2018/11/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > ――散々な眼にあった。

例えば掻き集めた金で胸当てや短剣を買えば初期不良、刃は抜け落ち、胸当ての肩紐は切れて使い物にならなくなる、で苦情を言いに行くと難癖つけたと殴られる。

金になりそうな霊薬の素材の薬草を集める。
肉食のトカゲみたいなモンスターに追われ辛うじて集めた薬草は質が悪いと買い叩かれてはした金。

王都を抜け出す。
抜け出した先で奴隷商人に捕まって鉱山行き、外とは連絡取れず貧民地区より最悪な環境で……半年くらい?か、抜け出した所で金も無く、泥水啜って木の根齧ってやっと王都に帰ってこれた。

それが昨日の夜のこと、今夜は貧民地区を抜けて小遣い稼ぎに財布が重そうで警戒心が低そうな平民地区に足を伸ばして、懐の温かそうな犠牲者探しに目下邁進中である。

「あーもう何処かに箱入り女が金袋背負って歩いてねぇかなぁー……」

何時もの如く、深くローブのフードを被って相貌隠し、周囲に顔を覚えられないように、衛視や諸々絡むと面倒くさい人間(無論他種族もだが)に目をつけられないように、大通りの人ごみの多い場所をわざわざ足音を立てて歩いていた。

勿論、小さな小さな声ではあるが動く財布が見つからない事に愚痴を零しながらである。

スリ、集り、いざとなれば路地に引きずり込んで強引に財布を奪う、後は……人懐っこい笑みというやつを浮かべて取り入るのも悪くは無い、だがそれもこれも、都合良さそうな相手が見つかればの事であって、今はその獲物を物色中であった。

ネコアシ > 真夜中と呼ぶには足りない、時間的には次の日と言ってもおかしくない時間帯……だと思うけど、流石にそんな都合よく齧ってください、見たいな人は歩いていないだろう。

だがそれでも大通りを歩き続けるのは昨晩から何も食べていない、と言う事も有るし、財布に硬貨の欠片もないし、叩けば埃しか出てこない、そんな状況を今後続ける訳にも行かずと言う理由でだ。

せめて有る程度、刃がすっぽ抜けて何処かに飛んでいった短剣を新調するくらいの稼ぎが欲しくて、足音を鳴らして歩いていたその歩みを次第に気配を薄く、足音を無音に変えて。自慢のネコアシを発動させる。

術ではない、生まれながらにしての技術である。
気配も足音も無と化し動くたびに揺れる風すらも動かさず、人並みの気配に消える技、まあ臭いとかそれらは消せないから、場合によっては相手によっては効果がないだろうケド。

「……いないよなぁ、でも娼館で下働きも嫌だしなーっと。」

ちなみに声は消せないけども、それは口を噤めばいいだけで、だけども愚痴は止まらない、眉間に寄せた皺も消えない、濁り澱んだ瞳に貧民地区とは違う華々しい平民地区の輝きに妬みの色も消えることはない。

人ごみを避け、立ち並ぶ店から零れる明るい光を避けて、歩き続けるも流石に空腹とあれこれで疲れが滲み始めてか自然と薄暗い大通りより外れた路地裏の方にふらふら~と足を勧めてしまう、無論一度休憩する為にだ。

ネコアシ > 矢張り時間帯が問題のようだ。
次回はもう少し賑やかな時間に彷徨う財布を捜しに来よう、と思わず足を止めて寄りかかった路地の壁に体重を預けたまま、眠気には勝てず、へたり込むと意識を手放して眠り始めてしまう。

眼を覚ましたときには牢獄かそれともゴミ捨て場か、ともかく眠いのだ……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からネコアシさんが去りました。
ご案内:「平民地区 食堂兼宿屋」にセルナエルさんが現れました。
セルナエル > (しとしと雨降るお昼前、一つ結びの白金髪やらキトンに包まれた乳房やらを上機嫌に揺らしつつ宿1階の酒場兼食堂へと降りて来た小娘が、カウンター席に腰掛けながらマスターと思しき中年男に声を掛けた。)

おはようございます、おじ様。何か軽く食べられる…………いいえ、いいえっ、がっつりと食べられるものを用意してくださいっ! それからお水、たくさん欲しいですっ!

