2018/10/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
ミンティ > 日頃からお酒を口にするわけではないけれどランチタイムにはときどき利用している小さな酒場は、そこそこの客入りで賑わっている。酒場は騒がしすぎず静かすぎず、秋の夜長を過ごすにはちょうどいい雰囲気だった。
隅の席にぽつんと座って、テーブルの上にはグラスが一つ。疲れた顔をしているから、たまにはお酒でも飲んで気晴らししたらいいと、顔なじみの給仕からサービスしてもらった薄いピンク色の液体をじっと見つめる。
これは甘くて飲みやすいからと言われたけれど、前にお酒を口にした時は気持ち悪くなってしまったのを思い出すと、すこし躊躇する。

きょろきょろ周囲を見回すと、ほとんどの人がおいしそうにお酒を飲み、楽しそうに談笑していた。
飲み慣れたら、自分もあんな風に平気でいられるんだろうかと小首をかしげて。

なんにしても親切で奢ってもらったものを突き返す勇気もない。意を決してグラスを取り、おそるおそる口をつけてみた。

ミンティ > 口に含んだお酒から、ほのかに果物の味がした。そのあとにやってくるアルコール独特の舌触りや喉が熱くなる感覚はやっぱり慣れないものだったけど、飲みやすいものだという話は間違っていない。
喉の熱さがおさまるのを待ってから、また口をつけて、こくこくと飲みすすめていく。何口目かで、果物の風味以外にシロップのような甘さが混じっている事にも気づいて。

「…おいし」

不慣れなアルコールの味もちょうどいい刺激となって、あっという間にグラスの中の液体は半分くらいまで減っていた。
一度グラスを置いて、ふーっと息を吐く。喉の熱さはなかなか抜けなくなっていたけれど、身体の内側からぽかぽかと温められているような感覚になって心地いい。気持ちよくて、おかしな事もないのに、小さく笑ってしまう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 夜もそれなりに深まり、あたりも仕事を終えた冒険者や商人・労働者で賑わう頃。
少年もその人波に混じって、食事処を探していた。
が、通りに面した大きな酒場や飯屋はタイミングが悪かったのか満席。
少しばかり辺りをうろついて見つけた小さな酒場、ここならば席の一つくらい開いているだろうと覗いてみることにした。

「邪魔するぜ」

ドアをキイと鳴らしてはいるも、結構な賑わいだ。
空いてる席に座ってくれとのことだが…はてさて。

ミンティ > これなら今度はちゃんとお金を払って頼んでもいいかもしれない。独特の甘さは好みの味だし、飲めなくて残してしまう失礼もしないでよさそうだった。
なんとなくふわふわするような感覚には慣れないけれど、これも不快ではなかった。自覚はないけど、口の両端をほんのすこし持ち上げて機嫌のいい顔。

注意力は散漫になって、周囲にはそれなりに人がいるのに一人でいるような感覚で寛いでいる。テーブルの下で足を伸ばし、椅子に深く身体を預けて、両手で持ったグラスを回し、揺れるお酒の見た目を楽しんで。

ブレイド > 「……んえ?」

空いてる席はないかと、周囲を見渡す。
小さい店なので、まぁぐるっと首を回せば全部の席を見ることができるのだが…
隅のテーブル、なんだか見たことのある桜色が楽しげにしているのが見えた。

「ミンティ、か?晩酌とは珍しいな」

それなりに仲の良い少女ではあるが、消極的という印象はあったので
このようなところで一人で酒を飲んでいる姿は珍しく思えた。
歩み寄りつつ声をかければごきげんな様子が伺える。

「席、一緒でもいいか?」

ミンティ > 半分くらいまでは、ほとんど休みを挟まずに飲んでしまった。だから今度はすこしずつ、お酒の味わいに集中するように楽しんでみる。飲みやすくするための工夫もいろいろと隠されているのか、一口ごとに発見があって面白い。
手の中のグラスに集中してしまっていて、最初は自分に声をかけられたとは思わず、顔を上げるのがすこし遅れて。

