2019/12/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリヒトさんが現れました。
■リヒト > (男は道を間違えたようで、すぐに暗闇に消えた。)
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリヒトさんが去りました。
■ナータ > 「……ほえ……?」
一瞬人影が視界の端に映ったが気のせいだったようで。
すぐに少女は首を傾げまた行ったり来たりしつつ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマヌエラさんが現れました。
■マヌエラ > じゃらん、と金属の擦れる音。ローブにぶら下げた種々の魔術具の揺れた音だ。
「まあ――」
そのタリスマンの上から更に自身の豊かな金髪で全身を覆ったかのような姿の女は、少女を目にして足を止めた。
続けて、少女へと歩み寄っていく。
「お嬢様、どうなさったのですか?
先程から行ったり来たりされているようにお見受けいたしますけれど……道に迷われたのでしょうか?」
心配そうな顔をして。
「平民地区とはいえ、時間が時間ですもの。おひとりでの夜歩きは危険です」
と、お節介な一言を付け加えた。
■ナータ > だいぶ人気もなく、静寂が支配し始めた路地。
その音は、意図していたかいなかったか、一際目立っていたかもしれない。
「え……あ……え、と……」
暗がりの中でも分かる、僅かに煌めく金属の装飾具
そして金色の髪。
近づく姿に少し気圧されたように、少女は逃げることもなく近づかれて。
「え、あ、えと……その、なんだか眠れないというか……すぐ帰っちゃうのももったいない、かなって……」
言われてみれば、うろうろとしていた自分は不審者そのものだ、と
それまでの行動に少し恥ずかしそうにして。
「あ、で、でも、宿まで、もう少し、ですし……」
気恥ずかしそうな表情で答えて。
■マヌエラ > その接近が何を生むのかはまだ誰も知らない……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマヌエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からナータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 「……」
平民地区にある、とある冒険者ギルド。
一人の男が、そのギルド内の片隅で、武器のメンテナンスをしていた。
表情は真剣そのもので、普段のこの男の軽薄さは微塵も無い。
「……リボルバー、ね」
自身の愛用の武器である拳銃を見ながら、男がぼそ、とつぶやく。
一度息を吐くと、リボルバーを構え、納得したように頷く。
世界には、様々な武器がある。その中でも、銃、という武器はまだまだ歴史が浅い。
故に、メンテナンスのイロハなどは、まだ普及していないのが現実であり。
日々のメンテナンスは学ぶことも多く、また、神経を使う作業でもある。
「ふぅっ」
なんとかメンテナンスを終えた男は、息を吐いて細巻きを咥える。
男は普段からある程度気をつけて銃を使用しているが。
それでも、冒険者という職業柄、どうしても手荒に使わざるを得ない場面がある。
だからこそ、整備不良など起こさぬよう、オフの日のメンテナンスには人一倍気を使っていた。
■セイン=ディバン > 本格的にメンテナンスをする、となると。なかなか手間がかかるのが銃という武器だ。
グリップからフレーム、バレルまでを分解。
無数にある細かいパーツを紛失しないようにしつつ、汚れている部分は清掃。
特に負担のかかるリボルバー内部のロッドなどにゆがみが無いかなどを点検。
組み立て時も、リアサイトに狂いが無いか、などを確認しながら組み立てなくてはいけない。
「……ふむ~」
なんとか満足のいく整備をし終えて、男は銃を懐にしまう。
そうして気を抜けば、ギルドに通う他の冒険者たちに声をかけられたり。
「お~っす」
……男はもう若くは無い。冒険者としてみれば、なおさらだ。
体力はルーキーたちに比べれば見劣りもする。
だが、経験だけは新人冒険者たちには比べ物にならないほどあった。
故に、ここ最近のこの男は、ギルドで同業者に声をかけられたりすれば、ある程度は会話などをするようにしていた。
それは、単純に。無駄に新人が死ななくていいように、とか。
自分の知識を有効活用しよう、という感じのことであり。
■セイン=ディバン > もちろん、男も冒険者であり、聖人でもないので、無料でアドバイスしたり、などということはないが。
本当に小遣い稼ぎ、程度の金で、男はアドバイスや武器のメンテナンスの授業。
自作トラップの販売から、アイテムの鑑定までを引き受けていた。
「……こうなると、歳ってのを実感するねぇ」
ようやっと冒険者としての階級もある程度まで上がったが。
だからこそ、物怖じしない新人や同年代の同業者に頼られたりする。
少なくとも、ある種の能力のピークは過ぎ去ったのだろうな、と。
老いを実感する男であった。
■セイン=ディバン > 男は、のんびりとギルドの中で過ごした……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセイン=ディバンさんが去りました。