2018/11/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロベリアさんが現れました。
■ロベリア > スゥと一晩を過ごした余韻に包まれて目が覚める。
目が覚めると、昨晩の情事を思い出しまた幸せな気持ちに。
正直仕事をする気分ではなく、このままごろごろしていたい。
だがこれからスゥに働いてもらうのに、わざわざその機会を減らす事もない。
気分を強引に切り替えると身支度を整え、1階に降りていく。
「ぬあああああああ!?
なにこれー!!!?」
1階に降りた途端ロベリアの素っ頓狂な悲鳴が店内に響く。
酒場の様子は、それは酷いものであった。
あちこちに転がる食器や酒瓶。
椅子やテーブルも大半が壁際に寄せられて、店の中央には結構なスペースが出来ていた。
寄せられた椅子は乱雑に積み上げられ、いくつか壊れているのも見えている。
テーブルは幸い無事のようであった。
「なんなの……。
もうっ、なんなの……」
酒や料理を零したのとも違う、血のような染みまでちらほら飛んでいる。
そしてゴミや家具に混じって倒れている数人の男たち。
全裸になっている者までいた。
あまりの光景に足取りがふらつくロベリア。
いくら惨状が広がっているとはいえ、この程度で意識を失う程肝は細くない。
幸せな余韻をぶち壊しにされて泣きそうではあるが。
よたよたとした足取りで、一応店内の様子をチェックしていく。
……とりあえず、大いに盛り上がっていたということは分かった。
こうなるのも全く予想出来なかった訳ではないが、酔っぱらいの集団を少し甘く見ていたようだ。
ともかく、原因が何であれ現状を回復する事が優先。
「おきなさーい!
そして出てって!服は着て!」
箒を取ってくると、倒れてる数名の酔っぱらいの耳元をそれでバサバサと叩く。
本人に当てると今は力加減がちゃんとできる自信がないので一応の配慮だ。
ロベリアの怒声と耳元の異音で、流石に目を覚ます。
そのまま、箒で掃き出されるようにして店を追い出されると覚束ない足取りを支え合って帰っていった。
「はぁぁぁぁ……。
どうしてっ、こうも後先考えない人ばっかり……!」
そう言っている自分も、感じすぎるスゥを割と後先考えず身勝手に犯していた気もするがそれは棚に上げて愚痴る。
とりあえず、邪魔者は追い出したし店内の片付けをしなくては。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゼナさんが現れました。
■ゼナ > 「へぇ~、ここかぁ。うん、店構えはなんだかいい感じ………ん? 何、グリム? あは、もしかして看板の狼が気になってるの? ふふっ、そうだね、グリムと同じだね」
酒場入り口の扉を透過し聞こえてくる朝の雑踏に混ざる、まだ若い娘の快活な声音。それに応じるかの『オンッ!』という吠え声からして、犬かなにかを連れているのだろう。
しばらくの間、その犬と戯れていると思しき声音が聞こえた後
「おはようございます。もう開いてますかー………って、え…っと」
扉を開き、朝の日差しを背に受けるむちむちの肉付きも悩ましい肢体を暖かそうなセーターと、豊かな尻肉が頑丈な生地を今にも破かんばかりに張り詰めさせた短丈パンツで包んだ娘が店入り口で立ち尽くし
「―――――た、台風でも通過しました……?」
店の惨状に冷や汗一つ浮かべながら問いかける。その傍らでぱたぱたと尾を振る獣は、大きな体躯とは裏腹に行儀よくお座りしたまま。
■ロベリア > 項垂れていても仕方ない。
髪をまとめ、袖をまくり、店内の惨状と向き合おうとした矢先に人の影。
一瞬酔っぱらい達が戻ってきたのかと思いうんざりとした気分が湧き上がってきたが、その姿を確認した瞬間自然と笑顔に。
「いらっしゃいませー。
ごめんなさぁい、今見ての通り準備中で……。
台風……、まあ大体そんな感じです。
本当は酔っぱらいの仕業ですけど」
一から説明するのも億劫な状況。
非常にざっくりとした状況説明で済ませる。
「えーっと、冒険者の方ですか?