「あ……、…はい。こんばんは」

自然と笑うような表情で頭を下げて挨拶をする。相席の確認をする少年に小さく頷いて、向かい側の椅子に視線を向けた。

「たまには、お酒を飲んで気晴らしもいいだろうと…ご馳走になっています」

いつもの自分なら、すすんでお酒を注文するような事もない。そんな性格でないのは自覚しているから、事情を簡単に説明して。

ブレイド > 「おう、ありがとよ」

彼女の向かいの席に座れば、少女の顔をしげしげと見つめる。
少し緩んだような笑顔は、なんというか新鮮だ。
グラスには彼女の髪よりも少し濃いめの色だろうか。
そのような液体が見て取れる。

「ふぅん、なるほどな。その顔だと、気晴らしにはなってるみてーだな。
オレもこいつと同じもんくれよ」

ミンティから事情を聞けば楽しげにうなずいて、給仕には彼女と同じ酒を注文する。
食事は…まぁ、あとでいいだろう。

ミンティ > 一口飲んでみるまでは気乗りしていなかったけれど、もうそんな事も忘れかけていた。今まで知らなかった楽しみを知れて、微笑のような形で目を細くしている。まだ一杯も飲み干しきれないくらいのスローペースで、グラスをのんびり傾けて。

「……こういう、飲みやすいものも…あるんですね。
 もっと、苦かったり、辛かったり…お酒、そんなイメージでした」

飲みなれた人からしたら、ジュースと変わらないと笑ってしまうかもしれない。それでも自分にとっては、ほとんど初体験に近い、ちゃんとした飲酒行為。ふわふわした、まとまりない口調で答えて。
少年が向かいに腰かけると、伸ばしていた足は自分の側に戻す。

ブレイド > 「そうだな、果実酒とか…
こういう甘い酒とか。オレはむしろそういうのが好きだからよく飲んでるけど
ミンティはこういうの初めてなんだな」

明らかに酒気にあてられ、ふわふわとした表情を見せている少女。
酒に慣れていないのだろうということはよく分かるが…
甘い酒にも強いものがある。
大丈夫だと思っているうちに酔い潰されてひどい目にあったという話も聞かないでもないし…。
今後が少し心配だ。
そういえば、この酒はどうなのだろうか…?
給仕が持ってきたグラスを受け取れば、クッと一口。

ミンティ > 顔なじみの給仕がすすめてくれたものだから、お酒に慣れていない事もちゃんと考慮してくれたのだろう。アルコールもちゃんと含まれているけれど、まわりの席の人たちが飲んでいるものと比べたら相当弱いもの。
それでも表情が緩んでしまっているのは、飲みなれていないだけではなく、お酒に酔いやすい体質だからかもしれない。

「…そうなんですか。わたしは前に、気持ち悪くなってしまった事があって…
 食わず嫌い…じゃないですけど、ちょっと…苦手に思っていたかもしれません」

じっと座っているつもりだけど、気づかないうちにまた姿勢が崩れていく。伸ばしていた背筋は椅子に預けきるようになり、引き戻した足もすこしずつ伸び始めて。
話しながら、身体が若干揺れていた。うっすら紅潮した頬に冷たいグラスを当てて、気持ちよさに目を細くする。

ブレイド > 一口飲んで見れば、甘く飲みやすい。
お酒としても弱い部類にはいるもので、なれてない人でも安心して飲めると思われる。
が、目の前の少女はとても気持ちよさそうにふわふわとしている。
気分が高揚する程度には酔っ払っているように見える。
全体的に脱力していると言うか…

「ま、飲み慣れてねー時に苦かったり渋かったりする強めの酒なんて飲みゃそうもなるって。
なんか、ミンティ…酒に弱いみてーだしな。
なぁんか、いつも以上に可愛く見えるぜ?」