(外見に見合うおっとりとした挨拶が何を思ったか一変し、食いつき気味にブランチを注文した。そんな娘が纏うのはキトンと呼ばれる時代錯誤な白ドレス。ドレープたっぷりの純白は帯鎧の黄金の輝きもあって女神の如き優雅さなれど、長裾に深々と切れ込むスリットや、背筋どころか脇腹まで晒したデザインは良からぬ視線を惹き付けもする。案の定傍らのテーブルで昼真っから酒盛りに興じるダメ冒険者達が、下卑たにやにや笑いと共に娘の後乳やら脚線美やらを視姦していた。そうした視線に気付きもしない無垢なる天使は食事を用意するマスターに笑顔のままで語り掛ける。)

セルナエル > それにしても下界は噂以上に凄い所ですね。エルナ、昨日からそれはもう色んな経験をしてしまったのですけれど、今朝はついに、ついに、おしっこを経験してしまいましたっ!

(『ぶっふ!?』あまりの発言に思わず噴き出す冒険者。そんな背景の変化には気付かぬまま夢見る様な美少女顔が興奮の朱をほんのり滲ませ語り続ける。)

お小水が尿道口をちょろちょろ下る逼迫と解放感。そして何やらいけない事をしているようなあの気分。人間はあんな行為を何度も何度も繰り返して、よく堕落せずに生きて行けるものだと関心いたしました。
あ、それでですね、うんちはおしっこ以上に気持ちが良いと聞いています。たくさん食べればたくさん出るとも聞いたので、それでいっぱい注文してしまったんです。

(「やだ、恥ずかしい」とばかりに熱帯びた頬に繊手を添えて上品に身悶える天使娘。羞恥を感じるポイントが明らかにおかしい事には気付いていない。)

ご案内:「平民地区 食堂兼宿屋」にミツフサ ウタさんが現れました。
ミツフサ ウタ > キィ、と木扉が揺れ新たな客が店内へと現れる、カラカラと下駄を鳴らしカウンターへと歩を進めた小柄な狐耳少女はボヤキナガラモ注文を口にした。

「店主さん、ウタに温かいスープときっついお酒を。雨だと商売する気が起きないからやけ酒ですよー。」

その声に反応した中年の冒険者らが『酔ったら襲おうぜ』などと下世話な相談をしている声が聞こえるが全く気にしていないようで注文の品が届くのを待っている。

「はて、ここはそういうお店だったですかね?」

ふと隣で桃色なトークに花を咲かせる少女を横目にそんなことを呟いた。

セルナエル > あぁっ、おいしいです、おいしいですっ。肉の身体で味わう食事は本当にヤバイですぅ❤ しかも、しかもですよ、このお料理がエルナのお腹で熟成されて、数刻後にはうんちとなって排泄の気持ちよさを教えてくれるだなんて……もう、楽しみで楽しみで仕方ありませんっ!

(カウンター席にずらりと並べられた料理の数々を結構な速度で消費しながら、帯鎧の金色輝く下腹辺りを撫でる仕草は、我が子を愛でる慈母のそれ。が、セルナのお腹ですくすく育っているのは不浄の塊排泄物。夢見る天使のあまりにアレなセリフに、冒険者相手にも一歩も引かないマスターも『お、おう…』と若干引き気味なセリフを返すばかり。そんな混沌の状況を知るはずもないお客様がカオスの現況たる少女天使に声を掛ければ)

―――――…まぁっ! あなた、獣人ですねっ! エルナ、しっかり勉強してまいりました! この国ではえぇと……たしかミレー族、とか言うのでしたか……?

