2020/02/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」にマーナさんが現れました。
マーナ > 「そっちに行っても大丈夫だよ」

先の道へ行こうか戸惑っている少年の頭上から声がかかる。
自然公園に並ぶ木々の太い枝の付け根。そこに寝転ぶようにしながら見下ろしている狼娘がいた。

脚の爪を伸ばし、幹に食い込ませながら、逆さまになるようにブランと身体を反転させ、蝙蝠のような格好になって見下ろしている。

タン・フィール > 「―――っ! … わ、びっくりしたぁ…!」

頭上という、通常ならば聞こえる筈の無い位置からの呼びかけに、
小さな肩をびくんと振るわせて…しかし、夜闇の中で響いたその声の主にすぐさま、緊張と不安が氷解して

「…ふふ、ほんとに? それじゃあ、いっしょにこのさきまで、歩いてくれる?
…それとも、マーナが、木の上まで…ボクをさらってくれるの?」

異形と化した肉体を、意のままに操れるようになった声の主。
その器用さを示す逆さ吊りの状態に、安堵の息。
次に、子供心にその登場に目を輝かせて、木々の先へ連れてってもらうのをねだるように、頭上の狼娘に両手を伸ばして。

マーナ > 驚いた様子を見せる少年に、くすくすと口元に拳を当てて微笑を浮かべる。

「ただの公園だもん。それとも私の体液でも流してここら一体デモンプラントだらけにしちゃう?」

そんなことしたら聖騎士などが出てくるだろうから面倒になってしまうのだが。
手を伸ばしてくる少年の手を掴み、自分の体にしがみつかせるようにしながら向きを変えて、抱き抱えながら木々の間を飛ぶように走り出す。

「どこまで行きたいの? 私も遺跡から帰ってきたばかりだよ」

先日まで遺跡に行ってたのか、鞄には色々と詰まっているようだ。

タン・フィール > 「…あはっ! それ、ちょっとおもしろそう…♪」

と、先程まで暗闇を恐れていた少年とは思えない、
ブラックジョークにブラックジョークを重ねる返答。
…否、二人で夜を過ごす時の、夜な夜なの所業を考えれば、あながち冗談ではないのかもしれない。

「それじゃあ…この先の、ちょっとおもしろそうな区画に、一緒にいってみよ?
…場合によっては、マーナの言うとおり、好きなコトできるかもしれない場所、こっち!」

と、しっかりと小さな体を、女性らしいしなやかさを備えた頼りがいのある四肢にしがみつかせてもらって、
高所の高速移動にも、彼女を信頼しきって一切怯えた様子を見せないで、枝々の先の闇を指差して駆け抜けてもらう。

「マーナが遺跡でどんなモノをみつけてきたか…どんなコトしてきたか、
遊びながらたっぷり、きかせて…♪」

その先は、王都の郊外…貧民層の奥の、怪しげな動植物や亜種族が暮らす場所。
仮に、彼女の体液や、少年の薬物、遺跡からの異物などで動植物や住人を弄ぼうが、
王都が「暗部」として見過ごすような、危険で妖しい無法地帯。

マーナ > 「全く…呑気なんだから…っと!」

爪で幹を掴み、液状化させた手を伸ばし、ロープワークのように振り子をつけながら高速で木々の中を飛び回る。
あっちと言われた方へ、向きを変えながら枝を掴み渡れば、やや開けた場所に出て。

「へー、こんなところがあったんだね。裏路地みたいなものかな」

後でね、と少年の頭を撫でながら辿り着いた場所を眺める。

タン・フィール > 「えへへ…マーナが来てくれたから、安心しちゃって、つい。
…あ、このへんなんか、いいかもっ!」

と、アクロバティックな彼女の身体能力で、高速で移動する高揚感に目を輝かせつつも、
木々をぬって連れられている最中は大人しくしていて…。
ある一角を指差して、ゴールを告げる。

自然公園の整った木々の形が、徐々に歪な魔の森めいた節くれだったものに変わって、地面も自然そのままに草が茂っていく。

降り立った場所は、木々が開けた場所に、巨大な切り株や、怪しげな甘い香りのするぬるい泉のある自然の空間。
その切り株の上に彼女を誘導して、しがみついたまま一緒に座り込む。
二人の気配を察して、森じゅうには、魔物や妖精の気配が遠巻きに二人の様子を伺っていて…。


