2018/10/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」にぼたんさんが現れました。
ぼたん > 夕暮れどきの大通り。人通りはまだそこそこあるが、露店のいくつかは店じまいの様子。そのうちの一軒、点心の屋台を尋ねる女が一人。

「邪魔するよ…悪いね、おじさん…退け時に」
女が気だるげな笑みを向けた店主は顔見知りのようで、構わない、と手ぶりで屋台前の椅子を勧める

ぼたん > 「あァ…だいじょぶ、長居はしないよ」
笑みを深めながら、手に持ってきた紙袋から小瓶を取り出して見せて「コレ…約束のやつ」
小瓶を袋に戻して、屋台のカウンターへ置く。

何やら恐縮している様子の店主に首を振って
「アタシも色々教わったから、気にしないどくれよ…え?」

ぼたん > 余ったから食べていけ、と店主がせいろを差し出す。まだ湯気がたつそれは芳香さえ立ち昇っているが、女は店主が余ったものをいつも小さな子供のお土産にしているのを知っている。

「…じゃァ、いっこだけ」
頑なに断るのもすげない話だ…し、何よりやっぱり美味しそうだ。少し恥ずかし気に手を伸ばす

ぼたん > 笹に包まれた点心ーちまきを、これまた店主が差し出してくれた紙袋に入れる。伝わってくる暖かさに顔が綻ぶ。

「ありがと…また、来るね」
片付けを続ける店主に手を振って、屋台を後にする。

ぼたん > 紙袋を胸に抱えて少し歩く。店主とやりとりしている間にも、片付けを始める露店がそこかしこに。

昼間の日差しは暑いくらいだったが、傾いてしまえば風は少し寒い位だ。その風が冷たいせいか、抱えた紙袋からの芳香のせいか…
(……後でと思ったけど…食べちゃおっかね…)

ぼたん > 逡巡しながら歩みを進める。「!…っわ…」ふと躓きそうになってみれば、とうに大通りも終わりかけて、日も大分傾いて藍色が混ざってきている。
「おや、いけない…」
今日は店を開けなければ。しばらく昼の仕事にかまけていたせいで、閉店したのかと聞かれたばかりだ。

(行儀悪いけど、準備しながらいただこ…)
速足で路地へ折れて、大通りを後にする

ご案内:「王都マグメール 平民地区 大通り」からぼたんさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」に影時さんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にさんが現れました。
影時 > ――朝の冒険者ギルドは一日の中でも、特に一番賑わう時間帯かもしれない。

早朝に張り出された仕事を争うように勝ち取り、引っ掴んで少しでもより良い日々の糧にしようとするからだ。
それはヒトの性でもあるだろう。同じ報酬帯であったとしても、それが被雇用側にとって楽な仕事であればどちらを取るかは明白だ。
リスクと報酬。天秤に釣り合うものから人は群がり、押しのけあいつつ、勝ち取られたものから掃けてゆく。

丁度、自分が足を踏み入れたのもその頃合いだった。

「……おぅおぅ。ちょいとばっかり長寝が過ぎたか」

平民地区の一角に位置する宿、酒場併設の冒険者ギルドの一つ。
その扉を押し開けば、直ぐに聞こえてくる喧噪に目を細める。
無理に仕事を請けるつもりではなく、今は日々の生活における情報収集の一環として訪れたために特段慌てる様子はない。
カウンターでちょっとした祭りのような喧騒を眺め遣る事務員たちに手を振り、挨拶としながら奥の待合席に向かう。

そこには軽食を飲み食いできるように、そこにテーブルやスツールの類が並んでいる。
冒険者には、普段着として鎧や剣を帯びた者達は多い。
己もまた彼らのように腰に帯びた太刀を外す手間を無精しつつ、スツールに座して卓上で頬杖を突きつつ眺め遣る。
そうやって人の流れ、動きを俯瞰するのだ。知った顔がどれだけ生き残っているか、どれだけのつわものが今も生きているか。それを見遣る。

> 冒険者の宿の朝、依頼のたくさんある掲示板の前。
 先日は遺跡に潜って逃走し、準備を行ってはいたがまだ足りないかもしれない。
 準備が完了したと確信できなければ行くのは控えたほうがいいだろうと、女は思っている。だから、準備の支度金を稼ぐために依頼を見に来たが。
 まあ、居るわ居るわ、当然のことながら冒険者でごった返している。
 チームで当たる依頼が多いのは冒険者はそういうものだからであり、単独で出来そうなのは残ることが多いので、女は、出遅れた、といって良い時間に来ている。
 そして、いつも来てるギルドに、久し振りに見る後ろ姿を認めた。

「あー。センセ。お久しぶりぃ。」

 ふにゃーと、柔らかく笑いながら声をかけて、その男の後ろからのそっと抱きつこう。
 自分の忍術の師匠である男に豊満な乳房を押し付けながら首を傾ぐ。

「センセ、今日はお仕事探すの?」

 金色の瞳はすぐ近くにある男の顔を眺めて首を傾ぎつつ問いかけた。

影時 > 次第によっては、竜やそれに類する大型魔獣等、華々しい武勲を挙げられるかもしれないものにも人は群がる。
最近であれば、魔導機兵の討伐戦の類もこれに類するかもしれない。
しかし、華々しさの裏腹にこれもまた血生臭い類のものだ。
ハイリスクハイリターンなのだ。人間と相争うことを前提としたものより、達成することそのものができないこともあり得る。
この王都からの移動距離が長ければ、道中で不意の遭遇が起こりうる。討伐対象ではなく、他の有象無象との遭遇が、だ。
戦闘能力をいざその時まで温存しつつ、一方で本命を討ち果たして、帰還して報告を果たす。その全てで初めて依頼達成とも言える。

