2020/01/08 のログ
■ミスト > なんでこれから?と少年の意味ありげな物言いにどういう事かと再度首を傾げて見せ。
「大変と言えば大変かな……一人だとどうしても時間がかかっちゃうし…。
そんなのいいよ、巡回のついでなんだしね」
気前のいい申し出、本当なら嬉しい処なのだが慌てて両手を軽く振って断りを口に。
仕事中に他の仕事を受けたとギルドにばれると色々と煩い事になるかもしれないと考えて…。
「じゃ、インク君って呼ぶよ。
まだ暖かくなるのは先だからね」
そうして少年の先導の下、富裕街へ行き先を変えて歩く事となり。
途中に少年の話を聞けば世間話というように、
他所の国からやってきた賞金稼ぎである事。
しかし今は冒険者をやっていること等と話していき。
「あれ……行き先、間違ってない?」
話しながらに着いた場所は確かに富裕街ではある。
しかし立ち並ぶのははどう見ても貴族の邸宅ではなくお高い宿が目立つ。
こんな場所にまず来ることがないのでどういう場所かははっきりとはわからないがおかしいと言う事だけははっきりとわかり足を止めて。
■インク > 「ミストさんは賞金稼ぎなんですね。
僕達は、魔法は得意ですが……体力はあまり自信が無くて。
ミストさんの様な頼れる方は、憧れます。」
その言葉には、嘘が無い。
自分に無い魅力をミストには感じる。
故に、その全てを知ってみたい……。
「はい、ごめんなさい。
僕の家は、先ほど通り過ぎてしまいました。」
宿の入り口で止まる二人。
悪びれもせず、笑顔で答える。
「ミストさん、僕から貴女への依頼です。
僕とここで一夜を共にしてくれませんか?」
と、少年の口から率直な申し出が。
「お望みであれば、報酬は充分に用意します。
もちろん、失礼な申し出である事は承知しています。
不愉快に思われたら、断って下さい……。」
■ミスト > 「そうそう、賞金首を追いかけて来たんだけど逃げられちゃってね。
魔法が使えるのはうらやましいと思うよ。
ボクはそっちの才能がないからさ」
体力は鍛えればいいけど魔法の才能は…。
少年の言葉に嘘がないと思えばそんな事を返して。
「通り過ぎたったって……もしかして話のせいで言いそびれたの?」
悪びれもせずに笑顔の少年の言葉にもしかしてと慌ててしまい。
「え……ええ!!一夜って……それって…アレだよね…?」
足を止めた場所は丁度宿の前。
そして告げられた言葉に顔を真っ赤に染めて慌ててしまい。
「行き成り過ぎだよ、そ、それにそう言うのボクは……あぅぅ……。
ごめん、そう言ってくれるのは嬉しいけどさ。駄目だからね」
ぶんぶんと激しく首を左右に振って長い黒髪が左右に揺れ。
それは無理と慌てたまま過剰に反応してしまう。
■インク > 「はい、その通りです。
今宵、僕は貴女を抱きたい、という事です。」
柔和な笑みを崩さず、平然と伝える。
「あぁ、すみません。
……こういう経験は、あまり無かったですか?」
凛々しい女性が、恥じらい戸惑う姿。
これは、期待を遥かに上回る、素晴らしい女性に出会えたものだ。
「嬉しい、と言ってくれて、僕も嬉しいです。
貴女の様な魅力的な方だからこそのお願いです。
……もう一度、断られたら身を引くと約束しましょう。
僕と、ここで、一夜を共にしてください。」
軟派で好色ではある、だが、真摯な眼差しで、ミストを見つめて、もう一度問う。
■ミスト > 「あ……ぁぅぅ………ボクは冒険者で娼婦じゃないんだよ…」
平然とした少年とは逆に顔を赤く染めて動揺を隠せずにいて。
「あまりじゃないよ……ないんだよ……」
前にもあった事だがなんで自分なんだろうと顔を赤く染めて考えてしまう。
この国、街はそういう言葉当たり前なだけにあちらこちらに娼婦や奴隷が出回っているような所。
そうなのに何でと動揺を隠せず。
「魅力なんてボクにないからさ……可愛い子なんてあっちこっちにいるじゃない…。
そ、そんなにボクと…?」
今日会ったばかりの少年だから本音はどうか判らない。
だけど今見返せば眼差しは真剣なそれ……。
「ボクをそう見てくれるのは嬉しいけど…きょ、今日は無理だから!」
本当に行き成り過ぎて半ばパニックになってしまい、そうとしか返せずに…。
■インク > 「それは、いけませんね。」
全く、経験が無いと、ミストは言う。
少年は、正直言って驚きを隠せない。
「ミストさんの様な魅力的な女性を放っておくなんて……
……むしろそれは、冒涜と言っても差し支えないです。」
良い出会いが、本当に無かったのだろう。
……だが、それは少年にとってはいい知らせでもあった。
この、魅力的な女性の初めてを、自分が奪ってみたい。
「今日、酒場に入り浸っていたのは、
楽しい一夜を過ごせそうな女性を探していたのです。
結果、こんな時間になってしまいました……
が、待っていた甲斐はありました。
……ミストさんに出会えましたので。」
可愛い子、は確かにこの街にはたくさんいる。