「ふふっ…♪ ここなら、いろいろオモシろいことしちゃっても…きっと、誰にも文句いわれないよ。
ね、ね、遺跡って、どんなところだった?」

と、興味深そうに、鼻先がくっつくほどマーナの顔に顔を寄せて、視線は彼女の鞄にうつる。

マーナ > 周囲から感じる視線と雰囲気。
街のハズレとは思えない…むしろダンジョンや秘境に近い空気を感じる。

鼻と気配で、近くにいる者へ視線の威嚇をしつつ、タンが興味津々な視線を向けている事に気づくと、鞄を肩から外し。

「んー、と言ってもそんなにいいものはなくてねぇ…短剣とか、変な防具とか明かに呪われてそうなお面とか…」

鞄からあれこれ取り出していくと…ふと一本の瓶を手に取った。
中には透明な液体の中に、種子のようなものが沈んでいる。

「あー、これとかあったよ。バイオベースっていう植物の種。生態エネルギーを栄養にする魔界の植物だよ」

タン・フィール > ダンジョン…迷宮…秘境…それらに近い印象を抱いた彼女の六感は正しく、
木々も、地面も、先客たる周囲の気配も、その習性や特性は王都の外の魔物の跋扈する森に近い。

少なくとも、彼女の放った威嚇に対して、威嚇で返せるほどの度胸や野生を持つものは周囲にはいないらしく、
いくつかの気配は蜘蛛の子を散らすように散り散りに、
人間サイズほどの獣人や亜人などが、さらに距離をとるのが気配でわかった。

「バイオベース… はじめて見た!おもしろいっ…♪
どうやってつかうんだろう?…地面に、植えるの?…それとも、生態に宿しちゃうとか… ふふ、飲んじゃったりシたら、どうなっちゃうんだろ?」

と、大きな目で瓶と、その中の種子を覗き込んで、
純粋な薬師としての興味と…時折見せる、異形への危険な好奇心。

「さっきいってた、デモンプラントっていうのも、おもしろそう…♪ ボク、知らなかったんだけど、どんなことになっちゃうの?」

ぽむ、と彼女の豊かな胸元に頬を置くように身を寄せて、上目遣いで尋ねる。

マーナ > 離れていく亜人達を目で追いながら、頬を胸に乗せて甘えてくるタンを抱き抱えるようにして。

「デビルプラントは私の使い魔みたいなものだよ。攻撃的で視覚を共有できる植物…勿論寄生させたりもできるし、肉食だから危険度も高いよ」

毒素を混ぜた体液を、指先から滲ませて木の付け根に生えている花に垂らす。
そしてその毒素を操り植物を犯すと、葉脈は禍々しく躍動し、蕾は口のように開く。その内側には牙のようなトゲが生え揃っていて、まさに魔界の植物といったさま。


「ふふ、タンくん飲んでみたいの? どうなっても知らないよ〜?」

クスクスと笑いながら、頬を指先で撫でて、目の前で瓶をチャプチャプと揺らす。

タン・フィール > 「んっ…♪ わ、ホントだ、すごいっ…」

改めて抱きかかえ直されれば、小さな体がすっぽりと、しなやかな筋肉と女性らしさを備えた体に収まって、
甘えるような声を漏らしつつ、彼女の体液がなんの変哲もない花を、魔性の植物に変貌させる様に驚嘆して。

…その凶悪さにも、使いみちや研究によっては、また面白いことができそう…と、
明らかに「過激なイタズラ」を色々と妄想している表情。

頬を撫でられる子猫のように、心地よさそうに目を細めてマーナの指先を感じながら、
目の前で揺れる瓶の中身の液体と種子に、瞳は釘付け。
僅かに背筋に薄ら寒いものを感じつつ、それでも、好奇心が勝ってしまって