(純粋な好奇心のみに彩られた言葉は、聞き様によっては些か失礼な内容と思われるかも知れないけれど、そこに邪気や悪意が潜まぬ事はぱっちり開いたどんぐりまなこの澄み切った翠瞳を見れば明らかだろう。)

―――はっ、いけません、いけません、ええと、質問にお答えしなければですねっ! とはいえ……《そういうお店》というのがどういうお店なのか……おじ様、どうなのでしょう?

(困惑と共にマスターに目を向ければ、彼は苦笑を浮かべて肩を竦める仕草と共に厨房へと退避してしまった。残された少女天使はおろおろそわそわ。)

ミツフサ ウタ > 「んー。ミレーの子とは違いますが、まぁ似たような物ですね。些細な問題です。」

特に種族間のあれやこれは気にしない様子。娼婦の彼女は理解しているからだ、一皮剥いだ内側は大して違わないと言うことを。

「おっと失礼、まるで生娘のような出で立ちのお嬢さんが何やら面白いことを口走っていたので情事目的のいかがわしいお店なのかとね。」

厨房へ待避したのも束の間ウタの注文を運んできた店主に追い討ちをかけつつ金銭のぎっしり詰まった小袋を握らせ目配せをした。
その意図を察した店主は二人に対し上等な料理の数々と今夜ウタの泊まる予定の部屋を二人部屋仕様にしてくれることだろう。
意地の悪いことにこの狐は正体もわからぬこの少女と遊びたくなったのだ。

「良いたべっぷりだねー。気に入った。ウタおねーさんが今日は好きなだけ奢ってあげよう。」

と、無い胸を張るのだがそんな彼女の背丈はセルナエルより余裕で低いのでおねーさん(?)状態だった。

セルナエル > 面白いこと、ですか……?

(自分はさして面白い事を口にしていた覚えはないし、情事目的のいかがわしいお店だなんて思われる様な事も言っていないはず。では誰か他の客なのだろうと考えたのか、天使娘はそのどなたかへの配慮を滲ませた横目にてこっそり店内を見回した。が、店内に居る娘と言えば、自分と眼前の獣少女のみ。ますます困惑して小首をかしげるも、下界の常識に疎い自分には分からぬ何かなのだろうと雑な結論に落ち着くことで良しとした。そして、狐娘と店主との間で交わされる大人なやり取りを、つぶらな翠瞳が興味深げに追いかける物のその真意を察する事など出来るはずもなく)

――――まぁっ! ウタおねーさんは太っ腹なのですねっ! ウタ、おね……おねー、さん……?

(お姉さんというには見るからにちびっこなのだが……と再び天使の小首はは傾げられた。更に言うなら、太っ腹というにはあまりに薄い腹の肉付き。昨晩の中年貴族の様なお腹をこそ太っ腹と言うのではないだろうか。 とはいえ、ただで飲み食いするお食事がとっても美味しいというのは昨晩の夕食で体験済。セルナは嬉々として奢りの申し出を受け入れ、それは見事な健啖ぶりでマスターどころか遠目に見守る冒険者をも驚愕させる。ウタおねーさんの財布にも、結構なダメージを与えてしまったかも知れない。)

ミツフサ ウタ > 「そそ、ウタおねーさんですよー。ちんちくりんだけど中身は立派なおねーさん。」

天使少女の疑問など何処吹く風、次々と平らげられていく料理に苦笑しつつ酒をぐいっと煽った。

どーせ色々足りないでしょうし、清算は一夜のお楽しみの後にまとめましょうか。そ れ よ り も ♪

「話が微妙に噛み合わないねー。お嬢さん【天の遣い】でしょ?」

周りの冒険者共に横槍を入れられるのも癪なのでセルナエルだけに聞こえるようにそっと耳打ちした。
そして、邪魔物を徹底的に排除するためにこんな手まで打った。

「さあさあ冒険者の諸君、最近羽振りが良いウタちゃんがみんなにもご馳走しようじゃないかー。潰れるまで呑んで良いぞー。」

そう言い辺りに先ほど店主に握らせた数倍の大きさの袋を幾つも店内にばら蒔いた。もちろん全て中身はお金だろう。

セルナエル > んんぅぅう~っ❤ このお肉、絡んだタレがとっても濃厚でたまらないですぅ~っ❤❤

(口元どころか焦げ茶のタレにキトンから覗く白乳の谷間まで汚して頬張る口いっぱいのお肉。白頬が浮かべるピンクの紅潮と円弧に細める双眸が、なんとも幸せそうな空気を醸す。そんな中、ひょいと近付く獣娘の可愛い唇が、セルナの耳朶に囁くのなら)

