2019/02/12 のログ
■イグナス > どれくらいそうしてただろうか
棒っと座ってたってスライムは取れない。やれやれと息をついて、男はそこを後にした。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシュバルトさんが現れました。
■シュバルト > 安宿への帰り道の事である。
場所は昨夜と打って変わって平民地区の大通り。
汚れが少し目立つ白衣の袖が反省点ではあるが、両腕で抱くように大事そうに持つのは紙袋、中身はと言えば「飴玉」である。
それも特殊、一つ舐めると汗が滴る程に体温を上げる赤い飴玉に心を落ち着かせるハーブが香る薄緑色の飴玉に色だけに色々な色をした飴玉と色に合わせて効能の違う飴を知り合いの薬師に作ってもらい、それを引き取り代金を払って……の帰り道、故に財布は軽い、気持ちも心も軽い。
是は別に悪事に使う為ではなく、香が苦手なお客様や嗅覚が鋭すぎるお客様用に用意したモノで、魔導調律の際にリラックスや体温を上げる事で魔力の道を活性化させたりと施術に必要なアイテムで、自分では作ることが出来ないから外注したのであった。
さて、普通に帰れば後10分もしない内に安宿に到着してしまう、それじゃあつまらないので、今夜も日課と為りつつある販売してる空き家がないかうろつく心算であるのだが、伝手でもあればその手の情報を一手に扱っている人物に紹介してもらい楽が出来るのだけど、贅沢は敵である。
貴族や商人の知り合いの顧客は居ても、お客様はお客様、自分の為に利用するのはちょっとね?と言うわけで……。
「どうする?なにする?酒場にでも空き家探してますとかする?」
自分への問いかけである。
自分会議とも言えなくも無い、ちょっとだけ最初から諦め気分で楽しげに弾んだ声では有るが、言葉の終りを〆るのは大きな大きな溜息であった。
■シュバルト > 帰ることにする。
お店に適した空き家など早々見つかるべくもなく。
酒場に空き家募集の張り紙を貼り付ける事にして、その文言を考えながら眉間にハッキリと皺を寄せながら、安宿に向けて歩き出すのだった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシュバルトさんが去りました。