2020/02/01 のログ
■イグナス > しかしてここにずっといてもしょうがない、最後は覚悟を決めてよいしょと、脚を踏み出すのだった――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシルクさんが現れました。
■シルク > 「さてさてぇ〜...ひぃ、ふぅ、みぃ...」
ふらふらと歩きながら数枚の掌の上に重なる、輝く金属の円盤...ゴルドを数え、ご満悦。
182ゴルド。明日も充分生活出来る額だ。だけれども、明日はギルドのお仕事。つまり明日も収入がある。と、いうことは...
「ちょこっと、贅沢出来ちゃうっ。えへへ。」
貯蓄、という選択肢は無い。いつ誰に襲われ、略奪されるかも分からないし、銀行といった施設も、子供の私を相手にしてくれないから。
ともあれ、何にお金を使おうか。美味しいご飯?久しぶりに硬い地面じゃなくて、柔らかいふかふかのお布団で眠りたい。娯楽施設、なんかに遊びに行くのもいいかも。
色々な想像を膨らませながら、商店街を見回し歩いていく。
■シルク > ふわふわカリカリのパン、暖かいスープ、筋のない、柔らかいお肉。どれを食べよう。
「あむっ...結局、こうなるよねぇ...んくっ。」
しゃくしゃく。真っ赤な林檎を歩きながら齧り、呟く。
飲食店、といっても良い場所悪い場所は知らないし、何より、提供されるものは私にとって量が多い。
「さて、じゃあ、お宿にでも泊まりたいところだけれど。」
■シルク > 「はぁー、お金の使い方、考えないとなぁ。」
軸だけになった林檎をぽいっ、と捨て、ベルトからお金を取り出す。
残り121ゴルド。なんやかんやで、明日の仕事に備えてポーションなり、アンチドーテなりを購入してしまった故だ。
「お仕事の為にお金使ってたら意味無いよ。安全第一、と言えばそうなんだけれど。ん?」
ポケットにお金を仕舞い込む。
宿と思われる建物を見つけ、何となく、そこに泊まってみよう、と発案。宿の入口へと消えていく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 仕事が休みの日。今日は遅くまで眠っていてもいいはずながら、なんとなく朝早くに目が覚めてしまったから、身支度を整えて外へ出てみた。平日はお店にこもりきりだったり、出張鑑定のために短い時間だけ外に出る程度だったから、こんな時くらいは羽を伸ばして遊ぼうと思ったりもする。
しかし近所の散歩か、図書館へ行くか、水浴び場で疲れを取るくらいしか決まった行先がないから、いざとなるとどうしたらいいのか迷ってしまう。もう何度も同じ事で頭を悩ませていたけれど、まだいい答えは見つからないまま。
今日もこれといった目的はないけれど、大通りをのろのろと歩いていた。まだ朝の早い時間だからか、それほど通行人が多くないのは助かる。並ぶお店をのんびりと眺めながら、どこかに入れないかと探してみたり、演劇場の立て看板の前で足を止めてみたりする。
「……んん」
結局、どれも今の気分にしっくりこなくて首を傾げた。せめて孤児院の仲間と待ち合わせて一緒に外出していたら、その子に任せて連れ回してもらったりもできたけれど、今日は誰とも連絡を取っていなかった。
■ミンティ > しばらく歩いているうちに、以前もおそるおそる入店してみた宝飾店の前に辿り着いていた。自分の年齢でも手を出しやすい安価な品揃えだった事を思い出して、たまにはこういうところで時間を潰すのもいいかもしれないと考えた。ついでに、気に入ったものがあれば一つくらい買ってしまってもいいだろう。そんな風に考えながら、あいかわらず緊張した面持ちでお店の扉に手をかけて…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシルクさんが現れました。
■シルク > 肌寒い底冷えの夜。大通りの冒険者ギルドからふらふらと現れる小さな人影。
「はああぁ〜........めちゃくちゃ怒られるわ、身体中痛いわ、そのわりには報酬もそんなに多くないわでもう...。はあぁ。」
大きな大きなため息ひとつ。続けてもうひとつ。新米冒険者の私に割り振られる仕事は、いつもは薬草摘みだの、荷造りだの、小型の魔物狩りだの簡単な仕事であったが、今日は初めての難しめの仕事、荷馬車の護衛だ。それも一人で。
四度に及ぶ山賊、ならず者の襲撃、計十一人を撃退。なかなかの仕事ぶりだと自分でも思う。だけれど、依頼主曰く『こんなに襲撃された事は初めてだ!あんたのお陰で納品が間に合わん!』とのことで、怒鳴られる。護衛の私の容姿...小柄な体格で襲撃を引き寄せてしまっていたのは違いないだろうけど、かといって、私にどうしろと。
さらに、ギルド曰くは、予定通り運搬出来なかったことも護衛の責任として、報酬も大幅減額。
「ほんとに、ツイてないなぁ。もう...つっ...!」
怪我も軽いとは言えない。私を攫うつもりだったのだろう。抵抗力を奪うために手足を中心に浅い切り傷や、痣だらけ。肩につけられた傷は深く、今も新しい血が滲んでいる。タンクトップの肩紐も片方切られ、かなり恥ずかしい事になって居るけれど気にする余裕はあまり無い。
「思い返しても仕方ないや。傷薬でも買いに...この場合は、お医者かな?どっちも行ったことないや。どこかにあったっけ。」
足に力が入らず、膝が笑う。ちょっとほんとにヤバいかも。ちょっと休憩...道端に座り込み、肩の傷口をちろちろと舐め。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシルクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシルクさんが現れました。
■シルク > 【待機再開させて頂きますっ】
■シルク > 「これ、塗る薬?じゃあ、これ下さい。
...〜っつうぅっ」
適当な露店で、売り子の心配そうな目線を感じながら傷薬を購買。明らかに過剰な量のそれを手足に満遍なく塗りたくり。そして、傷が特に酷い肩にも。酷くしみて、声が漏れてしまった。
「こんなんで、良くなるのかな?え?あ、ありがと。貰っていいの?わ、いいよ、自分で出来るのに。あぐっ!」
私の事を見かねた露店の売り子が包帯を手に駆け寄ってきて、それを私の肩に巻いてくる。痛かったけれど...でも、きっとこれで治癒も早くなるし、彼には感謝だ。去り際に手を振っておく。
「休まないと、まずそう。お宿、お宿..」
依然として足元はふらつく。マトモな休養をとりたい。適当な宿を探してみよう。