2019/02/25 のログ
■タマモ > 一勝負終えれば、後はどうするか。
再び挑む相手が居れば受けるし、居なければ、通常業務に戻るだけ。
新たな客には気付いていたが、すぐにカウンター席へと向かう足音。
特にやり取りも無いのに、動き出す店主。
なるほど、常連の客かと理解はしていた。
今居るテーブルの席を戻す前に、新たな挑戦者が居るかの確認。
「さて、次に妾に勝負を挑む相手は居るかのぅ?居ないかのぅ?
今日を逃したら、次はいつかは分からんぞ?
ほれ、今来たお主でも良いが、賭け事はど………ん?…んん?」
ぐるっと店内を見渡しながら、周囲へと声を掛ける。
まぁ、今の勝負を見ていた者達が、挑んでくるかどうかは微妙なところだ。
なので、見ていなかっただろう、新たな客へと最後に視線を向けた。
…そして、相手の姿を確認すれば、かくん?と首を傾げる。
少女は、名前を覚えるのは苦手だが、顔は一発で覚えるのだ。
ちなみに、少女の記憶にあるのは、宴会での出来事か。
内なる先代の時の記憶は、持っていない。
てくてくと近付き、その相手の前に。
じーっと見詰め、ぽんっ、と手を打った。
「おぉ、そうじゃった、べーちゃん!」
びしり、指先ながら、そう言った。
指差すな?失礼だ?知ったこっちゃない。
■ヴェルム > とりあえず、彼女のしているやり取りを見ている。
どうやら賭け事をしているらしく、どんどんひん剥かれていった向かいの男。
中々イイ催し物ではある、少なくともアルコールの入った酔客たちにはウケがいいらしくそれなりの盛り上がり。
だが、彼女の勝てる者が現れないからか、次なる挑戦者が名乗り出てくる様子はなさそう。
次なる相手を求める彼女の呼びかけに、さっきまで盛り上がっていた男どもは視線を反らして大人しくなっていたり。
ヴェルムもまぁ、それどころではない心持だったので、店主から出されたいつもの酒をぐいっと呷っていた…味がしない…。
と、そこでついに目が合いました。
彼女がこちらを認識し注意を向ければ、周りの客の視線も自然に集まるというものか。
もう逃げられないというやつだ。
こちらを捉えた彼女は、顔を確認するかのようにぐいぐい近づいてきて。
思い出したらしく、指をさしながら元気よくあだ名で呼んでくれよう。
「あ、はーは…久しぶり、タマモ…」
どう声を掛けるべきか考えていた男の返事は、奇妙な抑揚混じりで明らかに動揺している有様。
だがまぁ、その様子から察するに、件の記憶は無いらしい。
別に彼女に対し、そのことでキサマコノヤロー的な感情は持ち合わせていないので、ご安心?を。
そういうことならもう普通に接するだけだと、ううんっと喉を鳴らして表情を改めた。
「あー…城の中うろついてるもんだと思ってたら、ここでバイトでもしてるの?
賭け事までしちゃって…日々の生活が苦しいとか…」
指さされて嫌がるほどちっちゃい男ではない、ちっちゃい相手を見下ろすように眺めているけど。
とりあえずあの後第七師団がああなって、どうしていたのかと気にはなっていた。
こんな所でギャンブルまがいのことをしているとは、まさかまさかの苦しい日々をなんて想像をして、なんか同情めいた目を向けた。
■タマモ > まぁ、うん、剥かれた相手はご愁傷様。
だがしかし、もし勝つ事があったなら、立場は逆だったのだ。
それを考えるならば、負けた自分が悪いと言えよう。
もっとも、そこらの連中が束になっても、賭博で少女に勝てはしないけれど。
そして当然だが、新たに現れた見知った客の気分やら何やらなんて分かっている訳もなし。
こんな場所に来るんだ、好きでやって来たか、気晴らしか、そんな感じにしか思っていない。
実際には、どうなのか、なんて分かりもしないが。
「うむ、あの時の宴会振りじゃのぅ…元気にしておるか?ん?」
ぽんぽんと気安く肩を叩き、顔を覗き込む。
と、続く言葉に、何を言っているのか?みたいな表情。
「うむ、ここの店でちとあってな、それ以来ちょこちょことやっておるのじゃ。
この賭け事は妾の気紛れじゃ、儲けるか、楽しむか、なかなかのものじゃぞ?