依頼の確認ぐらいなら出来ますけど、そこの掲示板に」
来客者の元へ駆け寄る。
はちきれそうなむちむちの体つきに、露出高めの衣装。
有り体に言ってエロい。
思わず鼻の下が伸びそうになるが、笑顔を崩さない。
「普段はお昼には食事を出してるんですけど、これを片付けない事には今日は夜すら準備が間に合うか分からない状態なので……。
せっかく来てくれたのにごめんなさいねぇ」
笑顔を維持しているが、困った様子は隠せない。
あと折角女の子の来店なのにもてなせないのも残念である。
可愛い女の子には何とかして固定客になってもらいたいという時であるのに。
■ゼナ > 所々を控えめな寝癖の如く跳ねさせた金の短髪も、柔らかく日に焼けた小麦色の肌も、今の時期とは対局的な真夏の太陽の風情を醸す。特徴的な縄紋様も暖かそうな薄茶のセーターの胸元は、ちょっと自己主張激しすぎなくらいのボリュームを誇る双乳の盛り上がりを見せつける。
「うぁぁ……昨夜は相当お楽しみだったんですねぇ……」
昨晩の店主の痴態を揶揄するかの言葉だが、彼女がどういった夜を過ごしていたかなど知らぬゼナ的には単に店の惨状に対する感想を述べたのみ。足元に転がる無骨な酒瓶を傍らのテーブルに乗せつつ、未だ準備中と述べた彼女に
「――――あ、いえ……確かに冒険者ですけど、今日来たのはそっちじゃなくて………え、と、よかったらお手伝い、します……?」
本日ここに訪れたのは、知り合いの冒険者が『ウェイトレスが足りなくて困っている店がある』とゼナに持ちかけて来たがため。現在ゼナがウェイトレスとしてたまにお手伝いしている店は、新人も定着してゼナがいなくとも問題なく回る様になっている。
冒険の頻度を落として暇な時間も多少は作れるようになってきたが、若き経営者として商店を切り盛りする恋人に対してこちらは全裸で屋敷でゴロゴロしていて、微妙にいたたまれない気持ちとなってのリクルート活動。
とはいえ、そうした背景があろうとも、乱痴気騒ぎのあった酒場の後片付けは同種の仕事をそこそこ長く続けたゼナにとっても身につまされるところがあるため、思わず申し出てしまった善意の言葉。
多分店長さんなのだろうと思える女性の為人を、この機会にチェックするというのも悪くはないしと後付で理由を作るお人好し。
■ロベリア > 「あははぁ……。
ま、まあ、そのようで……」
多分昨晩はこの店内で一番ハッスルしていたであろうロベリア。
ゼナの何気ない言葉に、曖昧な笑みで返す。
「手伝って頂けるならとっても助かります~。
こうなると、人手はいくらあってもいいぐらいで……」
この惨状を招いたのは、昨晩自分の楽しみを優先して半ば店を放置した自分の責任というところが大きい。
そういった事情故少し心苦しくはあるが、折角美少女が手伝ってくれるというのであれば断る理由などなかった。
「お賃金もちゃんと出しますし、本当助かりますよぉ。
ああ、言い忘れてたけど、一応私がここの店主なので。
ロザリアって、呼んでください。
そっちのワンちゃんも、よろしくね?」
ゼナの傍に控える犬にも目を向けて、小さく手を振る。
勝手に動き回らず、賢そうだ。
「それじゃあ、まずはテーブルを地下室にどけちゃいましょうか。
二人で持てば問題なく運べると思うので」
とは言ったが、実際のところ一人でも苦もなく運べてしまう。
一応怪力は秘密にしているのだが、一人で片付けをするのなら気にせず使ってしまうつもりでいたところだ。
■ゼナ > 背丈はゼナより少し高いくらい。年齢もゼナより上だけど、店主にしてはずいぶん若い。ボリュームこそゼナには負けるも、こちらの駄肉とは異なり女らしい色香を十二分に匂わせつつも上品さを保つ見事な肢体。柔和な顔立ちとそれを裏切らぬ優しげな人当たり。それで荒くれ冒険者の相手をしているのだから、経営者として余程に腕が良いのだろう。
数年後の自分を想像してみるけれど、彼女の様な『いい女』へと変われている気がまるでしない。