「……――ま、のんびりともう少し待つかぁ」

最終的に残る依頼となると、故人としてリスクと報酬が見合わないものやそもそも達成の仕様が見いだせない類のものだ。
現在、継続して受けている依頼の御蔭で差し当たって日々の糧に困ることはない。
しかし、少なからず仕事は受けておきたい。自己鍛錬は欠かさないが、これもあくまで個人の技量を保つ程度でしかない。
頬杖した後ろ姿に、最低限の周囲警戒を払いつつも見るものが見れば僅かに隙があったか。故に――。

「――、……ッ、おまえ」

初動が遅れた。背に掛かる声とふにゃりと押し付けられる豊満と形容できる柔らかさ。
左肩越しに背後を見遣れば、金色の髪と同じ色の瞳がそこにある。
知らぬ顔ではない。だが、と。幾つか思うものがある。センセイと呼ばれて微かに戸惑うのは、想定していなかったが故もある。

「一応見に来た、っていうのが正しいがナ。
 ……お前なぁ。お前だよな。いつからその恰好するようになった?」

だから、問おう。自分の思う通り、考える通りであるならばこの姿は極々最近からだろう。

> 「はーい。センセイのお弟子の式条さんとこの、焔ちゃんでーす。」

 ハートマークさえ浮かび上がってしまいそうな、そんな甘ったるい声に、ぎゅう、と抱きしめてスリスリ頬ずり。
 流石に冒険者たちもイチャつくならどっか別の場所でやれよとか思ってるのかもしれな。知ったことか。
 刹那に楽しく本能的に、脊椎反射で生きる女、式条・焔。色情と言われても、間違いじゃない気がする今日この頃。
 それはともかく、師匠の思考を邪魔をしながら、ニマニマ笑う。
 いえーい、大・成・功。なんて言ってもいいかもしれない。

「何時から、というとそうですねぇ。
 センセに、刀を渡しに行った時から?
 すごく好評だったみたいだし。」

 んふふー。と笑いながらも、ゆっくりと胸元に手を伸ばし、むなもとをなでりなでり。
 こういう格好の方が好きなのでしょ?と。

「これでも、昔に比べちゃうと、パワーは増えたんですよー?
 体重とリーチの増加による攻撃力の増加は嬉しいんですが。
 でも、昔のような速度……主に小回りが利かなくなっちゃって。」

 いろいろ成長もしてるんですよー。
 にへー、と楽しそうに笑いながら女はすごいでしょう、と、自慢。

影時 > 「はっはっは、だろうなァ。
 俺も他に弟子なんぞ心当たりをつける必要もねェが、こら。後で揉みまくってやるから覚悟しておけ」

弟子なんてものはそもそも、一人しか取っていない以上は特定するまでもないのだ。
ただ、弟子とその片親の特性を鑑みるにこのような姿を取れるのだ。少なくともそう記憶をしている。
時間帯故に人の目は依頼を張り出す掲示板の方に大半が向いているが、夜を徹して仕事を終えた者などからの目線が痛い。
知ったことではないし、寧ろ見せつけても別段困りはしないが、無用なやっかみなどは願い下げだ。
後で思いっきり揉みしだく、あるいは訓練でしごいてやろう。二重の意味でそう決心して。

「……あの時、かあ。なぁるほど、否定の仕様がないなぁ。あれは。

 そりゃそうだろうよ。身の丈が伸びれば、おのずと其れを支えるために力は増えるだろうな。
 同じ速度を出してェなら、そもそもの自力を養うか、今の躰に見合った歩法等を覚えなきゃならんな」

あの時か。左腰に帯びた太刀の柄頭を見遣りつつ、己の胸元を撫でる手を軽く戒めるように叩く。
小さいほうよりも確かにどちらかと言えば、喰らう方として好みであるのは否めない。
確かに体躯については成長はしたように見えるが、言葉として聞くにまだまだ成長の余地があることだろう。

だが、続く言葉に素直にそうだな、と頷こう。
背中に当たるものの先っぽをわざと擦るように身を揺らしつつ、思う。色々な意味で、凄い。

> 「嘘つき、知ってるんですからねー?最近幼女弟子にしてるってー。

 きゃー、センセったら。けだものー。」

 先生に仕込まれたんですから、その辺の諜報スキルはそれなりにあるんですよ?
 女は、うりうり、と頬をつつきながら言ってみせる。
 視線にかんしては、ちらりとそちらの方に目を向けて、すぐに視線を外す。
 興味、ナッシンなのです。
 揉みまくるという言葉に、ワザと離れて、己のばいーんとした胸を隠すように、己の身を抱いてみせる。

「なので、ちょっと遺跡で訓練してましたのよ。
 いやあ、ゾンビとかミイラとか、スケルトンとか、山盛りの部屋にぶち当たって装備足りずに逃げましたー。
 直線なら、あの時の速度は出せますし、全然問題はないのですけどね。」

 手を叩かれて、チェーとばかりに唇を突き出しながら、てをふりふり。
 痛いわけではないけれど、やはり叩かれたので引っ込めました。
 ようやく、となりに腰を下ろして、朝ごはんということで、サンドイッチをいくつかと、オレンジジュースを。

