2019/04/01 のログ
ご案内:「旅籠『偃月亭』」にデロスさんが現れました。
■デロス > 「はい、また是非王都にお越しの際は当宿のご利用を……」
王都マグメールの平民地区と富裕地区の境に作られた旅籠『偃月亭』は普段よりも繁盛していた。
理由は今回のシェンヤン帝国公主降嫁による観光客の増加であった。
公主降嫁に際して、公主と共に王都にやってきたシェンヤン人やそれらを一目見ようと地方から王都にやってきた王国民たちが王都に今多くいるのである。
この『偃月亭』にもその恩恵を蒙り、旅行客が多く宿泊することとなったのである。
店主であるデロスは地方からやってきた貴族たちの見送りを行っていた。
王都の外から来る人間ならばこの宿の「悪い噂」などは知る由もない。
故に旅行者は安心してこの宿にとまるのであった。
「公主様々だな、全く」
見送りも終わり、デロスはカウンターへと戻る。
カウンターの中にはいくつかの水晶があり、その中には先程宿泊していた貴族の娘の入浴を盗撮した映像が封入されている。
デロスの小遣い稼ぎの一つであった。
それの確認を行いながら、デロスは次の客を待つ。
■デロス > 時刻は夜に入り始めた頃。
先程見送った客は上客であり、比較的長く滞在してくれていた。
そのためデロスの小遣い稼ぎの種も多く増えたのであった。
「フフ……そろそろ一度売りに出すとするか。おっと、これも隠しておかんと」
今回映像を封入した水晶以外にも多くの水晶がこの宿には保管されている。
カウンターの中で今回封入した映像をデロスは眺めていたが、それをカウンターの棚の中へと仕舞う。
棚の中の水晶は魔導機械によるからくりによりこの宿内のどこかにある保管庫へと消えた。
不意のガサ入れにも対応できるように、こういった代物の保管法は色々と考えている。
「さて、そろそろ次の客も欲しいところだが」
先程の客で昨日までの客は全てチェックアウトしてしまった。
デロスはもし次に来るのが年若い女性なら、と下卑た笑いを浮かべる。
■デロス > 「――ようこそ、『偃月亭』へ」
キイ、と扉の開く音が響く。
デロスはいつもの営業スマイルを浮かべて新たに現れた客へに対応していくのであった。
ご案内:「旅籠『偃月亭』」からデロスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」にエイブラさんが現れました。
■エイブラ > (どこか場違いにも感じる高級そうな執事服を身に
纏い、大通りを露店を冷やかしながらゆっくりと歩いている。
偶に立ち止まっては主に食料品を扱う露天商と交渉して、果
物や木の実、干し肉などの珍しい加工品を購入している)
「この紅い小さな果物はいい匂いがしますね、幾つか…そうで
すね、10個ほど頂きましょうか。それとそちらの黄色い果実も
頂けますか?そちらは5個ほどで。それからその緑色の大きな
のは熟してない訳ではないのですよね?ではそれを一つ頂きま
す。それでお会計は…ではこれで。御釣り無の丁度です」
(購入した果物を幾つかの袋に分けて入れて貰い、懐から出し
た財布から代金を支払って。面白い物が買えたと嬉しそうにし
ながらどこか落ち着いて果物を食べられる場所はないかと大通
りを歩いていく)
■エイブラ > 「いやはや、それにしても賑やかでいいですね。
活気がある街を歩いていると、こちらまで活力を頂いているか
のような気になります。ただ、活気があり過ぎて色々と困った
方もいるようですから気を付けましょう。私の懐からスるなん
て百年早いですよ、少年」
(わいわいがやがやと賑やかで人の往来も多い通り、色々な種族
が行き交う中を歩いていれば自然と楽しげな笑みがこぼれて。
それでも前方からぶつかる様に走ってくる子供は頭に手を置い
て、ひょいっと身体を流すようにして後ろに送り、何かを掴も
うとしているかのように開いた手に黄色い果物を握らせて。背
中をぽんと押してこけない程度に人込みに押しやって)
■エイブラ > 「歩きながら食べる、というのは行儀が悪いですし
かといって落ち着いて食べられるようなテーブルがあるとすれ
ば広場でしょうしね。そこまではお預けですか…それなら買い物
をもう少しして、色々と買い足すのもいいでしょう」
(大通りの脇の飲食店は流石に持ち込みは禁止であろうし、食べ
ながら果物を食べるには皮ごといけるものはなく。赤くて小さ
い果物はへたが付いていて、へたごと食べては味が半減しそう
だしへたを道に捨てるのも行儀が悪い)
「すみません、そちらのパンは何が挟んであるのでしょうか。
カモ肉を焼いて特製のタレをかけたもの、ですか。ふむ、おい
しそうですね、タレの良い香りとカモ肉の焼ける匂いがまた食
欲をそそりますし…5つほど下さい。え?ああ、大丈夫ですよ。
それくらい軽いですからね。では、御代はこれで。丁度です」
(美味しそうなサンドイッチのようなものを見つけてそれを購入
し、紙袋に包んで貰い受け取っては袋に入れて。これなら食べ
歩きできそうではあるものの、人にぶつかっては大変な為、我
慢して)
■エイブラ > (それから暫く歩き、広場へと到達して適当な広さ
のテーブルを一つ占拠して。袋から取り出した緑色の果物から
食べ始め。干し肉、サンドイッチと食べる合間に黄色い果物も
食べていって。周りの人間達の唖然とした表情を横目に最後に
取っておいた紅い果物をへたを丁寧に取ってから口に含み、そ
の酸味と甘みを味わって。一人で広場に到着するまでの間に大
通りで買った食料を食べ尽くしては、ご馳走さまと呟き袋を纏
めて、広場を立ち去っていった)
ご案内:「王都マグメール 平民地区/大通り」からエイブラさんが去りました。