じっと彼女を見つめつつ、そんなあれこれに頭を回す。
稚気も色濃い大きな瞳は愛嬌もたっぷりあるのだけれど、妙な眼力を有する蒼瞳はじっと向けられると妙に落ち着かない気分にさせるらしい。
喧嘩を売っていると思われたり、時には『この女はオレに惚れている』なんて勘違いを招いたりもするその瞳でじっと店主を見つめていたゼナは、彼女の意外な申し出に驚きを浮かべ
「―――わっ、そんなつもりは無かったんですけど……でも、そうですね。お金も頂けるというのでしたら、わたしも本気で取り組みますねっ、ロベリアさん! やっぱり店主さんだったんですね。あ、わたしはゼナで、こっちはグリム。」
軽く頭を撫でつつの紹介に合わせて『オンッ』と吠える狼犬。この時代、酒場の足元を犬やらネコやらがうろうろしては、残飯を漁るなんて光景も当たり前ではあるけれど、高めのお店ではグリムの様な獣の入店を拒む所もある。
この店がそうした店で無かった事にホッとしつつ、セーターの袖をまくって小麦の細腕を二の腕の半ばまで露わにさせたゼナは、周囲を見やりどの様な手順で片付けていくかを考える。
「そうですね、それじゃあテーブルはわたしがやりますから、ロベリアさんは他の作業をお願いします」
店主が有する人外の膂力など知らぬゼナは、柔和な印象の彼女に力仕事を任せるつもりがない。こういうのは冒険者である自分の仕事と意気込んで、彼女同様、人離れした力で巨大なテーブルをひょいと担ぎ、店主の指示に従って地下のスペースへとそれらを運ぶ。
■ロベリア > 「流石に一人だと大変じゃあ……。
わっ、すごい」
上背もそれほどではなく、筋肉質にも見えないが悠々とテーブルを担ぐゼナの姿に目を丸くする。
――怪力発揮すると、私もあんな風に見えてたんだなぁ。
秘密にしている割にうっかり披露してしまう事がしばしばあったが、こうして客観視すると思いの外インパクトが強い。
これからはもっと気をつけようと密かに決意するのであった。
「それじゃあそっちはゼナさんにお任せしておきまぁす」
こうなれば分業が得策。
ゼナに力仕事を任せている間、ロベリアはぞうきんやモップの準備をして、壊れた椅子はひとまず店外に積み上げておく。
無事な椅子と修繕出来そうな椅子はテーブルの次に運んでもらうとして、壁に飛んだ汚れを落としにかかった。
「何をやったらこんなところまで……。
あっ、またお皿が出てきた……」
椅子を片付ける傍ら散らばった食器を拾っていたのだが、物を動かすたびに新しくちらほら出てくる始末。
助っ人がいてくれて本当に助かった。
単純な労働力もだが、一人でこれを相手にしていたら早々にめげていただろう。
「ゼナさーん、そっちのテーブルと椅子運び終わったら、床の箒お願いしていいですかー?」
ゼナが地下から上がってきたのを見計らい、手を動かしたまま呼びかける。
残飯なり折れた椅子の木くずなり、よく分からない何かなりと床には様々なゴミが転がっている。
モップをかけるまえに、まずは一通り取り除いておきたい。
■ゼナ > 筋骨隆々の大男であればまだしも、ゼナの如き小娘が無骨な木製テーブルを軽々持ち上げる様は確かに異様な物があるだろう。店主の丸くした目の奥、同様の行為をする己の姿への自省が浮かんでいるなどとは流石に分からない。
「はいっ、任されました!」
そう言う間にも次々テーブルを運んでいく主と、作業を再開する店主。
そうした姿を理知的な銀瞳で眺めていた狼犬は、その巨躯をのっそり持ち上げたかと思えば、床に転がる酒瓶や椅子の破片という大物を咥えては店の一角に置いていく。
ときには食べかすの残る木皿を咥えて店主の元へと移動して、彼女にそれを手渡すなんて事までする。
「はいっ、お任せください! グリム、箒取って」『オンッ!』
