2020/04/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からナナカマドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からダストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市街」にビョルンさんが現れました。
ビョルン > 【待ち人有】
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市街」にアンネリースさんが現れました。
ビョルン > 平民地区。こと商業地区となれば人通りも多い。
舎弟を2名両脇に連れて己のシマを見回って歩くのも仕事の一部。

市場から商店街へ歩いていけば大通りに面した角地の建物は所謂冒険者ギルド。
シノギには関わりなく普段なら視線をくれてやることもないが、今日は違ったようだ。

アンネリース > 頻繁とは言えないがパーティーを組み冒険者と活動をする時がある。
勿論簡単な仕事で近場と言う条件なのだがそれでも外の世界を良く知るにはいい機会。
その日も冒険者としての活動を終え仲間と多いとは言えない報酬を分け終えての解散。
普段ならばこの後は屋敷へと戻るだけなのだが…。

「ビョルン様?こんな所で奇遇ですね」

丁度ギルドを出た所でお付きの方を連れた彼の姿。
にこやかな微笑みを浮かべ、小走りに近寄っていく。

ビョルン > 「おおっと、」

普段は驚きの声も滅多に上げることもない己の口をついた声が舎弟の目をぱちくりとさせる。
視線の先、愛らしい笑みを浮かべて寄ってくる婚約者の姿があった。

婚約者には一瞬口元に手を当てて『お静かに』のサイン。
それから舎弟のうち1人へ目配せ。

アンネリースにしばらく視線を投げかけてからついて来るべく言い聞かせるように頷く。
そうして向かうのはレンガ壁をした廃屋の裏手。

とりあえず、白昼の密会として付近は見張らせている。

「──驚きました。
 フロイラインの屈託のなさにも」

顔を合わせれば苦笑をするわけでもなく、少し表情を和らげて話す。
人払いは完璧である。

アンネリース > まさかの場所で会えた事が嬉しくついかけてしまう。
その途中で「静かに」というサインを見て慌てて足を止めて口を押えて。

慌てて周囲を見回すが知った顔が居ない事にほっとする間もなく、彼に言われるままに後ろを歩く。
そうして向かった先はレンガ壁の廃屋の裏。

「あの……会えてうれしかったのでつい…。
ご迷惑でしたか?」

滅多に会えない彼に会えた嬉しさから話しかけてしまい。
その事で迷惑をかけてしまったかもしれない、その事にこの場に連れてこられてから気が付き。
表情をやわらげた彼を見上げてしまい。

ビョルン > 今日はまた雰囲気が違う、と許嫁の姿を見ている。
己のこの姿もまた、相手には珍しいものだろうか。

「いいえ、迷惑だなんて……ちっとも。
 実は、少し格好つけていたところだったので──フロイラインに見られなくてよかった。

 会えて嬉しいのは、こちらも同じ──いえ、思っていなかったので何倍も。
 此処ならば、誰も来ませんから」

己を見上げる少女との距離を詰めてゆっくりした動作で腕の中に一度ぎゅっと抱きしめようと手を伸ばす。

アンネリース > 会えた嬉しさでうっかりとしてたが彼の服装は過去に一度だけ見た事があるもの。
と言う事はお仕事だろうが何の仕事まではよく知らなかったりで。

「それでしたらよかったです。
夜に会う時と違って凄く格好のいい服装ですわ。

こうして外で会えるのは貴重ですもの。私も本当に嬉しいですわ。
そうでしたら…」

誰も来ないと判れば安堵と共に満面の笑みを見せ。
伸ばされた手の中に自分から飛び込んで抱きしめられていく。

ビョルン > 「格好いいです? ありがとう。
 フロイライン、あなたもなんだかとても勇ましく見えますね」

腕の中でにっこりと笑う少女の表情に心溶かされて目が細くなる。
片手の指先で相手の前髪をちょいと搔き分けて額へと挨拶のキスを振らせて。

「この後の予定まで、暫くは空いています。
 運が良かったですが、こうしていると離れがたくなりそうだ」

親密な時間を求めて両腕の中に少女をぎゅっと閉じ込めて離さないでいる。
大通りの喧騒は此処では聞こえず、お互いは囁き声だけで十分な距離である。

アンネリース > 「はい、本当にかっこいいです。
今の私は冒険者ですから」

普段のドレスとは違い今の姿は革鎧付き。
なので何時もの密会とは違い抱き心地は悪いかもしれない事だけが申し訳なく。
しかしそんな事が表情に出る暇もなく、額にキスを降らされて笑顔になり。

