2020/02/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 「おお、寒ィ。」
ぶると震える。この風と、しとしと降り注ぐ雨は冷たすぎて肌に刺す。
夕刻過ぎてますます冷える時間帯なら、なおさらだ
周りは傘をさして走る人々、己は店の軒下である。
「どお、したもんか。」
いつも雨が降ると、こうして困っている。
なにせほら、己サイズの傘がない。むうとひとつ呻いた。
■イグナス > こうなってしまっては仕方もない――走ろう。
覚悟を決めて、雨の中、走りだして――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタン・フィールさんが現れました。
■タン・フィール > 少し風が強くなってきた平民地区の一角、住宅街と商店街をつなぐ路地に、ぽつんと開けた空き地が一つ。
すっかり工事で慣らされて草一本生えていない殺風景なそこに、一生懸命にテントを張る準備をする小さな影がひとつ。
このテントを普段の住まいとし、薬屋の店舗ともしている少年薬師が、
冷たい強風と格闘しながらなんとかテントの骨組みを仕上げ、ペグを地面に打ち込み、ロープを張ろうとしていて…
「わわっ!っく、 ぅう~~~っ! このっ…!
あとちょっと、あとちょっと~~~っ!」
手付きそのものは不慣れではないが、いかんせん強風を布地が受け、手も冷風でかじかんでうまくいかない。
日頃は1分ですむ作業に10分かかってしまうペースに悪戦苦闘しながら、
テントが雨風をしのげる状態までもう一息…。
ひとまず、テントの形だけでもできあがったら、中で火をおこし、温かいものをこしらえて一休みしようと、
目前の休息のために小さな体を奮い立たせて、ぎりぎりとロープを引き、テントがもちあがっていく。
■タン・フィール > 「ふう、っふ… ふーっ…」
そうして、なんとかテントがいつもの6畳間ほどの広さと形になるまで更に数十分。
ようやくテントが外界の強風にも冷気にもビクともしない、住まいとしての体裁が整ってくれば、
外に出していた荷物を順番にテントの中にひとまず押し込んで自分もテントの中に避難する。
「ふう、つかれたぁ…! ちゃんとしたお店にするのは、明日からでもいいかな… なんか、あったかいもの、飲もう!」
と、様々な薬品をしまい込んだ袋から、薬用だけでなく、調味料や飲料にもなる薬草や甘味料を選別して、
手際よくテントの中に焚き火と、暖かな明かりのランプを設置し、鍋に火をかけ、お湯とミルクを混ぜてそこに粉末を投入する。
その香りはテントの外へと、湯気と甘い香気をまとって流れていくだろう。
「んーーーっ、いい香り……ふふ、めいっぱい甘くして飲んじゃお。」
冷えた身体を温めて疲労を取り去らう、ココアに似た甘い香りのお茶。
それが煮えるのを楽しみにしながら、ひとまず売っション類やシーツ類を無造作に取り出し、敷き詰める。
遊牧民族の寝床かくつろぎ場のような、だらりと寝転んで甘味を貪り、温かい茶を飲める空間にしたてていく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にキュリオさんが現れました。
■キュリオ > 夜の帳がもう少しで落ちる時間帯。
大通りでは仕事を終えて帰路に着く者や、これから街へと繰り出す者で溢れている。
その喧騒の一角、一人の男が周囲の人々に焦った調子で声をかけていた。
曰く、道案内をして欲しい。
曰く、具合の悪い方が居るので少し世話を頼みたい。
曰く、主人に平民地区の話をしてやって欲しい。
内容は様々で一貫性は無いものの、共通している部分が一つだけある。
それは、どこかへと連れ込もうとしている事だ。
対象になるのは女性ばかりで、ミレー族だとしても下手に出る丁寧な願い方。
酷く困っている、という印象を持たせるには充分な程、その男は焦っていた。
そこから僅か離れた場所には一際目立つ豪奢な馬車が停車している。
その馬車の行者らしい男が必死に女を探している理由は、主にある。
立派な外装と、内装もこれまた立派な割に狭い車内で座る貴族の男は、苛立ち混じりに舌打ちを零していた。
その体を覆う服は無く、だらしのない肢体を曝け出し。
興奮作用を促す香が漂う中、目の前に跪かせたメイドに口奉仕を命じていた。
「ちっ、まぁだ見つからぬのか。」
苛立たし気にメイドの後頭部を掴み、股間へと深く押し付ける。
餌付く様な声を僅かに漏らすメイドであるが、それでも抵抗なく喉奥まで肉棒を受け入れ。
用事のある施設――と言っても碌な用事では無いだろうが――へと赴くまでの手慰みにと女を求めたのが事の始まりだ。
馬車の中での手慰みにと、命じた女が中々用意されないその事態に、苛立ち塗れに舌打ちを零す。
その主の苛立ちを理解しているからこそ、その生贄にもなるようにと。
女性にばかり声をかけ、何とか供物を用意すべく必死に行者は道行く女に声をかけ続けていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にセレーネさんが現れました。
■セレーネ > 大手冒険者ギルドでの会議を終えて、日が落ち肌寒さを増していく外気に身を震わせながらの帰路。
富裕地区と平民地区を繋ぐ大通りの真ん中で通りすがりの者へ手当たり次第に声を掛ける男の姿が視界に入った。
仕事帰りや宿を求める人が込み入るその中で男が何を話しているかまでは聞こえないが、その小綺麗な服装や少し離れた所に駐車された派手な馬車を見るに、何か主人から無茶な注文をされたのだろうと言うことは容易に想像出来た。
「ご苦労さま。どうしたのかしら、御者さん?何か困っているみたいだけど?」
どうせ自らはこの後は予定も無く、ただ帰宅するだけだ、ならばこういった悩みを聞いてあげるのも務めだろうと女は困り果てた様子の男に声を掛けた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にソラムさんが現れました。
■キュリオ > 困り果てている所に声をかけられた行者は、ぱっと顔を明るくして振り向いた。
その相手は、充分に美麗と言える見目ではあるものの、主人の好みとは外れているのが残念だったが。
”此方の事情ですので…”と力なく笑い、頭を下げるとまた、別の女を探し走り回る行者。
果たして、主人を満足させる生贄を探し出せたのかどうか…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセレーネさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からソラムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイルルゥさんが現れました。
■イルルゥ > 待ち合わせ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にディールさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイルルゥさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にガルディさんが現れました。
■ガルディ > 今日は女衒の仕事ではなく、半分趣味の鍛冶仕事の真っ最中。
趣味と言ってもそれなり以上に出来は良く、中級までの冒険者にはお値段以上。
駆け出しから下級冒険者にとっては、かなりの掘り出し物という具合。
利率は半ば度外視でそんな値段設定になっているのは、まあ趣味と実益をかねて。
ベテランの冒険者よりも駆け出しの冒険者の方が色々と『商品』価値が高いということだ。
勿論、冒険者以外にも本業絡みの人間やらも顔を出しにやってくる。