2019/10/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリトさんが現れました。
リト > 「はぁ……わざわざ買い物に来るのも楽じゃないなー」

夜も更けてきた頃、買ったものの入った袋を片手に少女がため息をついていた。
昼間だと賑やかな通りも、今はすっかり閑散としている。
そろそろ、この年頃の少女なんかは外を出歩いていると危険が及びそうな時間帯だが、自身にとってはそれは当て嵌まらないことだ。

「よーい……しょっ」

手にしていた転移具を起動し、出来た黒い穴に荷物を投げ入れる。
これで買ったもの全て自室にひとっ飛びだ。
あとはのんびり、身一つで夜の王都をもう少し楽しんでから帰るつもりで。
ゆるゆるりと後手に歩き出す。

リト > 「最近、お部屋に閉じこもってることも増えたし…
なんか、ぱーっと遊びたいよね。ぱーっと」

とはいえ、遊んでくれる相手がいなければ諦めるしか他に無い。
一人遊びは慣れていないし、面白くもないのだ。

ふらりと歩き出すが、夜の闇の中、行き合う者などそうそうあるわけもない。
すぐに立ち止まり、路の端に寄せられた長椅子に腰を下ろした。

適当な酒場に行ってみるという手もあるが、子供だからと追い出される可能性が高い。
折角自由なのに…と、またもため息が漏れる。