――――まぁっ、ウタおねーさんは知っていらっしゃるのですね! その通りっ! このセルナエル、見ての通りの第一位階……だったのは昔の話でした……えっと、今は野良天使のセルナエルです。どーぞよろしくお願いします。

(獣少女の気遣いなど知らぬげに、潜める様子など無いソプラノボイスが己の出自を明らかにするものの、『あぁ、頭暖かい子なんだなぁ…』なんて生暖かい視線を向けられるくらいで騒ぎの一つもおきはしない。むしろ、その後の少女の大判振る舞いこそが喧騒の大爆発を引き起こした。)

『うぉぉぉぉおっ! まぢかっ! お、おやじっ、この店で一番高い酒もってこいっ! 樽でもってこぉいっ!』
『こっちは肉だっ! 最上級のステーキ、獣一頭分持ってきやがれっ!』

(ごろつき同然の冒険者に遠慮などあるはずもなく、さして広くもない店内はあっという間にお祭り騒ぎ。真っ昼間から何事だと様子を覗く通行人も巻き込んで、先の閑散が嘘の様な大混雑に陥るのも時間の問題。そんな中でもマイペースに食事を楽しむのんきな天使は、誘われたならどこにだってのこのこ付いていきそうな無防備な気配を漂わせている。)

ミツフサ ウタ > 「ほーう、野良天使のセルナエルちゃんねー。知ってると思うけど私はミツフサ ウタ。これからも気軽にウタおねーさんって呼んでねー?」

天使の名乗りを受けた少女もまた自分の名を名乗り計画通りに狂乱の宴と貸した店内に目を向ける。

「ちょっと騒がしくなっちゃったねー。そう言えばウタおねーさんちょっと手違いで広い二人部屋予約しちゃってさ、もしよかったらゆっくりお話聞かせて欲しいな?」

と、大枚をはたいて急遽用意させた部屋を【手違いで】などと嘯きながら宿泊スペースの二階を指差して無垢な天使少女を招こうとするのだった。

セルナエル > はい、ウタおねーさん、よろしくお願いします。

(ぺこりと下げた頭が白金の一つ編みを大きく揺らし、キトンの薄衣の胸元で撓んだ白乳が淡いピンクの色彩を一瞬ちらりと覗かせた。続く言葉にぱちくり瞬く翠瞳は、すぐにニッコリ微笑んで)

―――はいっ、もちろんです。ウタおねーさんには一宿一飯……まぁ、お部屋もご用意してくださったのでしたら、本当に一宿一飯のご恩が出来てしまいますねっ。 でしたらもう、お断りすることなどできませんっ。 なんでもお聞かせしてしまいますっ!

(最後に残った肉一切れを、浅ましい食い意地で頬に詰め込んだ天使娘は、促されるまま席を立ち、小柄な少女のふさふさ尻尾を追いかける形で宿屋の二階へと昇っていく。酒場の喧騒は凄まじく、彼女の用意した部屋扉を閉めた後にも小さく声が届く程。であれば、その部屋で多少あれこれしでかした所で無法なごろつきの横槍が入るという事はないだろう。)

ミツフサ ウタ > 「店主さーん、それとそれ部屋に持っていくから詰めてー。あと、この人等には好き勝手酒盛りさせといてー。不足分は明日部屋引き払うときに渡すからー。」

