2019/04/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地裏」に春芳院さんが現れました。
■春芳院 > 夜の帳が下りた頃。住宅街は静けさに包まれ、歓楽街はまさに今活気に湧いている時で。元々今日は休日な故に、時間は気にしなくとも良いけれど。矢張、治安が些か引っ掛かる。況してや無力な女が一人で出歩いているのは、まさに鴨だ。なるべく早く帰路に着こうと、少しばかり足早に成る。丁度、路地裏に差し掛かる辺りで一度足が止まる。
「え、と……こっちしか、無いんよね……。」
殆ど暗闇と言って良い背景。何処か不気味さえ感じる。だが、自分の住処への道は此処を通らねば確か無い、と脳裏の記憶を浮かべ。意を決した様に、手に持つ巾着袋をぎゅ、と握り締めて。漸く歩みを進め、路地裏へと入っていく。から、から。下駄の音が空しく響き。少し顔を俯かせ、何も起きない様祈り乍足を進めていくが、果たして。
ご案内:「」に春芳院さんが現れました。
■春芳院 > 猫一匹通らぬ、漆黒の中。灯りを点して歩く事はしない。何故なら、若し不審な何者かが潜んでいたとしたら、寧ろ危険だと判断したからだ。今の御召し物は黒一色。辺りと同化している様な格好だ。だから尚更だった。兎に角、今は一刻も早く此の場所を抜けなければ。巾着袋を握り締める力が強くなってしまう。顔は俯いた侭だが、視線は不審者が居ないかを確認する様に左右にきょろきょろと揺れる。────コツ、ン。下駄の先が何か物体に当たり、硬い音が響いた。警戒心がMAXになっている今、思わずびくん、と身体が小さく跳ねた。
「……な、何やろうか……?」
恐る恐る紡ぐ言葉。其の物体は漆黒に紛れて、正体がよく見えない。只の落とし物的な物体か、其れとも爆弾とかの危険物の類なのか。もしかしたら、人が倒れているのだろうか。緊張の余り、ごくりと唾を飲み込んで。少し身体を屈ませ、慎重に覗き込もうとするだろうか。
■春芳院 > 何処か硬質な音が耳に入ったものだから、つい物体かと思い込んでいた。然し────、よくよく覗き込めば、人らしき形が見える。どうやら正体は何故かは存じぬが倒れている人の様だ。男か女か迄ははっきりとは見えない。取り合えず、身長からして成人体型の者であるのは何とか把握できた。人ならば話は別だ。屈む体勢を取り、倒れている身体を幾度か揺さぶるか。
「おたくはん!どうしたん!しっかりしぃ!」
どうやら今意識は無い模様。兎に角、声掛けを必死に発する。其の声は静寂の中確りと目立ち。焦りを滲ませ乍。此れで意識が戻り話が出来れば幸い。意識が戻らなければ、抱えて連れ帰る事も視野に入れていた。────さて、相手の意識は戻るのか否か。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 路地裏」にルヴィエラさんが現れました。
■ルヴィエラ > (ごろん、と、倒れている人影が、揺さぶられるのに合わせて仰向けと為る
物取りにでも襲われたのか、それとも何かの病か、其れは判らないだろうが。
兎も角、揺さぶっても目覚める気配が無いのは確かな様だ。)
「―――――……。」
(言葉は無い、ただ、少なくとも呼吸の気配だけは
或いは、生命の気配だけは感じ取れるだろうか。
命に別状こそ無さそうでは在る、が)。