「今は、シーフとして、登録してるんですよ。
 忍者だって登録してもいい気もしますが……それはそれで面倒ですし。」

 と、今の冒険者としての登録カードを、彼の前に。
 忍者は珍しいし、珍しいとそれはそれで面倒ですしね、と。

影時 > 「あのなぁ。嘘つく以前の問題じゃねェか、それはよう。

 ……今度覚悟しておけよ、全く」

それはしっかりと仕込んだ以上、否定はしない。己も記憶がある事柄である。
頬を突かれながら、さりげなく右手を後ろに遣って弟子を名乗る女の尻に軽く触れ、指を喰い込ませよう。
物陰と周囲の人の目の動きを気配と共に感じながらとなれば、要らぬ騒動を招く可能性は薄い。
しかし、それもつかの間の事だ。離れる様子となれば、すぐさま右手を引き戻す。
この分のおかえしは今すぐ、しなくともいい。ここから先は少しばかり真面目な師としての話だ。

「道理で最近見なかったワケか。合点がいった。
 不死者の類は真面目に戦るのは、面倒よなァ。そもそも根こそぎ雲散霧消させてぇなら、神官僧侶の類を連れて行きたいが。
 或いは霞網でも放って、動きを止めてから飛び越えたいトコだな。

 真正面から戦うのは俺も極力避けたい。と、云う以前に歯応えがある手合いなんぞそうそうないぞ、アレらは」

朝食の類は既に出立前に摂っていれば、己は頼まない。
水を頼めるならばついでにたのむ、と女の方に告げつつ、席の番のために動かずに待つ。
戻ってきた姿を迎えれば、話を再開しよう。
真正面の正々堂々とした戦いも忍びの者の割に嫌いではないが、十把一絡げの魔物の群れとなると話は別になる。

「ほぅ。そも、名乗るにしても伝わるかどうかだわな。」

陰に潜むことを善しとする者である以上、己も素直にそう名乗ることは難しい。
故に己の場合も戦士兼盗賊、という類で登録をしている。実際どちらの技能もこなせる以上、間違いではない。

> 「はーい。久しぶりの授業、期待してますね、センセ。」

 覚悟と言われてしまえば、むぅ、と。
 師匠の本気の修行は厳しいのである、お尻に食い込む指には自分から押し付けるようにもしてみせるけれど。
 すぐに離れてしまったので、すぐにその感触も消えていこう。

「メグメールの方の遺跡に行ってましたので。
 一人だからこそ、いいんですよ。
 お金だって独り占め、になりますし、対応の修行にもなりますし。
 部屋いっぱいだったので飛び越えるのは現実的ではないので……火力ですね、そのために、炎の魔法石とか用意しましたし。
 おかげでそのためのお金を更に稼ぐために新しく依頼見に来たんです。」

 人の姿が減ってきている。
 冒険者がいくつかとっていったのであろう、めぼしいのはもうないと言っていいだろう、と掲示板の方を眺めて、サンドイッチを齧り、オレンジジュースを飲む。

「むしろ伝わらないほうがいいデース。」

 馬鹿にされた方がむしろいいですね、女は軽く笑ってみせる。
 とりあえず、シーフで通してしまえば似てるし、問題ないですしと。
 戦士を名乗るには……戦士的な戦闘方法は習得してないしと、肩をすくめる。

影時 > 「良いだろう。稽古を付けてやる」

実際、己も現状何処までやれるかどうか、知っておく意味でも実戦想定の訓練は必要だろう。
現在の範囲で更に伸ばせることは何か。そして、補うべきは何か。
一定以上成長すれば、その後の方向性としては主にどちらかと言える。続く言葉に成る程、と頷いて。

「あそこか。――あー、飛び越えるにも天井が足らなかったか。
 魔法石、ねぇ。……この前だが、魔導兵器やら機械とやらに詳しい御仁と会ったが、何か訊いてみるのも良いやもしれんか」

ソロで依頼を受ける際の一番の利点と問題だ。
一体多数の対人戦は慣れてはいるが、魔物相手だとまた勝手が違うだろう。
殊に不死者となれば、肉眼でそもそも獲物を認識しているかどうか怪しいという点もある。
識者によれば、人間の放つ生命力を感知して動作するのだ、という論を挙げていた記憶がある。
実際その通りならば、仮死状態と錯覚させるような隠形が必要になるだろうが、なにぶん数があるとこれも面倒極まりない。

――故に火力が必要だ。

火力といえばと、先日会った御仁の言葉と顔を思い出す。弟子の好み、センスにも此れは寄るが。

「要らぬ目をつけられるのも、それはそれで面倒だな」

忍びの熟達者として一通りの武器の使い方は押さえていれば戦士も名乗れれば、格闘主体の武闘家も名乗れなくはない。
最低限前衛に立てるか否かさえ明確化出来ていれば、事足りはする。腰の太刀に併せて、普段着もわざと侍の如く寄せてもいる昨今だ。

> 「今、すぐです?」

 稽古を付けてもらうこと自体には否やはないけれど、それがいつなのか、というのが気になる所。
 師匠の稽古は嬉しいところだし、技術は沢山あったほうがいい。
 もっと盗めるところがあるなら盗みたいと思うのが弟子としての思考で。
 まだ免許皆伝もらってもいないし。

「ええ、それに扉を開けたら部屋いっぱいのアンデッドなんですもの。
 飛び越えるなら、入口から出口まで飛ばないとですし……扉に鍵が掛かっていればそれで終わりですし。
 ………あそこは殲滅必須だと思います。
 魔導機兵居るのに、アンデットがあんなにとか想定してなかったんですよ。
 センセ、顔広いですね……?
 そういえば、おねーさんも一人、心当たりあるから、今度コナかけてみようかしら。」

 一人であれば何もかもを自分でするしかない、だからこそ、自分に出来ること、できないことがはっきりと浮かび上がってくる。
 道具があればなんとかできるもの、道具があってもどうしようもないもの、そういったのを調べるのも、十分有利と思うのだ。
 聖職者がいないなら、火力で、不死者は基本火に弱いから、それは誰でも考える所であろう。