ほれ、あそこに看板も作ってある、見てみるが良い」
さすがに、初めて来た時に財布を落とし、支払いが出来ずに働いたのが事の始まりだ…とは言えない。
そこは濁し、次の賭け事の理由も伝えておいた。
相手が言われた通りに、示した看板を見れば、こう書かれている。
『狐の店員とのサイコロ勝負、開催中!
負けるたびに一枚ずつ脱ぐ脱衣方式、全部脱いだら負け。
敗者は勝者の言う事を聞く事、それが嫌ならばゴルド支払いでも』
その下には、結構なお値段が記されていた。
まぁ、それなりにゴルドを持っているなら払えるが、軽く出せる金額ではないようだ。
ちなみに、少女は金銭面での苦労は語らない。
と言うかしてないし、むしろ、金持ちの部類に入る資産の持ち主だからだ。
■ヴェルム > 「はは、もちろん順調だよ今のところ。
管理職ほっぽり出して一人飲みできるくらいにね」
人間どころかミレーやら魔族やらがいる師団のゆるーい宴会をどれほど楽しんでもらえたかはさておき。
師団の頭が遊び惚けていても問題ないくらい、まとまってはいるらしい。
この男は全師団長の中で、一番やる気がないのではないだろうか…
こちらの考えなどわかるはずもない彼女の気安い態度は、むしろヴェルムの気持ちも楽にさせていった。
「へぇ…たいてい和服っぽいけど、その恰好もなかなか可愛くて似合ってるじゃない」
まぁなんかあってアルバイト的なことをすることになったのだろう。
彼女の恰好は着物姿しか見たことが無かったゆえに、酒場の給仕らしきフリフリめいた衣装姿はなかなか新鮮で。
改めてじっくりと、狐耳から足先まで眺めてみれば、うんうん確かに可愛らしい。
さてさて、そんな彼女に言われるまま、掲げられている看板とやらに視線を向けた。
「あ~、なんか脱衣なんちゃらって感じだねぇ。
とはいえ自分の身体を掛け対象にしちゃうとは、なかなか大胆だな…
まぁそれだけ自信があるというか、負け知らずだったりするわけ?」
看板の説明文はシンプルな賭け事のルール。
脱衣モノではあるがお金で解決できるとあれば良心的なのだろうか。
当然彼女が負ければ脱ぐことにもなるわけで、それ目当てで挑む下心ありありの挑戦者が後を絶たなかったというところか。
彼女の余裕めいた表情を見る限りは、布切れ一枚も脱いでいない様子だ。
■タマモ > 「そうかそうか、それは良い事じゃ。
堅っ苦しい仕事なんぞ、続けておったら狂ってしまう。
息抜きは、大事なものじゃて…のぅ?」
さてはて、師団関係者はちらほら知っているが、全員を知っている訳でもない。
実際に比べたらどうなのかは………うん、一度集めて試したい、そんな気がしないでもないが。
少なくとも、自分を招き入れている師団は、微妙だろう。
「む…可愛い…可愛いのぅ…まぁ、良いか。
この衣裳が可愛らしいものとは、理解しておるしな」
少女としては、可愛いより、綺麗とか、そんな表現を好む。
なかなかに複雑な心境ではあるが、褒め言葉だ、素直に受け取ろう。
ふふんっ、と自慢気に胸を張る、合わせてゆらりと尻尾を揺らし。
「そう、その通りじゃ、面白そうじゃろう?