……だが、少年の興味を引く女性は、最後に出会った一人だけであった。
「今日は、無理ですか。
そうですね、急に不躾なお願いを、失礼しました。」
断られると、宣言通りあっさりと身を引く……
「では日を改めて、如何ですか?」
が、「今日は」という言葉尻を捕らえて……。
「今日の様に一人で寒空の下、つまらない仕事を押し付けられて……
……何か日常に、刺激が欲しくなりませんか?」
「もし、そうであるなら……
……そうですね、また明日、同じ時刻にここへ来て下さい。」
「では、お待ちしてますね。
おやすみなさい、ミストさん。」
にこやかに会釈をすると、
少年は元来た道を引き返していくのであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」からインクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」からミストさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 噴水広場」にスバルさんが現れました。
■スバル > マグメールの平民地区の中でもそれなりに大きい噴水広場に、少年は一人腰を掛けている。
訓練をして、おわらせて食事をしようかな、と思うのだけれども、さて、どうしようかと考えているのだ。
食材はあるので、家に帰って作るのもいいし、今日も誰もいないので、たまには外食しても良いだろうか、と。
財布を確認してみれば、其れなりにお小遣いは残っている、なので、どこかに寄るのもいいな、と思うのだ。
とは言え、考えがまとまらないので、ベンチに腰を掛けてぼんやりと前を眺めて考えるのだけれども。
子供たちが楽しそうに遊んで歩いているのが見える。
そういえば、同年代の友達が居ないなぁ、と少年は思う、そもそも、家の中に引きこもったり、こっそり訓練したり。
少しは、誰かとと思ったことも有ったが、同年代の友達よりも小さく力も弱く、虐められるのが目に見えていたから、少年からは声を掛けないのだ。
寂しくはない……とは言わないけれど、虐められたくない方が強く、少年は視線を子供たちから離すのだ。
ちょっと、やだな、と場所の移動を考える。
■スバル > 移動する、としてどこに、と言う思考が出てくるのだ、だって今、家で食事にするか、それとも外で食べるかを悩んでいるところなのだ。
だから、移動するなら、先に決めてからの方が良いのである。
ぶらぶらして気分次第で、と言うのも良いのかもしれないけれど、それは計画性が無くていやだな、と思うのだった。
「う……ん。」
腕を組んで少年は考えるのだ、一人で食べるのは寂しいというのもある。
近くで誰かが食べてくれたりするのでも、声が聞こえているだけでもそれなりに紛らわせることが出来るのだ。
家に帰って、親か、姉か、が居る可能性はさほど高くはない、と言うか、珍しいと言って良いのである。
だからこそ、少年はどうしようかと悩むのである。
寂しいのは嫌だというのは、有るのだ、友達はほしいが怖いし。
思考に疲れて少年は、はぁ、とため息を吐き出した。
■スバル > 「……かえろ。」
悩んでいても仕方がないし、少年は立ち上がることにする、家で作って食べれば、さみしくはあるがお金が節約できる。
お金は大事なものだし、出来る限り節約していきたいものであるので、少年は外食をあきらめる事にしたのだ。
決めてしまえば、あとは速くするべきである。
周囲に居る人は知らない人ばかりで怖いし、何かあっても良い事は無いのである。
少年はたたた、と走り始める。
直ぐに少年の姿は、広場から居なくなるのであった―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 噴水広場」からスバルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルレさんが現れました。
■シャルレ > 平民地区の酒場通りの明るく賑やかな通り、
道のすみっこに白い猫、体を丸くして目を閉じてた。
寝床もゴハンもあるけど、隊舎に人はいない…。
寂しくなるので、それならば人の声のする場所に出てきてしまった。
外の空気は冷たく、猫には寒いのも苦手なので体を丸くして手足をひっこめ、尻尾を巻き付けるようにして、
店の脇の物が積み重ねられたとこの片隅で、酒場で楽し気な人の声を聴きながら…。
■シャルレ > 隊舎の部屋にいても、静かで人の声もしない場所はさみしく感じるばかり、
知らない人でも、人の声の聞こえる場所のほうが…と思ってでてきたものの、
想像よりも空気は冷たく、白い毛も冷えてしまってた。
尻尾を体につけて、鼻先を埋めると目を閉じたまま、人の声の聞こえる僅かな安心感にウトウトとし始めて…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルレさんが去りました。