 ちなみに、考えている人物が見事に同じだということに気がついていなかったりする。

「無難なのが一番なんですよ。何事も」

 うふふ、と無難から一番遠い言動してる女がなにか言ってました。

影時 > 「お前さんの都合次第だなァ。
 急ぎならあとでも良いし、何なら何か仕事を一緒に受けながらでも遣ってやる」

何せ、あそこの掲示板に掲げられたものの中味によっては、急を要することもあるだろう。
一人で片すのが難しいことが明確な依頼であれば、手を貸すのも吝かではない。
見取り稽古という言葉があるが、見て学ぶのもきっとあるだろう。
基礎が出来ている頃合いとなれば、後足りないのは実戦で養う勘と応用だ。

「避けえぬなら――仕方が無ェわな。
 生きているならばまだ、薬撒いて幻惑でも仕掛ける余地があったが。
 範囲を纏めて片す術の類も今は無ェなら、その代わりの手段を購って得られるならそっちが早いか。

 つくづく、あの類は面倒だ。
 顔が広いといってもつい、この前の話よ。誕生日の贈り物に魔導兵器はどーよ、という具合でな」

なんやかんやあって、助けた御礼として、な。
そう言葉を言い足しつつ、ひょいと弟子の摘まむサンドイッチを気配を伴わない所作でくすねてみようとする。
真逆、考えている御仁が同一人物であるとは神ならぬ己も思うまい。
不死者もピンキリだ。
不浄を祓う力として炎が何よりも分かりやすいというのもあるが、ただの炎でも爆圧を伴う類が必要になるかもしれない。
殊にスケルトンの類となると、それこそ骨すらも灰にする位の熱火力が必要だ。衝撃で吹き飛ばせるならば、活路も開ける。

「とは言いつつも、多分一番俺らがその言葉から遠いぞ」

特異性は十二分にわきまえているつもりだ。もとより、異邦からの来訪者であり、力あるものであれば。

> 「依頼というなら、別に受けてはないし、おねーさん急ぎは有りません。
 お金も欲しいですし、一緒に依頼を受けてと言うのもいいかも。
 依頼デートですよ、依頼デート。」

 一緒に依頼を受けてもらえるなら、それで見てもらえるなら万々歳である。
 頼もしい人が付いてくるなら、ワクワクしてしまう。
 それなら、一緒に行きましょう、と人の減った依頼ボードの方へ。
 二人組なら、それなりに難度が高かろうが問題はないはずだろうし。

「うーん、範囲を纏めてかたすとなれば、氣を使うのもあるんですが。身体強化と分身……気弾は部屋全体をというのは足りないですね。
 シルフィードは風なので、ちょっと難しいところも。
 なので、爆炎の魔法石を買いました。
 炎で、スケルトン以外を、スケルトンをシルフィードの衝撃でなんとかできるはずですし。

 誕生日の贈り物に魔導兵器……?軍人さんの誕生日?」

 誕生日の贈り物、祝いの贈り物に兵器ってどうなのだろう。
 喜ぶならいいと思うけど、ちょっと違う気もするので、首をかしいでしまおう。
 ああ、男の子の子供なら喜びそうだけど危ない気もするし。

 サンドイッチに伸びる手、女の繊手は、そっとその手に重ねられる。
 にこやかに師匠の顔を見ますが、あげませんよ?とそのオーラが物語る。
 ごはん、うばうんですか?うばうんですか?にこにこにこにこ、それは師匠でも許されませんよ、と。

「それは言ってはいけないお約束ってものかと思います、センセ。」

影時 > 「よォし、なら決まりだな。其れで遣ろうか」

こうなれば、大体の方針は見えて来る。
個人達成が手間取る案件であれば、複数人で片しに掛かるというのはとても正しい選択であろう。
数とは力だ。重ねた数の重みが依頼の難度と釣り合うのであれば、達成確率は増す。

「――地勢変化、操作の類の術もあるにはあるが、此れは向き不向きがあるからなァ。
 無理に覚えようとしても仕方がないな。風を操るにしても、地の気配が濃ければ精霊好みの環境でもなかろうよ。

 ……いや、軍人のと、とかいう素振りは無かったなあ。詰まりはありゃ本気だな」

諸系統に長けた熟達者としての知見、経験がある。
その中には地に流れる力の流動――地脈を借りて、行使する類のものがいくつか含まれている。
よく使うのは地脈上の気配の有無を探る術であるが、地形操作、変化もできない訳ではない。
出来ると明確に言わないのは、術よりも武技を重んじる嗜好と、自分が出来たとしても弟子もできるかというのは別問題だからだ。
頼めば、女性好みな造りにしてくれるじゃねえか、と首を傾げる姿に肩を竦める。
小型化した魔導兵器となれば、威力やら何やらで縛りを受けるかもしれないが、より扱い易く、携行性にも優れることだろう。

「まァな。と、悪かった悪かった。喰い終わったら見に行くか」

弟子の言葉に頷きつつ、隠形したにもかかわらず目ざとく其の手を見つける様に小さく舌を出し、手を引っ込めよう。
飯云々はともすれば弟子師匠の区別なく、戦争になりかねない。

> 「はぁい。
 センセオススメの依頼ってのはありますー?」

 一緒に動くのは嬉しいことであり、しかし。それなら気になるところ。
 彼は自分と一緒であれば、どんな依頼を求めるだろう。
 選ぶのも修行だというのなら自分で選ぶが、教える方としてはどんな依頼を受けて自分を鍛えるのだろうと、期待の目で師匠を見やる。