賭け事なんぞ、勝つも負けるも運次第。
それでどうなるのかとも、また面白いものじゃろうて?
あー………もちろん、そう言いたいが、負けた事もあるぞ?」
相手の言葉に、うんうんと頷き、答える。
これによって少女が居る時は、集客率が少し上がると言うが、実際どうなのかは知らない。
負けた事はある、それは伝えるが、その先は言わない。
何があったのかは、どうせ想像し難くないのだ。
ちなみに、本日は確かにまだ一枚も脱いではいなかった。
■ヴェルム > 「まぁそうだけど、人々を守る仕事だし、真面目にしっかりやってるつもりだよ。
もちろん、息抜きもたっぷりしっかり、させてもらうけど。
タマモはなんか…ずーっと息抜きしてるような気がする…」
仲良しの師団長はいるが、馬の合わなそうな師団長もまたそれなりに。
仮に全師団長が集まる機会があったとしても、ヴェルムは大人しく縮こまっているだけだろう、どうせ紛糾するだけだろうし。
だが少なくとも今の第七師団の長とは、それなりに良好、かも。
「おや、しっくり来てない様子…
そうだなぁ、キュート!とか…プリティ!のほうがよかったね」
可愛いと言われて複雑そうな反応を見せる彼女。
それならばと…綺麗どころか可愛い方面へと振り切れるような表現を、冗談交じりに笑って言う。
まぁぶっちゃけ、少女の外見的特徴を考えれば、綺麗と言う言葉はあんまり出てきそうになかった。
あ、でも毛並みは綺麗そうだ。
「面白そうだけど…どうやらタマモが勝ちすぎて次にやる人がいないみたいだね。
勝てればなかなか魅力的なご褒美もあるみたいだし。
って、あー……まぁそういうときもあるよね」
先ほども勝ちすぎたらしく、挑戦者が現れないためヴェルムに声を掛けていたのだ。
実際今のタイミングですら、挑戦したがる客の姿はなく、思い思いに酒を呷ったりしているご様子。
と、いくら彼女でもそう連勝できるわけではないらしく、濁したような返答を。
「ま、せっかくお誘いされたわけだし、僕もやってみようか」
久々に彼女と会えたこともあり、この賭け事に乗ってみるのも一興か。
ノリよく挑戦したい旨を伝えれば、彼女は受けてくれるか。
■タマモ > 「ふむ…責を担う立場と言うのは、本当に面倒そうじゃ。
うぐっ…べーちゃんや、そこは言わぬお約束、と言うものじゃぞ?」
まぁ、長なんてものは変わり者か偏屈者が多いとの印象。
ある意味では、目の前にいる男も妥当するものだろう。
………とは、思っても、言わないでおこう。
言葉の後の部分には、軽く唸りながら、そう誤魔化した。
「むむむ…ま、まぁ…そうじゃな?」
続く言葉も、やはりどこか不満気だ。
もっとも、男の考えている通り、どちらかと言えば美しいよりも可愛いに属する見た目。
そんな意見が続くのは、仕方の無い事だろう。
「そうじゃのぅ…魅力的と言うか、面白そうじゃろう?
己か、相手か、どちらの結果となろうとものぅ?
結局のところは、運じゃからな」
言葉を返しながら、なにやら軽く思い出している様子。
間違いなく、相手も言う事を聞く時の事を思い出しているのだろう、くすくすと笑う。
勝敗に関しては、運なのは違いないだろう。
だが、大体は金で誤魔化そうと保身に走る相手には、負けた記憶は無い。
何かあるのだろうか?まぁ、気にしないが。
と、受けようとの言葉に、ぴくん、と耳が揺れた。
こう言う相手こそ、実は結果が見えぬもの。
だからこそ、止められないのだ。
「ほほぅ…受けるか、そうかそうか。
良いぞ?相手も居らんくなったのじゃ、受けて立とう。
…して、賭けるのは金か?己か?妾は決まっておるからな」
気分良さ気に、ゆらりと尻尾が揺れる。
とりあえず、席はあそこだと、さっき居た中央テーブルを指差して。
■ヴェルム > 「そのうち狐の遊び人という肩書が王国中で……なーんてね」
まぁ、国防を担う人間の気苦労や性質など、そう知ろうとも思わない者がほとんどだろう。
そのくらいのほうが平和っぽい感じでもあるし。
続く言葉は彼女には痛い話だった様子、実際のところ暇を持て余しているのかどうかはわからないが、また砦での出来事のようなことにならないことを祈ろう…無駄死には御免被る。
キュートとかプリティとか言われて、まだまだなんとも言えない表情をする彼女。
彼女であれば面妖な術とか何かで、せくしーなスタイルに変身できそうなものだけれど。
…将来に期待か?
