるままに水を飲むが様子はあまり変わらなく。
「美味しいでしょ。私の今のお気に入りなんだよ」
お気に入りを男も美味しいと言えば嬉しそうに笑って、水からエールへと持ち換えて
■イディオ > 「いえいえ、どういたしまして、迷惑でなければよかったよ。」
(軽く手を振って男は、軽く笑う。彼女との思考の差異は色々あるようで、結構会話していてドキドキするものだ。迷惑でなければよかったと本心を告げて。
大丈夫でしょと笑う様子、すごく不敵に無敵な感じがする、確かに大丈夫だと思う、あのお盆は、神懸っていると思える。
今もあれは、厨房の隅にあるのだろうか、と不意に思い出した。線無き事だけど。)
「その時はよろしく頼みますが、なるたけ自分で消費するよ、自分で食べられない分を注文するのは恥ずかしいから。」
(冗談に、軽く冗談で返し、自分で食べるよと言って見せる。皿が空になっているので、足りなかったのだろうか、と思う、彼女も狩人をしているので、肉体が資本だ。
運動する人は、男も女もそれなりに食べるもので、食べたい?と、串焼き肉を一本振ってみる。食べたいなら、追加していいよ、と。)
「はは、男の心配性ってやつさ、クリスティンさんのお酒の強さ、知らないから。
顔も赤いし、その蕩けた表情がきゅんと来ちゃってね。ちょっとまずいかな、と勝手に思ったんだ。
ちゃんと口説くにしても、段階を踏まないとね?お酒の残ってないときに、口説かせてもらうから。」
(たぶんその時はお盆が飛んでくるかもしれないなぁ、と思いながら男は笑って言おう。それに、彼女と自分は年齢が離れている。
彼女は結婚適齢期、引く手あまたの美少女で、自分は適齢期をもうすぐ終わろうとするようなおじさんだ、と。
可愛いし、口説きたいと思う様な子だけれども、其処はちょっと自制が入る。ちゃんと段階を踏み、良く知ってからの方がいいなと。)
「ああ、すごい、おいしいよ。
こりゃ、クリスティンさんのおすすめは当たりと考えていこう。」
(この間は、彼女が入ったばかりでよく知らないのに問いかけてしまい、困らせた。彼女の舌は凄く信頼できる。
なので、今後は彼女のおすすめはおいしい物だと、太鼓判を貰ったと思うようにする積り。
持ち替えたところを見て、もう一度乾杯する?と冗談ぽく男はジョッキを持ち上げた)
■クリスティン > 前に会った時は目で驚きはしたが慣れればそうでもなく。
少し変わってるような気はするが親切でいい人だという認識。
あのトレイは今は手元にはないが代わりに別の物が飛ぶという事もあり。
「そっか。男は身体が資本だししっかりね」
本当に冗談だっただけに、冗談で返されると判ったと頷く。
そして串焼きを一本振る様子に大丈夫と首を振り。
「イディオって本当にいい人で変わってるよね。そんなの気にする人いないのに。
え……私はそんな顔してないよ?酔って笑み間違えてない?
そんなこと言ってるとゲクターみたいになるよ?」
男の言う事によって口が滑り一人の冒険者の名前を口にする。
男と同じことを言っていたその冒険者は見事に思い人を他の男にという敗北を得ていたのは少し前の酒場の話のタネ。
そうなっちゃうよと笑ってしまい、もし喧嘩という騒動がなければ今ごと大変なほどに誘いをかけられたなど思わず。
「んふふ……私のお勧めに失敗はないよ。
もう一度カンパーイ」
男の言葉に任せてと言うように胸を張って美味しいものを勧めていくと。
そうして男がジョッキを持ち上げれば乾杯と自分のカップを軽くぶつけて中身を飲み。
「……ぁー……」
それが止めとなり一気に酔いが回って瞳が濁り動きを止めたようになり身体が揺れて。
■イディオ > 「たしかに、な。」
(体が資本、冒険者は特にそうだ、男女問わずとも思ったけれど其れを此処で言うのは無粋だろう、彼女は心配してくれているから。それなら、それでいいんじゃないだろうか、と笑って。
串焼き肉が要らない、追加注文もしないというなら、運とうなづいて、男はそれを一口。芳醇な肉汁に、ピリリとした塩コショウ、矢張り、絶品である、酒にも合う。
旨い、と一口かじって笑って見せて。)
「それは―――そう、ま、あれだ、育ちの関係ってやつさ。そういう育ちだから、気になった、という事で一つ。
俺も、酔ってるのは確かに。間違えた、のかな?