「―――んー。おねーさんは、地勢変化とかそういった大仰なのは、ピンと来ないわぁ。
 でも、風の精霊はとても自由なのよ、空気があれば、風があればいいのだし。
 地下の密室ならともかく、そうでなければ、空気が流れるなら十分なのよ。

 本気は、なおタチが悪いって気もするんですけどー。」

 まあ、別にプレゼントされるわけでもないし、いいか、と流すことにする。
 今度あの子にであったら、小さな剣に炎の魔法付与をお願いしよう。爆破の魔法が出るとか、炎のビーム的なのでもいいかも、とかと心に決めて。
 地脈からに関しては、ピンと来ない。多分地脈と相性が悪いのだろう。
 だからこそ風の属性の精霊に好かれてるとも言うのだけれど。
 地勢変化ではなく、気象変化の方ならまだいけるかもしれない。



「はあぃ。」

 手を引っ込めるなら、うん、うん、と頷く。
 レディの食事に手を出すのは男としていかがなものでしょう。
 しかし、冒険者でもあるので上品にとは言えず。
 パクパクっと手早く残りを消費しジュースをゴクゴク飲んで、ぷはとひとつ吐息。
 準備できましたよ、と立ち上がる。

影時 > 「この頃合いだと、大体の目ぼしい奴は掃けてンだろう?
 そうなると必然的に残るのは、これ自体が為すに難い、あるいは為せれども労力等が報酬と見合わぬ類よな。
 ああ、先に聞いておくが、地下水道のどぶ攫いじゃないが、屯する魔物退治は好かんだろう?」

ふぅむと胸の前で腕組みしつつ、思考を巡らせる。
為すとなれば、喫緊の反省点をどうにかできる、自分であればどうするかを具体例を以て示すものがいいだろう。
言いつつ、指折り数えて現状選択しうるものの条件をピックアップする。
あとは、現在壁に並んでいるものとして、どれだけ自分好みの、あるいは例題としうるものがあるか。それを見る。
初心者向けではないが、より面倒極まりない域の魔物退治の案件も幾つかあるが、汚いものは避けたいだろう?とも聞く。

「だと思ったぜ。なら、無理に叩き込んでも仕様が無ェな。
 ああ、時にその心当たりのある御仁ってのはどんな奴だった?」

短剣等のコンパクトな代物で有れば、嵩張らずに済むことだろう。念のため、確認の句を投げながら思う。
かつてこの太刀と小太刀を手に入れたが、小太刀側を譲ったのは元々の適性のこともある。
振るうには難のある状態となれば、必然的に一番遣い馴染みのある長さの方が呑み込みはずっと早い。
洞窟や迷宮内の小規模の気象変化となれば、雷の類も考えられるが、流石に不死者には向くまい。

「善し。――この前行った遺跡はどの辺りだ? 報告が出ていれば、纏わる依頼もあるやもしれん」

食べ終わった姿を見て、己もスツールから立つ。
纏う装束の裾を払い、向かう先は件の依頼が張られた掲示板。
同様の経験をした冒険者達、或いは未帰還の報告があれば掃討や調査依頼が出ている可能性がある。

> 「その為に皆朝から居るんだし、仕方ないと思います。
 そう言うのも、必要だから、依頼としてくるんですよね……え?
 地下水道の魔物退治?じゃあ、それにしましょう。」

 ただ退治するだけであるなら、先ほどのアンデッドの予行練習としては問題がないようにも思える。
 それに、忍者でもあるのだ、好き嫌いを最初に排除した思考。
 そもそも、汚レ仕事の多い場所にいるのだし、そこに行くのも修行といえば修行である。

「アデリーナという学者様ですわ、ゴーレム連れましたね。
 先の依頼で出会ったのですけれど、お宝よりも魔導機兵の残骸の方が欲しいと言ってました。
 あの方、武器に魔法の効果を付与できるみたいなので、爆炎などの魔法でも付与できないか、と。」

 どんなのだ、と問いかけられたので、覚えてる情報を。
 ああ、こんな小さい子です、と自分の半分位の体格の女の子を手で表してみたり。

「ええ。
 私は報告してないですが―――喜びが原の中、ちょっと茂みに隠れたところに入口のあるところです。
 魔導機兵も残骸があったので、多分いると思います。」

 死んでいる遺体があったので、完全な未発見ではないと思われるが。
 と、付け加えながら男の後ろをとことこ。

影時 > 「まーな。
 一点狙いで大物狩りでもやるかと思ったが、焔よ。お前さんがそれでイイってならこれにするか」

張り出されたものを見るに特に何か、調査を行うなどと言った付記事項は無い。
純粋に跋扈する魔物の掃討だ。
どうやら、錬金術師の工房などから処理せずに排出された魔法薬の廃液があったらしく、魔法生命体らしいものも出ているという。
当然ながら問題の廃液の発生源は早々に摘発されたが、その後の後始末を冒険者に任せたという顛末のようだ。
火だけではなく、次第によっては匂い消しも含めて、他の得物も必要になるかもしれない。

「――……あー。俺も会ったのも、その学者のお嬢ちゃんよ。
 もしまた会うことがありゃ、俺への借りを使って作ってくれ、と影時が言っていたと伝えてくれ。
 仮に今すぐってなら、もう少し細かく詰めて依頼書でも作った方が向こうも一番面倒は無いだろう」

