2019/12/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にナータさんが現れました。
■ナータ > 「んっ、んーーーーんっ」
本格的な冬の始まりを迎えようとする街並み。
日中の平民地区―――貧民地区に近い辺り―――は
凡その者は働きに出ており人影もまばらで。
そんな道の真ん中で立ち止まると一つ伸びをする姿があった。
路地に入った先にある安宿を定宿にしている少女は
今日、ひょんなことから仕事がなくなった。
普段は日雇いで郵便、若しくは軽い荷運びを生業にしていたが
雇用主である老婆が腰を悪くしたとかで受付ができず
「悪いねぇ」との言葉と共に休日と相成った。
何時もなら朝早くから夜遅くまで走り回り―――その割に日々の生活でいっぱいいっぱいの稼ぎであったが―――こんな時間にゆっくりしていることなどない。
人気のない周囲を見渡した少女は……
「さて、と、どうしよ……」
行く当てもなかったのだった。
■ナータ > 「うーん……」
ひとしきり悩んだ後、少女はどこかへと進んでいった
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からナータさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場」にシェレグさんが現れました。
■シェレグ > まだ明るい内だと言うのにも関わらず、人で賑わう猥雑な通り。並ぶ店は様々。
その通りを一つ抜けた向う、建ち並ぶ店に並ぶ商品は先までの通りとは趣が異なった。
「グ、ゥゥッ…!」
自身も、その商品のうちの一人である。
最初は緩かった拘束も、何度も破ってやれば次々と堅牢になっていく。
遂には己の力ではどうにも出来ない程にまでなってしまった。
余りにも凶暴すぎる、と言う理由でまともな売り手はつかず、商品として持て余されている現状。
店の奥の檻の中、飽きもせず逃げ出そうともがいていれば、商人の呆れた目が向けられる。
■シェレグ > 目には見えずとも、向けられた視線は何となく分かる。
それに苛立ち、鎖のゆとりが幾分かある事を分かっていて思いっきり頭を振れば、
鉄の牢にぶつかり激しい音を発てた。
商人が喚きながら鞭を打ってくるが、檻の中にいる自分に当たる事はない