「イカサマしてなきゃそうだけど、まぁタマモのことだからその心配はないか。
でも今日は絶好調っぽいし、どこまでいけるやら…」
全勝ちしている今日の彼女に勝てる見込みはどれほどか。
そもそも賭け事自体はあんまりやらない性分…挑戦することを選んだものの、あんまり勝ちにこだわっている様子はなかったか。
と、そこで賭けるものはどうするかとの問い。
改めて看板を見やり、負けた場合のゴルド金額に目を通せば…しばし沈黙を。
「…えー、賭けるのは…自分だなぁ…。
ウチの団員からお小遣い制限されてるから…こんなに持ち合わせないよ…」
国防を担う一師団の長の、なんとも頼りないお言葉。
部下に小遣い制限されているのはともかく、苦笑いしながら賭ける対象として、己を選ばざるを得ず。
そのまま仕方なさそうに中央のテーブル、その席に腰を降ろし、まぁしゃーないと、心を決めた様子。
■タマモ > 「さて、もしかしたら、ずっと続けておればなるやもな?
妾とて、そればかりしておる訳でもないしのぅ」
ひらひらと手を振り、そう答えておく。
知る者は理解しているだろう、少女は気紛れなのだ。
と、男が考えるような事は、ほぼほぼ起こらないとは思われる。
少女が少女である時は、怒らせない限りは相手を殺めない。
相手をするとしても、必ず加減をするものなのだ。
本気を出す相手は…一人だけと決めている。
ちなみに、変化は少女の得意とするものの一つだ。
だが、今の姿を気に入っている、他となるのはないだろう。
つまりは、先に期待しても無意味なのであった。
「イカサマ?そんなもの、不要じゃろう?
そもそも使うのはこれだし、振るではなく、落とすだけじゃ。
行おうにも、行える要素がないじゃろう」
ぽんっ、と手の平の上に、一個のサイコロを出す。
これを振るならば、振り方によって確かにイカサマは出来る。
しかし、言葉の通りに落とすだけの場合、どうやるのか疑問だ。
さて、勝負を受ける男だが、視線と仕草に首を傾げる。
何を考えているのか、それなりに予想は出来た。
そして、その通りの言葉が、己へと伝えられる。
「ふふ…そうか、賭けるのは己じゃな?
よしよし、勝ったらどうしてくれようかのぅ…」
にやり、と笑みを浮かべる少女。
先に着いた男、その正面の席へと腰掛ける。
手にしたサイコロを弄りながら、そんな呟きを漏らす。
うん、もちろん、わざとである。
精神的な揺さ振り、大事。…まぁ、実際に揺さ振りになってるかは、疑問であるが。
■ヴェルム > 「お、なかなか意味深な発言。
とはいえ、別に悪いことでもなけりゃとやかく言わないさ」
そう深く知り合っている仲ではないが、なんとなく気紛れぽい感じ。
だが悪意を持った人物ではないのは確かだ…今の状態に限ってだが。
遊んでいるわけではないとする彼女が、他にどんなことをしているか…
よそ様に迷惑をかけるようなものでない限りは、口を挟むことはなく。
「そんな心配はしてないよ。
ただ勝てるかどうか思いっきり不安なだけぇ」
受け入れたとはいえ、やっぱりひん剥かれるのは恥ずかしいし嫌なもの。
ましてや完敗すればどうこうされてしまうらしいので尚更である。
無論イカサマの心配などしていないし、彼自身イカサマの才など微塵もなく。
普通に賭け試合が行われることだろう。
あんまり自信の無い様子で己を賭けの対象とするヴェルムに対し、にやりと笑みを浮かべて勝った気でいる彼女…そういう揺さぶりか。
「はぁ~、じゃあ始めようか…
えーと、サイコロ振って目が大きいほうが勝ちだよね?