間違いない。己の目から見ても小柄だった御仁の姿形を思い出し、頷こう。
自分が尋ねるの先か、それとも弟子が再び邂逅するのが先かは定かではないが。

「他に報告、挙がっていそうだなァ。ともあれ、今の依頼受けて用意をするか」

成る程、と。大よその場所を思い描きながら、先程の依頼の張り紙を剥がそう。
その上で懐から此のギルドの登録カードを出しつつ、カウンターに持って行こう。

まずは依頼の受託だ。其れが済めば、準備のためにこの建物を後にしていく。
着替えも必要だが、入念な下準備も必要になる。揃える用具等の時点から、稽古は始まっている。
新たに買い揃えるのか、手持ちでどうにかできるのか。その点も含め、随時確認と添削をしながら備えるのだ。――依頼を完遂させるために。

> 「今は、コッチでの依頼とかを、色々と見て回りませんといけませんし。
 地下水道なんて、いい道じゃないですか。」

 魔法薬で変質した動物や、魔法生物の退治という仕事。
 それに付随するのは地下水道の知識、これは美味しいと思うのは忍者だからだろう。
 追っ手を巻くのに、匂いのきつい上に入り組んだその場所は、まさに最高の逃げ場なのだから。

「あら、あらあら。偶然って怖いですね。
 んー……。それは、止めておきます、借りを使うなら、もっといいタイミングで、と思いますし。
 それに、値段をしっかり聞いてからでも遅くはないと思います。」

 欲しいは欲しいが、値段などはまだ聴いていない、借りを使って作ってもらうのもいいが、値段が安いなら、借りが安くなる。
 使いどきをしっかり見極めて、という方がいいと思ったので、それは、師匠に任せると決める。
 それに、借りた人に返すのが筋でもあろう。

「はぁい。
 じゃあ、おねーさんも、と。」

 師匠についていき、女もコンビで依頼を受けることにする。
 必要なのはまずは、下水道の、目的地への地図。
 どのような魔法生物などがが出るかの下調べ、にそれに合わせた装備。
 今現在の装備等を照らし合わせて、実地訓練は始まるのだった――――

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」から影時さんが去りました。
ご案内:「平民地区 露店市場」にキルシュナさんが現れました。
キルシュナ > 西空が程なく茜色に染まろうかという夕刻前の露店市場。肌寒さを増した秋風に急かされ行き交う人々と、残った商品を売り切ってしまおうとする客引きの声が織りなす雑踏の中を、飄々とした足取りで縫い進む女冒険者の姿があった。

後ろ頭に両手を組んで、スラリと伸びた脚線をのんびり進める歩き姿はなんとも自由。
両腕に引かれて持ち上げられた豊乳はオフショルチュニックの襟ぐりから褐色の丘陵を大胆に覗かせて、腰穿きのジョッパーズパンツに浮き上がる柔尻のボリュームと共に男の視線を惹きつける。
にもかかわらず、きゅっと括れた腰周りやロングブーツに包まれた足首などはほっそりと引き締まり、だらしない印象などまるで無い。
黒の短髪と褐色肌の織りなす雰囲気は、頭頂にてピンと立つ猫耳と気ままに揺れる黒尾の印象も相まって、黒豹の如きしなやかさを醸し出していた。

そんな、色気の中に野生を隠す女冒険者が、何故この様な場所に居るかと言えば―――。

「――――どっかにかわぇえ子でもおらへんかな♪」

などという軟派な理由であった。

ご案内:「平民地区 露店市場」にアルテアさんが現れました。
アルテア > 仕事終わりの市民や宿へ戻る冒険者で込み入った通りに混じるように1人の女性が裏通りから姿を現す。

「はぁー……、流石に今日は暖かい物が食べたいかな…」


着込んだコートや手袋を軽く摩り肌寒さを紛らわせながら騒がしく客引きする店や明かりを灯し始めた屋台へ時折顔をのぞかせ、本日の夕食を思案していたその際、1つの人影が目に入った。

気候を一切気にしないかのような衣装に健康的な肌、そして人混みの中をものともせず悠々と闊歩するその姿。
しばらく見てはいなかったものの、長くギルドに勤めていた女はその姿に見覚えを感じていた。

「えーっと、だ。とりあえず、その格好はどうかと思うよ…?季節的にも、その…年齢的にも」

見たところ向こうもこちらと同じ夕食探しなのだろうか?辺りを物色するように見渡している彼女に一瞬躊躇いながらも声をかけてみる。

キルシュナ > 「――――ん?」

傍らから近付く気配にゆるりと目を向けた所に先んじて掛けられたその声音に、黒猫娘はぴょこんっと獣耳を立たせた後に、金の双眸を下向けて己の着衣を確認する。

確かに、胸の丸みの上半分を露出させるオフショルセーターや、豊尻の半ばまで覗かせる腰履きパンツは少々肌寒く見えるかも知れないけれど、半裸としか言えぬエロ装束を日常的に着用する猫娘的には

「これでも随分大人し目の服なんやけどなぁ」

と、大きな口に苦笑いを滲ませた。
そして改めて相手の姿にピントを合わせた双眸は

「――――お……、おぉ……? おぉぉぉおお……っ!」

声音に合わせて徐々に大きく見開かれた。
己とて結構な爆弾を胸やら尻やらに抱え込んで居るけれど、彼女のそれはこちらを上回る大迫力。
思わず周囲で見つめる男達と同じ様に、ゴクリと生唾を呑み込んでしまった。

「いやいやいや、なんやの? なんやのんこれ? 中に何を詰め込んどるんっ?」

驚愕に見開かれた双眸は彼女の乳房にロックしたままずかずか近寄り、悪意も邪気もまるっきり感じさせない無造作な動きで伸ばした両手が、あろうことかローブに浮かび上がる豊かな丸みをもにゅもにゅぽよぽよ遠慮なく揉み捏ねようとする。

