2020/05/11 のログ
ご案内:「薬屋のテント」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 少し風が強くなってきた春先の平民地区の一角、
住宅街と商店街をつなぐ路地に、ぽつんと開けた空き地が一つ。
すっかり工事で慣らされて草一本生えていない殺風景なそこに、一生懸命にテントを張る準備をする小さな影がひとつ。
このテントを普段の住まいとし、薬屋の店舗ともしている少年薬師が、
強風と格闘しながらなんとかテントの骨組みを仕上げ、
ペグを地面に打ち込み、ロープを張ろうとしていて…
「わわっ!っく、 ぅう~~~っ! このっ…!
あとちょっと、あとちょっと~~~っ!」
手付きそのものは不慣れではないが、いかんせん強風を布地が受け、手も疲労と冷風でかじかんでうまくいかない。
日頃は1分ですむ作業に10分かかってしまうペースに悪戦苦闘しながら、
テントが雨風をしのげる状態までもう一息…。
ひとまず、テントの形だけでもできあがったら、中で火をおこし、温かいものをこしらえて一休みしようと、
目前の安息のために小さな体を奮い立たせて、ぎりぎりとロープを引き、テントがもちあがっていく。
ご案内:「薬屋のテント」からタン・フィールさんが去りました。