などと冗談めかしていると、すねに彼女のつま先が当たる。
身体を揺らしながら頬にグラスを当てている彼女は、どうみても酔っ払いのそれだ。
このままちゃんと家に帰れるとは思えない。

ミンティ > 火照った頬を冷ますのは、身体からますます力が抜けていくような心地よさがあった。はあっと熱っぽくなった溜息をこぼして、体温であたたまってしまうまで、グラスを当てたまま。
足が当たってしまっても、いつものように謝りだしたりもしない。つま先がなにに触れているのかも気がついていない様子で少年の言葉に耳を傾ける。

「弱い……ですか?
 ちゃんと飲んだのは初めてだから、よく…わからない、ですけど」

自分がどんな風に見えているかは想像がつかないけれど、こんな風に言われるという事は、酔っ払っているような状態でいるのか。小首をかしげて考え込んで。
褒め言葉をもらっても、いつもみたいに否定しない。くすくすと小さな声で笑って頭を下げ、素直に受け止めて。

「……ありがとうございます」

ブレイド > 酒がいい方向に作用しているのか
いつもの過剰なまでに消極的な態度はでていない。
むしろ可愛いと言われてお礼を言える程度には余裕がある。
体の方はぐにゃんぐにゃんになってしまっているが、良い気晴らしにはなっているようだ。
自分もグラスの中身を呷るものの、彼女ほど酔いはしない。
やはり、少し弱いのだろう。アルコールに。

「そうだな…。
この酒は結構弱い酒だし、強い酒飲んじまったら
足元もおぼつかなくなっちまうかもな」

クスクス笑う彼女の頬に手を伸ばし、赤く染まったそこに触れてみようと。

「てか、今ですら立てるかどうか怪しく見えるけどな。
オレが来てなかったら、そこらのおっさんにお持ち帰りされてたぜ?」

などと笑ってみせる。

ミンティ > 普段いろんな事を気にしすぎて萎縮しがちだったから、発散としてお酒をすすめてもらったのはよかったかもしれない。給仕の気づかいよりもお酒に弱かった事は予想外だっただろうけれど、こういう気晴らしの仕方もあると知れたのは、あとあとでも役立つはず。
自分よりも飲みなれた様子を見せる少年に感心しつつ、自分もまたグラスを口に運ぶ。

「…それは……困るので、気をつけるようにします」

今でさえ身体にちゃんと力が入っていない気がしたから、忠告を素直に聞いて頷きを返す。
ようやくグラスを空にしたところで、こちらに伸びてくる手が見えた。小首を傾げたまま、少年の手のひらに頭を預けるような状態になって、それにもあまり気にした様子は見せず、ぱちりとまばたき。

「…すこし休めば…だいじょうぶですよ。
 ……まわりの人たちも…、こっちを見て……いないと思いますし……」

そう言っている間にも、うつらうつらしはじめていた。かと思えば急に、かくんと項垂れるように頭を下げる。
そのまま小さな寝息まで立てはじめ、少年を困らせてしまったかもしれない。酔っている間の記憶は残っていて、落ち着いた時にはいつも以上に謝る事になるはずで…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「平民地区 酒場通り」に黒須さんが現れました。
黒須 > (賑やかに騒ぐとある酒場。
黒肌に立派な髭を蓄えた温厚なマスターが経営するこの酒場は、客も喧嘩せず、罵声や冗談交じりの悪口が飛ぶも、大きな事件はない。)

「・・・。」

(そんな中、一人で強めの酒を飲みながらその酒場をゆったりと酒を楽しむ)

黒須 > (おかわりの二杯目を頼むと、また時間をかけてゆっくりと口に入れる。
味をしっかりと口の中で感じた後、ふぅっと一言息を漏らして代金を支払い、そのまま自分の部屋へと帰っていく)

ご案内:「平民地区 酒場通り」から黒須さんが去りました。