アルテア > 「ひゃふっっ!?んやっ、な、なに……っ!?」

無造作且つ一切躊躇い無しに魔手が自らの胸部を掴めばくにゃりと指が胸部へと沈み変形する姿がローブの上から確認出来る。

「こ、こら……んっ、や、やめなさい『王殺しの黒豹姫』ッ!!」

思わず上げてしまった声に対し周囲の数人がこちらへ視線を向けたのが見える。
ギルドの近くだけでごった返す通りの中、自らの事を知ってる人間がこの光景を見ている可能性を考えれば途端に恥ずかしさがあ脳内に現れ、強い言葉を発しながら両の手で相手を押すようにして身体を引き離そうとして。

キルシュナ > 「ふぉぉお……指、ウチの指、めっちゃ沈むぅぅうっ! これ、このデカパイ、まぢすごいでぇええっ!!」

『女同士ならではの気安いスキンシップ』等というくくりをあっさり超える、普通に衛兵に突き出されてもおかしくない、初対面の女性に対する破廉恥行為。
その立派な肉果実に遠巻きの盗み見を向けていた男達は、心底羨ましげな目で傍若無人な猫娘の淫行を見守っていた。

「―――おぉ? あんた、ウチの事知っとるんやねぇ。へぇ、大人しぅ見えて、こっち側の人間かぁ……へぇえ……、ふぅぅん……。」

なんて言う間も、乳揉みの魔手は勤労な働きを見せる。
男の無骨な愛撫と隔絶する絶妙な力加減は、単なる戯れに見えてはっきりと豊乳の性感を刺激し、雌芯に熱を灯す卑猥な代物。
そんな唐突なる痴漢行為から慌てて逃れようとする淑女の抵抗を、凄腕冒険者は大人気なくするりと回避し背後を取って

「まぁまぁ、ええやんええやん。別に減るもんやないんやし、女同士の挨拶代わりの軽い戯れやん? 普通に気持ちえぇやろ? ウチ、おっぱいの扱いにはそれなりに自信あるんよー?」

赤紫の髪束に埋めるように寄せた顔が、艶光る唇を彼女の耳元に寄せた囁きで耳孔を擽る。
そして、背後から抱きすくめるかに回した両手が、下方から重乳を持ち上げながらさらなる乳愛撫で淑女を追い込む。
その軽薄な声音には、『このまま最後までヤッてしまおう』なんて常識はずれの決意こそ無いものの、『もうちょっと堪能するまでは止めたらん!』という気配は滲んでいた。
大層迷惑な痴女っぷりである。
周囲の男達からすれば『いいぞ、もっとやれ!』といった状況ではあるが。

アルテア > 「うぅっ…んっ、ふぁっ、はぁぁん……」

男の様な蹂躙し、征服するような乱暴で勢いのあるものとは違う、的確に性感を突き感度を引き上げていく女冒険者の手管。

「コ、コートの紋章を見ればっギルドの人間だって分か、ひぅっっ!!。ふっ、くぅっ…い、いい加減んんっっっ!!」


きっちりと背後を取られ、不意に耳に噛みつかれてしまえばもう抵抗する手段はなかった。身体を背後の女に半ば預けるような姿勢になり、口から絶え絶えに拒否の言葉を発するのが精一杯の抵抗で。

「くふぅぅん!んあっ、や、やめ…やめな…ひゃ……いぃん!!」

乳房の根本から掬い上げるようにして揉み込まれれば否が応でも甘い吐息が漏れ、乳房は先端部からハリを増していく。微細な感覚を感知出来るものであればローブの下の乳房の先端部が微かに湿気を持ち始めているのが分かるだろう。

キルシュナ > 「あぁ、ギルド。ギルドなぁ……せやねぇ。 ま、それはどーでもええねんけど。」

相手がギルドの、それなりに上位の立場にいる物であることは、ローブの生地の上質さからしても明らかだ。しかしそれは、最上級おっぱいを前にしたキルシュナのやんちゃな行動を止めるに足る理由にはならない。
故に、彼女に返す言葉は生返事剥き出しであり、乳揉み陵辱の手指は止まる気配も見せぬままエスカレートし続ける。

「ほぉれ、乳首ちゃん発見やでぇ❤ ここやろ? ここをこんな風にされんのがえぇんやろぉ?❤」

布地越しの手の平に、確かな自己主張を始めていた淫らな尖り。それをくるりと翻した手指で摘んで引っ張り、たわわな乳肉を吊鐘の如く持ち上げて、そのボリューム感を周囲の視姦者に見せつける。
周囲の男達は悪人でもなんでもなく、唐突な淫行に巻き込まれた、むしろ被害者といってもいい立場。
しかし、痴女の乳揉みに身悶える淑女を血走る視線で凝視して、はっきりと股間を膨らませる様子は、なにやら輪姦に参加する陵辱者めいて見えただろう。

『―――あ、ヤバイ。このまま続けると、ウチも止まらん様になってまう……』

あまりにも魅力的な柔肉の感触と、意外に可愛らしい淑女の甘声に誘われるままの乳辱が、一瞬淫乱猫の脳裏に理性の残滓を閃かせた。

「なぁ、お姉さん。ここまま最後まで続けてもうてええ?」

ローブにもはっきりと目立つ乳首の尖りを中心に、むにぅ~、むにゅるぅっと搾乳でもするかの乳愛でを続けながらの問いかけは、先程の戯れとは気配を異にした冗談抜きの淫気を孕む物。
もしも彼女が何らかの気紛れで頷いてしまったりしたのなら、キルシュナは習得した淫術の秘奥を駆使し、この場にて陵辱の宴を開催しかねない。