なんてやり取りで咥えた箒を放り投げ、受け取るゼナが無駄ない動きで床を掃く。一人で店を支えてきたロベリアは勿論のこと、長年激戦区で働いてきたゼナも相応に手慣れており、更には体力・膂力、共に並の男を大きく超えるハイスペック。
作業を進める内に火照ってきたのだろう。厚手のセーターをズバッと脱いで、襟ぐりも大胆に開いたシャツ一枚で小麦の乳谷を晒し、その短裾から薄く腹筋を浮かすヘソ周りをチラ見せしつつ作業に没頭する。
下着の線も浮き上がる、ぱつんぱつんのショートパンツに包まれた豊尻を付き出す格好にて「テーブル、ここでいいですかー?」などと問いかける様子は、もう誘っているのではないかと思える程。
それでもとにかくテキパキサクサク仕事は進み、昼前には最低限の体裁は整える事も出来そうな風情。
狼犬も獣なりにがんばって、二人の動きを読んでは小物を中心とした道具類の運搬を手伝って、一応は戦力として数えられるくらいの働きを見せる。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロベリアさんが現れました。
■ロベリア > 「あら、助かりますグリムさん」
ゼナだけでなく、グリムも仕事が出来るようだ。
この惨状を作り出した存在の事を思うと、下手をすれば人間より頼りになるかもしれない。
そして主に呼ばれると、箒を放り投げるなどかなり具体的に指示を理解しているのも伺える。
「良いパートナーですねぇ。
本当、二人が来てくれて助かりました」
自然と、グリムに対しても対等な人格を認めていくロベリア。
細々とした仕事とはいえ、予想外の活躍でかなり好印象。
そうしてほっこりとした気持ちで、獣との絆を感じているのも束の間。
ただでさえ肉がはちきれそうだったゼナが、更に脱いでいた。
露わになった素肌に思わず視線が吸い寄せられる。
「あっ、はいっ、いいです!
イイ感じです!」
健康的な肢体を惜しげもなく晒され、数時間前に発散したばかりだというのにまたもやむらむらと性欲が。
とはいえ、今は店をなんとかするのが先決だ。
欲望を押さえつけながら、しかし何度も誘惑されかけ、想定外の心労を得ながらも昼前には何とか片付けは終わり壊れた家具以外は元通り。
「ふはぁ……、何とか片付きましたね……。
おかげさまで、夜の開店は何とかなりそうです」
時刻は昼前だが、もはや昼食の仕込みをしている暇はない。
再開するのは夜からになるが、それでも余裕を持って間に合ったのは御の字だ。
「出来ればここでお昼をごちそうしたいところですけど、あいにくと何も出せる物がなくって……。
そういうわけで、お昼代も私が持ちますし、お昼ごはんどこかでご一緒しません?
もちろんそれとは別に手伝って頂いた分のお給料も払いますから」
折角の出会い、これでさようならとはしたくない。
少し強引だが、昼食のお誘いを。
■ゼナ > 「はい、自慢のペットですっ!」
愛犬を褒められたのが嬉しいのか、汗浮く顔に快活な笑みを咲かせる女冒険者。対する狼犬は相棒ではなくペット扱いなのが気に入らないのか、なんとも複雑な表情でその笑顔を見上げ―――なんとか言ってやってくれとばかりに若き店主に銀眼を向ける。
「――――……ひぇっ!? え、っと、は、はい、それじゃあ、ここで……?、?」
テーブルを置く場所の確認をしただけなのに、戻ってきた返答は食い気味なくらいに勢いのいいもの。落ち着いた雰囲気の女店主の急上昇したテンションに若干驚きつつも、己が体躯の破壊力に無自覚な戦士娘は女同士の気安さもあってその後もあれこれ見せつけながら作業に従事する。
「はいっ、お疲れ様でした、ロベリアさん。」
汗濡れた腋を無防備に晒し、小麦の前腕で額の汗を拭う男らしい所作。
むっちむちの卑猥な肉付きの方が目を引くも、こうしたちょっとした仕草には冒険者らしさも覗いたりする。
そしてそういう男らしい所作は、大抵の場合無自覚なエロスを香らせる。