「そうですの?私も今日は後は戻るだけです。
ですから……少しこのままでもよろしいでしょうか?」

彼に抱きしめられるままに少しのお願い。
時間があるならばこうしていたく、大通りの音が聞こえないのを良い事に身を寄せて。

ビョルン > 「──また新鮮なお姿、拝見できて幸せです」

触れ心地もいつもとは違えど、可愛く思う婚約者の体温や呼吸は変わらない。
長いブロンドの髪をそっと撫でながら問いかける。

「それで、今日はどんな冒険を?
 鬼退治? 海賊討伐? なんてね──…」

日はまだ高い。
その中で密着し、ひっそりと囁きを交わすのはなんだか夜を憚っているような隠微な雰囲気を感じる。

潜めた声、

「お父上には内緒にしていてね──いいえ、誰にも」

耳元でそう零して含み笑う。

アンネリース > 「私もまたその姿を拝見できてうれしいです」

普段とは違う姿同士での逢引き、その事により身体を押し付け体温を感じ。
神を撫でられると目を細めて黙って受け入れて。

「薬草の採取ですわ。それ以外は苦手ですから」

ひっそりと声を潜め、今日の事を楽しそうに告げていき。
まだ夜ではないのに秘密のデートの時のようにドキドキとして。

「もちろんです、誰にも言いません」

叱られますからと小さく囁き。
内緒ですとウィンクをして。

ビョルン > 己の手に少女の手を取り、その爪先にも口づけて手の甲へと続ける。

「──そう、危ないことはしないで下さい。
 ……あんまりな遠出と、お泊りも駄目ですよ──…」

まるで過保護な彼女の父親本人と同じ言葉を繰り返す。
こちらは過保護ではなく、独占欲の発露の意味合いが強い。

「──この前、次は寝室にお邪魔すると言いました。
 ……どう思われました?」

ウィンクを受けて、相手の耳朶を擽るような柔い声音で問いかける。
そうして、少女はいったいどう反応するのか間近で表情見詰めるのだろう。

アンネリース > 「くすぐったいです、ビョルン様」

手を取られ、つま先にまで口付けをされるとくすぐったく感じ。

「お父様と同じことを言いますのね。
近場の仕事以外は受けていませんわ、外泊も出来ていません」

父と同じことを言う彼の言葉に肩を落とし。
そんなに子供ではないと頬を膨らませてみせて。

「あ、それは……その……は、恥ずかしかった…です」

耳朶を擽る様な言葉に顔を真っ赤にしてしまい。
彼の視線から逃れるように視線が泳ぎ、小さく告げて。

ビョルン > 「パーティーも女性メンバーのみ。
 なるべくならギルド認定シニアクラス以上の女性冒険者がリーダーの教練パーティーが望ましい……と、続くのでしょうか。

仕方ないですね、お父上もこのビョルンも宝物はアンネリース様ですから」

唇とんがるように、膨らんだ頬も愛らしく指先でつんつんと突っつく。
そうして赤みが差す少女の顔色に、想像以上の胸の高鳴りを感じる。
──少しは性的な、想像をしてくれたんだろうか。

「──言ったときもなかなかに、照れ臭かったです。
 ねぇ、真夜中に2人きりになれたら何をします──…?」

もし、彼女自身が触れられずして淫欲を覚えたら、そのとき婚約指輪にかけられた魔法はどう変わるのだろう。
視線を逸らす少女の顎を指先で捉えてクイ、と己の方を見上げさせて。

アンネリース > 「えぇ、そうなっています。
いえ……私を含めて新人の集まりです。

でも、もう過保護にされる歳ではありませんのよ?」

何時までも子ども扱いをされている気がして拗ね。
頬を突かれるとまた恥ずかしくなってしまい。

「私はすごく恥ずかしかった……です。
そ、それは……」

私の口からは言えないというように視線をそらせてしまうが。
彼の指先に顎を捉えられ、彼の方へと視線を戻されると目が泳いで。

ビョルン > 「過保護になっても仕方がない。
 ──まだまだ、16歳じゃありませんか。
 ……それだけ、大事に思っていると、わかってください?」

活き活きと表情を変える婚約者を見詰めているだけで飽きない。
そうしてまた、少し言葉で虐めてみたくなる。

「それは──?
 あの戯曲の王子と姫のように、一晩ずっと……?」

少女の顎に添えた手はそのまま、泳ぐ目線を追いかけてそちら側の頬へちゅっと音を立てたキスを落とす。

「──そんなふうに、なってもいいですか……?」

いっぱいします?
耳元へ直接、甘く囁きかけて問い。

アンネリース > 「もう社交界にも出ていますのよ。
ですから過保護ですわ。
16歳でしたらもう大人ですのに…」

大事にしてくれているのは判っているのだが不服もあり。
それが顔に出てしまうのだが、彼の言葉に言い負けて。

「そ、それは……あの……その……」

その言葉が判らないほどに初心でもない。
顎に手を添えられたままに告げられ顔は真っ赤にそまり。
泳ぐ視線を追いかけられ頬にキスを受けると瞳を閉じてしまい。

「そ、それはまだ……私達には早いですわ…」

甘い囁きに鼓動はどんどん早くなり。
消えそうな声でそれしか言えずに。

ビョルン > 「確かに、子供は結婚の約束なんてできないものですよね──失礼しました」

少し干渉が過ぎたか、父親と同じ言葉では仕方なかったかとこの場では引き下がる。
けれど、己が思う気持ちの理解できる素直さが婚約者の美点である故に彼女の冒険者活動についてはこれ以上の懸念はない。