アルテア > 「あっ、ひぃっ……人の話くらいっ、んあああっ……やめ、へぇっ!」

兼ねてから奔放で自己中心的な性格である事は聞いていたが、ここまで酷いのは完全に想定外であった。
見知った顔に迂闊に声をかけた事を頭の片隅に微かに残る理性で後悔するものの、それはすぐさま乳首を摘み上げられた事で生まれた快感の波に押し流されていく。

「ん…んぐうぅっ、そ…それだけは……さ、させなっ……いぃぃっ!はぁおっ!いっ…そっんんぐうっっ!」

こちらの身体を毛玉でも転がすかのようにもて遊ぶ女の言葉に嘘はないのは蕩けきった思考でも十分に理解出来た。しかしそこから先身体をうまく動かすことは出来ない。
行きも絶え絶えの状態で必死に否定の言葉を紡ごうとするも、途中で左右に広げるように両の乳首を引っ張り挙げられれば途端に思考は白く染まり、首を大きく前後に揺らして快感に悶える。
ギルドの長として意識していた口調や周囲の目などは既に脳内で処理出来ない項目として快感はじき出されていて。

キルシュナ > 「あれ? これって続けてえぇっちゅう事? いやぁ、そっかそっかぁ。ウチの日頃の行いを神さんが見とってくれたんかなぁ。これはそのご褒美っちゅうことやね♪ せやったらもう、ありがたく頂くっちゅうんが信心深い信徒の……なんや、アレやねん。ええと………いただきます❤」

彼女の理性は必死でこの状況から逃れようとしているようだが、その巨大な砲弾は主の意向に平然と歯向かうほどに奔放らしい。
それを良いことにこのまま最後までヤッてしまう事を決定した淫乱猫は、先程以上の本気の愛撫で彼女の敏感突起を弄ぶ。
乳輪の根を囲った指でむにゅりと押し上げ、括りだされた乳首の尖りを人差し指でコリコリ転がす。
もう一方の乳では乳首を放置し、延々と手に余る柔肉を揉み捏ね、パン生地の如く肉悦を熟成させていく。

「なぁ、姉やん、分かっとると思うけどぉ、ウチ、もぉ最後までヤッてまうからな? 今日から姉やん、ここの連中のオナペットとしてそれぞれの頭の中で好き勝手に陵辱される対象になってまうんよ。あぁ、もしかしたら軛の外れた連中に路地裏なんかに連れ込まれて、ガチムチの生ちんぽ突っ込まれて散々にレイプされたりしてまうかもやねぇ?」

己の双乳を強く彼女の背筋に押し付け、その耳元で卑猥な妄想を喚起させる囁きを流し込む。
当然、その間も卑猥な肉塊への陵辱は続けられており、もはや完全に牡と化した衆目の凝視に乳肉の歪みっぷりを見せつける。

アルテア > 脱力し体重を背後の女に預けたまま抵抗の余地すらない。
下着がローブの中でずれる程衣類は乱れ、長い髪は汗で崩れて張り付く。凛々しさとは程遠い乱れた姿に周囲がなにやら声を上げているのが耳に入るが内容を処理するだけの余裕が無かった。

(んひぃぃっ!ひ、乳首は、こ、これ以上……はひっっ、んひいぃぃぃっ!)

耳元から流し込まれる淫猥な妄想と共に身体を密着されより性感を高められれば、己がまさに今嬲られていると錯覚してしまいそうになる。

(そ、そんなこと…んくうぅぅ…、さされるも訳にはっ……)

もはや自らの意識が最高点まで打ち上げられてしまうのにそう時間は掛からない。ならばせめてと残された理性は最後の抵抗手段を取る。
女が自らの体に触れる一瞬、電流に変換した魔力を流し込み逃れる隙を作ろうとわずかばかりの魔力が体内で煉られていき。

キルシュナ > 「ええね、ええねぃ♪ 乳首むっちゃ弱いんやねぇ。これはホンマいじめがいがあるっちゅうもんやで❤」

理知的な顔貌を汗濡れた紅潮に染め上げ、陵辱者にぐったりと身を預けてしまう女の様子に、キルシュナはなんとも上機嫌な声音を響かせる。それは淫行に沈溺しきって油断した、なんとも無防備な気配を醸す。
――――が。

「―――おぉっと姉やん、案外強情やねぇ。敏感おっぱい嬲られて、もうすっかりまんこどろどろ種付けおっけーになっとるかと思ったのに、まぁだそんな悪さする余裕残っとったんやねぇ❤ んふ、そーゆーとこ、むしろかわぇえ思うで?❤」

爛れた淫行を日常とするキルシュナなればこそ、性行の最中にも小さな異変に目聡く気付く。無論、そこには暗殺者として数々の死地を潜り抜けてきた、油断なき観察眼の助けもあるのだろう。
今やすっかり己に身を預ける女の体内、秘めやかに練られる雷の魔力をあっさり看破してのけた猫娘は

「ほい、お仕置きぃ~~❤」

なんて軽薄な声音と共に彼女の乳首につんっと指先を当て、魔法の電流を吸い上げ、現界させようとする。
いかに魔力の扱いになれていようと、生じた淫気を媒介として術式を作用させる黒猫に対し、今の彼女が対抗するのは難しかろう。
そんな猫の目論見が狙い通りに叶ったならば、肌に傷を付けることのない微弱な、それでいて小さな紫電を煌めかせる魔法の雷がバヂィッ、ビジジジジジジィィイ…ッと彼女の乳首に強烈な刺激を送り込む事となるだろう。