2020/03/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」にフィルさんが現れました。
■フィル > 少しずつ温かくなってくる夜は、過ごしやすい季節を感じさせるものである。
当然過ごしやすい気候となれば、いつも以上に昼間だけではなく。
夜になっても街を行き交う人々は多く、賑わいを見せていくことになるようだ。
元々酒場や宿屋が並ぶ通りなどもあり、夜は夜で別の賑わいを見せている街であるが、やはりそれは大通りなどに連なる通りが多いのである。
少し道を外れたような小さな小道へと、入り込んだ先にあるような場所は店自体が少なく。
平民地区であっても安全とは言い切れないのだから、仕方がないといえるかもしれないが。
「ふぅ…何か凄かったですね…」
人気のない路地を進んだ先にある、人気のない雑貨店に戻ってきた少年はそんなことをぽつりとこぼしたようである。
普段はあまり足を踏み込まないような、位の高い人々が行くような場所へと、ひょんなことで踏み込んだからだが。
今日の仕事は既に店番しかなかったようであり。
カウンターの裏の椅子へと腰を下ろせば、少し緊張がようやく抜けていくことになったようだ。
「とりあえず…もう少しお店の番をしないと…」
気を抜きすぎて寝たりしてしまわないように、といった様子で一つ顔を揺らして眠気を払い。
椅子へと腰を下ろし直せば、静まり返っている店の外の路地を、店の窓から何気なく眺めていくが。
やはり緊張が抜けた分の脱力感は眠気を誘いやすいようであり。
少々ぼーっとした様子がすぐに見え始めてしまうことになるが。
■フィル > 「ふぁ…っとと…。」
波のように、それでいて不定期に迫ってくる眠気である。
眠気の波が強くなれば、思わず欠伸を一つ零しかけてしまうが、反射的に口に手を当てて少年は抑え込んでしまったようだ。
だれか見てたら、というのはやはり店番をし続けていたといいう癖と、性格からなのかもしれず。
また頭を揺らせば、眠気を覚まそうと何かを思いついたように立ち上がり。
少しだけふらついた足取りで、店の奥へと入り込んでいくが。
「これで少しは…」
やがてしばらくすれば、少年は奥から戻ってくるが。
その手には小さなカップがあることが伺えるだろう。
小さくたつ湯気は暖かそうに揺らめき、零れる香りは柑橘系の味付けた紅茶のようなものだと、鼻がいい人なら気づけるかもしれず。
眠気覚ましの飲み物を作ってきたといったところであり。
改めて椅子へと腰を下ろすままに、軽く息を吹きかけて冷ましながら少年はそれを飲み始めていくが。
店番としているというには、やはり少々ほんわりと気が抜けているように見えるのは気のせいではないだろう。
■フィル > 「おかわりは…いいかな」
一杯をゆっくりと飲んでいれば、それは途中からは既に冷めてしまっていたのだろう。
立ち上る湯気もなく、カップの持ち手以外に触れても大丈夫といった様子なのだから。
残りあと大きく一口というところで、またうつらうつらとしかけてしまっていたようであり。
残りを一気にあおれば、冷めているのは冷めているので、喉を流れていく冷たい感覚に、多少は眠気を振り払ってもらえたようである。
キョロキョロとあたりを見回しててはやがて視線を店の奥へと戻し。
そのまま少しだけ思案を巡らせていく様子を見せるが、やがて決めたようにそんなことをぽつりと、誰に言うでもなく少年は零していく。
「届け物もありました…今日はそろそ閉めましょうか」
店長への持ち込みがいつも通りメインのお店である。
夜中まで少年が店番をしているのは、大体配達の後の延長だったりすることも多ければ、夜明けも近づいてきたところで帰っても、特に言われるもなく。
変わらないあたりの静けさに、そう決めれば少年は飲み終えたカップを改めて手に取り。
奥へ入って変えるための片づけを軽く始めていくようであるが。
慣れた片付けにそう手間取ることもなく、やがて出入り口のドアまでしっかりと施錠して帰路へとついていったか―
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」からフィルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/星見の公園」にビョルンさんが現れました。
■ビョルン > 昨夜は慣れぬ場に駆り出されて疲れた。
もっとも、己に議論のお鉢が回ってこなかったのは幸い。
おかげで今日の1日は今まで伸び切ったゴムのようにだるだると過ごし、夜も更けてようやく出歩き始める始末。
──時に現在、本家に差し迫った脅威はなさそうだ。
そう、報告するべき方向である。
夏などは並んで寝そべり夜空を見上げて星と未来の夢を数える子供もいるがまだ春浅い今では静かなものだ。
公園に踏み入ればベンチに掛ける。
■ビョルン > 星を数えて、将来の夢を数える気にはならん。
視線を戻して立ち上がる。
幾ら寝ても眠い。
公園を出て何処かへ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/星見の公園」からビョルンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」にタン・フィールさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 小屋」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 低めの気温に雨という、何の準備もなく街を往来していた者には優しくない気候の日。
ローブ姿で濡れ鼠となった少年が、王都の郊外にうちすてられた無人の小屋へと雨宿りしに飛び込む。
「ひゃ~~~っ… ローブ、譲ってもらえてよかった…」
ぐっしょりと雨を吸って重くなったローブを取り払えば、
大きめサイズのシャツをワンピースのように羽織っただけの姿。
丸出しの太腿を擦りながら、髪や肌を乾かし、温めたいので、
簡単に小屋の中で火を熾せそうなものを探していく。
「ええと…古いけど薪は…うん、ある。
火打ち石と火口も、よしよし…っ」
手際よく、雨宿りしながら焚き火で暖まる準備をしていく。
薪を並べ、火口をほぐして用意し、かちかちと火打ち石の火花を与えて焚き火へと育てていく。
外の気配は未だに雨…ほとんど人が出歩いている気配は感じないが、
ここを無人と知っていれば、雨宿りに訪れる人もいるかもしれない。