今とて薄手のシャツのたわわな乳肉の先端が、ぷっくりと目立つ陰影を形づくっているのだけれど、悩ましい曲線を描く腰のくびれに手をおいて周囲を見回すゼナは、己の防御力不足に認識さえ向けていない。
「――――わぁっ! ありがとうございますっ! 正直、お昼だけでもいいっていうか……あ、あの……わたし、その……」
パッとひまわりの如く花開いた笑顔が急に曇り、しわしわとしぼんでいく表情が気恥ずかしげな朱を昇らせながらの上目遣いを女店主に向け
「――――け、結構食べちゃいます、よ……?」『オンッ!』
申し訳なさそうに告げる自身の健啖。ついでとばかりに狼犬も旺盛な食欲をのぞかせる。こちらは遠慮など持ち合わせず、ふさふさのしっぽをぱたぱた振りたくっている。
■ロベリア > 二人の顔を伺うグリムに気づくと、苦笑してゼナに呼びかける。
本当、賢い犬だ。
「いけませんよぉ、そんな頼りになるパートナーをペット呼ばわりなんて。
ここを散らかしてった酔っぱらい達より、よっぽど頭がいいんじゃないでしょうかねぇ」
そんなこんなで作業は続く。
作業中、ずっと気になっていたのだがどうも誘惑している訳ではないようだ。
誘惑するつもりなら所作があまりにも自然すぎる。
とはいえ、自然な色気にこちらとしては堪らなくなるのだが、何とか耐えきった。
そこまで分析できるぐらいガン見していたので勝手にむらむらきていただけなのだが。
「あははぁ、それじゃあ、お給料はご飯を奢る分でまとめてって事で。
もちろん、グリムの分も私持ちなのでご心配なく」
確かに、このはちきれんばかりの肉体を維持するには相応の食事が必要だろう。
それにしても、恥ずかしがるところはちゃんと女の子らしくて可愛らしい。
個人的にはよく食べる女の子も好きだが。
「それじゃあ、早速身支度をしたらどこか食べに行きましょう。
近場は色々ありますけど商売敵なんで、少し歩いたところでいいところ探しましょうか」
商売敵などと冗談めかして言いながら、視線はちらりとゼナの胸元へ。
さすがに、こんな状態のまま外に出ようとしたら止めるつもりではあるが……。
■ゼナ > 狼犬としてはあまり期待もしていなかったのだろう。それでも目を向けざるを得なかったというのが先の状況だったために、律儀にゼナへと苦言を呈してくれる女店主に対してパタタタタタッ!とすごい勢いで尻尾が振られた。
まぁ、そんな言葉を投げられたとて、ゼナにとっての狼犬はペット枠なので、「ん~……」みたいな曖昧な返事を戻すばかりなのだけど。
そして、ゼナの無自覚エロ攻撃は無自覚なればこそ女店主の可愛らしさに気付く事もなかった。
もしもゼナが計算づくですべてを行っていたのであれば、落ち着いた大人の風情を漂わせているくせに、チラチラどころかガン見レベルの凝視で小麦の肢体のあちこちを見つめる彼女にキュンっとしてしまっていただろうから。
「わぁっ! ありがとうございますっ! そういう事でしたらわたし、遠慮なく食べちゃいますねっ♪ グリムも良かったねぇ、今日のお昼はお肉食べ放題だよぉ♪」
しゃがみ込む動きで爆乳をたゆんっと大きく揺らしつつ、感謝の銀瞳を女店主に向ける愛犬の頭をわしゃわしゃ撫でる。
そして彼女の言葉にこちらも小麦の顔を持ち上げて
「はいっ、それじゃあ早速……」
と立ち上がり、カウンターに乗せていたセーターを手にした所で動きを止めて――――ひょいと持ち上げた腋の下に鼻先寄せてくんかくんか。
次いでぐいっと薄いシャツの襟ぐりを広げ、緩みに合わせてたわわな肉塊を左右に広げた谷間にも鼻先を寄せて臭いを嗅ぐ。
「あの、ロベリアさん。わたし、ちょっと汗臭いでしょうか?」
そのままとことこ身を寄せれば、少し高い位置にある紫の瞳には大きく広げた襟ぐりから覗く豊満な曲線が、先っぽのピンクも含めて丸見えとなるだろう。
そんなゼナから漂うのは、若い娘に特有の柑橘めいた甘汗の匂い。
雄の発情を誘う雌フェロモン。
■ロベリア > ――あれっ!?これ天然なんだよね!?誘ってる訳じゃないよね!?
