2018/07/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にキュリオさんが現れました。
■キュリオ > 日を置き、宣言通りに様子を見に来た平民地区にある宿屋。
メイドを伴いその扉を潜れば、和やかで明るい雰囲気であったのはもう過去の事だと、一目で知れる。
娘が、丁度客を連れて2階の部屋へと移動している光景が目に留まり――それだけであれば普通の光景であるのだが。
数日前までは質素でどこか垢抜けない服装だったその娘の今の格好は、娼婦もかくやと言わんばかりの透けた下着姿であった。
連れられる客もその顔を淫らな期待に歪めており、客が憩いを求める宿の空気は微塵も無い。
「好評の様ではないか、主よ。
おぉ、貴様の妻も人気の様だなぁ!
しかし少しは休ませてやらねば身が持たぬぞ。仕事が忙しいから仕方がないかもしれぬがな!ぐわっはは!」
そして視線を奥へと向ければ、廊下の壁から突き出す女の下半身。
卑猥な落書きに塗れ、汁塗れの尻をびくびくと痙攣させているその様は『使用感』の生々しさを表している。
声を掛けられた店主は深く頭を下げるものの、返事の声は気落ちしているのが明確に伝わるのだから、此方としては気分が良い。
――宿を経営する家族が一丸となり、文字通り体を這っての接客は集客効果が抜群だった。
過去に類を見ない宿の繁盛っぷりは、しかしてその負担の皺寄せが妻と娘に集中することとなり。
その経験は確実に、家族の間にある何かを壊し、歪ませていた。
「これでは客にサービスも儘なるまい。
いや困ったものであるな。何処ぞに伝手でもないのか。
親戚にでも頼ればよかろう。あぁ、道行く女に願うのも良い。
今、このタイミングを逃しては客が離れ、税が収められんぞ?なぁ、主よ。」
にやにやと笑いながら、場を収めるでなく更なる混沌を促すように。
顔を青くし、それは…!と何かを言いかけた主はしかし、続く言葉を飲み込み、震えていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にキュリオさんが現れました。
■キュリオ > 最早宿とも呼べぬ有り様となったこの場所は、女の嬌声が長く響く事となる。
立場の差から物申せぬ宿の主を見て嗤い、今日も貴族は不和を撒き散らすのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 広場」にボブさんが現れました。