「―――っふふ…♪ タイヘンなことになっちゃうの、クセになってるみたい…♡
…いーよっ、ボクの体で、ジッケンしちゃっても… あーん♪」

と、目を閉じて小さなお口を開けて、その雫を静かに待つ。

マーナ > 腕の中で可愛らしくも危ない笑みを浮かべる少年に、どっちが彼女なのやらと心の中で苦笑しつつ、可愛い笑顔に心が癒される。
柔らかく少女のような肌を触れながら、あーんと口を開くのを見て、抑えられない悪戯心が目を覚ます。

「んふ、まぁタンくんなら死にはしないだろうし…いいよ、飲ませてあげる。覚悟はしててね♡」

そう言って瓶を開けると、別の容器に種1つとと中身の液体を少し移す。
残った瓶の蓋を閉じて、一粒の種と液体を少年のあどけない口の中へ、流すように飲ませていく。
種は少し大きな豆のようで、丸呑みするのは大変だろうが、一緒に入れた液体が、流動するように、種を包んだまま胃の中へと滑り込んでいく。

「これでよし…こっちにおいでよ。馴染むまで時間かかるからさ」

そう言って少年を抱き抱えたまま、森の奥へと移動していく。
少年の胃の中では、すでに灼熱のような質感を生み出し、身体の発汗が止まらなくなり、脳の全てが危険信号を出していく事だろう。

マーナ > 【中断!】
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」からマーナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 公園」からタン・フィールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にシスター・マルレーンさんが現れました。
シスター・マルレーン > 「よ、っと。」

威勢のいい声で撃ち込んできた木剣を棍で受け止めれば、くるりと回転させてその剣を弾き飛ばして、とん、と相手の手首を軽く撫でて、そのまま顎にこん、とぶつける。

「……はい、ありがとうございました。」

ふー、っと汗を拭いながら頭を下げて。
昼下がりの冒険者ギルド。その裏にある訓練場。

先日、無様にゴーレムに敗北(その後勝利)を喫した彼女に対しての教会の指示は「更なる鍛錬」だった。
まあ、それだけなら当然ではあるのだが、何故か組手まで用意されていた。

「冒険に出る前の子とかの練習相手なら、それはそれで喜んで受けるんですけど、ねっ!」

修道服を着ながら鍛錬をする彼女の対戦相手は割と多い。
棍を地面について、ふー、っと吐息を漏らしながらも、先ほどから連戦に次ぐ連戦だ。

相手が然程でないのが、ある意味救いである。

シスター・マルレーン > 彼女はそれなりに戦闘経験は豊富だ。
ただ、その戦績はほとんどが聖なる力をエンチャントする武器に拠るものが大きい。
棒術に近いものは扱うが、その動きが達人というわけでもなく。
何も装備しない状態であれば、それこそゴーレムの相手など、無抵抗に捻り潰されていたであろう。

「……ですから、まあ、鍛錬は意味があるんです、けどっ……!」

木製の斧を使って殴りかかってくる相手の攻撃をなんとか避けながら、狭い訓練場を右往左往。
聖なる力を付与せず、普通の棍として構えて立ち向かって入るのだが。

「っとっ!?」

ガン、っと大振りな攻撃を受け止めれば衝撃で身体がぐらついて。
と、と、と、と隅にまで追い詰められる。

「………………やー、やっぱり全然敵わない………気がしますね?」

苦笑交じりに構えなおせば、その棍がきらきらと内側から光を発するように。

シスター・マルレーン > 相手の斧をがつん、っと受け止めても、今度は衝撃に負けない。
むしろ、軽々とその斧の遠心力を受け止め、弾き返して。

「そいやっ!」

軽々と扱えるその棍で斧の柄を狙っての薙ぎ払いを仕掛ければ、長柄の斧から伝わるその衝撃に耐えられず、相手は後ろに下がって斧を引き。
そこで、お互い頭を下げて訓練終了である。

「………うう、やっぱりこの力無しでは真っ当な訓練もできませんか………」


とほほ、と肩を落としながら、ベンチにどさりと腰掛ける修道女。
ぜー、ぜー、っと汗だくである。
自分の力の無さを痛感しながらも、流石にちょっと休憩。

というかこの服、やっぱり暑いんですけど!