と言って軽くつまめるものをと薫製肉を箱詰めにしてもらい自分が呑んでいた度数の高い酒を瓶ごと受け取り足早に上がっていく天使少女の後を追い部屋へと向かった。

「適当に寛いで良いからねー。ウタおねーさんはちょっと着替える。」

持ってきた酒と肴を備え付けのサイドテーブルに起き手早く荷物を片付けると身に纏っている衣服を全て脱ぎ椅子の背もたれにかけ彼女のレアなお宝である風呂敷から薄桃色の襦袢を引きずり出し羽織る...のだがその襦袢のあまりの薄色では何も隠すことなどなく。彼女の未発達な体つきの細部に至るまではっきりと透けていた。

「よし、お着替えかんりょー。そう言えばセルナエルちゃん...。んー。ルルちゃんはお酒飲むの?」

適度に酒が周り口が回りづらくなったのか天使少女のを勝手に【ルル】と仮称しベッドに腰を下ろした。

セルナエル > (大枚払って用意させた部屋だけあり、その内装はセルナの泊まる小部屋に比べていくらか豪華。そんな室内の様子を安産型のお尻の辺りで手を組んで、興味深げに見つめていた天使だったが、衣擦れの音に気付いたか、翠の瞳を狐少女の着替えに向けた。自重などという言葉を知らぬ天使娘は脱衣を終えた幼い肢体に近付きしゃがみ込み、ふさふさ尻尾の付け根へと実に興味深げな視線を向ける。そー…っと伸ばした白手の先が、少女の尻尾をもふらんとした所で着替えが終わり、同時に向けられた質問に天使の魔手がぴたりと止まった。)

――――ふぇ? ルル、ちゃん……セルナの事でしょうか?

(どんぐりまなこが室内を見回すも、当然他の誰かの姿など見られず、それが己に付けられた愛称なのだと納得して口元を綻ばせた。少し変わった名付けとは思うけれど、天界では存在しなかったあだ名という概念。それが己に向けて成されたという事実に、何やらはにかみを覚えてしまう。)

お酒……えぇと、アルコールの事ですね。いいえ、セルナはまだ、アルコールは未経験です。先輩達も色々教えてくれましたけど、美味しいとか苦いとか、どうにも情報が曖昧で……。

(と言葉を返しつつ、改めて彼女の肢体に目を向けた。子供としか思えぬ小柄な体躯は今や、全裸よりも余程に扇情的な薄衣を纏っていた。胸の膨らみはよくよく見れば確認出来るかも知れないといった程度にぺったんこ。その先端や、華奢な細脚の付け根にまで、少女天使の無垢な観察が向けられる。)

ミツフサ ウタ > 「そ、ルルちゃん。もしかして嫌だった?」

自身が着替えている間の視線に気づいていたのか、襦袢の背面に予め開けておいた穴から尻尾を出しセルナエルの眼前で右へ左へと誘うように揺らす。

「未経験かー、だったらこのお酒は強すぎるかなー。」
甘くとろける様な口当たりでありながら身を焦がすほどに強いお気に入りの酒、残念そうな口ぶりではあるが最終的に飲ませることは決まっているようで柔和な笑みの下では狡猾な狐は策を練っていた。

「あ、そうだ。【こーんこん】。」

きっと彼女は揺れる尻尾に夢中になっているだろう、その内にと彼女の魔力を行使するお気に入りのフレーズを口ずさんだ。壁と言われても納得しそうな彼女の胸が気付けば見たものを堕落させる豊満な膨らみへと変貌を遂げた。

果たして天使少女はその始終を目撃したのか?
はたまた尻尾に気を取られ未だ気付いてすら居ないのか?

