2019/02/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区「冒険者ギルド」」にテンペイさんが現れました。
テンペイ > 夕刻のギルド。
その扉を開け中に足を踏み入れる少年。

ギルドの中には仕事の報告をしている者や、明日の仕事を探す者達で程よく賑やかな声が響いている。

そんな店内を見ると、少年は薬草で満たされた背負子を背負いなおすように一度体を揺すりニコニコと穏やかな笑みを浮かべる。

テンペイ > 少年の首にブラ上げているプレートは最下級冒険者の物。

恥ずかしがることも、隠す事も無くとことことカウンターへと進んでいく。

列に並ぶ間もニコニコと穏やかな微笑みを浮かべながら周囲の漏れ聞こえてくる会話を楽しんでいる。
やれ、オークとあって余裕だった、いや苦戦した。
装備を新調したい、報酬で美味い酒が飲みたい、いい女を抱きたい。

長く生きてきた男は別に顔をしかめる事も無く、人の欲望を受け止め、穏やかな表情で何事も無く列に並んでいる。

「うむうむ。 みな元気があって良いのぉ」
などと、呟き声は若々しいが、語尾は老成しており違和感を感じるであろうが賑やかなギルド内少年の呟きを拾えたものはいない。

テンペイ > もう少しで自分の順番と思っていたところで、厳ついスキンヘッドの男が意気揚々と少年の前に割り込んでくる。

少年とは対極的な30台中ごろの丸太の様な筋肉に支えられる男。


「? そこの、列の最後尾はここではないぞ?」

と、少年はさも当然とばかりに、男の背中をトントンと指先でのっくしていく。

「それに並んでいるのは、儂だけじゃないからの、まずは後ろの者達に断ってくれんかの?」

と、自身にとって眼前の男を見上げながらそんな言葉を告げるのであった。

テンペイ > スキンヘッドの男は少年にそんなことを指摘されるとは思っていなかったのか振り向きざまに一喝してくる。
そして、冒険者達の前で少年に侮られた事に怒りを覚えあっという間に顔まで真っ赤に。

「ほほ、茹で上がったタコの様じゃな。 ─。大分月並みなセリフかの、ほっほっほっ。」

少年は楽しそうにころころと笑えば、周囲はバカにされた冒険者がぷるぷると震える様を見て、そして、これから起きるであろうことを思って苦笑いを浮かべる。

『ガキャァ! 調子に乗るんじゃねぇ!』

振り返りざま少年の顔ほどもある握りこぶしを裏拳で放り込まれれば少年は手を上げ、はしっと掌で軽く受け止め困ったような表情を相手に向けた。