どっちから始めようか」
不安そうな割には早速始めようともしていて。
揺さぶりに動揺しているのか、案外図太い神経をしているのか、なんとも微妙なところ。
ともかく順番が決まれば、早速振っていこうか。
■タマモ > 「………も、もちろんじゃぞ?
別に妾は、手配を受けるような事は、何もしておらんからな?
本当じゃぞ?冒険者になんて、追われてはおらんからな?」
その気紛れが、小悪党を叩き伏せたりすれば、目に付いた子を弄ったりしている。
前者は良くとも、後者も多い為、一度捕まえて説教やらお仕置きとか、話が挙がっているようだ?
もっとも、そうして追って来る冒険者さえ、弄ったりしている時もあるようだが。
そんな答えを男に返している少女、明らかに視線は泳いでいた。
「おやおや、勝てるかどうかなんぞ、妾にも分からん。
その時はその時、運命を受け入れるだけ、そうじゃろう?」
少女と相手との違いは、何が起ころうと、少女は楽しめる事だろう。
今更、野外であれやこれやあったところで、痛くも痒くもない。
その点で考えれば、男はかなり不利かもしれないか?
「うむ、その通りじゃ。
どちらから始めても構わん、順番は任せよう」
ぽいっ、とサイコロをテーブルの中央へと転がす。
出目は気にしない、まだ勝負は始まってないのだから。
そう問えば、答えを待つように、じーっと相手を再び見詰める。
■ヴェルム > 「…語るに落ちるとか、口は災いの元とか…よく言ったもんだなぁ。
ほどほどにね…聞かなかったことにするから…」
露骨、あまりにも露骨すぎる反応に逆に謀られているのではないかと疑いかねない。
なんかちょいちょいやらかしているらしいという、わかりやすい反応を見せられてちょっと頭を抱え気味のヴェルム。
まぁなんだ、面倒だし聞かなかったことにしよう、うん。
まさか強姦紛いのことをやらかし、特定の人に追われているとか、思いもしてないから。
「まぁそうだねぇ…タマモみたいに買っても負けても楽しめてるのが羨ましいや。
こっちは負けたら何されるか戦々恐々なのに…
どうかお手柔らかに…ね?」
こればっかりは、自分と相手とで考え方が違うのでどうしようもない。
なんでも受け入れちゃいそうな彼女と異なり、そこまでハッスルできない身としては、負けた場合のある程度の保険を掛けておきたくあった。
まぁ無駄かもしれないが。
「んー、じゃあこっちから。
いくよー」
とりあえず転がされたサイコロを拾い上げれば、ヴェルムからの先行で。
もうあとはどうにでもなれという感じなので、特に何も考えないまま、サイコロを振った。
はてさてこの先どうなることやら。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴェルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
■イグナス > 平日の昼間――、普通であれば仕事の時間なのだが。
そういうのが関係ないのはそれこそ、こういう…冒険者という類の特別なところか。
だからといって、この温いお昼間にぼんやり、広場のベンチで船をこいでいるのはどうかというところだけども。
「ん、ぐ――………Zzz……。」
ぐう、ぐう、って寝息を立てている、大きな大きな身体。
最近色々としていて、寝不足気味。
…普通に寝てるんならいいんだけどたまに、ぐお、ぐががが、って。
クリーチャーもかくや、というような音も。