セルナエル > いいえ、むしろちょっぴり嬉しいです。

(少々変わった愛称をくすぐったく感じつつも、滲む気持ちのままに微笑みを浮かべて言葉を返す。そんな眼前、小穴から顔を出すふさふさ尻尾は、狐娘の狙い通りに天使の視線を見事に奪う。)

セルナも一度くらいは試してみたいと思ってましたし、せっかくの機会ですから飲んでみたいですっ。

(強い酒という物がどういったものなのかは分からぬ物の、アルコールの類について回る酩酊という状態異常に興味はある。しかし今は、眼前で誘うように揺らめくふわふわ尻尾に興味津々。先程、投げられた質問に動きを止めた天使の白手は、今度こそ狙いたがわず)

――――えいっ☆

(力ある言葉を口にした狐少女の尻尾の付け根をむぎゅりと掴んだ。そして天使娘は赤子めいた無邪気さで、わしわしもふもふ、3本の銀尾を弄ぶ。更には整った小顔を尻尾の根本に埋める様に鼻先寄せて、すんすんくんくん、さぞ芳しいだろうその香りを胸いっぱいに吸い込まんとする。その位置関係はもう、幼女のお尻に鼻先を埋める変態娘といった態なれど、誰が見ているわけでもないので構うまい。まぁ、誰かが見ていたとしても、結果は何も変わらなかっただろうけど。)

ミツフサ ウタ > 「ひゃん!」

予想していたより遥かに強い刺激に驚きと艶かしさの混ざった声を上げた。敏感な尻尾から伝わる確かな性感に悶えつつも狐少女はささやかな意趣返しを目論んだ。

「はーい、つーかーまーえーたー。」

器用に3本の尻尾を操り天使少女を絡めとる。尾先でわさわさと身体をまさぐりながら。傾き始めた日を窓から横目で眺めた彼女はたっぷりとある時間に心を踊らせながら舌舐めずりをしたのだった。

「存分に可愛がってあげるからね♪」

その声は届くか届かないかの微妙な音量で宙へと放られた

セルナエル > はわっ、ひゃっ、きゃぁあんっ?

(ふわふわの毛並みに埋めた顔が、予想外の反撃に困惑の声音を上げた。意外に長い四肢が天使娘の四肢に絡み、キトンの隙間に潜り込み、毛筆めいた感触で敏感肌をくすぐってきたのだ。そして、舌なめずりと共に狐少女から漏らされた淫靡な呟きを聞き取ることも叶わぬまま)

―――――……ひゃっ!?

(天使娘の肢体が、純白の着衣もろとも唐突に消え失せた。そして街から遠く離れた森の中、安産型のちょっぴり重たげなお尻が枯れ葉の絨毯の上にどすんっと落ちる。)

いたたたた……え、っと……なんでしょう……ここ、森の中、みたいですけど……あ、れぇ……世界、ぐるっぐるぅ~……。

(お尻をさすり立ち上がろうとした天使の体躯が、再びへにゃりと崩れ落ちる。困惑に歪んだ白皙は熱でもあるかに赤く染まっている。実を言えば、食い意地の張った野良天使は、先の飲み食いの中ですでにアルコールを摂取していたのである。よくわからないしゅわしゅわの苦い飲み物は、ぐいっと煽った一口飲みではあった物の、ただそれだけで初な天使を酔っぱらいへと変貌させて、自制の効かぬ神聖力が、突然の空間転移でその体躯を虚空に飛ばした―――というのがこの顛末。)

あぁぁ……一宿一飯の恩義ですのにぃ……。

(無念そうにつぶやく物の、ふにゃふにゃの頭も体躯も言うことをきかず、人生初の酩酊にセルナは意識を失うのであった―――。)

ミツフサ ウタ > 突如消えた天使少女、急激に感じる脱力感。
状況が理解できていない少女はベッドに倒れ込んだ。

「これが【神罰】ってやつですかね?身体が重いし酔いもいつもの数倍早い。考えるのも億劫なんで寝てしまいましょう。」

実際は悪酔いしているだけなのだが。

大見得切って振る舞ったお金また稼がないとな、等と思いつつ押し寄せる睡魔に身を委ねた。

これが狐少女と天使少女の奇妙な邂逅の一幕だった。

ご案内:「平民地区 食堂兼宿屋」からミツフサ ウタさんが去りました。
ご案内:「平民地区 食堂兼宿屋」からセルナエルさんが去りました。