ゲクターさんのように、か……俺はそれでもいいと思うよ。
たしかに、彼は、自分の思いを打ち明けるのが遅れて、他の男性に思い人を取られてしまった。でも、俺はそれは運命だと思うんだ。
気性は変えられないしさ。自分を変えるというのはとても難しい、ゲクターさんはその経験によって、恋愛の手法を変えたのなら、それで良いと思うし。
俺は、俺の思うように、恋愛をしたい。それで振られるなら、仕方のない事さ、俺が悪いのだから。
何せ、自分に合わないことをしても、成功しないだろ?」
(酒場のゲクターの話は、男の耳にも届いていた、ある女を愛し、大事にして、思いを少しずつ打ち明けていこうとしていた。しかし、別の男が情熱的にその女に言い寄り、女はその男と付き合うことにした。
告白しようとした時の事であり、彼は遅かった―――そのあと彼がどうなった、と言うのは訊いていないけれど。
男は、それでもいいと思った。恋愛も、結婚も、運命が絡む。焦ってないと言えばうそになるが。
焦って、色々しても良い事はない、自分というものををちゃんと見せて、それで付き合ってもらわないと、と。)
「かんぱーい。」
(再度ジョッキをぶつけて、自分も酒を一口飲んで。彼女はまだ一杯目のはずだが―――トロンとして、倒れ伏す。)
「あれ?クリスティンさん……もしもし……?」
(酔いが回っているようだ、男は小さく苦笑を零す。やはり、あまり強くなかったようだ。
軽く肩を叩いて見せる。仕方がない、と近くに来た給仕に、彼女つぶれちゃったから、送ってくる、と伝えよう。
彼女の家は知らないけれど、前に、彼女の勤めている宿は訊いた、恐らくそこに行けば判るだろうし。)
■クリスティン > 串焼き肉には興味はあるが我慢我慢と断り、普通の客の時に頼もうと。
笑顔で食べる男を見て決めて。
「育ちなんだ。イディオは良い親がいるんだね。
美味しいお酒は酔っちゃうものだよ。
イディオってそう言う考えなんだ。
この国じゃそんなこと言う人滅多にないけど私は嫌いじゃないかな。
合わない事をやってもね?」
ゲクターの話はこの国では笑い話になる様な事。
視界それはそれでいいじゃないという、男の考えの方がなんだかいいなと何度も頷いて。
乾杯の後の一口で見事に撃沈、肩を叩かれても反応はなく完全に酔いつぶれ。
男がその事を給仕に告げれば苦笑と共に頼まれる事になるだろう。
酒場としても酔った者を残されるよりは間違いが起きても送り届けてくれる方が助かる。
そうして以前に告げていた宿に届ければそこが家であるという事も男には判るはずで……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からクリスティンさんが去りました。
■イディオ > 「両親と言うか……元居た国、祖国の国柄だよ。
確かに、おいしいお酒は、とてもいい。酔いも、良い物になる。
この国は、良くも悪くも、情熱的な人の方が、良い出会いがあるものさ。
合わないことやって失敗するところは、笑い話になりそうで怖いな。」
(両親……その言葉に、男は苦笑を零す、自分は冒険者で、この国の人間ではない―――と言うのは表向き。本当の事は言えない。自分の価値観は過去にあり、その過去は言えない所だ。
だから冒険者と言う身分を利用して国柄と言って見せた。両親に関しては、朧気すぎて思い出せないというのもあったから。
恋愛観に関してどうしてもらうと、なんだか気恥ずかしい、しかし、その思いはすぐになくなる。)
「今日は、酒場は色々あるなぁ――――。」
(冒険者の宿なのだから、この宿に泊めるという手段もあったはずだが、今日は間が悪い。何せ、冒険者同士の喧嘩が発生してるから。
下手したら、危険な状況にもなりえる。
だからこそ、男は彼女を送り届けることにした。食事を終えて代金を支払い。
背負っていた盾を魔法で収納し、彼女を背負う。
彼女の軽さに驚きながらも、彼女の宿へと向かい、送り届け。
手を出すことなく、自分の冒険者の宿へ、帰るのだ、ヘタレと言われて笑われるだろうけれど―――。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からイディオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にエリアさんが現れました。
■エリア > 「まあ……素敵」
そんな声は、流行のドレスや靴、大きな宝石のついた装飾品を眼にした時に零れそうなものだけれど。
実際は、
「お皿の耐久性が問われそうな程のてんこ盛りですわね」
まるで小山のごとく、一抱え程もありそうな大きな皿にどーんと盛り上げられたピラフを前にして陶然と呟かれた。
大皿に盛られたのはピラフだけではなく、巨大な肉の塊、ゆで卵、彩の野菜、とごたごたにこれでもかという程にたっぷりと乗っかっている。
とてもではないが女性が一人で食べ切れる量ではないのだが。
両手を組み合わせて目を輝かせる女は、周囲の、なんだあの犬の……むしろ牛?の餌みたいなヤツ……、だの、食うのかあれを……、だのと唖然とした様な声もどこ吹く風。
全くもって意に介さず、上機嫌でその超特盛メニューで有名な平民地区のとある食堂の真ん中で存分に悪目立ちしながらも悠然とフォークを手に取り。
「頂きます」
一見優雅な所作で、しかし確実にもりもりと食べ始めるのだった。
■エリア > 普段暮らしている地区では絶対にお目に掛かれない逸品。
一つの皿にここまで雑多に何でもかんでもぐいぐい乗せて出される料理などまずない。
屋敷で料理人に頼もうにも、小うるさいお目付け役が許してくれる訳もない。
故に、貴族令嬢の分際で平民街くんだりまで遠征しては、激盛メニューを食べ歩くのがマイブーム。
最早激盛店破りと言っても過言ではない。
「美味しい。色々な料理をいっぺんにたっぷり食べられるのはいいものですわ」
肉の塊にナイフを入れて一口大にして、ぱくぱくと口に吸いこませていき。
山の様に盛られたピラフにスプーンを突き刺しては着実に崩していく。
あんな物を全部食い切れるものか…と疑う様な周囲の視線は、次第に化け物を見る様な目に変わっていった。
けれど無論、当事者はそんな事はどこ吹く風。
涼しい顔で激盛料理を崩してゆく。
■エリア > スープを合間に挟みながら着々とピラフ山を制覇していき、かなり目減りしてきた時点で、やばいものを見る目を四方から注がれたが、なんならおっとりとした笑みさえ投げかける程に歯牙にもかけず。
ついにその時はやって来た。
最後の一口を頬張ると、見ていた客から『ぉー…』と静かな感性と疎らな拍手。
一体何に対してなのか全く察していない当事者はゆったりと小首を傾げて、ともかく愛想笑いで対応し。
「ご馳走様でした。大変美味しく頂きましたわ」
ナプキンで口元を拭い、グラスに差してもらった水を飲み干してご満悦な様子で支払いを済ませて店を後に。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からエリアさんが去りました。