あまりにも的確に欲望を煽ってくるゼナの天然さに、内心動揺してしまう。
「んっ……いえ、大丈夫ですよ。
むしろいい匂いです。
でも結構動き回りましたしっ、おしぼり持ってくるので出かける前に軽く汗を拭いておきましょうか」
ふわりと微笑むと会釈して、ゼナに背を向け厨房へと向かう。
何とか、クールに乗り切れた。
正直、昨晩発散していなかったら危なかっただろう。
ゼナの体臭を思い切り吸い込んで、胸がばくばくと高鳴ってしまっているがそれだけで済んだ。
火照った顔を水で洗ってから、ゼナ用のおしぼりを一つ持って戻ってくる。
「お待たせしました。
お湯じゃないので冷たいですけど……」
一つだけのためにお湯を沸かすのは流石に燃費が悪すぎる。
魔術を使えば簡単に一人分もお湯を用意できるのだが、不用意に力を見せると色々と面倒な身の上。
なので、心苦しいが冷たいままのおしぼりなのだ。
まあ、せいぜいおいしいご飯をおごって挽回するとしよう。
■ゼナ > 「わざわざすみません。ありがとうございます、ロベリアさん」
大人びた彼女が、その実形良い乳房の内側をバクバクと跳ねさせているとは思いもよらない。故に清潔なおしぼりを手渡してもらったゼナの行動は、先と変わらぬ無自覚エロ行為となって彼女の紫瞳を攻撃する事となる。
「――――んしょ……んっ、……ぁ……、ん、んぅ……」
シャツの裾をぺろんと持ち上げ、腹筋の凹凸にたっぷりと脂肪を纏うへそ周りを、豊満な乳房の下端諸共見せつけて、そこから差し込むおしぼりで胸の谷間を拭き上げる。
それに合わせて持ち上げられた片乳が、薄衣に浮かぶ尖りの陰影と刻まれる皺にて柔肉の歪みを見せつける。その先っぽをひやりと冷たいタオルに撫でられ漏らす甘い声。そのまま左胸を丁寧に拭ったら、今度は持ち手を入れ替え右の柔肉。タオルの白を間に入れての行為といえど、シャツの内側、手指の動きに合わせて形を変える柔乳の拉げぶりはもう、乳揉みオナニーでも見せつけているかの有様。
無論、本人にその気は無いため、拭き終わってしまえば惜しげもなく戻す裾がすべてを隠す。
しかし、冷たいタオルの刺激に反応してか、先端の尖りは益々硬く存在を主張していて、その上更に持ち上げた腋下までふきふきする動きが爆乳をたゆんたゆんと持ち上げ揺らす後戯付き。
すべてを終えて、甘汗と体温を吸ったほくほくのタオルを手に、流石にこれをこのまま渡すのはアレだよねぇ……といった感じの逡巡を見せるゼナ。
「え、っと……ちょっとお水借りてもいいですか? い、いちおう軽く絞ってからお返しした方がいいかなぁって思いますし……」
先のエロ行為には欠片の羞恥も見せなかった癖に、更には脇下まで拭うというズボラささえ見せておきながら、この期に及んで今更気恥ずかしげに提案する戦士娘。
■ロベリア > 正直、ちょっとは期待していた。
おしぼりを渡した後見守っていると、やはりこちらの視線がある事など気にしていないようで、汗を拭っているだけなのにちょっとしたショーダンスを見ているような気分に。
柔らかにたわむ乳肉を視線で堪能するとここでお金を払いたくなってしまう。
「ああ、いいんですよどうせ後でまとめて洗っちゃうだけなので」
なるべくさらっと、何事もないといった調子でおしぼりを受け取ろうとする。
別に受け取ったからといってどうこうしようという訳ではない。
まあ、折角だからちょっと匂いを確認したいだけだ。
それ以上のことはない。
「まとめて洗い物に入れておきますので」
自分もエプロンを外すと、もう一度催促する。
いつもどおりの笑顔は、多分出来ている。
焦っているとは気取られないはずだ。