もそもそと言い淀んで閉じる瞼を見れば己も目を伏せて唇を重ねる。

「──ひとつづつ教えていきましょう。
 フロイライン自身が、大人の女性になりたいと思うようになるまで、すこしずつ……ね。
 ならば、早くはないでしょう?」

諭すように、囁くが言い包める肚はない。
問いかけて再び唇重ねる。今度は長く、一度少女の唇をゆっくり舐め。

アンネリース > 「婚約は出来るでしょうが……結婚は出来ませんわ」

その通りですと。まさか父と彼が何か約束しているとは思わずに。
ただ…冒険者としての行動を理解し許してくれてる父にも彼にも感謝はしていて。

「ビョルン様……?
それは……その…凄く不安になるのですが……あ……」

諭すような言葉に戸惑いを隠せず。
そうしていて問いかけに応える前に唇を奪われ、長いキスに瞳を閉じたまま瞼を震わせて。

ビョルン > 全貌は己にも掴めぬ親世代同士の約束があっての仲であるが故に。
同じ立場であるから惹かれるという事情もあるのだろうけ。
けれど、己は正味この少女をどうしようもなく好いていて。

「──大丈夫、と聞こえのいい言葉で押さえつけるのは簡単ですが。
 ……嫌なことはしないと、約束します。
 それと、」

これ以上は『解除』しないと指輪が火を吹いてしまうのだろうか。
惜しみながら湿った唇離す。

「身長の伸びるのが止まったら、僕の背には一面の刺青が入ることが決定済みなんです。
 身体が綺麗なうちに、フロイラインには背中を見ておいて欲しいなと、思いました」

もう一度腕の中でぎゅっと抱きしめて長い髪を撫でる。
甘い時間と体温と、今日は思わぬ僥倖ありて。

アンネリース > 親同士が決めた結婚と言うのは貴族では当たり前。
しかし私は彼の事を、優しくていい人と好いている。
私が知らない事を沢山知っていて、楽しい時間を何時も共にしてくれる好きな人と。

「それでしたら……少しは構いません…」

彼がそう言うのならばそうだと信じ。
それ以上に彼との縁談が決まった時の指輪。これがある以上はそう言う事もなく。
唇が離れていくと名残惜し気な吐息を零し。

「そう……なのですか?
わ、判りました……私もその…見ておきたい…です」

彼に抱きしめられ髪を撫でられて。
告げられた言葉にみたいと小さく返し…この暖かな包み込まれる感触に身を任せて。

ビョルン > 自分たちのような団体で、結婚が手段として使われた前例があるのかは知ることはできない。
ただ、育て親が貴族に成り上がろうとしているのは確かなことのようであり。

けれどそんな諸事情を他所に、薄紙を剥がすように心身の距離を縮めていきたいと思える相手はこの少女だけだった。

「少ししてみて、『もっと』って思えたら幾らでもねだってください?」

ふふっと笑って軽く嘯いてみる。
太陽の下では頬を寄せて口づけ交す逢瀬が今の精いっぱいで。
名残惜しさは同じ思い、腕の中に相手の存在確かめている。

「そういった『しきたり』の、ようです。
 今度、女名前で書いた手紙をギルドへ預けておきます──また内緒で会えますね」

話しているうちに遠く、けれど確かに聞き覚えのある声の咳払いが聞こえた。
見張りの護衛だろう。次の予定の刻限が迫ったようだ。

「──申し訳ない。今日はこれまでのようです。
 送って差し上げられませんが、どうかお気をつけてお帰りください」

身体を離せば紳士然とした仕草で一礼。
相手が通りへ出るのを見れば己もここを離れるつもりである。

アンネリース > 「それは……その時にならないと判りません…」

彼の言葉にはそうとしか返せず顔を俯かせ。
日の高い時間、しかも外で口付けを行うと言う事に今更に恥ずかしさが強くなり。
それを隠すように彼の胸に顔を埋めて。

「しきたり……ですか?
はい、お待ちしています」

また会いたいですと見上げれば聞こえる咳払いに慌て。

「その…またお会いしましょうね、待っています。
はい、そう致しますね」

身体が離れてしまえば恥ずかしさ。
しかし優雅に一礼すれば、安堵も振り返りながら表通りへと向かい人込みの中へと…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/市街」からビョルンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/市街」からアンネリースさんが去りました。